- 毎月のガス代の請求書を見るたび、
「え、なんでこんなに高いの?」
と声にならない声が出ている。
これってうちだけ?
もしかして、いいようにカモにされてる…? - ネットで節約方法を検索しても
「今すぐ乗り換え!」「業界最安値!」
みたいな、なんだか胡散臭いサイトばかり…。
結局、何を信じていいか分からず、貴重な時間だけが溶けていく…。 - ガス会社を変えた方がお得なのは薄々わかってる。
でも、違約金とか面倒な手続きを考えた瞬間、
「…ま、いっか」
って思考停止。
気づけばまた1年、同じ料金を払い続けている…。
もし、一つでも「あ、これ私のことだ」と感じたなら、どうかこのまま読み進めてください。
プロパンガスという世界は、消費者にとってあまりにも情報が閉ざされた、
いわば“情報鎖国”の状態です。
だから、ほとんどの人が
「よく分からないから」
という理由で、知らず知らずのうちに損をし続けている。
それが今の日本の現実なんです。
そのあなたが先延ばしにしている
「ま、いっか」
が、実は年間で家族と温泉旅行に行けてしまうほどのお金を、静かにドブに捨てているのと同じだとしたら…?
こんにちは!
普段は都内の会社で働く40代主婦です。
何を隠そう、私自身がプロパンガスの“情報弱者”でした。
毎月の請求額に悩み、怪しいサイトに惑わされ、面倒くささに挫折しかけた、正真正銘の当事者です。
しかし、そこから一念発起。
徹底的に調査し、行動した結果、最終的に
ガス会社の変更だけで年間8万円もの節約に成功しました。
この記事では、特定のガス会社「マルヨ商会」をメス代わりに、謎だらけのプロパンガス料金の構造を、手術のようにゼロから解剖していきます。
料金の計算方法、業界の裏側、そしてあなたの家のガス代が本当に適正なのかを、うちの小学3年生の息子でも分かるくらい、どこよりも丁寧に解説することをお約束します。
この記事を読み終える頃には、あなたはもうガス会社の言いなりではありません。
料金の妥当性を自分自身で判断し、怪しい情報に惑わされることなく、大切な家計を守るための具体的な次の一歩を、確かな自信を持って踏み出せるようになります。
この記事で得た知識は、あなたの『武器』です。
そして最終的には、私が実際に年間8万円以上の節約を達成した、具体的な話へとご案内します。
まずはその第一歩として、長年あなたを悩ませてきたガス料金の「正体」を、一緒に暴いていきましょう。
まずは相手を知ることから。マルヨ商会って、どんな会社?
さて、今回の私たちのテーマである「有限会社マルヨ商会」。
ネットで検索しても、公式サイトらしきものは見当たらず、有力な口コミもほとんど出てきません。
まるで、地元民しか知らない、隠れ家すぎる定食屋さんのようです。
情報が少ないと、なんだか不安になりますよね。


- 会社名: 有限会社マルヨ商会
- 所在地: 神奈川県横浜市港北区日吉本町
- 所属団体: 神奈川県LPガス協会(横浜北支部)に正式加盟
決して怪しい会社ではありません。


じゃあ、なんでネットに情報が全然ないんですかね?
横浜という大都市にありながら、昔ながらの商売を続けている、ある意味で実直な会社と言えるかもしれません

ふむふむ。
つまり、SNSでバズることを狙うのではなく、地元の常連さんを大事にする、あの商店街の八百屋さんみたいな感じでしょうか。
それはそれで素敵なこと。
ただし、問題はそこではありません。
問題は、その八百屋さんのキャベツが、果たして今の時代の適正価格で売られているのか。
その一点です。
あなたの検針票は宝の地図か、呪いのアイテムか。

その具体的な数字こそが、謎を解く唯一の鍵です。
ほとんどの人がこの『9,311円』という総額だけを見て、高いか安いかを判断しようとします。
でも、それは天気予報を見ずに、肌感覚だけで傘を持つか決めるようなもの。
もっと確実な方法があります。


これこそが、あなたのガス代が高いか安いかを判断する、唯一絶対のモノサシなんです

プロパンガスの料金は、だいたいこんな仕組みになっています。
請求額 = ①基本料金(毎月かかる固定費) + ②従量料金(使った分だけかかる変動費)
そして、この②従量料金が、「従量単価 × 使った量」で計算されるわけです。
そう、この従量単価こそが、知らぬ間にあなたの財布からお金を抜き取っている犯人かもしれないのです。

書かれていないのなら、こちらで計算して“白日の下に晒す”んですよ。
名探偵になったつもりで、やってみましょう

【推理タイム】請求額から「黒幕の単価」を逆算する
検針票に基本料金が書かれていないことが多いので、まずは神奈川県エリアのガス会社の一般的な基本料金1,650円~1,980円(税込)という幅を使って、犯人(単価)を追い詰めます。
- Case 1:基本料金が1,650円だったと仮定
(9,311円 - 1,650円) ÷ 13m³ = 1m³あたり 589.3円 - Case 2:基本料金が1,980円だったと仮定
(9,311円 - 1,980円) ÷ 13m³ = 1m³あたり 563.9円
はい、出ました。
これでほぼ確定です。
マルヨ商会の従量単価は、およそ「564円~589円」。
これが、今回の調査で判明した、極めて信憑性の高い推定値です。
この数字、スマホのメモ帳にでもコピペしておいてください。
後でびっくりしますから。
【実践コーナー】さあ、今度はあなたの番です!
今すぐ、引き出しの奥で眠っている検針票を引っ張り出してきてください。
そして、スマホの電卓アプリを開いて、こう入力するんです。
(あなたの請求額 - 1,800円) ÷ あなたの使用量 = ? 円/m³
※基本料金が分からなければ、まずは仮に「1,800円」でOK!
さあ、数字が出ましたか?
その数字こそが、あなたの家のガス料金の「戦闘力」です。
次の章で、その戦闘力が、この厳しいプロパンガス社会でどのレベルに位置するのかが、残酷なまでに明らかになります。
世間の相場という名の“残酷な鏡”を覗いてみる

プロパンガス業界には、私たちが知っておくべき3つの価格水準があります。
心の準備はいいですか?

- 神奈川県の“平均”価格(2025年9月時点)
従量単価:約662円/m³
これはいわば、クラスの平均点。可もなく不可もなく、といったところですが、決して褒められた点数ではありません。 - 横浜市の“過去の”平均価格(参考値)
従量単価:約483円/m³
これは原料費が高騰する前の古いデータですが、都市部である横浜は競争が激しいため、本来は県平均よりも安くなるポテンシャルがある、ということを示しています。 - 私たちが絶対に目指すべき“適正”価格
従量単価:約308円/m³
これが学年トップレベルの優等生の点数です。ガス会社もちゃんと経営が成り立ち、私たち消費者も納得して払える、フェアで理想的な価格水準。優良なガス会社は、この価格帯で供給しています。
さて、ここで先ほどのマルヨ商会の推定単価「564円~589円」を、このモノサシに当ててみましょう。
…お分かりいただけますでしょうか。
県の平均よりは、ほんの少しマシかもしれない。
しかし、
目指すべき適正価格と比べると、ほぼダブルスコア。
完膚なきまでに叩きのめされています。

そう、それこそが、私がこの記事であなたに一番伝えたかった事実です。
【損失額シミュレーション】そのお金で、何ができた?
この衝撃的な価格差が、あなたの家計に年間でどれだけのダメージを与えているか、具体的な金額で見てみましょう。
一般的な4人家族の月間使用量(標準期20m³、冬期30m³)で計算します。
- あなたの家の現状(仮に単価577円、基本料1,800円と仮定)
推定年間ガス代: 約196,000円 - もし「適正価格」(単価308円、基本料1,650円)の会社だったら
推定年間ガス代: 約112,000円
その差額、年間で【84,000円】。
8万4千円です。
私が毎日1時間、満員電車に揺られて稼いだお金の一部が、この「価格差」に吸い取られていたのかと思うと、もはや怒りを通り越して、なんだかシュールな笑いさえ出てきます。
このお金があったら、家族でちょっといい温泉旅館に泊まれた。
夫の両親を高級寿司に連れて行けた。
私のへそくりが増えていた。
そう、この84,000円は、あなたが「知らなかった」だけで、毎年、誰にも気づかれずに失っていた「未来の選択肢」そのものなのです。
なぜ?この不公平なゲームがまかり通る、業界の“からくり”

詐欺じゃないですか!
その気持ち、痛いほどわかります。
でも、これは詐欺ではありません。
プロパンガス業界が長年かけて作り上げてきた、実に巧妙な「からくり」に基づいているのです。
- からくり①:価格は言い値。「自由料金制」という名の魔境
プロパンガスは、スーパーの野菜と同じ。お店(ガス会社)が自由に値段を決められます。
しかも、常連の佐藤さんと、一見の鈴木さんで値段を変えてもOK。
特に、何も文句を言わない「いいお客さん」ほど、気づかれないように、じわじわと単価を上げられていく…。背筋が凍りますね。 - からくり②:「タダ」より怖いものはない。「無償貸与契約」という名の15年縛り
「給湯器、無料で最新のに交換しますよ!」という甘い言葉。
これは、その設備代金を毎月のガス代にこっそり上乗せして、10年や15年かけて回収する、という長期ローン契約です。
これが料金を高止まりさせ、いざ解約しようとすると「残りのローン(違約金)を払ってくださいね」と立ちはだかる、最強の“解約防止バリア”なのです。
で、ここからが、私なりのちょっと深掘りした考察なんですけど。
なぜ、こんな分かりやすい不利益を、私たちは長年、受け入れてしまっているんでしょうか。
それは、ガス会社が人間の「現状維持バイアス」、つまり「面倒くさい」という抗いがたい感情を、完璧に理解しているからではないか、と。
ガス会社を変えるって、正直、面倒くさそうじゃないですか。
電話して、調べて、比較して、手続きして…。
今のままでも、とりあえずお風呂は沸くし、お米も炊ける。
「ま、いっか」
と問題を先延ばしにする。
この、人間の本能的な怠惰こそが、彼らにとっては何もしなくても儲かる最高の“金のなる木”なんです。
私たちは、年間8万円の損失と、「ちょっと面倒」という感情を天秤にかけ、無意識に後者を選んでしまっている。
実に巧みな心理戦です。
さらに、マルヨ商会さんのようにネットに情報を出さないという戦略。
これも見方を変えれば、超高度なターゲティング戦略と言えるかもしれません。
価格ドットコムで比較検討するような情報感度の高い層は最初から相手にせず、ネットをあまり使わない層や、「昔からのお付き合いだから」という日本的な“情”を断ち切れない人々を、大切なお客様として囲い込む。
これは、消耗する価格競争から離脱した、ある種のブルーオーシャン戦略ではないでしょうか。
「長年のご縁を大切に…」
というのは美しい言葉です。
でも、その“ご縁”の維持費が年間8万円だとしたら?
あなたはそのご縁、更新しますか?
そして、もう一つ。
2025年4月から始まった「三部料金制」という新ルール。
料金の内訳を①基本料金、②従量料金、③設備料金、の3つに分けて表示しなさい、という消費者保護のための制度です。
今(2025年9月現在)、あなたの検針票がこの表示になっていなければ、その会社はコンプライアンス意識が低いか、意図的に料金を分かりにくくしている可能性を疑うべきサインです。
いざ、反撃の狼煙を上げよ。明日からできるガス代奪還マニュアル
お待たせしました。
理論武装は完了です。
ここからは、奪われた年間8万円を取り戻すための、具体的な戦闘マニュアルをお渡しします。
ステップ1:今の会社に電話する(それは“交渉”という名の最終通告)
まずは、今のガス会社に電話です。
ケンカ腰になる必要はありません。
あくまで冷静に、しかし、もう自分は無知ではないというオーラを纏って、こう切り出しましょう。
いつもお世話になっております。港北区の(あなたの名前)です。
ガス料金についてご相談がありお電話しました。
我が家の従量単価を計算しましたところ、現在●●円のようです。
業界の適正価格である300円台まで、恒久的な価格改定は可能でしょうか。
お手数ですが、改定後の料金体系を書面かメールでご提示いただきたく存じます
ポイントは2つ。「恒久的」と「書面」です。
「今回だけお安くします」
という口約束は、2ヶ月後には泡と消えます。
言った言わないの泥沼を避けるため、必ず記録に残る形で回答を求めましょう。
これが大人の交渉術です。
ステップ2:新しいパートナーを探す(それは“乗り換え”という名の希望)
交渉が決裂したら、落ち込む必要は一切ありません。
おめでとうございます、あなたはもっと素晴らしい未来を手に入れるチャンスを得たのです。
ガス会社の乗り換えは、もはや面倒なことではありません。
優良なガス会社を見抜く!5つのチェックリスト
- 【透明性】公式サイトに、単価まで明記された料金プランがあるか?
- 【誠実さ】不当な値上げをしない「価格保証」や、料金を監視する仕組みがあるか?
- 【公平性】原料価格の変動に応じて、料金が公平に上下する「原料費調整制度」を導入しているか?
- 【健全性】不必要な長期契約の縛りや、不明瞭な違約金についての説明がしっかりしているか?
- 【人間性】問い合わせへの対応は迅速で丁寧か?(ここで会社の体質がわかります)
「でも、そんな会社、どうやって探せば…?」
ご安心を。
今は、ネットの一括見積もりサイトを使えば、あなたの地域で契約できる、これらの条件を満たした優良企業が簡単に見つかります。
1社だけでなく、必ず2~3社から見積もりを取って、じっくり比較検討することが、失敗しないための鉄則です。
そして、何を隠そう、
私自身がこの「乗り換え」によって年間8万円の節約を達成しました。
どのサイトを使い、どんな手続きをしたのか。
そのすべてを、別の記事で余すところなく公開しています。
具体的な行動を起こしたくなった方は、ぜひそちらも参考にしてください。
ステップ3:賃貸の壁を突破する(それは“提案”という名の革命)
「うちは賃貸だから無理…」
その一言で思考停止するのは、まだ早い。
大家さんや管理会社に、このページのURLを送ってみてください。
そして、こう伝えるんです。
「建物全体のガス会社を見直せば、全入居者の負担が減り、物件の価値向上と空室対策に繋がります。Win-Winですよ」と。
それは、もはやクレームではありません。
あなたの、そして住民みんなの生活を豊かにするための、建設的な「提案」なのです。
最後にあなたの未来を明るく照らすためのQ&A
「よし、やるぞ!」
と決意したあなたの背中を、最後のひと押しさせてください。
Q1. 工事とか、結局面倒でガスが使えない時間が長いんじゃないの?
A1. 全く問題ありません。新しい会社の担当者が来て、ボンベとメーターを交換するだけ。作業はだいたい1時間以内で、その間しかガスは止まりません。正直、スマホの機種変更でデータを移行する方がよっぽど面倒です。
Q2. 万が一、高額な違約金を請求されたらどうしよう…
A2. まずは契約書を確認し、その請求に正当な根拠があるかチェックしてください。もし納得がいかなければ、一人で抱え込まないこと。私たちには消費者ホットライン「188」という、国が用意した最強の相談窓口があります。泣き寝入りは、絶対にダメです。
Q3. 安い会社って、安全面とか、災害の時とか、本当に大丈夫?
A3. ご安心ください。価格と安全性は全くの別問題です。プロパンガス事業者は法律で厳格な保安基準をクリアしないと営業できません。むしろ、価格競争力のある大手事業者ほど、24時間365日の監視体制など、保安システムにしっかり投資していることが多いのです。
この記事をここまで読み進めてくださったあなたは、もう昨日までの「何も知らない消費者」ではありません。
プロパンガス料金のからくりを見抜き、自分の権利を主張するための武器を手に入れた、「賢い消費者」です。
年間8万円が浮いたら、あなたなら、何をしますか?
毎日の食卓が、少しだけ豪華になるかもしれません。
ずっと我慢していた、自分へのご褒美が買えるかもしれません。
あるいは、子どもの将来のために、そっと貯金するのもいいでしょう。
その未来を選ぶ権利は、他の誰でもない、あなたの手の中にあります。
検針票を前にため息をつく日々は、今日で終わりにしましょう。
さあ、はじめの一歩を。