服の汚れの中でも落としにくくてやっかいなのは、やはり『油汚れ』。
中でも、作業着に付いたグリスや機械油などを落とすのは大変です。
作業着は汚れても良いための服ですが、やはりきれいにしておきたいですよね。
そこで今回は、
作業着に付いたグリスの汚れや油汚れを落とす方法
について解説します。
洗剤以外の方法や乾かすときのコツなどについても書いているので、ぜひ読んでくださいね!
スポンサーリンク
作業着のグリスや油汚れを落とす方法
効果的に汚れを落とすコツ
まず、作業着の汚れをよりきれいに落とすためのコツや注意点をチェックしておきましょう。
洗う前の準備
洗う前には
- 土やホコリなどの汚れを、手で叩いて払ったり洗濯用ブラシでこすったりして落としておく
- 表面の汚れを拭き取っておく
という下処理をしておきましょう。
ブラシなどで落とせる汚れを落としておくと、
- 洗剤の力を落ちにくい汚れに集中させられる
- 洗剤水や洗濯槽の汚れを少なくできる
というメリットがあります。
油汚れの洗濯はお湯で!
油汚れの作業着洗いでは、
60℃くらいのお湯を使うのがおすすめです。
油は、60度前後のお湯だと落ちやすいからです。
浸けおきをするときも、60℃前後のお湯を使うと良いですよ。
ただし、
作業着の洗濯表示で温度の指定がある場合は、洗濯表示の温度を守ってください。
無理に高温のお湯で洗うと、生地を傷めてしまう可能性があります。
作業着の油汚れ落としをするときの注意点
作業着を洗うときには、
- 揉み洗いなどをするときは、手袋をする
- 作業着の洗濯表示を確認し、表示に沿った範囲の方法で洗濯する
- 60℃前後のお湯でつけおきする時は、たらいや桶などを使う
- 洗濯機でお湯を使うときは、洗濯機の取り扱い説明書に書いてある温度の上限に従う
- 汚れのひどい作業着は、他の衣類と分けて洗う
ということに注意してください。
しつこい油汚れを落とす洗剤は、それなりに強い成分をつかっています。
肌荒れなどを防ぐために、きちんと手袋をしてくださいね。
また、油汚れの付いた作業着は、他の洗濯物と分けて洗うことをおすすめします。
特に、
- 機械油などが付いている
- 油汚れの範囲が広い
- 油汚れがかなりひどい
というときは、作業着単独で洗ってくださいね。
メモ
油汚れのひどい作業着を洗濯機で洗った後は、洗濯機の洗浄をしておくことをおすすめします。
作業着用洗剤を使うのがおすすめ
作業着に付いてしまったグリスや油の汚れを落とすのに一番効率的なのは、やはり
油汚れに強い作業着用洗剤を使うことです。
作業着用洗剤は、油汚れなどに適した成分が配合されているので、使いやすいですよ。
作業着用洗剤には
- 液体タイプ
- 粉末タイプ
- スプレータイプ
- 部分洗い用
などがあります。
- 作業着に付く汚れに適した洗剤か
- 作業着の生地の素材に使える洗剤か
- 使い方
- 使用上の注意
などを良く確かめて、使いやすい洗剤を選んでくださいね。
洗剤で浸け置き洗いをする方法
ガンコな油汚れなら、浸け置き洗いをするのも効果的です。
やり方は
- バケツやたらいに40~60℃のお湯を入れる
- 洗剤を入れ、よく混ぜて溶かす
- 作業着を浸けて1~2時間待つ
- 途中で洗剤液が汚れたら、軽くもみ洗いして絞り、洗剤液を作り直して浸けおきする
- 油が浮きあがったら、作業着を出して何度かすすぐ
- 汚れが残っていたら洗濯石鹸をこすりつけて揉み洗いする
- 軽くすすいで洗濯機で洗濯する
なお、
洗剤の使い方に温度や浸けおき時間の上限が書いてある場合は、その上限を守ってください。
ベンジンで汚れを落とす方法
油汚れを落とすのには『ベンジン』もよく使われます。
- 油汚れの範囲が小さい
- 油汚れの箇所が少ない
という場合なら、ベンジンで落とすのも良いですよ。
|
汚れの落とし方は
- 汚れ部分の下に、いらないタオルを敷く
- 古い歯ブラシにベンジンを付け、トントンと軽く叩く
- タオルに汚れが染み出したら、残った油汚れに食器用洗剤を付け、揉み洗いする
- 油汚れが落ちたら、洗濯機で洗濯をする
です。
ベンジンは引火しやすく、臭いもあります。
ベンジンを使うときは
- 静電気が起きにくい服に着替え、静電気を除去してから使う
- 火の気がない場所で使う
- しっかり換気しながら使う
- 汚れ落としをする前に、作業着の目立たない所にベンジンを少し付け、しばらく置いて色落ちなどが起きないか確認する
ということに注意してください。
マジックリンで汚れを落とす方法
キッチン用のマジックリンを使って油汚れを落とす方法もあります。
メモ
マジックリンは住居用洗剤なので、衣類に使うのはイレギュラーな使い方です。
なので、積極的にマジックリンを使うのはおすすめしません。
あくまでも『作業着用洗剤がないときの代用』と考えてください。
また、マジックリンを作業着の汚れ落としに使う時は、自己責任で使ってくださいね。
|
キッチン用マジックリンの使い方には
- マジックリンを付けて洗濯機で洗う
- マジックリンを付けて浸け置き洗いをする
- マジックリンを付けて揉み洗いをする
- マジックリンと作業着用洗剤などを混ぜて使う
という方法があります。
油汚れがひどいときは、浸け置き洗いと揉み洗いを組み合わせるのも効果的です。
マジックリンを付けて洗濯機で洗う
マジックリンで作業着の油汚れを落とす一番シンプルな方法は
- 油汚れが付いている部分に、マジックリンをスプレーし、染み込ませる
- スプレーが浸み込んだら、余分な泡を落とす
- 洗濯機に入れ、いつも通りに洗濯をする
ちょっとした油汚れならこれで落ちます。
マジックリンがすすぎきれているかどうか気になる場合は、1回プラスしてすすぎをすると良いですよ。
浸けおきをする
浸け置き洗いの場合は、2通りの方法があります。
1つは、
- マジックリンを汚れた部分に付ける
- 一晩そのまま置いておく
- 洗濯機に入れ、洗濯をする
という方法。
もう1つは、
- マジックリンを汚れた部分に付ける
- そのまま60℃くらいのお湯に浸けおきする
- 洗濯機で洗濯をする
という方法です。
揉み洗いをする
揉み洗いの手順は、
- マジックリンを汚れた部分に付ける
- 40~60℃くらいのお湯でもみ洗いをする
- 洗濯機に入れ、洗濯をする
水で揉み洗いをしても良いですが、油汚れはやはりお湯の方がよく落ちます。
お湯で揉み洗いをするときには、やけどしないように気を付けてくださいね。
作業着用洗剤などと混ぜて使う方法も
作業着の油汚れ落としで
- 作業着用洗剤
- ワイドマジックリン
- 重曹
を、お湯を入れた桶に入れてよく混ぜて溶かし、そこに一晩作業着を浸けおきしてから洗う
という方法を取っている人もいます。
ただし、他の洗剤などと混ぜる場合は、
- 洗剤の組み合わせによっては生地を傷める可能性があるので、最初は目立たない所に付けて試す
- マジックリンはアルカリ性なので、『アルカリ性のものと混ぜてはいけない洗剤』とは一緒に使わない
- 塩素系漂白剤と混ぜない
ということに、十分注意してください。
注意
塩素系漂白剤は、酸性の洗剤と混ぜると有毒なガスが発生して危険です。
マジックリンは酸性ではありませんが、念のため塩素系漂白剤とは混ぜないでください。
重曹やセスキ炭酸ソーダで作業着の油汚れは落とせる?
ある程度軽い油やグリスの汚れなら、重曹やセスキ炭酸ソーダを使って
- 重曹を洗剤に混ぜる
- 重曹をお湯に溶かして浸けおきする
- 重曹ペーストを汚れに付けて歯ブラシでこする
- セスキ炭酸ソーダを溶かした水に浸けおきする
といった方法で落とすこともできます。
たしかに、『アルカリ性の物質で油汚れの酸性を中和して落とす』ことはできます。
でも、重曹やセスキ炭酸ソーダは弱アルカリ性なので、『どんな油汚れも落とせる』というわけではありません。
- ガンコな油汚れ
- 弱アルカリ性では落とせない範囲の油汚れ
- がっちり染み込んでしまった油汚れ
は落とせないことがあります。
重曹やセスキでは落ちなそうな汚れや手軽さを重視したいときは、作業着用洗剤を使ったほうが良いですよ。
作業着を早くきれいに乾かすコツ
最後に、作業着を干すときのコツも簡単に紹介しましょう。
- 肩幅などをできるだけ広げて干す
- 袖口や裾なども、丁寧に広げる
- ファスナーやボタン、ポケットは開けて干す
- 風通しの良い場所に干す
- 室内で干すときは、扇風機やサーキュレーターなどで風を当てる
というのがコツです。
要するに、
空気に触れる面積をできるだけ大きくして、できるだけ多く風に当てると、水分が蒸発しやすくなる
ということです。
ちょっとひと手間かけて、しっかり広げて干してくださいね。
スポンサーリンク
まとめ
作業着のグリス汚れや油汚れを落としたいときは、作業着用洗剤を使うのが楽で確実です。
汚れや生地に合わせた洗剤を使ってくださいね。
しつこい汚れは
- 60℃前後のお湯に洗剤を溶かし、浸け置き洗いをする
- 浸けおきしても残った汚れは洗濯石鹸をこすりつけて揉み洗いする
という方法で対処しましょう。
作業着用洗剤のほかにも
- 汚れの範囲が小さいならベンジンで落とす
- 軽い汚れなら重曹やセスキ炭酸ソーダを使う
- 作業着用の洗剤がない場合は、キッチン用マジックリンを使う
といった方法があります。
どの方法で洗うときも、
- 洗う前に泥や埃などの汚れを落としておく
- 作業着の洗濯表示に従って洗濯する
- お湯でつけおきする時は、耐熱性のあるたらいや桶などを使う
- 洗濯機でお湯を使うときは、洗濯機の取り扱い説明書に書いてある温度の上限を守る
- 汚れのひどい作業着は、他の衣類と分けて洗う
といったことに注意してくださいね。