衣替えなど、久しぶりに出した服を広げてみたときに、白や黒の汚れが付いていることがありますよね。
その汚れ、カビの可能性があります!
お気に入りの服にカビが生えちゃうと、がっかりですよね。
いえいえ、黒カビも白カビも、自分で落とす方法があるんですよ!
身近な洗剤の『重曹』も、黒カビ落としに一役買ってくれます。
ということで、この記事では
- 重曹での衣服の黒カビの取り方
- 重曹以外でのカビの落とし方や白カビの取り方
- 衣服にカビが付くのを防ぐ方法
について解説します。
ぜひ読んで、服を復活させてくださいね!
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衣服の黒カビを重曹で落とす方法とは?
重曹を使う前に漂白剤を使ってみよう!
服に付いた黒カビは、重曹を使う前に漂白剤を使ってカビ落としをしてみましょう。
それは、重曹を使う方法は洗浄力が高い分、服の生地への負担も大きくなるからです。
なので、『漂白剤だけでは落とせない場合だけ、重曹を一緒に使う』という風にしてください。
漂白剤でカビ落としをするやり方は、
- 綿棒に酸素系漂白剤を付け、カビの部分に塗り込む
- 40~50℃のお湯をバケツやタライなどに入れ、そこに漂白剤を入れる
- 漂白剤入りのお湯にカビの付いた服を入れ、お湯が冷めるまでそのまま浸しておく
- お湯が冷めたらそのまま揉み洗いする
- これでカビが落ちない場合は、浸け置きと揉み洗いを何度か繰り返してみる
- カビが落ちたら、普通に洗濯をし、干す
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注意点は、
- 漂白剤は、『白物には塩素系漂白剤』『色物・柄物には酸素系漂白剤』と、服の種類によって使い分ける
- 塩素系漂白剤を使うときは、十分に換気をしながら使う
- 揉み洗いをするときは、手荒れ防止のために必ず手袋をする
ということです。
もちろん、製品の使い方や注意事項をよく読んで使ってくださいね。
ガンコな黒カビは液体酸素系漂白剤に重曹をプラス!
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漂白剤だけで落とせないガンコな黒カビには、
液体酸素系漂白剤と重曹の合わせ技で対処しましょう。
液体酸素系漂白剤と重曹の分量は、
液体酸素系漂白剤
⇒50℃くらいのお湯1Lに対して10g
重曹
⇒液体酸素系漂白剤と同じ量が最適
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やり方は、
- 40~50℃のお湯をバケツなどに入れ、そこに漂白剤と重曹を入れる
- カビの付いた服を入れ、お湯が冷めるまで浸けおきする
- お湯が冷めたら、揉み洗いする
- これでカビが落ちない場合は、浸け置きと揉み洗いを何度か繰り返してみる
- カビが落ちたら、普通に洗濯をし、干す
注意
重曹と混ぜる場合は、『酸素系漂白剤』を使ってください。
塩素系漂白剤に重曹を混ぜるのは、
- 塩素系漂白剤より重曹のほうがアルカリ性が弱いため、混ぜても効果が高まらない
- むしろ塩素系漂白剤の効果を弱めてしまう可能性がある
ということから、やらないほうが良いです。
重曹+酸素系漂白剤でカビ落としをするときの注意点
重曹と酸素系漂白剤を使ってカビ落としをするときには、
- 重曹や漂白剤を使えない服にはこの方法を避ける
- 液体酸素系漂白剤の容器に直接重曹を入れて混ぜない(酸素が発生して容器が破裂する可能性がある)
- 最初に目立たないところで試してみて、生地が傷んだりしないか確認してから使う
ということに気をつけてください。
重曹を使ってはいけない服とは
- ウールやシルクなど、動物性の素材を使っている服
- 草木染など、天然染料で染めた服
- アルミや銅、真鍮など、アルカリ性に弱い素材でできたパーツが付いている服
- その他、デリケートな素材の服や高級な服
などです。
重曹はアルカリ性でたんぱく質を分解する作用があります。
なので、動物性の素材にはNGです。
また、アルミや銅などはアルカリ性の物質に触れると変色・変質する可能性があります。
そして漂白剤にも、適する素材と適しない素材があります。
洗濯をする前に、服やパーツの素材もチェックしてくださいね。
皮製の服は重曹ペーストで
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皮製の服も、カビが付きやすいですよね。
皮の服にカビが付いてしまった場合は、
- 重曹に少しずつ水を足しながら練って、重曹ペーストを作る
- 布を湿らせて重曹ペーストを付け、カビが付いた部分をそっとこすってカビを拭き取る
- 乾いた布で重曹と水分をよく拭き取り、乾かす
という方法で対処できます。
カビは早めに見つけて取り除くことが大事です。
皮製品は特に、カビが付いてないかどうか、時々チェックすると良いですよ。
重曹以外の方法で黒カビを落とす方法
衣服に付いた黒カビは、
- オキシクリーン
- オスバン(消毒液)
- 衣服用のカビ取り剤
でも落とすことができます。
まだ着き始めの黒カビなら『オキシクリーン』でもOK
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白カビや発生し始めたばかりの黒カビには、『オキシクリーン』を使って落とすこともできます。
使い方は
- オキシクリーンを定量お湯に溶かす
- 1時間ほど浸けおきする
- 洗濯機で洗濯する
- 天日干しし、よく乾燥させる
オキシクリーンには、ガンコに付いてしまった黒カビを落とすほどの力はありません。
でも、塩素系漂白剤よりも服に与えるダメージが少なくて済みます。
『オスバン』を使った黒カビの取り方
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『オスバン』でも、黒カビ退治ができます。
メモ
『オスバン』は消毒に使う薬剤で、ドラッグストアで買うことができます。
手順は、
- 水500mlに対してオスバン20mlを入れ、混ぜてオスバンのスプレー液を作る
- オスバンスプレーを黒カビの付いた部分にたっぷり吹き付ける
- 服をそのままハンガーにかけ、風通しの良い場所にかけて5~10分ほど放置する
- 50℃くらいのお湯1Lに対して酸素系漂白剤10gを溶かし、服を浸けおきする
- 手袋をして、黒カビの付いた部分をしっかり揉み洗いする(丈夫な生地なら、古い歯ブラシなどでこすってもOK)
- 揉み洗いをしたら、繊維の奥のカビも退治するため、そのまま1時間くらい浸けおきする
- 普通に洗濯をする
- 洗濯が終わって干し、服が乾いたら、カビが付いていた部分に再びオスバンスプレーを吹き付け、乾かす
ポイントは、
漂白剤に服を浸けおきするときに、なるべく温度を下げないようにする
ということです。
たとえば
- 蓋付きバケツに入れる
- 周りを新聞紙やバスタオルなどでくるんでおく
といった方法で、温度を保つように工夫すると良いですよ。
市販の衣類用カビ取り剤を使う
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『カビホワイト(衣類用)』など、衣類用カビ取り剤を使うのも効果的です。
使い方は製品によって違うので、製品に書いてある使い方や使用上の注意をよく読んで使ってください。
『カビ落とし剤』にもいろいろありますが、
衣類のカビ落としは、必ず『衣類用』のカビ落とし剤を使ってください。
衣類用以外のカビ取り剤を衣服に使うと、生地を傷める可能性があります。
なお、カビ落とし剤は、繊維に沈着したカビの色素までは落とせないことがあります。
カビの色が付いてしまったのを落とすときには、衣類に適した漂白剤を使ってくださいね。
こんな時はクリーニング店に頼もう!
- 自分でやってみたものの、カビを落とせない
- カビの範囲が広い
- 漂白剤や重曹を使えない素材の服である
- デリケートな衣類
- お気に入りで傷めたくない服
- 高価な服
- 着物や着ぐるみなどの特殊な服
といった場合は、無理に自分で落とそうとせず、クリーニング店に相談しましょう。
プロに頼めば、一般家庭では使えない技術も使えますし、傷みにくい方法で対処してもらえますよ。
なお、着物は『着物のクリーニング』に対応しているお店に相談するのがおすすめです。
白カビや軽いカビを落とす方法
服に付くカビは、黒カビのほかにも『白カビ』があります。
ここからは、白カビを落とす方法について見ていきましょう。
ブラシだけで落とせることもある
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軽い白カビなら、洋服用ブラシだけで落とせることがあります。
- 天気の良い日にカビの付いた衣類を屋外に干して、よく乾燥させる
- 洋服用のブラシや歯ブラシで丁寧にこする
という方法です。
こするときは、力を入れず優しく丁寧にこすってください。
強くこすると、生地を傷めてしまいます。
食器用中性洗剤やエタノールを使う方法
ブラシでこすっただけでは白カビが落ちないときは、
- 食器用の中性洗剤を薄めた液
- 消毒用のエタノール
を使ってみましょう。
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やり方は
- 天気の良い日にカビの付いた衣類を屋外に干して、よく乾燥させる
- 洋服用のブラシや歯ブラシで丁寧にこする
- 布に、食器用の中性洗剤を薄めた液もしくは消毒用のエタノールのどちらかを付け、カビが付いた部分を叩くようにしてカビを拭き取る
- 屋外に干して、よく乾かす
ポイントは、
『こするように拭く』のではなく、『カビを生地から浮かせる』という感覚で叩く
ということです。
『まだカビは見えないけどカビ臭い』という場合
『カビが付いているようには見えないけど、カビの臭いがする』というときは、早めに対処しましょう。
- 天気の良い日に服を外に干して、しっかり乾燥させる
- 漂白剤を使って洗濯してから、外に干して乾燥させる
という方法がおすすめです。
この2つの方法のポイントは、『紫外線に当てる』ということです。
紫外線による殺菌効果で、カビを退治できますよ。
そのためには、数時間しっかり日光に当てることが大事です。
衣服にカビが付くのを防ぐ方法
最後に、カビの生える原因と、どうしたら衣服にカビが付くのを防げるかについて、見ていきましょう。
カビの原因とは?
カビが生える原因は
- 湿度が高い
- 通気性が悪い
- 皮脂や食べこぼしなどの汚れが付きっぱなしになっている
など、『カビが住みやすく、繁殖しやすい環境になっている』ことです。
特に
- 衣装ケースやクローゼット、押し入れなどに長期間しまいっぱなしの服
- あまり着ていないからと洗濯せずにしまい込んだ服
は要注意ですよ!
衣替えや大掃除の機会に、ぜひカビが生えていないかチェックしてくださいね。
カビを防ぐ方法
服にカビが生えるのを防ぐには、
- 一度着た服は、きちんと洗濯をし、完全に乾かしてからタンスに入れる
- 衣替えは、なるべく湿度が低い日に行う
- タンスやクローゼットに服を詰め込み過ぎず、ある程度隙間ができるように入れる
- クリーニングに出して戻って来た服は、すぐにビニールから出しておく
- クローゼットやたんすなどは、天気の良い日に時々換気をする
- 防湿剤や吸湿剤などを使う
といった方法があります。
つまり、
- 汚れが付いたらすぐ取り除き、きれいな状態を保つ
- 湿度を溜めないように、通気性が良い状態にしておく
など、カビが繁殖しにくい環境にしておくことが大切なのです。
どれもそんなに難しくないことなので、ぜひ心がけてくださいね。
そして、洗濯槽にカビが生えていると、服にカビが付きやすくなってしまいます。
時々洗濯槽のクリーニングをすることも、忘れないでくださいね。
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まとめ
服に付いた黒カビは、まず
白物は塩素系漂白剤で、色ものや柄物は酸素系漂白剤で洗ってみましょう。
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それでも落ちない場合は、
お湯に重曹と酸素系漂白剤を加え、服を浸けおきした後に揉み洗いをして、洗濯機で洗濯する
という方法がおすすめです。
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ただし、重曹と酸素系漂白剤を使う方法は生地に負担がかかるので、漂白剤では落とせない場合だけ使いましょう。
その他にも、
- オキシクリーン
- オスバン
- 市販の衣類用カビ取り剤
などを使って対処する方法もあります。
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自分で落とせないときやデリケートな服などは、クリーニング店に相談してくださいね。
そして、服にカビを生えさせないためには、
- 一度でも着た服は洗濯をしてからしまう
- タンスやクローゼットの通気性を良くする
- 防湿剤や吸湿剤を入れる
- クリーニングから戻ってきた服はビニール袋から出しておく
など、汚れや湿気を溜めないことが大切です。
カビをやっつけて、お気に入りの服をぜひ大切に長く着てくださいね!