『重曹』は、かなり守備範囲の広いアイテムで、料理や掃除以外にも、いろいろな使い方ができます。
そのいろいろな用途の中に
消臭剤&除湿剤として使う
という使い方があります。
重曹は、汗や皮脂のにおいを抑える効果や、吸湿効果があるのです。
はい、靴以外にもいろいろな場所のにおいや湿気取りにも使えるんですよ。
さらに、ハッカ油と合わせると、
- 虫よけ
- ゴキブリ対策
にも使えるんですよ!
という事で、この記事では
- 重曹とハッカ油で消臭除湿剤を作る方法と使い方
- 重曹とハッカ油を虫よけに使う方法
- 重曹でゴキブリ退治をする方法
を解説します。
どれも簡単なので、ぜひやってみてくださいね!
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重曹とハッカ油で消臭除湿をする方法
重曹とハッカ油を使った消臭除湿剤の作り方・使い方
まず、重曹とハッカ油で消臭除湿剤を作る方法を見ていきましょう。
重曹+ハッカ油の消臭除湿剤の材料
重曹とハッカ油で消臭除湿剤を作るのに必要なものは
- カップなどの入れ物
- 重曹
- ハッカ油
- スプーン
- ガーゼ(入れ物の蓋がない、もしくは蓋を使わない場合)
- 輪ゴム(紐やリボンなどでもOK)
ここで注意したいのは、入れ物の材質です。
必ず
- ポリエチレン(PE)
- ポリプロピレン(PP)
- ガラス
のどれかでできた入れ物を使ってください。
ポリスチレン(PS)の入れ物を使うと、ハッカ油の成分で溶けてしまいます。
それから、入れ物に付いている蓋を使う場合は、蓋に穴を開けておきましょう。
消臭除湿剤の作り方
作り方は
- カップに重曹を入れる(量は適当でOK)
- ハッカ油を数滴たらす
- スプーンなどで混ぜる
- カップにガーゼをかけ、輪ゴムや紐などで留める
これだけです。
とても簡単ですね。
おしゃれな入れ物と入れ物に似合う紐やリボンを使えば、ちょっとしたインテリアにもなりますよ。
消臭除湿剤を置く場所は?
作った消臭除湿剤は
- 下駄箱
- 押し入れ
- クローゼット
- トイレ
- 玄関
- ゴミ箱の底
- 玄関
など、臭いや湿気が気になる場所に置くのがおすすめです。
除湿がメインの目的の場合は、なるべく『下のほう』に置くと良いですよ。
湿気を含んだ空気は、下のほうに行くからです。
ただ、消臭も除湿も、あまり広い空間だと効果が薄くなります。
トイレや戸が閉められる下駄箱など、狭い空間で使うほうが効果的です。
メモ
重曹だけをお茶パックやだしパックに入れて靴に入れて置くと、靴の消臭剤にもなります。
靴用の重曹にハッカ油を垂らす場合は、少なめにしておいたほうが良いでしょう。
こちらの記事には、靴の消臭についても書いてあるので、あわせて読んでくださいね。
重曹とハッカ油で消臭や除湿ができるわけ
それは、
重曹
⇒汗や腐敗したもののにおいの元となる酸性の物質を中和する
⇒湿気を吸着する
⇒湿気を吸着することで、においを作る雑菌の活動を抑える
ハッカ油
⇒独特の香りで、気になるにおいを軽減する
という効果があるからです。
たとえばキッチンのごみ箱で生ごみのにおいが気になるときは、
- 重曹を振りかける
- ハッカ油を数滴たらす
このどちらかだけでも、においが軽減されますよ。
重曹とハッカ油の消臭除湿剤の効果はどのくらいもつ?
スペースの広さや湿度、気温などの環境にもよりますが、
重曹とハッカ油で作った消臭除湿剤の効果がもつのは、だいたい2週間が大まかな目安です。
2週間くらいで交換するようにしましょう。
いらなくなった消臭除湿剤は、掃除に使うことができるので、活用してくださいね。
【必読!】ハッカ油を使うときの注意点
ハッカ油は、植物の成分を何十倍にも凝縮した『精油』の1つです。
そのため、
- ハッカ油を扱うときの注意事項
- ハッカ油を使ってはいけない場合
があります。
ハッカ油を使うときの注意点
まず大事なことは、
肌や粘膜に、ハッカ油の原液が触れないようにする
ということです。
これはハッカ油だけでなく、精油を扱うときの基本的な注意事項です。
ハッカ油や精油が肌や粘膜に付くと、傷める可能性があります。
万が一、こぼしてしまったときは、手袋をしたうえで拭き取ることをおすすめします。
保管するときは、
- 子どもや認知症のある人、ペットの手の届かない場所に保管する
- 高温になる場所や光の当たる場所を避けて保管する
- 火のそばに置かない
ということにも気を付けてください。
ハッカ油を使ってはいけないのはどんなとき?
ハッカ油は、
- 5歳以下の乳幼児
- 妊婦
- 高齢者
- てんかんのある人
- 高血圧症の人
- ペット
がいる環境での使用は避けましょう。
ハッカ油には、神経毒性や流産を引き起こす作用がある成分、血圧が上がる成分などが含まれています。
(5歳以上の健康な人には、使い過ぎなければ害はありません。)
また、ハッカ油をはじめ精油は、動物にとって
犬
⇒下痢や嘔吐などの中毒症状が出ることがある
猫やフェレット
⇒体に精油を分解して排出する機能がないので、体に溜まって中毒を起こす
鳥
⇒呼吸器がダメージを受け、中毒や呼吸不全を起こす
ハムスター
⇒香りの強い植物やハーブ類が命に関わることがある
ウサギ
⇒強いにおいがストレスになる傾向がある
といった危険性があります。
なので、家族の状況を考えてから、ハッカ油を使っても大丈夫か判断してくださいね。
家族に持病などがあって判断に迷うときは、医師に相談してください。
メモ
一部のメーカーの精油に関して、
- 『赤ちゃんや妊婦さんの肌にも原液のまま塗って使える』
- 『猫にも安全』
などと宣伝されているケースもありますが、鵜呑みにしないほうが良いです。
どのメーカーの精油でも、直接肌に付けないようにしてください。
重曹とハッカ油で虫よけ・ゴキブリ対策をする方法
ここからは、重曹とハッカ油のタッグで虫よけやゴキブリ対策をする方法を見ていきましょう。
重曹+ハッカ油の消臭除湿剤は虫よけにも!
先ほど紹介した『重曹とハッカ油の消臭除湿剤』は
小さい窓のそばや玄関に置く
⇒虫が入って来にくくなる
シンクの下や冷蔵庫と壁の間など、ゴキブリの出そうな場所に置く
⇒ゴキブリの忌避剤になる
という効果もあります。
冷蔵庫と壁の隙間など、狭い場所に置きたいときは、
- お茶パックやだしパックに重曹を入れ、ハッカ油を垂らす
- 重曹にハッカ油を垂らし、ガーゼで包む
という風にすると良いですよ。
メモ
虫が苦手とする『シトロネラ』という成分を含む精油をハッカ油と同量入れると、虫よけ効果が高くなります。
ただし、香りが薄れたら効果もなくなってしまいます。
ときどきチェックして、ハッカ油を足してください。
また、窓のそばに置く場合は、あまり大きな窓だと効果が弱くなります。
大きな窓の場合は、網戸にハッカスプレーをかけておくほうが効果的です。
ハッカ油スプレーの作り方
ここで、ハッカ油スプレーの作り方を紹介します。
ハッカ油スプレーは、ゴキブリの忌避剤としても使えるんですよ。
材料
ハッカスプレーの材料は
- 無水エタノール 10ml
- 水(水道水でもOK) 80ml
- ハッカ油 20滴
- スプレーボトル(ポリスチレン以外の、ハッカ油で溶けない素材のもの)
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無水エタノールは、ドラッグストアや薬局で買うことができます。
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作り方
作り方は、
- スプレーボトルに無水エタノールを入れる
- ハッカ油を入れ、よく振り混ぜる
- 水を入れ、よく振り混ぜる
『まず、無水エタノールとハッカ油を混ぜる』というところがポイントです。
ハッカ油と水を先に混ぜてしまうと溶けにくくなるので、注意してください。
なお、ハッカスプレーは日がたつと効果が薄れるので、
精製水
⇒1週間から10日くらい
水道水
⇒5~6日
で使い切ってくださいね。
ハッカ油スプレーを使うときの注意点
ハッカ油スプレーの注意点は、
- エタノールを使っているので、火気厳禁
- ポリスチレン製の網戸にかけると溶けるので、スプレーする前に網戸の素材を確認する
- 網戸以外に使う場合も、スプレーしたい場所がハッカ油やエタノールで変質・変色を起こさないかどうか調べる
- 赤ちゃんや妊婦さん、高齢者、高血圧症やてんかんのある人、ペットのいる環境では使わない
ということです。
なお、ハッカスプレーをエアコンのフィルターにかけるのは、筆者としてはおすすめしません。
ハッカの香りが部屋中に充満することになるので、人によってはにおいが強すぎると感じることがあります。
重曹やハッカ油で虫よけをするデメリット
重曹+ハッカ油の忌避剤やハッカ油スプレーで虫よけ・ゴキブリよけをするのには、デメリットもあります。
それは
あくまでも『忌避剤』であって、虫やゴキブリをやっつけてくれるわけではない
ということです。
そうなんです。
でも!
重曹はゴキブリ退治アイテムにもなるんですよ!
次に、重曹をゴキブリ退治に使う方法を見ていきましょう。
重曹でゴキブリを退治する方法
重曹でどうやってゴキブリ退治をするかというと、
- ゴキブリの出そうな場所に、重曹を撒いておく
- 重曹と砂糖を1:1の割合で混ぜたものを、ゴキブリの出そうな場所に撒く
という方法で、重曹を駆除剤として使うのです。
はい、そうなんです。
重曹を食べると、炭酸ガスが出ますよね。
人間や動物は、お腹に溜まった炭酸ガスをゲップをすることで出すことができます。
でもゴキブリは、体の仕組みとしてゲップができません。
そのため、
- お腹に溜まった炭酸ガスで内臓が損傷する
- お腹が膨れてエサが食べられなくなる
ということになり、昇天してしまうと言われています。
重曹でゴキブリ駆除をするメリット・デメリット
重曹を使ってゴキブリ駆除をするメリットは、
- 安全性が高い
- 家にあるもので簡単に作れる
- コストがとても安い
ということです。
重曹は多少口に入ってしまっても、特に害はありません。
その安全性が一番のメリットと言えます。
ただ、デメリットとして
- ホウサン団子や『コンバット』などの駆除剤ほどの効果はない
- ゴキブリの誘因効果も弱い
- 巣にいるゴキブリや卵まではやっつけられない
- 市販の駆除剤のように容器に入っていないので、子どもやペットの手が届く場所に置くといたずらされる可能性がある
ということがあります。
市販のゴキブリ駆除剤は、
- ゴキブリの好きな臭いで引き寄せて食べさせる
- ゴキブリが巣に帰ってから昇天し、周りのゴキブリがそれを食べることで、巣にいるゴキブリもやっつけられるように作っている
- 容器が、ゴキブリには入りやすく、人の指が入りにくい形になっている
など、ゴキブリ退治の効果を最大限上げるように作られていますよね。
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効果を最優先したい場合は、やはり市販のゴキブリ用駆除剤を使ったほうが良いですよ。
ポイント
ゴキブリ退治には、忌避剤や駆除剤をまくだけでなく、
- 排水口など、ゴキブリの侵入口を塞ぐ
- なるべくこまめに掃除をし、家の中を清潔にしておく
- 生ゴミを入れるゴミ箱は蓋付きのものを使う
- シンクの生ごみはこまめに捨てる
- 食べ物を出しっぱなしにしない・調理器具を使いっぱなしにしない
といったことも大切なので、心掛けてくださいね。
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まとめ
重曹は、容器やお茶パック、だしパックなどに入れてハッカ油を数滴たらすだけで、
- 除湿剤
- 消臭剤
- 虫よけ
として使うことができます。
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広い空間の除湿や消臭、虫よけには向きませんが、下駄箱や押し入れ、クローゼットなど、狭い空間では効果がありますよ。
また、
- ハッカ油単独でスプレーを作り、虫よけに使う
- 重曹単独、もしくは重曹と砂糖を混ぜたものをゴキブリの駆除剤として使う
ということもできます。
|
ただし、ハッカ油に関しては
- 原液を肌に付けない
- 5歳以下の子どもや妊婦、高齢者、高血圧症やてんかんのある人、ペットがいる環境ではNG
といったことに十分注意してください。
また、重曹のゴキブリ忌避剤は、市販のゴキブリ忌避剤ほどの効果は見込めません。
でもコストは安いので、『効果よりコストが安いほうが良い』という人はやってみてくださいね。