「電気とガスをまとめると、毎月300円引き」。こう聞くと、ちょっと心が動きます。値引きシールを見つけるのも早い私としては、かなり気になる話なんですよね。
- うちはプロパンガス。電気とのセット割は選べる?
- 月300円安くなっても、ガスの単価が上がったらどうなる?
- 冬にガスを多く使う家や、ガス会社が決まっている賃貸でもお得?
プロパンガスでも、電気とのセットプランはあります。ただ、お得かどうかを決めるのは、セット割を引いたあとのガス代と電気代の合計です。
たとえば、月300円引きで、ガスの単価だけが他の候補より100円/m³高いと仮定すると、3m³で割引分と同額。10m³使う月は、合計が700円高くなります。割引の文字に喜んでから、請求額で「あれ?」となるのは避けたいところです。
プロパンでも選べます電気とガスをセットにできる会社はある?
プロパンガスはLPガスとも呼ばれます。LPガス会社が電気も販売している場合などに選べるのが、両方を契約するセットプランです。
たとえばニチガスのLPガスと電気のセットでは、2026年10月14日時点の「でガ割でんき」で、電気料金から月300円(税込)の割引があります。LPガスの契約を済ませてから電気を追加する形で、電気の支払い方法は口座振替かクレジットカードです。
同じニチガスでも、「でガ割ライト」は月100円(税込)引き。東京電力エリア限定で、ガスとのセット契約と契約電流30A以上が加入条件になります。プラン名が似ていると、割引額まで同じだと思ってしまいますよね。
エネワンでんきのLPガスにも、中部電力ミライズの指定プランなどとの併用で、LPガス料金を割り引くセットがあります。値引き先が電気代かガス代かは、会社・プランによって違うんです。
各プランには供給エリアと対象契約の条件があります。ニチガスのLPガスは東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬・山梨・静岡が対応エリアで、その中にも供給対象外の地域があります。
都市ガス専用のセットは、都市ガスの供給を受ける住宅向けです。LPガスの家では、LPガス対応のセットか、電気を単独で契約するプランが候補になります。
ニチガス公式のでんき・ガスセットのCMです。
割引前の差もありますセット割の損得は、ガス代と電気代の差額で決まる

比べる相手は、「ガスと電気をセットで契約した場合」と「ガスと電気をそれぞれ選んだ場合」。どちらも同じ家の、同じ月の使用量で計算した合計額です。
月の差額は、次の式になります。
セットの合計額-別契約の合計額
=割引前の電気料金差+LPガスの基本料金差+LPガスの従量料金差+設備等の料金差-実際のセット割引額
差額がプラスならセットが高く、マイナスならセットが安くなります。「割引前」は、セット割だけを差し引く前の金額。見積もりがすでにセット割込みなら、その合計額同士の差で比較できます。
| 項目 | 比較する内容 |
|---|---|
| 電気料金 | 同じ契約容量・kWhでの料金。基本料金、使用量に応じた料金、燃料費調整額、再エネ賦課金などを含む |
| LPガスの基本料金 | 使用量にかかわらず毎月かかる料金の差 |
| LPガスの従量料金 | ガスを使った量に応じた料金の差。一定の単価なら「単価差×m³」 |
| 設備等の料金 | 設備料金、別建てのLPガス原料費調整額、付帯サービス料金などの差 |
| セット割 | 対象プラン・対象月に実際に適用される値引き |
燃料費調整額は、電気をつくる燃料の価格変動を料金に反映する金額です。再エネ賦課金は、再生可能エネルギーの買い取り費用を支えるため、電気の使用量に応じてかかる料金。単価は全国一律なので、同じ適用期間・同じkWhなら、この部分は同額になります。
LPガスの原料費調整が従量単価に組み込まれている契約では、その金額も従量料金に含まれます。別の項目になっている契約では、設備等の料金差に加わる費用です。
ガスの基本料金だけが高い場合の比較は、基本料金と従量単価で見積もりが逆転する使用量で扱っています。電気とまとめる場合は、そこに電気料金差とセット割が加わるんですね。
月300円と単価差100円何m³使うとセット割が相殺される?夏と冬で試算
仮定:ガス単価だけ100円/m³高く、ほかの料金は同じ
セット側のガス単価が、別契約の候補より100円/m³高いと仮定します。一定の単価が全使用量にかかり、電気の割引前料金・ガスの基本料金・設備等の料金は同じ、セット割は毎月300円という条件です。
金額はすべて税込相当で統一。単価差100円/m³と使用量は仮定の数字で、夏2m³・冬10m³も、季節で量が変わる家の試算用です。
| 月のガス使用量 | 単価差による増額 | セット割 | 別契約と比べたセットの合計 |
|---|---|---|---|
| 2m³(夏の仮定) | 200円 | 300円引き | 100円安い |
| 3m³ | 300円 | 300円引き | 同額 |
| 5m³ | 500円 | 300円引き | 200円高い |
| 10m³(冬の仮定) | 1,000円 | 300円引き | 700円高い |
300円÷100円/m³=3m³。この仮定では、3m³を超えるとガスの増額が月300円の割引を上回ります。
冬の10m³なら、100円×10-300円=700円高い計算です。夏の月は安くても、使用量が増えると結果が逆転します!
冬は湯船に入りたい日が増えますよね。「シャワーだけ」と決めた私の意志も、浴室の寒さにはめっぽう弱いです。料金比較は、普段の暮らしで使う量に合っているかが気になります。
1年間の差は、各月の使用量と割引額の合計で出る
同じ料金条件で、仮定の1年間に2m³の月が4回、5m³の月が4回、10m³の月が4回あったとします。年間使用量は、2×4+5×4+10×4=68m³です。
単価差による増額は100円×68=6,800円。毎月300円の割引が12か月続くと3,600円引きなので、年間差は6,800-3,600=セットが3,200円高いという結果になります。
年間の比較は、月ごとのガス・電気の使用量に応じた差額を合計した金額です。この68m³の例でも、電気の使用量や料金条件が月ごとに変われば、年間差額は変わります。
電気料金や基本料金が安ければ、結果は変わる
さらに、同じ10m³の月に、セット側の割引前電気料金が800円安いと仮定するとどうでしょう? ガス単価差の1,000円に、電気の差額-800円とセット割-300円を足して、合計は100円安くなります。
反対に、電気の割引前料金が400円高く、ガスの単価・基本料金・設備等が同じという仮定なら、400-300=セットが月100円高い計算。ガス代が同じでも、電気代で差がつきます。
つまり、単価差100円/m³だけで出した3m³は、ほかの料金差がゼロの場合の相殺点です。ガスの基本料金や設備料金の差があれば、同じ式にその差額も加わります。
ガスの単価が使用量の区切りで変わるプランや、料金の一定割合を引くセットでは、毎月のガス料金・割引額も変わるんです。検針票に単価がない場合は、請求額から従量単価を求める方法に、料金表の方式ごとの計算例があります。
特典のあとも支払いは続きます燃料費調整・キャンペーン・解約費で変わる損得

電気の燃料費調整と料金改定も月額に加わる
電気の燃料費調整額は月によって変わり、契約プランによって計算方法や上限も違います。大手電力の規制料金には上限があり、自由料金には上限のないプランもあるんです。
燃料費調整の差も含めたガス・電気の増額がセット割を上回ると、割引後の合計は高くなります。ニチガスの「でガ割でんき」も、燃料費調整に上限のないプランです。
また、ニチガスの東京電力エリアでは、2026年11月検針分から基本料金・電力量料金を改定する予定です。「でガ割でんき」の月300円引きは改定後も同額で、電気料金の単価が変わります。契約開始月と、見積もりの料金が適用される月も損得に関わるんですよね。
毎月の値引き、初回特典、ポイントはそれぞれ条件が違う
定額のセット割は、条件を満たす月の請求額から引かれるもの。初回だけの特典は、その一度の支出を減らすものです。ポイントは、付与日・期限・交換先で、家計に使える時期や金額が変わります。
たとえば仮定として、通常月のセット合計が200円高く、初月に一度だけ3,000円の請求値引きがあるなら、初月は200-3,000=2,800円安くなります。翌月以降は、通常の月額差である200円高い支払いに戻るんです。
大きな特典額には目が行きます。期限の小さな文字を読むのは、私もちょっと苦手。だからこそ、特典が終わったあとの月額まで分かる見積もりはありがたいですね。
広告の年間節約額には、比較先の会社、契約容量、ガス・電気の使用量、調整額、設備料金などの前提があります。自宅との比較額を決めるのは、自宅の使用量と適用料金です。
セットをやめると、残る契約の料金も変わる?
ニチガスの「でガ割でんき」は、ガス契約があることで月300円引きになります。ガスを他社へ変えて電気だけを残す場合は、セット割の適用が終了するんです。
片方だけ切り替えるときは、残る契約の割引終了後の料金も、切り替え後の支払額に加わります。「でガ割ライト」はガスとのセットが加入条件なので、ガスをやめたあとの電気プランについても相談が必要です。
ニチガスでんきの解約手数料は0円で、違約金は別の扱いです。電気契約・LPガス契約の解約費や、設備の精算金が生じる条件は、それぞれの契約によって決まります。
見積もり時の質問なら、「電気だけ他社へ変えた後のガス料金はいくらですか」「ガスだけ変えた後の電気のプラン名と料金はどうなりますか」「この時期に解約すると、どの費用がいくらかかりますか」。
キャンペーンに加入している場合は、特典適用前の解約や早期解約の条件も、切り替え費用に関わります。
ガス会社が決まっている家なら賃貸のセット割は、電気側の比較で判断できる
賃貸のLPガスでは、会社の変更に物件所有者との相談が必要になることがあります。建物のガス会社が決まっている場合、入居者が比較できるのは、今のガス会社が提供する電気セットと、別の電力会社の料金です。
ガスの契約条件がそのままなら、電気の割引前料金差からセット割を引いた額で、月の損得が分かります。電気セットへの加入でガス側にも値引きなどがつく場合は、その変化分も合計に入ります。
たとえば、ガスの料金条件は同じで、セットの電気が割引前では月500円高く、セット割が月300円という仮定なら、500-300=月200円高い結果です。電気だけの見直しでも、セットが安くなる場合・別契約が安くなる場合の両方があります。
建物全体で電気を一括契約している住宅では、電力会社の選択にも制約があります。ガスと電気をそれぞれ自分で契約できるかは、管理会社への確認事項です。
ガス会社の変更を大家さんに相談する場合については、賃貸のプロパンガスを変更できるかで詳しく扱っています。
自宅の使用量で合計が分かる見積もりセットと別契約を比べるときに必要なもの

見積もりに必要なのは、ガス・電気それぞれの契約プラン、使用量、料金の内訳です。Web明細なら、月別のm³とkWh、電気の契約容量も載っています。
- 月別の使用量:ガスのm³と電気のkWh。1年分があれば、夏と冬の量の違いも含めて年間の差額が出ます。
- ガスの適用料金:基本料金、使用量ごとの従量料金、原料費調整額、設備・付帯サービスの料金。
- 電気の適用料金:契約容量、使用量に応じた料金、調整額、再エネ賦課金、セット割。料金の適用開始月も含みます。
- 切り替え時の条件:解約費、設備の精算、特典の適用時期と終了条件、片方をやめた後の料金。
ガスと電気の見積もりは、同じ月の使用量・同じ税込表示なら合計を比べられます。セット割込みの料金には、すでに値引きが反映されています。別にもう一度300円を引くと、差額が300円小さくなってしまうんです!
今の契約も含めて、セットにした場合、別々の会社を選んだ場合の月額がそろうと、どこで差が出るか分かります。ガス会社を選べる住宅では、ガス単独の見積もりにも比較する価値がありますね。
ガス単独の候補を探す方法の一つが、エネピを使ったプロパンガス料金の比較です。別契約でのガス料金が分かれば、電気とまとめた見積もりとの合計差も計算できます。
よくある質問(FAQ)
プロパンガスの家でも、電気だけ別の会社にできますか?
電気を個別契約している住宅なら、供給エリアに対応する電力会社の単独プランも候補になります。建物の電気一括契約がある場合は、管理会社への確認が必要です。ガスを今の会社に残すなら、電気の料金差とセット割が比較の対象になります。
ガスをあまり使わない家は、セット割がお得ですか?
一定のガス単価差がある場合、少量の月は従量料金の差も小さくなります。ただ、ガスの基本料金差や電気の料金差は残るので、合計額で結果が変わるんです。月300円引き・単価差100円/m³・ほかの差がゼロという仮定では、3m³で同額になります。
ニチガスのセットは、どのプランも月300円引きですか?
「でガ割でんき」は月300円(税込)、「でガ割ライト」は月100円(税込)のセット割です。ライトは電気使用量の少ない家庭向けの料金構成なので、割引額に加えて、使用量に応じた電気料金も違います。
割引額を12倍した金額が、年間の節約額ですか?
月300円の値引きが12か月適用されれば、年間の割引額は3,600円です。年間の節約額は、ガスと電気の料金差まで含めた結果。各月の料金差からその月の割引を引き、1年分を合計して求められます。
まとめ
プロパンガスと電気のセット割は、ガスの基本料金・従量料金・設備等の料金と、電気料金を合計すると損得が分かります。値引きがあるセットも、別契約との料金差によって結果が変わるんです。
月300円引きで、ガス単価だけ100円/m³高いという仮定なら、3m³で同額、10m³では月700円高くなります。冬と夏の使用量、特典終了後の月額、片方をやめた後の料金まで含めた比較なら、自宅で支払う金額がつかめます。
請求をまとめられる便利さも、毎月の家計簿にはうれしいところ。でも私がうれしいのは、まとめたあとの合計まで安くなることです。