「基本料金は高いけれど、1m³あたりの単価は安い」と言われると、どちらが得なのか迷いますよね。料金の聞き分けクイズみたいなんです。
- 基本料金が安い会社を選べば、毎月の請求も安くなる?
- 見積書は安そうなのに、うちの使用量で計算すると逆にならない?
- 最初の値引きが終わったあとも、この金額で使えるの?
基本料金が高くても、月の使用量が多ければ従量単価の安いプランが有利になることがあります。反対に、使用量が少ない月は基本料金の安いプランが有利。見積もりの数字に自宅のm³を入れて、月額を比べてみましょう。
たとえば下の仮定では、月8.6m³あたりで料金が逆転。冬に子どもの「まだお風呂?」を何度も聞いた月と、夏の使用量は同じとは限りません。冬と夏を同じm³で計算すると答えがずれます。季節も一緒に見たいところ!
料金はこの式から基本料金と従量単価は役割が違う
基本料金は、ガスをあまり使わない月にもかかる固定分。従量料金は、使ったm³に応じて増える分です。
まずはこの式で、ガスを使った分の月額を出せます。基本料金 +(従量単価 × 月の使用量)
実際の請求では、設備料金が別にかかる場合もあります。2025年4月2日から、LPガスの請求時に基本料金・従量料金・設備料金を分けて知らせるルールが始まりました。設備料金が必ず請求される、という意味ではありません。詳しくは経済産業省の案内にも載っています。
見積もりでは、基本料金や従量単価だけで決めず、設備料金を含めた請求額を出しましょう。
料金はガス会社や契約内容で異なります。調整額で単価が月ごとに変わるプランもあるので、見積書の単価が「調整額込み」かどうかも確認を。料金表の小さい字、目がすべるんですよね。
月額に直して比べる基本料金高めでも得になるのは何m³?

計算例の数字は相場ではなく、仕組みを見るための仮定です。どちらも税込み。設備料金は別建てかつ同額として、ここでは基本料金と従量料金だけを比べます。
- A:基本料金2,200円、従量単価450円/m³
- B:基本料金1,600円、従量単価520円/m³
月15m³なら、Aは2,200円+450円×15m³=8,950円。Bは1,600円+520円×15m³=9,400円です。同額の設備料金をそれぞれ足しても差は変わらず、この条件ではAが450円安い!
| 月の使用量 | A:基本2,200円・450円/m³ | B:基本1,600円・520円/m³ | 安い方 |
|---|---|---|---|
| 5m³ | 4,450円 | 4,200円 | B(250円) |
| 8m³ | 5,800円 | 5,760円 | B(40円) |
| 9m³ | 6,250円 | 6,280円 | A(30円) |
| 15m³ | 8,950円 | 9,400円 | A(450円) |
AとBが同じ金額になるところは、式でも出せます。2,200+450x=1,600+520xに当てはめると、xは約8.57m³。つまり境目は約8.6m³です。表のとおり、8m³ならBが40円安く、9m³ならAが30円安い計算。
使用量が少ないうちは、Bの基本料金が安いぶん、総額が抑えやすいです。使う量が増えると、Aの安い従量単価が追い上げて逆転。境目だけ知りたいなら、スマホの電卓で十分ですよ。今夜は暗算大会を開かなくて大丈夫。電卓に任せましょう!
この交点は、単価が一定で、設備料金が両案で同じという仮定の数字です。設備料金に差があれば、逆転するm³も変わります。
条件がずれると逆転する見積もりで見落としたくない3項目
1. 税込・税抜をそろえる
A社は税込、B社は税抜。このままでは比較できません。税込どうし、または税抜どうしにそろえてから計算しましょう。
2. 設備料金を足す
片方だけ設備料金があるなら、その金額も月額に加えます。請求書の「0円」「該当なし」、あるいは見積もりのどこに含まれているかを確認。請求書をひっくり返す作業、だいたい小さな宝探しなんですよね。
3. 原料費調整額を一度だけ反映する
見積もりの単価が調整前なら、その月の調整額をm³単価に一度だけ足し引きします。すでに調整後なら、もう足さなくてOK。ここで二重に足すと、計算だけは立派に間違います。
従量単価が「0〜10m³」「10m³を超えた分」のように使用量帯で変わるプランもあります。単価を1本だけ拾っても計算できないので、各社に同じ使用量での月額を聞くと早いですよ。
一度の安さだけで決めない注意したい料金の変動
「最初の3か月だけ値引き」などが付く見積もりなら、値引き終了後の基本料金・従量単価も確認を。割引中の月額だけを年額に延ばすと、4か月目の請求で「話が違う?」となります。
使用量は毎月同じ、とはいきません。冬に給湯を使う時間が伸びたり、夏はシャワー中心だったり。基本料金と従量単価の差が請求額に出る幅も変わります。お風呂から「もう出る!」と聞こえても、そのあとが長い日、ありますよね。子どものシャワーが長かった週の使用量は、見積もりの月額例には入っていません。
年間の見積もりを比べるときは、値引き終了後の料金と設備料金を抜かさないでください。
LPガスは販売店ごとに料金の決め方が異なります。公式の料金表か、書面でもらった見積もりを見ましょう。口頭で聞いた「だいたいこのくらい」では、月額の比較にならないんです。
検針票を開いて計算自分の使用量で見積もりを比べる

- 検針票から月の使用量を拾う。直近12か月分があれば、夏と冬のm³を両方並べて比べられます。
- 見積書から基本料金・従量単価・設備料金を確認。税込か税抜か、単価が使用量帯で変わるか、値引きはいつまでかも見ます。見落とすと月額が変わる条件もあるので、ここは目を凝らしたいところ。
- 同じ月の条件で各社の合計を出す。調整額が別欄なら単価に反映し、設備料金も足した月額を比べましょう。
- 12か月分を足して年額を比べる。冬にお湯をよく使う家は、冬の使用量も年額に入れてください。
TOKAIのLPガスマイページ登録手順を紹介する動画です。TOKAI契約者向けの例なので、ほかの会社では契約先の検針票や会員ページを確認してください。
単価が月ごとに変わる契約は、各月の使用量にその月の単価と調整額を当てます。今の単価を12か月固定した試算では、値上げや期間限定割引は反映されません。ここは目安と見てください。
1か月分で差が出たら、検針票12か月分でも各社の月額を照合しましょう。
検針票の使用量・単価欄が見当たらないときは、LPガス明細の見方へ。2社の条件を並べて比べたいなら、プロパンガスの比較診断もあります。
地域別の相場は、石油情報センターのLPガス価格データで確認できます。基本料金込み・税込の価格を使用量別、地域別に調べられます。個別の見積もりとは条件が違う場合もあるので、地域相場の目安として見てください。
CP価格の意味が気になったら、CP価格とプロパンガスの従量単価も読めます。見積書に書かれた調整額そのものは、契約先の料金表で確認してください。
よくある質問
基本料金が安い会社を選べば、必ず得ですか?
必ずとは限りません。基本料金が安くても従量単価が高いと、使用量の多い月には合計が逆転する場合があります。自宅のm³を入れた月額で比べましょう。
月15m³なら、どちらの料金が安いですか?
記事の仮定ではAが8,950円、Bが9,400円。Aが450円安い結果です。実際の請求額は、契約先の単価・設備料金・調整額・値引き条件を入れて計算しましょう。
見積もりの設備料金が0円なら、計算から外していいですか?
0円と書かれていれば、その分は足しません。片方だけ金額があれば、その会社の合計に加えるだけです。
まとめ
基本料金が高く従量単価が安いプランは、使用量が多い月に逆転することがあります。例の料金では、その交点は約8.6m³でした。
見積もりを比べるときは、同じ月のm³、税込・税抜、設備料金、原料費調整額、値引き期間をそろえる。検針票の12か月分で試算すれば、夏だけ・冬だけの数字に引っ張られず、家の使い方に合う料金を比べられるんです。
