家の駐車場や玄関周りなどには、よくコンクリートが敷いてありますよね。
『庭の掃除』の中でつい忘れがちなのが、このコンクリート部分の汚れです。
黒ずみや苔でコンクリートが汚れているのって、けっこう目立ってしまうんですよね。
特に、よその人が来る時に通る場所のコンクリートは、きれいにしておきたいものです。
いえいえ、『重曹』で掃除することができるんですよ!
ということで今回は
- コンクリートの苔や黒ずみ汚れの原因
- コンクリートの苔や黒ずみ汚れを重曹で掃除する方法
- コンクリートをきれいに保つためにはどうしたら良いか
について解説します。
ぜひ読んでくださいね!
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苔や黒ずみ汚れの原因は?
最初に、なぜコンクリートに苔や黒ずみ汚れが付くのかをチェックしておきましょう。
苔が生える原因
苔は、
- 日当たりが悪い
- 湿気が溜まりやすい
という場所なら、コンクリートの上にだって生えます。
『コンクリート』というと、植物が生えないイメージがあるかもしれませんね。
でも苔には
- あまり日光が当たらなくても、少しの光と炭酸ガスで養分を作れる
- 生えた場所の地中に水分がなくても、葉から空気中の水分を吸収できる
という能力があります。
だからコンクリートの上でもしっかり繁殖してしまうのです
黒ずみ汚れの原因
コンクリートの黒ずみ汚れの一番の原因になるのは、『雨水』です。
雨水には、空気中の汚れが含まれています。
雨としてコンクリートに付いたあとに水分だけが蒸発すると、雨水に含まれていた汚れだけが残ってしまうのです。
それに加えて、日当たりが悪くて湿気が多い場所だと、『カビ』も生えます。
カビでも黒ずんでしまうことがあります。
さらに、
- 車庫入れの時に付いたタイヤの跡
- 自転車やバイクのスタンドなど、金属が接触して付く錆
もコンクリートの汚れの原因になります。
コンクリートの苔や汚れを重曹で落とす方法
では、重曹でコンクリートの汚れを落とす方法を見ていきましょう。
生え始めの苔は熱湯とブラシでOK
この記事では重曹を使った掃除の方法をメインに取り上げますが、
生え始めて間もない苔なら、重曹を使わずに落とすことができます。
どうすれば良いかというと、
- 苔に熱湯をかける
- ブラシなどでこする
- 水でよく洗い流す
これだけです。
熱湯を使うときは、やけどしないように十分注意してくださいね。
コンクリートの黒ずみ汚れも、軽いうちなら水をかけながらブラシでこするだけで落とせます。
苔や汚れを重曹で落とす方法
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では、重曹を使って苔や汚れを落とす方法を見ていきましょう。
用意するもの
重曹を使ってコンクリートの掃除をする時に必要なものは
- 重曹
- 水
- スプレーボトル
- ブラシ(デッキブラシなどでOK)
- ゴム手袋
重曹での掃除の仕方
重曹を使った掃除の仕方は、
- 水100mlに対して小さじ1杯の重曹をスプレーボトルに入れて振り混ぜ、重曹水を作る
- 苔や汚れの付いた部分に重曹水を吹き付ける
- しばらく待って染み込ませる
- ブラシでこする
- 水洗いする
コツは、ブラシでこするときに
- いろいろな方向からこする
- 汚れを掻き出すようにしてこする
ということです。
そうですね。
ただし、
- ガンコにこびりついた汚れ
- コンクリートの中の方まで染み込んだ汚れ
- コンクリートの中に根を張ったカビ
は、落としにくいです。
次に、重曹では落とせない場合の掃除の方法を、いくつか見ていきましょう。
セスキ炭酸ソーダや過炭酸ナトリウムを使う方法
重曹で落ちない汚れには、
- セスキ炭酸ソーダ
- 過炭酸ナトリウム
を使ってみましょう。
セスキ炭酸ソーダや過炭酸ナトリウムも、重曹と同じ『アルカリ性』の洗剤です。
でも、セスキ炭酸ソーダや過炭酸ナトリウムのほうが、アルカリ性が強いです。
メモ
今回使う重曹、セスキ炭酸ソーダ、過炭酸ナトリウムは、アルカリ性が強い順に
- 過炭酸ナトリウム
- セスキ炭酸ソーダ
- 重曹
となっています。
この順番を覚えておくと、どれを使うか選ぶのに役に立ちますよ。
セスキ炭酸ソーダを使う方法
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まず、
水500mlに対してセスキ炭酸ソーダ小さじ1杯
をスプレーボトルに入れて振り混ぜ、セスキ炭酸ソーダ水を作りましょう。
使い方は重曹と同じです。
- 苔や汚れの付いた部分に、セスキ炭酸ソーダを水を吹き付ける
- しばらく待って、汚れに染み込ませる
- ブラシでよくこする
- 水洗いする
過炭酸ナトリウムを使って掃除する方法
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過炭酸ナトリウムは『酸素系漂白剤』に使われている物質で、わりと強い洗剤です。
買う時は、
合成界面活性剤が入っていない、過炭酸ナトリウム100%の粉末
を選んでください。
過炭酸ナトリウムでコンクリートの掃除をするときは、
- 過炭酸ナトリウム 大さじ2杯
- 重曹 大さじ2杯
- 水 大さじ1~2杯
を混ぜて、ペーストにして使います。
掃除の仕方は
- ペーストを汚れた部分に塗る
- しばらく待つ
- 水でよく洗い流す
なお、過炭酸ナトリウムはスプレーで使ってはいけません。
アルカリ性の強い成分なので、吸い込んだり目に入ったりすると危ないです。
重曹などで落とせないガンコな苔やカビを落とすには
過炭酸ナトリウムでも取れないほどガンコな苔やカビには、
- コンクリート用のカビ取り剤
- 『カビキラー』などの塩素系漂白剤
が効果ありです。
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コンクリート用のカビ取り剤やクリーナーを使うときには、
- 使い方
- 使用上の注意
をよく読んで守ってくださいね。
また、『カビキラー』など、コンクリート用ではない塩素系漂白剤を使う場合は、
まず目立たない場所に少し付けてみて、コンクリートが変色したりしないか確かめてから、本格的に掃除しましょう。
そして、
- 漂白剤を流水でしっかり洗い流す
- 高圧洗浄機を使う場合は、高圧洗浄機で洗う前に普通の流水で漂白剤をよく洗い流す
ということを守ってください。
漂白剤をいきなり高圧洗浄機で洗うと、漂白剤が飛び散って、目に入ったり車に付いて塗装が剥げたりする恐れがあります。
苔や黒ずみ汚れ以外の汚れの落とし方
コンクリートには、苔や雨水による汚れ、カビのほかにもいろいろな汚れが付きます。
汚れの種類ごとに、落とし方をざっと紹介しましょう。
汚れの種類 | 落とし方 |
錆 |
|
ペンキ | ペンキ用の剥離剤をつかう |
鳥の糞 | 洗剤や重曹水をかけてから水洗いする |
ガム |
という対処をしてから、スクレーパーで削って剥がす |
ガソリン | 油汚れ用の洗剤や、エンジンクリーナーなどを使って洗う |
吐しゃ物 | 水でよく洗い流し、『オスバン』などの消毒液をかけて浸透させてから水洗いする |
なお、錆を落とすためにヤスリで削るときは、
- 削り過ぎない
- 削るときに力を入れすぎない
ということに注意してください。
削りすぎると、コンクリートが劣化しやすくなってしまいます。
コンクリートの掃除で注意すること
コンクリートの掃除をする時の、基本的な注意点は、
- 酸性の洗剤を使わない
- 高圧洗浄機を使うときは、コンクリートを傷めないかどうか確かめてから使う
- 自分でできない掃除は、無理せず業者に依頼する
ということです。
この3つに加えて、重曹やセスキ炭酸ソーダなどを使うときにも、注意することがあります。
酸性の洗剤はNG!
コンクリートの掃除には、酸性の洗剤を使ってはいけません。
必ず『アルカリ性』か『中性』の洗剤で洗いましょう。
コンクリートはアルカリ性なので、酸性の洗剤を使うと傷んでしまうからです。
- 酢
- クエン酸
- サンポールなどの酸性洗剤
などは使わないでくださいね。
高圧洗浄機を使うときに注意すべきこと
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コンクリートを洗うのに、高圧洗浄機はとても便利です。
高圧洗浄機だけで汚れを落とせることもありますしね。
でも、
高圧洗浄機で洗う前に目立たないところで試して、コンクリートや塗装などが傷まないか確かめてください。
なぜかというと、高圧洗浄機は非常に強い水流を当てて洗うので、
- 水圧でコンクリートの表面を傷める
- 水圧で塗装などが剥がれる
- 古いコンクリートだと、壁や建物そのものを傷めてしまう
といったリスクがあるからです。
また、高圧洗浄機を使うときには
- 高圧洗浄機の水が当たったら吹き飛ぶようなものは片付けておく
- 周りに人がいないことを確認して使う
- 音が大きいので、近所迷惑にならない時間帯に使う
- 洗剤が付いている場合は、一旦普通の流水で洗剤を洗い流してから高圧洗浄機で洗う
ということに注意してください。
こんなときは業者に依頼を
家のメンテナンスを自分でするのも大切ですが、
場合によっては業者に依頼したほうがよいこともあります。
たとえば
- ここまで紹介した方法やコンクリート用のクリーナーではきれいにできない
- 汚れの範囲が広い
- 高い場所のコンクリートの汚れを落としたい
- 何十年単位で時間が経過した汚れを落としたい
という場合です。
汚れの範囲が広いと、労力も時間もけっこうかかります。
それに、全体をムラなくきれいにするのは、なかなか難しいものです。
高所の作業も危険ですし、かなり時間が経った汚れを一般の人が自分で落とすのも、とても難しいものです。
自分ではできなそうなことは無理せずに、プロに頼んだほうがメリットが大きいですよ。
重曹やセスキ炭酸ソーダなどを使うときの注意点
コンクリートの掃除に重曹やセスキ炭酸ソーダ、過炭酸ナトリウムを使うときは
- 手荒れ防止のために手袋をして掃除をする
- スプレー液や過炭酸ナトリウムペーストなどがアルカリに弱い素材に接触しないようにする
ということに注意してください。
重曹やセスキ炭酸ソーダなどは、アルカリ性の化学物質です。
先にも書いたように、肌荒れすることがあるので、手袋を着けて掃除しましょう。
それから、
- アルミ
- 銅
- 真鍮
- ウールやシルクなどの動物性繊維
などは、アルカリ性で傷んでしまいます。
掃除をするときに着る服にも気を付けてくださいね。
コンクリートの汚れを防ぐには
最後に、コンクリートをなるべくきれいに保つための方法をチェックしておきましょう。
どんな方法があるかというと、
- コンクリートに撥水や防水の処理をしておく
- なるべく雨水が当たらないようにする
- 汚れが付いたら早めに取り除く
ということです。
撥水・防水処理をする
コンクリートをきれいにした後は、撥水や防水の塗料などを塗っておくのがおすすめです。
雨水が浸み込まなくなるので、汚れが付きにくくなるからです。
コンクリートの撥水・防水塗料は、ホームセンターやネット通販でも買えます。
ただし、人がよく通る場所は、どうしても塗料が剥がれやすいです。
塗料を塗るのが面倒な場合は、汚れに気がついたらこまめに掃除すると良いですよ。
なるべく雨水が当たらないようにする
コンクリートの汚れの主な原因は、雨水です。
なので、
駐車場
⇒カーポートで屋根を付ける
雨どいからの水が流れて染みになりやすい場所
⇒雨どいの水を出す先端の方向を変えて、コンクリートに雨水が流れないようにする
というふうにすると、汚れも防げます。
こまめに掃除する
『雨水が当たらないようにする』といっても、コンクリートの部分すべてに屋根を付けるのは無理ですよね。
カーポートが設置できないこともあるでしょう。
そういう場合は、やはり
- 定期的に掃除をする
- 汚れに気が付いたら早めに掃除をして、汚れを取り除く
というのが一番効果的であり、基本的な対策です。
気が付いたとき、気になったときに掃除をしておくと、
- 掃除にかかる手間も時間も少なくて済む
- 大掛かりな掃除をしなくて済む
というメリットがありますよ。
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まとめ
コンクリートの苔や黒ずみ汚れは、
- 重曹スプレーをかけてブラシでこする
- セスキ炭酸ソーダスプレーをかけ、ブラシでこする
- 過炭酸ナトリウムペーストを付けてしばらく待ち、洗い流す
といった方法で落とすことができます。
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この3つの方法で落ちないガンコな汚れは、
- コンクリート用カビ取り剤やクリーナー
- 塩素系漂白剤
を使うと良いですよ。
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コンクリートの汚れは、自分では落とせないこともあります。
汚れの範囲が広い、汚れが高い場所にあるなどのときは、無理せず業者にクリーニングを依頼しましょう。
そして
- コンクリートに撥水・防水処理をする
- なるべく雨水が当たらないようにする
- 汚れを見つけたら、なるべく早く掃除してきれいにする
という方法で、コンクリートをきれいに保つことができます。
ぜひ、コンクリート部分の汚れを落としてみてくださいね。
コンクリートがきれいだと、家全体がきれいに見えますよ。