扱いやすいカセットガスボンベで手軽に使えるガス器具が、『カセットコンロ』ですよね。
寒い日には、カセットコンロでアツアツの鍋を楽しめば、心も体も暖まります。
えっ、コンロを暖房に!?
その発想は、私にはありませんでした。
でも、確かにカセットコンロも、『火』を使いますものね。
『カセットコンロを暖房として使う』って、実際どうなんでしょうか?
ということで、今回は
- カセットコンロを暖房代わりに使えるのかどうか
- カセットコンロを暖房代わりに使った場合のコスパ
などについてチェックしました!
カセットコンロを暖房代わりにできる?
結論から言うと、
カセットコンロを暖房器具代わりに使うことはできませんし、絶対にやめてください。
- 危険
- 暖房効果がない
- コスパが非常に悪い
と、何一つ良いことはありません。
では、詳しくチェックしていきましょう。
カセットコンロを暖房代わりにする危険性
なぜ危険かは、わざわざ言う必要もないくらい、明らかですよね。
火事になるリスクが高いからです。
ストーブなどは、安全のため、火がむき出しにならないようになっています。
でも、カセットコンロは火がむき出しです。
上に鍋などを乗せて使う器具ですから、そうでなければ使えないですよね。
火がむき出しになっていれば、
- 手が滑って落とした物などに火が付いてしまう
- 手を温めようとして、袖に火が移ってしまう
なんてことにもなりかねません。
特に、服に火が付いたら、大変なことになります。
ですから、カセットコンロを暖房として使ってはいけません。
ガスコンロは暖房効果もない
ガスコンロを暖房代わりにしても、暖かくなりません。
普通の暖房器具は
ストーブ
⇒輻射熱なども使って部屋の空気を温める
ファンヒーターやエアコン
⇒温めた空気を循環させることで部屋を暖める
ガス床暖房
⇒床から足に伝わる熱や輻射熱、温まった空気の対流で部屋を暖め、暖かさを感じられる
というように、『火の熱を効率良く使って、ある程度広い範囲を温める仕組み』があります。
でも、ガスコンロの場合は、暖房のために熱を効率良く使う仕組みがまったくありません。
火のすぐそばの空気は温められても、その熱は周りの冷たい空気にどんどん奪われていきます。
だから、『暖房』というほど周囲を温める効果がないのです。
実際にカセットコンロを暖房として使おうとした経験のある人も、
とのこと。
カセットコンロは暖房器具の代わりにはならないのです。
コスパも最悪!
カセットコンロを暖房代わりにするのは、コスパも非常に悪いです。
カセットボンベ1本で、どのくらいの時間コンロを使えるかは、火力やガスの消費量にもよります。
3.5kWのコンロを最大火力で使った場合は、だいたい1時間です。
1本100円の安いカセットボンベを使ったとしても、1時間100円かかります。
1日平均3時間、12月から2月の終わりまで90日間使ったとして、
300円 × 90日 = 27,000円
寒い日は1日3時間では足りないですから、実際にはもっとコストがかかるでしょう。
『暖房費がかかるのに、ぜんぜん暖かくない暖房』って、最悪ですよね。
これなら、普通のストーブやヒーターを使ったほうが、断然コストが安く済みます。
というわけで、カセットコンロは、まったくもって暖房の役目を果たさないのです。
カセットコンロを暖房器具にする意義はまったくありません。
『暖を取る』ためにカセットコンロを使うとしたら
ここまで見てきたように、カセットコンロを『暖房器具』として使うことはできません。
でも、『カセットコンロを使って何かしらの方法で暖を取る』ということなら、
- カセットコンロでお湯を沸かし、湯たんぽに入れて使う
- カセットコンロで作ったなべ料理などを食べて、体の中から温まる
といった方法があります。
このほうが、コンロで手をあぶるよりは、ずっと安全で効果的ですよ!
カセットガスボンベで使える暖房器具について
カセットボンベで使える暖房器具がある!
カセットコンロは暖房にはなりませんが、
カセットボンベを燃料にして暖房できる
- カセットガスストーブ
- カセットガスファンヒーター
があります。
こういった暖房器具なら、暖房効果もありますし、カセットコンロよりずっとコスパ良く暖房できます。
もちろん、安全性も確かです。
カセットボンベで使える暖房器具のメリット
カセットボンベで使えるヒーターやファンヒーターには
- カセットボンベをセットするだけで使えるので、灯油を補給したりガスコードをつないだりする手間が要らない
- コンセントを使わない機種であれば、移動も楽
- ガスコードが要らないので、どこでも使える
- 災害時の暖房として備えておける
といったメリットがあります。
また、屋外でも使える機種なら、キャンプやバーベキュー、お花見などに持っていくこともできますよ!
メモ
カセットボンベを使うストーブやファンヒーターには、
- 屋内用の機種
- 屋外用の機種
- 屋内・屋外両方で使える機種
があります。
屋内用と屋外用では安全装置などの違いもあるので、それぞれの機種の『使って良い場所』を守ってくださいね。
どういう場所で使って良いかは、取扱説明書などに書いてあります。
カセットボンベを使う暖房のコストは?
カセットボンベを使ったストーブやファンヒーターにどれくらいのコストがかかるかは、
- カセットボンベの値段
- 暖房器具のガスの消費量
- どれくらいの火力で使うか
によって違うので、一概には言えません。
ここでは一例として、アラジンのポータブルガスストーブ『SAG-BF02』を見てみましょう。
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『SAG-BF02』の連続燃焼時間は、カセットボンベ1本で
約1時間40分~4時間20分
とのこと。
火力が強ければ燃焼時間は短くなりますし、弱い火力で使えば、長くなります。
そして、このストーブ専用のカセットボンベは、税込みで1本あたり約212円。
(2021年1月6日現在の価格です。)
暖房効果があることを考えれば、ガスコンロよりはずっとコスパが良いです。
ただし、コスパが良いのは、あくまでもガスコンロと比べた場合です。
安いカセットボンベを使ったとしても、
- プロパンガスや都市ガスで使うガスストーブやガスファンヒーター
- 電気ストーブやセラミックファンヒーター
- 灯油を使うストーブやファンヒーター
- エアコン
といったオーソドックスな暖房器具に比べると、どうしてもコストは高くなります。
ですから、カセットボンベの暖房器具は、メインの暖房として使うより、
- 短時間や狭いスペースでのちょっとした暖房
- 災害時用の暖房
といった使い方がおすすめですよ。
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まとめ
カセットコンロを暖房として使うのは、絶対にやめましょう。
危険ですし、暖房効果もなく、コスパもかなり悪いです。
カセットコンロは、暖房には全く向いていません。
コンロはコンロとして使うのが、一番良いですよ。
それでも『カセットボンベを使って暖房をする』ということであれば、
カセットボンベで使えるストーブやファンヒーターがあります。
こういった暖房器具を使えば、安全で、暖房効果もあります。
ただし、カセットボンベを使うストーブやファンヒーターなどは、
コスパの面では、ガスや灯油、電気のストーブやファンヒーターに劣ります。
ですから、メインの暖房器具として使うより、
- 洗面所など、小さなスペースでの、短時間の暖房として使う
- 災害時など、他の暖房器具が使えない場合の暖房として使う
といった使い方がおすすめです。
上手に使い分けて、冬を暖かく過ごしてくださいね!