乾燥する季節に欠かせないアイテムといえば、『加湿器』!
適度に湿度があると、過ごしやすいだけでなく風邪の予防にもなりますよね。
私もその掃除方法は聞いたことがありますが、
重曹を使って加湿器を掃除するのには、注意点もあります。
ということで、この記事では
- 加湿器に重曹を入れて運転する掃除方法と、その注意点
- 重曹を使って加湿器を掃除する方法
についてチェックしていきます。
クエン酸での掃除方法も紹介するので、ぜひ読んでくださいね!
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重曹を入れて運転する加湿器掃除の注意点とやり方
重曹を入れて加湿器を運転しても大丈夫?
『重曹を入れて運転する』という方法で加湿器を掃除するのは、おすすめしません。
なぜかというと、
- 内部にアルカリ性に弱い素材の部品がある場合、重曹のアルカリ性で傷んでしまう
- 重曹は水に溶けにくいので、溶け残った重曹が内部に付いて残り、汚れの原因になる
- お湯なら重曹を溶かしやすいが、お湯を使うと不具合の原因になりかねない
といったリスクがあるからです。
重曹を入れて運転して良いのは、取扱説明書で『重曹を入れて運転して良い』と書いてある場合のみです。
- 重曹を使った掃除をしないように、取扱説明書に注意書きがある
- 『水以外のものをタンクに入れて運転しないように』と書いてある
- 取扱説明書に書いてある手入れの仕方の中に、重曹水を入れて運転する方法が書いていない
という場合は、やらないでください。
『それでもやってみたい』というときは、自己責任になります。
メモ
メーカーが推奨していない方法で掃除をして故障した場合、保証期間内でも保証の対象外になる可能性が高いです。
そのことも含めて、自己責任の方法で掃除するかどうか考えてください。
重曹で運転すると加湿器の臭いは取れる?
重曹水の運転掃除で加湿器の臭いが取れるかどうかについては、
内部に付いた臭いの原因が重曹水で取り除ける汚れや菌であるなら、効果は期待できます。
ただ、
- 重曹で落とせるのは皮脂や手垢などの酸性の汚れなので、アルカリ性の汚れによる臭いにはあまり効果は期待できない
- 重曹の菌に対する効果は『静菌』の範囲であって、殺菌や除菌できるほどの効果はない
ということを考えると、『重曹で臭いがすっかり消える』と言うほどの効果は期待しないほうが良いです。
また、
- 重曹では取り除けない汚れや菌による臭いである
- 重曹水を入れて運転したのでは落とせない場所に臭いの原因がある
といった場合には当然、効果は期待できません。
臭いが気になるときは、まず取扱説明書に書いてある通りの方法で手入れをしてみましょう。
注意
- 加湿器に消臭スプレーの液を入れる
- 加湿器のタンクにアロマオイルを入れる
という方法で臭いを消そうとするのはやめましょう。
どちらも故障の原因になりかねません。
また、消臭スプレーの液を入れて加湿器を運転すると、消臭スプレーを吸い込むことになるので、体にも良くありません。
重曹を入れて運転する掃除の仕方
ここから重曹水で運転する掃除の方法を紹介しますが、先にも書いたように、これは自己責任でやってください。
また、取扱説明書に重曹を使った掃除の手順が書いてある場合は、説明書の方法に従ってください。
準備と注意点
重曹水運転で掃除をするときに使うものは
- 重曹(水3Lに対して大さじ2杯)
- 乾いた布
- 歯ブラシやスポンジ
です。
重曹を入れて加湿器を運転するときは
- 必ず、窓を開けるなどして換気をしながら加湿器を運転する
- 手荒れ防止のため、重曹を扱うときは手袋をする
- 重曹はしっかり混ぜて溶かす
- 重曹水を作るときにぬるま湯を使う場合は、取扱説明書に書いてある水温の上限を守る(取扱説明書に水温の上限が書いていない場合は、水を使う)
- 本体の水を排水するときに、スイッチなどから内部に水が入らないようにする
- 運転した後に本体が熱くなっている場合は、冷めてから部品を外す
- コンセントの抜き差しは、必ず乾いた手でする
ということを守ってください。
なぜ換気が必要かというと、
重曹を含んだ水蒸気を吸い込むと、人によっては気分が悪くなることがあるからです。
子どもやペットがいる家庭では、特に注意してくださいね。
重曹は水に溶けにくいのですが、ぬるま湯だと比較的溶かしやすいですが、あまり温度が高いお湯を使うと、加湿器を傷めてしまう可能性があります。
お湯の温度にも注意してください。
重曹運転での掃除の手順
掃除の手順は
- 重曹水をタンクに入れて、加湿器に設置する
- 加湿器のスイッチを入れて、1時間以内の長さで運転する
- スイッチを切ってコンセントを抜き、タンクの水と本体に残っている水を排水する
- タンクの内部や、外して水洗いできる部品をよく洗う
- 部品の汚れが落ちないときは、歯ブラシやスポンジでこする
- 乾いた布で洗った部品の水分をふき取り、よく乾かす
- 部品が乾いたら本体に設置する
運転する時間は、1時間までです。
あまり長く重曹を入れて運転すると内部を傷めるリスクが高くなるので、1時間たったら忘れずに電源を切りましょう。
忘れそうなときは、タイマーなどを使ってくださいね。
タンクの内部は、水を入れて振り洗いをします。
内部に重曹が残らないように、よくすすいでください。
重曹水運転以外の重曹を使った掃除の仕方
重曹水を入れて運転する以外にも、重曹を使って加湿器を掃除する方法はあります。
- 外せる部品や本体の外側を重曹スプレーで掃除する
- 外せる部品を一度沸騰させた重曹水に浸けおきする
- タンクの内部を重曹水で洗う
というやり方なら、加湿器に負担なく重曹で掃除をすることができますよ。
なお、基本的にプラスチックは重曹でダメージを受けませんが、
プラスチックの材質によっては、変色などが起きることがあります。
掃除をする前に、目立たない場所に重曹水を付けて、変色などが起きないか試してから本格的に掃除をしてください。
重曹スプレーを使った掃除の方法
重曹スプレーは、本体やタンクに付いた手垢や皮脂汚れを落とすのに効果的です。
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やり方は
- スプレーボトルに水と重曹(水100mlに対して重曹小さじ1杯)を入れて、よく振り混ぜて溶かす
- 重曹スプレーをきれいなやわらかい布に吹き付け、汚れの付いた部分を拭く
- 別の布を水で絞って水拭きする
です。
重曹水に部品を浸けおきする
重曹水に浸けおきする方法での掃除をして良いのは、
- 本体から外せる部品である
- プラスチックなど、アルカリ性でダメージを受けない素材でできている
という条件に合う部品だけです。
本体は絶対に水に浸けないでください。
内部に水が入り込むと、ショートや故障などの原因になります。
軽い汚れの場合
軽い汚れの場合は、
- ぬるま湯1Lに対して大さじ3杯の割合で重曹を入れ、良く混ぜて溶かす
- 重曹水に部品を入れ、30分~1時間くらい浸す
- 汚れをスポンジや歯ブラシなどでこすって落とす
- 水でよくすすぐ
- 乾いた布で水気を拭き取り、乾かす
という方法で掃除ができます。
汚れが溜まってしまった場合
ちょっと汚れがたまってしまったかな、というときは、沸騰させた重曹水で浸けおきしてみましょう。
沸騰させるのは、重曹水は沸騰させるとアルカリ性が強くなるからです。
手順は
- 鍋に、水と重曹(1Lに対して60g)を入れて火にかけ、沸騰させる
- 沸騰したら火を止めて、常温まで冷ます
- 重曹水が冷めたら、外した部品を入れて1時間くらい浸けおきする
- 浸けおきが終わったら残った汚れをスポンジや歯ブラシなどでこすって落とす
- 水でよくすすぐ
- 乾いた布で水分を拭き取り、よく乾かしてから本体に戻す
注意点は
重曹を沸騰させる鍋は、ステンレスなどアルカリ性の影響を受けない素材の鍋を使う
⇒アルカリや銅の鍋は重曹で変色・変質を起こすことがある
重曹は水の段階で入れてから火にかける
⇒水が沸騰してから入れると噴き出すことがあり、危険
必ず重曹水が冷めてから部品を入れる
⇒熱いうちに入れると、部品が熱でダメージを受ける可能性がある
ということです。
タンクの内部を重曹水で洗う
タンク内部からカビっぽい臭いがするときは、タンクの中を重曹水で洗ってみるのもおすすめです。
- タンクに水と重曹を入れる(水1Lに対して重曹大さじ3杯)
- タンクの蓋を閉めて、よく振り洗いする
- 重曹水を出す
- 水を入れ、何度かすすぐ
という手順です。
タンクの中に重曹が残らないように、しっかりすすいでくださいね。
クエン酸を使って加湿器を掃除する方法
加湿器の中には、取扱説明書でクエン酸を使った掃除を推奨している製品もあります。
そこで、クエン酸を使って掃除する方法も紹介しましょう。
クエン酸は酸性なので、水垢など、アルカリ性の汚れに効果的です。
ただし、取扱説明書でクエン酸を使った掃除を推奨していない場合は、やめておいてください。
クエン酸水で運転して加湿器を掃除する方法
今回は、アイリスオーヤマの加熱式加湿器『KSK-260D2/120D2』でのクエン酸を使った掃除の仕方に準じて、手順を紹介します。
クエン酸水での運転掃除の仕方は、機種によって違うことがあります。
取扱説明書にクエン酸での掃除方法が書いてある場合は、説明書に従ってください。
用意するもの
- クエン酸
- 柔らかい布
手順は
- 5%のクエン酸水(水300mlに対して16g)を作る
- タンクを外し、クエン酸水を本体のタンクの水を受ける部分に注ぐ(タンクを外して注げない機種の場合は、タンクにクエン酸水を入れて設置する)
- スイッチを入れ、約1時間運転する
- 1時間たったらスイッチを切り、加熱式の加湿器の場合は冷めるまで待つ
- 本体やタンクに残ったクエン酸水を捨てる
- 本体から外して水洗いして良い部品は、外して洗う
- 布を水で絞り、本体の手の届く部分をていねいに拭く
- タンクにクエン酸水を入れた場合は、水を入れて振り洗いし、よくすすぐ
- 部品が乾いたら本体に取り付ける
クエン酸水で運転して掃除するときは、内部を傷めたりしないように
- 取扱説明書でクエン酸での掃除を禁止している場合は、この方法で掃除しない
- 運転時間は約1時間まで
- 運転掃除が終わったらできるだけクエン酸の成分を取り除いておく
ということに注意してくださいね。
クエン酸で部品を浸けおき掃除する方法
クエン酸でも、取り外しができて、なおかつ金属など酸で傷むパーツのない部品なら、浸けおき掃除ができます。
用意するもの
- クエン酸
- ぬるま湯
- バケツなど、外した部品が入る大きさの容器
- 柔らかいスポンジや歯ブラシ
やり方は
- ぬるま湯1Lに対してクエン酸6gを溶かす
- バケツなどにクエン酸水を入れ、加湿器の外せる部品を外して浸けこむ
- そのまま2~3時間ほど放置する
- 浸けおきしておいた部品を出して、残った汚れを歯ブラシなどでこすって落とす
- 流水でよくすすぐ
- 水分をよく拭き取って乾燥させる
タンク内を掃除するときは、
- タンクにクエン酸水を入れて蓋を閉め、振り洗いする
- 汚れが取れたら水で振り洗いしてすすぐ
という方法で洗うと良いですよ。
加湿器の汚れや臭いを防ぐには
最後に、加湿器の汚れや臭いを防ぐ方法をざっとチェックしておきましょう。
日常的な使い方としては、
- タンクの水は毎日交換する
- 水道水を使う
- 長時間加湿器を使わないときは、タンクの水を捨ててすすいでから乾かしておく
- 普段から定期的に手入れをする
- 汚れや臭いに気が付いたら早めに手入れをしてきれいにする
ということが大切です。
シーズンオフの前には
- フィルターの掃除をする
- タンクの水を抜いてタンクを乾燥させる
- 外せるパーツを外して洗い、きれいにして乾かす
というメンテナンスをしてからしまいましょう。
さらに、加熱式の加湿器を使うのもお勧めです。
加熱式の加湿器は水を加熱して蒸気にするため、超音波式や気化式に比べて菌やカビが繁殖するスピードを抑えられるからです。
もちろん加熱式の加湿器であっても、手入れはきちんとしてくださいね。
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まとめ
『重曹水で加湿器を運転する』という方法で掃除をするのは、
- 内部にアルカリ性に弱い部品があると傷めてしまう
- 内部に残った重曹が汚れや不具合の原因になる
といったリスクがあることから、おすすめしません。
もし重曹を使いたいなら、
- 重曹水で本体の外側を拭く
- 本体から外せる部品を重曹水に浸けおきする
- タンクの中に重曹水を入れて振り洗いをする
という使い方のほうが安全です。
また、重曹やクエン酸で掃除をするときは、
- 取扱説明書で禁止されている場合はやめておく
- タンクに入れて運転する場合は、1時間を超えないようにする
- 本体の内部に水が入らないように注意する
- 酸やアルカリに弱いパーツのある部品は、浸けおき洗いしない
といったことに注意してください。
重曹を使わなくても、普段から説明書通りに手入れをしていれば、加湿器の臭いや汚れは防ぐことができますよ!