毎日料理に大活躍のアルミ鍋。
ふと気がついたら黒ずみや焦げが付いていた、なんてこともありますよね。
でも、アルミ鍋の焦げを重曹を使って落とすのはやめたほうがいいです。
はい、調べてみました!
ということでこの記事では
- アルミ鍋の黒ずみや焦げ落としに重曹を使ってはいけない理由
- 重曹を使わずにアルミ鍋の黒ずみや焦げを落とす方法
- アルミ鍋に黒ずみが付くのを防ぐ方法
について解説します。
ぜひ読んで、アルミ鍋をきれいにしてくださいね!
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アルミ鍋に重曹を使ってはいけない理由
重曹を使うとアルミ鍋が変色するのはなぜ?
どうしてアルミに重曹がNGかというと、
- アルミ
- 重曹のアルカリ性
- 水に含まれるミネラル
が化学反応を起こし、アルミが変色してしまうからです。
この化学反応で黒くなった鍋を使って料理しても、健康にはまったく問題ありません。
色が気にならないなら、変色したまま使っても大丈夫です。
アルミ鍋では重曹を使った料理も避けたほうが良い?
私としては
- 食材に付いている・含まれているくらいの重曹なら気にしなくて良い
- 高価な鍋など絶対に変色させたくない鍋なら、重曹が含まれる食材を調理して大丈夫かどうか、メーカーに確認する
というのが妥当なところだと考えています。
(あくまでも私個人の判断です。)
食材に使う重曹の量は、重曹水で鍋を煮沸するときよりもずっと少ないですよね。
大さじ何杯もの重曹を入れて料理することは、まずありません。
私自身の経験としても、アルミ鍋で重曹で柔らかくした肉などを料理したときに鍋が変色したことはないです。
なので、調理の範囲で使う重曹なら大丈夫でしょう。
重曹を使わなくても変色する!?
はい、実はそういうこともあるんです。
それは
- アルミニウムが水と反応する
- 『水酸化アルミ』という物質ができる
- 水酸化アルミがさらに水に含まれているミネラルと反応してアルミの表面に付く
という仕組みで起きる変色です。
水酸化アルミによる変色も、体には全く害がありません。
そのまま鍋を使っても大丈夫ですよ。
メモ
アルミが白っぽく変色した場合は、アルミが塩分や水分、アルカリ、酸などに長時間触れることで発生した『錆』です。
触ると指に粉が付くほど錆びている場合は、鍋が傷んでいるので使わないでくださいね。
アルミ鍋の黒ずみや焦げを掃除する方法
では、アルミ鍋に付いてしまった黒ずみや焦げを落とす方法について解説していきます。
黒ずみにも焦げにも! お酢やクエン酸を使う方法
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調理中の焦げ付きにも水酸化アルミによる黒ずみにも効果があるのが
- お酢
- クエン酸
です。
用意するもの
お酢またはクエン酸(どちらか片方)
分量は
お酢
⇒1Lに対して大さじ2杯くらい
クエン酸
⇒1Lに対して小さじ2杯くらい
手順は
- 鍋の黒ずみや焦げの部分が浸るくらいまで水を入れる
- お酢もしくはクエン酸を小さじ2杯くらい入れる
- 火にかけて沸騰させ、そのまま10分ほど煮る
- スポンジでこすって焦げを落とす
- 落ちた焦げを水で洗い流す
- 布巾などで水分をよく拭き取り、乾かす
大事なのは、
洗った後に水気を拭き取って乾燥させ、空気に触れさせることです。
この過程でアルミの表面に新しい酸化被膜ができます。
焦げや黒ずみがひどいときは、沸騰したところで火を止め、そのまま一晩おいてからこすると良いですよ。
それでも落ちないときは、酢と同量くらいの台所用中性洗剤を入れて煮沸すると効果的です。
お酢やクエン酸を使って鍋掃除をするときは
- お酢やクエン酸の量が多すぎるとアルミが反応して溶けてしまうので、適量を守る
- お酢を使う場合は匂いが強くなることがあるので、換気扇を回すなどして換気をしながら行う
ということに注意してください。
ちょっとした焦げなら水だけでOK!
『ちょっと焦げちゃった』というくらいなら、水だけで落とすことができます。
やり方は
- 焦げの部分が浸るくらいの量の水を鍋に入れる
- 火にかけて沸騰させる
- 沸騰したら火を止め、6~8時間(一晩)そのまま放置する
- 時間が経ったらスポンジでこすって焦げを落とす
- 落ちた焦げを水で洗い流す
- 水分を拭き取り、乾かす
ポイントは、
- 固いスポンジでこする場合は、焦げの部分だけこするようにする
- あまり力を入れてガシガシこすらない
ということです。
なお、水だけで落とす方法が効くのは『焦げ』の場合です。
変色した場合は、お酢やクエン酸を使ってください。
玉ねぎの皮で焦げを落とす方法
玉ねぎの皮を使って焦げを落とす方法もあります。
- 鍋の焦げた部分が浸るくらい水を入れる
- 玉ねぎの皮を均等に入れる
- 弱火にかけ沸騰してから10~20分くらい煮る
- 火を止めて、お湯と玉ねぎの皮を捨てる
- 焦げが付いた部分を木べらや割りばしなどでこする
- 水でよく洗い流す
- 布巾などで水分を拭き取り、乾かす
玉ねぎの皮で焦げを落とせるのは、皮に
- 硫化アリル
- ケルセチン
という成分が含まれているからです。
玉ねぎの皮を入れて煮ることで、硫化アリルとケルセチンが水に溶け、焦げを浮かせてくれるんですよ。
一番エコな方法! 『天日干し』で焦げを落とす
アルミ鍋を含め、すべての材質の鍋の焦げ落としに使えるのが『天日干し』です。
やり方もシンプルで、
- 鍋を日当たりの良い場所に置き、3日~1週間ほど日光に当てる
- 焦げ付きがすっかり乾いてパリパリになったら、木べらなどで焦げをこすり落とす
- 洗って水分を拭き取り、乾燥させる
これだけです。
天日干しでの焦げ落としは、『乾燥させる』ことが肝心です。
雨や夜露、霜などで濡れないように注意してください。
そうなんです。
ただ、エコで簡単な代わりに
- 時間がかかる
- 天日干しをしている間は鍋を使えない
というデメリットもあるので、時間をかけられるときにやってみてくださいね。
黒ずみや焦げを落とした後はとぎ汁で煮ておこう!
鍋の黒ずみや焦げを落とした後は、
『米のとぎ汁を入れて煮る』という手入れをすることをおすすめします。
何のためにとぎ汁で煮るかというと、
鍋の表面に酸化被膜を作って、新たな黒ずみを防ぐためです。
用意するもの
- 米のとぎ汁(鍋8分目くらいまでの量)
- 野菜くず(なくてもOK)
やり方は
- アルミ鍋の8分目くらいまでお米のとぎ汁を入れる
- 野菜くずがあるなら、野菜くずも入れる
- 火にかけて沸騰させる
- 沸騰したらそのまま10分くらい煮る
- 米のとぎ汁を捨てる
- 水を切ってよく乾燥させる
黒ずみや焦げを取り除いた後だけでなく、ときどきこの方法で手入れをすると、酸化皮膜をキープできますよ。
アルミ鍋の黒ずみを防ぐ方法は?
アルミ鍋の黒ずみや焦げを予防するには、普段の使い方が大事です。
- 空焚きをしない
- 酸やアルカリの強い食材を調理するときは、ステンレスなどのアルミ以外の鍋を使う
- 調理が終わったらなるべく早く料理を鍋から出し、長時間入れっぱなしにしない
- 洗うときには中性洗剤と柔らかいスポンジを使う
ということに注意して使ってください。
そして先ほど紹介した『米のとぎ汁を煮る』という手入れも、時々してくださいね。
酸化被膜を保つことで、鍋が黒っぽく変色するのを防ぐことができます。
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まとめ
アルミ鍋に重曹を使ってはいけないのは、
重曹のアルカリ性で酸化被膜が落ち、アルミが空気に触れて黒い酸化被膜ができるからです。
また、アルミは水と反応して黒くなってしまうこともあります。
どちらも害はありませんが、気になりますよね。
アルミ鍋の黒ずみや焦げは
- 黒ずみや焦げの部分が浸るくらい水を入れる
- お酢またはクエン酸を入れる
- 火にかけて沸騰させ、10分くらい煮る
- スポンジでこすって黒ずみや焦げを落とす
- 水でよく洗う
- 水気を拭き取って乾かす
という方法で掃除できます。
また、焦げだけなら
- 水を入れて沸騰させ、一晩おいてからこする(軽い焦げの場合)
- 水に玉ねぎの皮を入れて煮る
- 1週間くらい天日干しをしてカラカラにしてからこする
といった方法で落とすことができます。
黒ずみや焦げを落とした後は、米のとぎ汁を鍋に入れて10分くらい煮ると、新しい酸化被膜が早くできます。
時々米のとぎ汁を煮ると、鍋の黒ずみも防げますよ!