寒くなってファンヒーターを出したら、タンクに去年の灯油が残っていた。片付けた春の自分に、ちょっと話があるんですよね。
- 灯油を入れっぱなしで夏を越したけれど、そのまま点火しても大丈夫?
- 給油タンクは空にしたのに、本体の底に灯油が残っている。
- 抜いた古い灯油は、どこに持っていけばいい?
昨シーズンから持ち越した灯油は使わず、点火する前に抜き取ってください。見た目が無色透明でも、変質していることがあります。
抜く場所は、取り外せる給油タンクと本体の底の両方。抜き取りは機種の説明書に従い、処分は灯油を買った販売店などへ相談します。
去年の残りなら点火しない入れっぱなしの灯油は、購入時期と点火したかで対応が変わる
「入れっぱなし」でも、今シーズンに買った灯油が入っている場合と、昨冬の灯油で夏を越した場合では事情が違います。古い灯油ですでに動かしてしまったかどうかでも、必要な処置が違うんです。

| 今の状態 | すること | 説明書・相談先 |
|---|---|---|
| 同じシーズン中に買った灯油が残っている | 購入時期と保管状態を確かめる。変質した灯油や、水・ごみなどが混じった灯油は使わない | お使いの機種の取扱説明書。保管状態が分からないときはメーカーに確かめる |
| 昨シーズンの灯油が残り、まだ点火していない | 点火せず、給油タンクと本体内部に残った灯油を説明書どおりに抜く | 抜き取りは機種の取扱説明書。処分は購入した販売店などへ相談 |
| 持ち越した灯油で点火してしまった | 運転を止める。ダイニチ家庭用には、残った灯油を抜いた後の洗浄などの処置がある | ダイニチ家庭用は新しい灯油での洗浄など。他社はお使いの機種の取扱説明書で確認するか、メーカーに確かめる |
| 油漏れ・異常な臭い・すすなどがある | 使用を中止する。点火を繰り返して様子を見ない | 購入した販売店やメーカーへ相談 |
透明でも、昨冬の灯油を使える証拠にはならない
古い灯油は黄色や茶色になることがあります。ただ、無色のまま変質することもあるので、「色はきれいだから大丈夫」とは判断できません。
新しく買った灯油も、保管状態によっては変質したり、水やごみが混じったりします。高温や日光にさらされていなかったか、容器のふたを閉め忘れていなかったかも確かめます。
変質した灯油を使うと、灯油が正常に流れなくなり、着火しにくい、途中で消えるといった不調につながることもあるんです。もったいない気持ちはあっても、変質した灯油や、水・ごみなどが混じった灯油が原因の故障は、保証期間内でも修理が有料になることがあります。
タンクだけでは終わらないダイニチFX-72R2の灯油は、給油タンクと油受皿から抜く
ダイニチFX-72R2では、取り外せる給油タンクを「カートリッジタンク」、本体の底で灯油を受ける部分を「油受皿」と呼びます。油受皿にも灯油が残るので、給油タンクを空にしただけで片付け完了、とはいかないんです。
運転を止め、本体が冷えてから電源プラグを抜く
作業前には必ず運転を停止し、本体が冷えてから電源プラグを抜きます。冷えないうちに手を入れると、やけどのおそれがあります。内部を分解する作業はしません。
抜き取りに使うのは給油ポンプと、ポンプで吸いきれない分のためのスポイト。抜いた灯油を受ける容器も必要です。
油フィルターを外し、ポンプで抜けない分はスポイトで吸い取る
カートリッジタンクを取り出すと、その下の油受皿に「油フィルター」が見えます。灯油に混じったごみなどを受け止める部品なんです。
- カートリッジタンクを取り出す。タンクに残っている灯油を、給油ポンプで抜き取ります。
- 油受皿の油フィルターを取り外す。本体の底にある油受皿からも、給油ポンプで灯油やごみ、水を抜き取ります。
- ポンプで抜けきらない灯油をスポイトで吸い取る。
ほかの機種は、お使いの機種の取扱説明書で確認するか、メーカーに確かめてください。
ダイニチFX-72R2 取扱説明書(お手入れ:冊子23〜24ページ/保管:冊子25ページ)
片付けて保管するなら、灯油を抜いた後にフィルター類の掃除も必要です。本体の背面でほこりを受け止める「ファンフィルター」と、油受皿の油フィルターを掃除し、本体の汚れを拭き取ります。
FX-72R2の保管場所は、湿気の少ないところ。移動するときは傾けず静かに運び、保管するときも傾けたり横倒しにしたりしないでください。
すでに点火したときダイニチの家庭用は、古い灯油を抜いてから洗う
去年の灯油だと気づく前に、スイッチを押してしまった。そんな場合は運転を止め、機種に合う処置を確かめます。油漏れや異常な臭い、すすなどがある場合は、そのまま使わないでください。
新しい灯油で洗ってから、着火と消火を繰り返す
- カートリッジタンクと油受皿内の灯油を抜く。
- 新しい灯油で、カートリッジタンク・油受皿内・油フィルターを2〜3回洗う。油フィルターは乾燥させる。
- 着火と消火を5回程度繰り返す。その際は換気を十分に行う。
これはダイニチの家庭用機の処置です。他社の機種は、お使いの機種の取扱説明書で確認するか、メーカーに確かめてください。処置をしても直らないときは、購入した販売店へ修理を相談します。
油漏れや異常な臭い、すす、炎の色の異常がある場合は使用中止です。洗浄後の着火・消火も、異常があるまま続けないでください。
新しい灯油を注ぎ足して、古い灯油を使い切ろうとしない
昨シーズンの灯油は使用せず、タンクと油受皿から抜きます。新しい灯油の出番は、ダイニチの処置なら古い灯油を抜いた後の洗浄からです。
洗浄に使った灯油も再使用せず、購入した販売店へ処分を相談します。新しい灯油まで買ったのに、洗った分も処分とは……と惜しくなりますが、これも片付けのうちですね。
持ち込む前に相談抜いた灯油は、購入した販売店などへ量と容器を伝える
抜き終わった灯油の相談先は、購入した石油販売店などです。引き取ってもらえるか、費用はかかるか、どんな容器で持ち込むかを尋ねてから出かけます。灯油を抱えて店先で行き先を探すのは、避けたいですよね。

相談するときに伝えるのは、残っている量と今入っている容器です。本体から抜いた分、ポリタンクに残った分、洗浄に使った分があれば、それぞれの状態も伝えます。
残りの量と容器を電話で伝える
仮に本体から抜いた分が1L、ポリタンクに残った分が2Lとします。合計は1L+2L=3Lです。
尋ねるのは「引き取りはできますか」「費用はかかりますか」「どんな容器で持ち込めばいいですか」という点。量がはっきりしなければ、分かる範囲で残り具合を伝えます。
ガソリンスタンドならどこでも無料で引き取る、というものではありません。
よくある質問
灯油が透明で、変な臭いがしなければ使えますか?
昨シーズンから持ち越した灯油は使いません。無色透明でも変質していることがあるので、見た目や臭いに問題を感じなくても、昨冬の残りなら抜き取ってください。
タンクが空なら、底の灯油は残してもいいですか?
FX-72R2を長期間使わず保管するときは、タンクと油受皿の両方から灯油を抜きます。ポンプで抜けきれない分にはスポイトが使えるんです。FX-72R2以外では、お使いの機種の取扱説明書で確認するか、メーカーに確かめてください。
少量の灯油でも販売店に相談できますか?
まず相談する相手は、灯油を買った販売店などです。少量でも一律に引き取り可能・無料とは決まっていないので、量と容器を伝え、対応を確かめてから持ち込みます。
コロナやトヨトミも、新しい灯油で洗えばいいですか?
お使いの機種の取扱説明書で確認するか、メーカーに確かめてください。新しい灯油で洗い、着火・消火を繰り返すのは、ダイニチ家庭用機の処置です。
まとめ
ファンヒーターに昨シーズンの灯油が入れっぱなしなら、そのまま点火せず、給油タンクと本体内部から抜き取ります。FX-72R2では油フィルターを外して給油ポンプを使い、抜けきれない分はスポイトの出番です。
古い灯油で動かしてしまったときも、メーカー・機種に合う処置を確かめます。油漏れや異常な臭い、すすなどがあれば、使用を中止してください。抜いた灯油の処分は、購入した販売店などへ相談します。
今年の暖房は、新しい灯油で始めたいですね!