大掃除をするとき、難所の1つが『キッチンの換気扇』ですよね。
換気扇の汚れは、調理をしたときに飛び散った油とホコリなどが混ざっているので、落とすことが大変です。
そんな厄介な汚れを落とすのに役立ってくれるのが『重曹』。
しかも、フィルターは重曹を使えば、濡らさないままで簡単にきれいにできるんですよ!
ということで、この記事では
- 重曹で換気扇フィルターを濡らさずに掃除する方法
- 換気扇のファンを重曹で掃除する方法
- 換気扇の汚れをなるべく防ぐ方法
について解説していきます。
ぜひ読んで、換気扇をきれいにしてくださいね!
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換気扇フィルターは濡らさないまま重曹で掃除しよう!
ではまず、換気扇フィルターの掃除の仕方を見ていきましょう。
準備も含めて説明していきます。
換気扇フィルター掃除の準備
用意するもの
換気扇フィルターの掃除に必要なものは、
- 新聞紙
- 重曹
- 古い歯ブラシ
- 中性洗剤
- スポンジ
- 布
- 踏み台(フィルターの付け外しに必要な場合)
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掃除の準備
一番大事な準備は、安全確保です。
フィルターを掃除するときもファンを掃除するときも、
- 換気扇の電源を切る
- 換気扇のブレーカーを落とせる場合は、落としておく
- コンロにロックをかけ、点火しないようにしておく
- フィルターやファンの付け外しで高い位置の作業をするので、必要に応じて踏み台などを用意して安全な足場を確保する
- 手袋をする
ということを、必ず守ってください。
それから、
- コンロの上に出ている鍋などは、汚れが落ちてこない場所に移動させる
- コンロに汚れが落ちないように、新聞紙を敷いておく
- 外したフィルターを置いて作業できる場所を確保し、新聞紙などを敷いておく
といった準備もしておきましょう。
筆者もつい準備を面倒くさがってしまうことがありますが、準備を怠ると、後でかえって面倒なことになります。
しっかり準備をしておけばスムーズに掃除ができますよ。
換気扇フィルターを重曹で掃除する方法
準備が整ったら、いよいよ掃除です。
- 外したフィルターを、濡らさないままで平らな所に置く
- フィルターに粉の重曹をまんべんなく振りかける(汚れがひどい部分は多めに振りかける)
- 2~3時間ほど放置する
- 古い歯ブラシなどでこする(裏側からもこする)
- こすっても油汚れが残っている場合は重曹が足りないので、2~4を繰り返す
- 全体がきれいになったらスポンジに中性洗剤を付けて洗い、ぬるま湯で重曹をよく洗い流す
- 布で水分をよく拭き取り、乾燥させる
これだけで掃除ができます。

はい、重曹は油を吸着させる性質があるので、汚れの油分を吸わせて落とせるんです。
なお、この方法で掃除をすると、白い跡が残ることがあります。
これは洗い残した重曹で、
- クエン酸スプレーを吹きかける
- 拭き取る
- 水で洗い流す
という方法で取り除くことができます。
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白い跡対策のときも、洗い流した後は水分をよく拭き取って乾燥させてください。
失敗しないためのコツ

きれいになった!
フィルターに重曹をかけて掃除するときは、
- フィルターを濡らさない
- 粉のままの重曹を、惜しみなくたっぷりかける
- 歯ブラシなど、こするのに使う道具も濡らさずに使う
ということがポイントです。
なぜフィルターや歯ブラシを濡らさないほうが良いかというと、油には水をはじく性質があるからです。
フィルターには、油を含んだ汚れが付いていますよね。
その状態でフィルターを濡らすと、油が水をはじいて、かえって汚れが落ちにくくなってしまうのです。
それから、フィルターが塗装されている場合は、こするときにあまり力を入れない方が良いです。
あまり力を入れると、塗装が剥げてしまうことがあります。
掃除に使った重曹の始末の仕方
掃除が終わったら、汚れを吸ってボロボロ落ちた重曹は、
- 敷いていた新聞紙ごと丸める
- 燃えるごみとしてごみに出す
という方法で処分してください。

はい、流さないでください。
流すと重曹が詰まってしまう可能性があるからです。
重曹がないときの掃除方法
重曹がないときは、
- 小麦粉や食用油を重曹代わりに使う
- セスキ炭酸ソーダで浸けおき洗いをする
という方法があります。
小麦粉を使う方法
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小麦粉を使って、重曹と同じ方法でフィルターを掃除することができます。
小麦粉にも『油を吸着する』という性質があるからです。
手順は
- 濡らさないままのフィルターに、小麦粉をまんべんなく振りかける
- 2~3時間ほど放置する
- 歯ブラシなどでこする
- 全体がきれいになったら、スポンジと中性洗剤で洗い、ぬるま湯でよく洗い流す
- 水分をよく拭き取り、乾燥させる
と、重曹を使う場合と同じです。
ただ、小麦粉は『酸性』の食品に含まれています。
そのため、油を吸着することはできても、重曹のような『油を分解する』という効果はあまり期待できません。
食用油を使う方法
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食用油でフィルターの汚れを落とす方法は、
- 汚れた部分に食用油を塗る
- 30分くらい放置する
- ブラシやスポンジでこする
- 汚れが落ちたら、お湯と台所用中性洗剤で汚れと油を洗い流す
- 水気を拭き取ってよく乾かす
という手順です。
『油汚れに油をなじませることで落としやすくする』という掃除の方法です。
まさに『油を持って油を制する』ですね。
使う油は、
- オイルポットに入っている油
- 古くなって消費期限が切れてしまった油
でもOKですよ。
セスキ炭酸ソーダを使う方法
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重曹と同じアルカリ性の性質を持つのが、『セスキ炭酸ソーダ』。
セスキ炭酸ソーダを使う場合は、振りかけるのではなく
- 40~50℃のお湯4Lに対してセスキ炭酸ソーダ大さじ1杯で、セスキ炭酸ソーダ液を作る
- フィルターを1時間くらい浸けおきする
- ブラシでこする
- 水でよく洗い流す
という方法で使います。
この方法は、ファンを掃除する時にも使えます。
セスキ炭酸ソーダもいろいろな場面で使えるお掃除アイテムです。
100均でも買えるので、1つ常備しておくと便利ですよ。
換気扇のファンを重曹で掃除する方法

ファンもきれいにしよう!
ここからは、換気扇のファンを掃除する方法を見ていきましょう。
換気扇のファンの場合は、浸けおきで掃除をするのがおすすめです。
プロペラファンも平らではありませんし、シロッコファンは粉の重曹を付けにくいからです。
用意するもの
換気扇のファンを重曹で掃除するときに必要なものは
- 段ボールやバケツなど(ファンがすっぽり入るくらいの大きさ)
- ファンが入るくらいの大きさのビニール袋(二重にするとなお良い)
- 重曹
- 新聞紙
- 歯ブラシ
- スポンジ
- 布巾
また、
- 換気扇の電源を切る
- コンロにロックをかけ、火が点かないようにする
- 足元の安全を確保する
- コンロの上の鍋などをどかし、コンロを新聞で覆う
- 手袋をする
といった準備も忘れずにしてくださいね。
ファンの浸けおき掃除の仕方
ファンの付けおき掃除の方法は、
- 段ボール箱やバケツにビニール袋をセットする
- 袋の中にファンやネジなどのパーツを入れる
- 40~50℃くらいのお湯を入れる
- 重曹を入れ、よく混ぜる
- 2~3時間くらい放置する
- 歯ブラシやスポンジなどで汚れをこすり落とす
- 汚れが落ちたら、水かぬるま湯でよく洗う
- 水分を拭き取ってよく乾かす
という手順です。
『重曹を入れたお湯に付け込んだ後、汚れをこすり落とす』というだけなので、特に難しいことはありません。
ただし、
- 外したネジをなくさないようにする
- ファンを外す手順や元に戻す手順を確認しておく
ということには注意してください。
付け外しはそんなに難しくありませんが、元に戻せなくなると大変ですからね。
重曹を使って掃除をする時の注意

たまには掃除しなきゃ
重曹を使って換気扇の掃除をするときには、
- アルミや銅、真鍮などでできた素材には重曹は使えない
- コーティングされているフィルターや換気扇は、重曹のアルカリ性でコーティングが剥がれることがある
ということに注意してください。
アルミや銅などは、アルカリ性の洗剤で変色や変質が起きることがあります。
フィルターやファンの素材がわからないときは、
- 目立たないところに重曹を付けてみる
- しばらく置いて少しこすってみる
という方法で、変色や変質、コーティングの剥がれなどが起きないか確認してください。
メモ
重曹が使えない素材の場合は、中性の食器用洗剤で付けおき掃除ができます。
ただし中性洗剤であっても、掃除の最後には
- 水やぬるま湯で洗剤をよく洗い流す
- 水分を拭き取って乾かす
ということを忘れないでくださいね。
換気扇の汚れを防ぐには
換気扇の汚れは
- 使い捨ての換気扇フィルターカバーや換気扇カバーを使う
- カバーは3か月に1度くらい交換する
- カバーを交換するついでにフィルターの掃除をする
- 換気扇のファンも、年に1度くらいは掃除する
- 換気扇の外側やスイッチ部分は、1日に1度さっと拭いておく
といった対策で防ぐことができます。
特におすすめなのが、フィルターカバーや換気扇カバーです。
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カバーである程度汚れをブロックしてしまえば、フィルターやファンの汚れも減らせます。
交換時期の目安が目で見てわかるカバーもあるので、ときどきチェックすれば忘れる心配もありません。
換気扇の汚れを放置すると、
- 換気の効率が悪くなる
- 汚れで動作に負荷がかかり、電気代が余分にかかる
といったデメリットがあります。
であればやはり、換気扇の汚れはなるべく防ぎたいものです。
できる範囲で対策をしてくださいね。
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まとめ
換気扇掃除には『重曹』がおすすめです。
フィルターの掃除
⇒濡らさずに粉の重曹を直接振りかけてしばらくおき、歯ブラシなどでこする
ファンの掃除
⇒40~50℃のお湯に重曹を溶かして浸けおきし、歯ブラシなどでこする
という方法で油を含んだ汚れも落とすことができます。
ただし、
フィルターやファンがアルミや銅など、アルカリ性に弱い素材でできている場合は、重曹を使ってはいけません。
また、コーティングされている場合は、コーティングが剥がれることもあるので、注意してください。
重曹が使えない場合は、中性洗剤で掃除をしてくださいね。
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そして、汚れが付くことを防ぐためには
- 使い捨ての換気扇フィルターカバーや換気扇カバーを使う
- 数か月に1回くらい、フィルターの掃除をする
- 外側やスイッチ部分の汚れは、なるべくこまめに拭き取る
といった対策がおすすめです。
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換気扇をきれいにして、気持ちよく料理をしてくださいね。