冬の家計で気になるのが、やはりガス代や電気代などの光熱費。
暖房費はできるだけ抑えたいですよね。
暖房費を節約するには『部屋の熱を逃がさない』ことが大切。
そのためにぜひおすすめしたいのが、
『断熱カーテン』です!
はい、あります。
どのくらい効果があるのか、気になりますよね
ということで、この記事では
- 断熱カーテンにはどんな効果があるのか
- 断熱カーテンの省エネや節約の効果
- 断熱カーテンの効果的な使い方
についてチェックしていきます。
ぜひ読んでくださいね!
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窓に断熱カーテンを設置すると、どんな効果があるの?
『断熱カーテン』の効果とは?
窓に断熱カーテンを設置すると、
- 窓から冷気や熱気が入って来るのを防ぐ
- 冬には、窓のところで部屋の暖気が冷えるのを防ぎ、室内の温かい気温をキープする
- 夏には、窓のところで部屋の冷気が温まるのを防ぎ、室内の涼しい気温をキープする
という効果があります。
『窓』は、部屋の空気の温度を変えやすい場所で、
夏
⇒外から入って来る熱気のうち、約71%が窓から入って来る
冬
⇒室内の外に出て行く暖気のうち、約60%弱が窓から出る
と言われています。
この外から入ってくる熱気や室外から外に出る暖気を遮るのに、断熱カーテンが効果的なのです。
そして、
室内の気温をキープすることができれば、冷暖房費の節約にもつながります。
メモ
断熱カーテンには、
- 窓と部屋の空気を遮ることで、窓で冷えた空気と温かい室内の空気が直接触れるのを防ぎ、結露を抑える
- 空気の層を作ることで、ある程度の防音対策もできる
という効果もあります。
ただし、断熱カーテンの防音効果は、防音カーテンほどではありません。
おまけ程度の効果と考えておいてください。
なぜ断熱カーテンは効果的なのか
なぜ断熱カーテンに室内の暖気や冷気をキープできるかというと、カーテンによって窓と室内の空気の間に
- 布地
- 布の間に含まれる空気
- 布地と窓の間にある空気
という層を作ることができるからです。
確かに普通のカーテンでも、ある程度の断熱効果はあります。
でも断熱カーテンは
- 生地が特殊な織り方で織ってあり、糸の密度が高かったり、目が詰まっていたりする
- カーテンに裏地が付いていて、表地と裏地の間に空気の層を作る構造になっている
- 裏面にアルミや酸化チタンなどでコーティングをして断熱効果を高めている
- 裏地の縫い付け方を工夫している
- 表面を二重織り、裏にコーティングを施して断熱構造を組み合わせて効果を高めている
といった製法で作られていて、熱気や冷気の遮断に特化した構造になっているのです。
ただ布を織ってあるだけの普通のカーテンとは、やはり効果が違いますよ!
メモ
断熱カーテンと似たものに「遮熱カーテン」があります。
断熱カーテンと遮熱カーテンの違いは、簡単に言うと
断熱カーテン
⇒『空気の層を作る』という方法で、窓際の空気と室内の空気を遮断する
遮熱カーテン
⇒『熱を反射させる』という方法で、外の熱が室内に入らないようにする
ということです。
でもどちらも『熱気や冷気を遮る』『室内の空気と窓際の空気を遮断する』という点では同じです。
『断熱カーテンは冬向け、遮熱カーテンは夏向け』と考える人もいますが、私は機能性が高ければどちらをどのシーズンに使っても効果があると判断しています。
断熱カーテンのデメリットは?
断熱カーテンは、冷暖房には効果的ですが、デメリットもあります。
それは
生地の密度が高かったり生地の裏に加工してあったりするカーテンだと、カーテンを閉めると部屋が暗くなる
ということです。
そうですよね。
部屋が暗くならないほうが良い場合は、
- 『非遮光断熱カーテン』を使う
- レースカーテンを断熱性のあるものにして、日中はレースカーテンだけを閉めておく
という方法があります。
『非遮光断熱カーテン』とは、文字通り、外からの光を遮りすぎないカーテンです。
ネットショップでも、扱っています。
また、レースカーテンの中にも断熱性のある製品があります。
断熱性能はドレープカーテンには及びませんが、一般的なレースカーテンよりは断熱効果があります。
断熱カーテンの省エネや節約の効果は?
断熱カーテンを掛けた場合と掛けない場合では、具体的にはどのくらいの差があるのでしょうか?
一例として、『くれないWeb 本店』のサイトに載っている
- 部屋の外からの冷気を遮る効果の実験
- 部屋の外からの熱気を遮る効果の実験
の結果を見てみましょう。
なお、実際にどのくらいの断熱効果があるかは、製品や構造、部屋の環境によっても違います。
ここで引用した実験は、参考として捉えてくださいね。
冷気を遮る効果を調べる実験
まず、冷気を遮る効果を調べた実験です。
くれないWebでは、販売している断熱カーテンの生地と同じ『ダブルS縫製』の製品を使って
- 部屋を模した装置に窓を設置し、窓に接する形で冷気室を設置する
- 窓の部分に『ダブルS縫製』の製品を掛けた場合と掛けない場合の温度差を比べる
という方法で実験をしました。
その結果、
窓に布を設置しなかった場合
⇒装置の中は25℃から12.9℃下がり、12.1℃になった
窓にダブルS縫製した布を設置した場合
⇒装置の中は25℃から6.8℃下がり、18.2℃になった
という結果でした。
つまり、
ダブルS縫製した布を設置すると、設置しない場合より6.1℃温度をキープできた
ということです。
6.1℃の差は、なかなか大きいですね。
熱気を遮る効果を調べる実験
次に、熱気を遮る効果を調べた実験の結果を見てみましょう。
この実験は、
- 室内を模した装置に窓を付け、その窓から室内を赤外線ランプで60分照射する
- 窓の部分に『ダブルS縫製』の製品を掛けた場合と掛けない場合の温度差を比べる
という方法で行われました。
結果は、
布を設置しなかった場合
⇒装置の中は25℃から24.4℃上昇し、49.4℃になった
ダブルS縫製した布を設置した場合
⇒装置の中は25℃から10.8℃上昇し、35.8℃になった
という結果で、ダブルS縫製の布を掛けなかった場合と掛けた場合では、13.6℃の差が出たのです。
先にも書いたように、ここで挙げた実験は一例です。
でも、断熱カーテンがあるのとないのとでは、冷気や熱気を防ぐ力に大きな差があるということは、よくわかりますね。
断熱カーテンありとなしでの光熱費の違いは?
今度は『断熱カーテンがある場合とない場合の光熱費の違い』について考えていきましょう。
冷えた部屋を暖めるのに必要な熱量
先ほどの『くれないWeb』での部屋を冷やす実験結果を元に、
ダブルS縫製の布なしの部屋
⇒12.1℃から25℃に上げるのに必要な熱量
ダブルS縫製の布を掛けた部屋
⇒18.2℃から25℃に上げるのに必要な熱量
を計算してみました。
結果は
ダブルS縫製の布なしの部屋
⇒約342.4cal
ダブルS縫製の布ありの窓
⇒180.5cal
このように
布を掛けなかった部屋は布を掛けた部屋の2倍近い熱量が必要
という結果になりました。
ということは、同じ暖房器具で温めるとすれば、布ありとなしでは光熱費が2倍近く違う計算になりますね。
メモ
今回の計算では、
部屋を冷却する実験
⇒0.092立方メートル
1立方メートルの空気を1℃温めるのに必要な熱量
⇒288.5cal(定格比熱1.006)
として計算しています。
なお、この計算はあくまでも単純計算ですし、『くれないWeb』で実験に使った部屋も、実際の部屋環境とは違います。
この計算結果は参考として見てくださいね。
暑くなった部屋を冷やすのに必要な光熱費は?
次に、『熱気を遮る効果の実験』で赤外線ランプで温められた部屋を25℃に戻す光熱費について考えてみましょう。
本来は計算してみたいところですが、冷房については、『1℃下げるのに必要な電力量』を計算する方法を見つけられませんでした。
そこで部屋を冷やすための光熱費は、単純に温度から推測しています。
布あり | 布なし | |
部屋を暖める実験後の室温 | 35.8℃ | 49.4℃ |
下げた後の温度(25℃)との温度差 | 10.8℃ | 24.4℃ |
ということで、
布を掛けていない部屋を元の温度に戻すには、布を掛けた部屋の2倍以上の光熱費がかかる
と考えられます。
遮熱カーテンを使うのと使わないのでは、光熱費も冷房効率もかなり違うことは一目瞭然です。
より効果的に断熱カーテンを使うには
ここからは、効果的な断熱カーテンの使い方について解説します。
断熱カーテンの選び方
まず、断熱カーテンの選び方です。
断熱カーテンは
- サイズ
- ドレープの数
を考えて選ぶことがおすすめです。
メモ
楽天やAmazonなどで『断熱カーテン』で検索すると、『遮光カーテン』がヒットすることがよくあります。
遮光効果より断熱効果をメインに考えて選ぶなら、やはり
- 商品名や説明に『断熱』と書いてある製品
- 断熱効果に言及した説明書きがある製品
を選ぶと良いですよ。
サイズは大きめのカーテンを!
断熱カーテンを設置するなら、
窓のサイズより大きめの製品を選びましょう。
窓ギリギリのサイズだと、隙間ができやすく、十分な断熱効果が得られません。
また、冷気は下に降りてくるので、長めのカーテンを選ぶのがおすすめです。
床まで届く長いカーテンを使うのも良いですよ。
床まで届くカーテンなら、床に降りて来た冷気が部屋に入るのも防ぐことができます。
ドレープの数が多いほうが効果あり
ドレープ(ひだ)の数は、多いほうが断熱効果があります。
空気の層をより多く作ることができるからです。
断熱効果をどう判断するか
先にも書いたように、断熱効果は素材や生地の織り方、裏地や加工の有無で違います。
ですから、『どの素材が一番断熱力があるか』ということは、一概には言えません。
断熱効果を確認して買いたい人は、
商品の説明書きに、どのくらいの断熱効果があるかが具体的に書いてある製品
を選ぶと良いですよ。
最大限省エネしたい!断熱カーテンの効果的な使い方
せっかく断熱カーテンを使うなら、効果的に使いたいですよね。
そのためには、
- レースのカーテンと併用する
- 窓に断熱フィルムを張る
- カーテンレールカバーを付ける
- 家を新築したりリフォームしたりするなら、窓を複層ガラスや二重窓にする
という方法があります。
ぜひ併用したい『レースカーテン』
断熱カーテンを使うなら、
断熱カーテンと窓の間に、レースのカーテンを使うのがおすすめです。
空気の層をより厚くできるからです。
普通のレースカーテンでも、ある程度効果はありますが、
断熱レースカーテンを使うと、より保温効果がアップしますよ!
窓に断熱フィルムを貼る
窓に断熱フィルムを貼るのも、保温効果アップには効果的です。
断熱フィルムはホームセンターでも売っていますし、自分で貼れる製品も多いですから、ぜひ挑戦してみてくださいね。
ただし、断熱フィルムは
- 複層ガラス
- 網入りガラス
- すりガラス
- 凹凸のあるガラス
などには貼れない製品が多いです。
(すりガラスや凹凸のあるガラスには、対応した断熱フィルムもあります。)
窓ガラスの種類と断熱フィルムの説明書きをよく確認して買ってくださいね。
レールカバーの設置もおすすめ!
断熱カーテンを設置しても、どうしても隙間ができてしまうのが、カーテンレールの部分です。
そんな時は、
カーテンレールのカバーを付けると、隙間をふさぐことができて断熱効果もアップします。
といっても、工事などをする必要はありません。
後から自分で設置できるレールカバーもあるので、探してみてください。
複層ガラスや二重窓ならさらに断熱力アップ!
『これから家を建てる』『窓のリフォームをする』ということなら、
複層ガラスや二重窓にすると、部屋の保温効果が、かなり高くなります。
私も二重窓の家に住んだことがありますが、冬は日差しで温まった部屋の空気が逃げないので、暖房も少なくて済んでいました。
二重窓や複層ガラスに断熱カーテンを併せて使えば、かなりの効果が期待できそうですね。
番外編 DIYで窓に断熱対策
簡単にできる窓の断熱対策もあります。
それは、
厚手の発泡スチロールなど、断熱性の高い板を窓枠のところにはめ込む
という方法です。
発泡スチロールの板は、ホームセンターなどで買えます。
買ったときにお店で窓のサイズに切ってもらえば、あとは、はめ込むだけです。
ただし、この方法には
- 板を窓にはめっぱなしだと、外が見えないし日光も入らないし、換気もできない
- 板を外す場合は置いておく場所が必要だし、外している間は断熱効果はない
- カーテンで抑えられる程度の大きさと重さの板でないと、発泡スチロール板が倒れてくる可能性がある
- はめたり外したりするのが面倒
- 掃き出し窓などの大きな窓には設置できない
といった欠点があります。
私も実際にやったことがありますが、朝晩の付け外しが面倒で、1シーズンで終わってしまいました。
とはいえ、日没後の断熱対策としては、ある程度の効果がありましたよ。
断熱カーテンを使うときの注意
断熱カーテンを使うときの注意点は、
- 窓の端に隙間ができないように、カーテンでしっかり窓を覆う
- カーテンを閉める時は、左右のカーテンが重なる部分に隙間ができないように閉める
ということです。
カーテンに隙間があると、そこから冷気や熱気が入ってきてしまうからです。
カーテンは、『ちょっと丁寧に閉める』ことを心がけてくださいね!
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まとめ
断熱カーテンは、空気の層を作ることで、
- 寒いときは、窓で冷えた空気で部屋の気温が下がるのを防ぐ
- 暑いときは、窓の外の熱気で部屋の空気が温まるのを防ぐ
という機能があるカーテンです。
断熱カーテンを使えば、冬の暖房に使うガス代のみならず、夏の冷房に使う電気代も節約できます。
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断熱カーテンを設置するときは、窓をしっかり覆えるサイズのカーテンを選ぶことが大切です。
さらに、
- レースのカーテンと併用する(断熱レースカーテンならさらに効果的)
- 窓に断熱フィルムを貼る
- カーテンレールにカバーを設置する
- カーテンを閉める時は、隙間ができないように閉める
といった使い方をすると、冷暖房の効率を、より上げることができます。
断熱カーテンは、一度設置してしまえば、面倒なこともなく冷暖房費を節約できます。
ぜひ取り入れてみてくださいね。