バイクや車などの部品の錆や汚れって、なかなか落ちないこともありますよね。
なかなか落ちない錆や汚れを『簡単に落とせる』と話題なのが
ケルヒャーの高圧洗浄機などを使った『重曹ブラスト』です。
『重曹だとブラストする物にダメージも与えにくい』ということから、ガソリンタンクやスポークの汚れ落としなどにも使われています。
はい、ということで今回は
- ケルヒャーを使った重曹ブラストのやり方
- 重曹ブラストをやるときの注意点
- 重曹ブラストのメリットやデメリット
についてチェックしていきます。
ぜひ読んでくださいね!
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ケルヒャーでの重曹ブラストのやり方と注意点
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ではさっそく、重曹ブラストのやり方を見ていきましょう。
なお、ブラストに使う高圧洗浄機やブラストする物の取扱説明書に
- 使って良いメディア(研磨剤)の中に『重曹』が入っていない
- 重曹をメディア(研磨剤)として使わないように書いてある
- 部品の洗浄に重曹やアルカリ性の洗浄剤を使わないように書いてある
といった場合は、重曹ブラストはやらないでください。
それでもやってみたい場合は、自己責任でブラストをしてくださいね。
重曹ブラストの準備
重曹ブラストをする時に必要なものは
- 高圧洗浄機
- 高圧洗浄機に合うサンドブラストキット
- 重曹
- カッパ
- 作業用の手袋
- ゴーグル
- マスク
- 長靴
- テントやブルーシートなど
用意する重曹の量はブラストする物の大きさによりますが、大容量(5㎏以上)の業務用を用意しておくと良いですよ。
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重曹ブラスをとすると、重曹が飛び散って服や顔にも付きます。
必ずカッパやゴーグル、マスクなどでフル装備してブラストをしましょう。
テントやブルーシートは、重曹があちこちに飛び散らないようにするために使います。
テントやブルーシートなどでブラストルームを作り、その中で作業をするのがおすすめです。
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そして高圧洗浄機の準備は、
- 高圧洗浄機に、サンドブラストキットを取り付ける
- 本体の前面にあるホースのつなぎ口にホースをつなぐ
- 電源コードを繋ぐ(コードの長さが足りないときは、延長コードではなく必ずコードリールを使う)
- ポリタンクやバケツなどの容器に重曹を入れる
- 重曹を入れた容器に、サンドブラストキットのホースを入れる
これで重曹ブラストの準備完了です。
なお、重曹をバケツなどに入れず、重曹の袋に直接ホースを入れるのもありです。
袋に直接ホースを入れるときは、袋が倒れないようにしておきましょう。
重曹ブラストの手順
重曹ブラストのやり方自体はとても簡単です。
- 高圧洗浄機の電源を入れ、汚れなどを落としたい部品などに重曹と水を吹き付ける
- 汚れが落ちたら水で重曹をよく洗い流す
- 水分を拭き取り、乾かす
これだけです。
はい、ただし、注意点もあります。
次に、注意点をチェックしていきましょう。
重曹ブラストをするときに注意すること
重曹ブラストをするときには、
- メディア(研磨剤)に重曹を使って良い素材かどうか確認する
- マスクやゴーグルなどを着け、きちんと装備を整える
- 数秒ずつ吹き付けて様子を見ながらブラストする
- 最後に水でよく流して乾かす
ということに注意してください。
重曹を使ってはいけない素材とは?
重曹はアルカリ性なので、
- アルミ
- 銅
- 真鍮
などアルカリに弱い素材に対して使うと、変色や腐食が起きたり傷めたりする可能性があります。
また、
コーティングや塗装が施されている部品だと、コーティングや塗装が剥がれる可能性もあります。
重曹ブラストをして大丈夫かどうか自信がないときは、
目立たない部分に重曹を付けてしばらく置き、異常が起きないことを確認してからブラストしてください。
数秒ずつ、様子を見ながらブラストする
重曹ブラストをするときは、
連続して吹き付けるのは数秒くらいにして、様子を見ながらブラストしてください。
1ヵ所に重曹を吹き付け続けないようにしましょう。
同じ部分にあまり長く吹き付け続けると、重曹に弱くない素材や塗装の部分でも
- 素材が削れる
- 塗装が剥がれる
といったことがあるからです。
場合によっては20秒くらいでダメージを受けてしまうこともあるので、よく観察しながら作業してくださいね。
ブラストが終わったらしっかり流して乾かす
ブラストが終わったら、
水でよく洗い、拭き取れる水気は拭き取ってよく乾かしてください。
重曹が混ざった水が付いたままだと、
- 水が乾いた後に重曹が白く残る
- 部品の素材によっては、付着したままの重曹で変色などが起きる
といった可能性があります。
また、水分が付いたままだと錆びの原因になるので、必ずよく乾かしましょう。
重曹ブラストのメリットとデメリット
ここからは、ブラストのメディア(研磨剤)に重曹を使うメリットとデメリットをチェックしていきましょう。
重曹ブラストのメリット
メディア(研磨剤)に重曹を使うメリットは
珪砂やガラスビーズに比べて研磨力が弱いので、素材を傷付けにくい
ということです。
重曹の研磨力は、そんなに強くありません。
そのため、珪砂やガラスビーズに比べて素材を傷付けにくく、比較的安心して使うことができます。
重曹ブラストのデメリット
重曹ブラストのデメリットは
- 研磨力が強くないので、ガンコな汚れや錆だと落とせないこともある
- 重曹と素材の相性によっては傷める可能性がある
ということです。
研磨力が強くない
先ほど『重曹は研磨力が弱いのがメリット』と書きましたが、メリットは裏を返せばデメリットになります。
研磨力が弱いということは、
ガラスビーズなどのメディア(研磨剤)には落とせる汚れが、重曹では落とせないこともある
ということです。
素材や状況によっては傷めることも
どんなメディア(研磨剤)でも、使い方によってはブラストする対象を傷付けてしまうことはあります。
でも『アルカリ性の性質を持つゆえに素材を傷めてしまうことがある』というのは、重曹をメディア(研磨剤)にするときならではのデメリットです。
先にも書きましたが、重曹と素材の相性によっては変色や腐食が起きることもあります。
ブラストするときには、アルカリ性に強いかどうか確認してください。
なお、厳密に言うと重曹をアルミに使っても問題が起きないこともあります。
実際に『重曹ブラストでアルミ製のパーツをきれいにした』という人もいます。
でも、『どういう条件がそろったときに大丈夫なのか』がはっきりわからない場合には、私としてはおすすめしません。
特に車やバイクの部品など、安全性に関わる物は、
- 素材をよく確認する
- 重曹(アルカリ性)に弱い素材の物には重曹ブラストを避ける
という風にしてくださいね。
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まとめ
ケルヒャーの高圧洗浄機を使って重曹ブラストをする方法は
- サンドブラストキットを高圧洗浄機に取り付ける
- サンドブラストキットのホースを重曹が入った容器に入れる
- きれいにしたい物に吹き付ける
- 汚れが落ちたら、重曹を水でよく洗い流す
- 水気を拭き取って乾かす
という手順でできます。
重曹ブラスト自体は簡単です。
しかし、
- 重曹が飛び散るので、カッパやゴーグル、マスクなどを着用して作業する
- テントを使ったりブルーシートで囲ったりして重曹が飛び散らないようにする
- アルカリ性に弱い素材には重曹ブラストはしない
- 1ヵ所に長い間重曹を吹き付けない
- 重曹を水でしっかり洗い流し、乾かす
といったことに注意して作業してください。
重曹の研磨力は珪砂などに比べて弱いです。
素材を傷めにくい反面、汚れが思うように落とせないこともあります。
でも重曹はメディア(研磨剤)としては使いやすいので、上手に活用してくださいね!