新品の食器やプラスチック製品には、シールが貼ってありますよね。
使い始める前に、きれいにはがす必要があります。
でも、剥がしてはみたものの、ベタベタが残っちゃうことってありませんか?
シールはがしがなくても大丈夫!
重曹やクエン酸など、家の中によくあるアイテムで、シールのベタベタを落とせるんですよ!
ということで今回は
- 重曹やクエン酸などを使ってシールのベタベタを落とす方法
- 重曹やクエン酸以外のベタベタを落とせるアイテム
- シールをきれいにはがすコツ
についてチェックしていきます。
ぜひ読んでくださいね!
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シールのベタベタを落とす基本的な方法
ではさっそく、シールを剥がした後に残ったベタベタを落とす方法を見ていきましょう。
重曹などのアイテムを使う前に
- 水に浸す
- ドライヤーで温める
という方法を試してみてください。
なぜこの2つの方法を最初にやったほうが良いかというと、
- 多くの素材に対してダメージを与えにくい方法である
- この2つのどちらかでベタベタや剥がし残しを取り除けることが多い
ということからです。
水を使えるものはまず水に浸してみよう!
一番安全で多くの素材に使えるのが、『水に浸す』という方法です。
やり方は
- シールやベタベタが付いた部分を水に浸け、しばらくおいてよく染み込ませる
- 水をたっぷり含ませてから、指やスポンジなどでこすって落とす
- それでも粘着剤が残った場合は、セロハンテープの粘着面でくっつけて取り除く
- きれいになったら洗って水分を拭き取る
大きくて水に浸せない場合は、
- 水を含ませたキッチンペーパーを、ベタベタやシールの部分に乗せる
- 上からラップをして覆い、そのまましばらくおく
という方法で水を含ませてください。
注意
- 水に濡らしてはいけない素材
- 水に濡れるとシミが残る素材
は、次の『ドライヤーで温める方法』を試してください。
ドライヤーで温める
ドライヤーの温風で温めると、シールの粘着剤を弱めることができます。
この方法も、比較的多くの素材に使える方法です。
手順は
- シールのベタベタ部分をドライヤーの温風で温める
- シールが温まったら、残ったベタベタを指やスポンジなどでこすってみる
- こするとすぐ剥がれるようになったら、少しずつこすって剥がす
- 残った粘着剤は、セロテープの接着面を使って剝がす
ドライヤーを使うときの注意点
ドライヤーで温めるときは
- シールが貼ってある物の耐熱温度を確認し、耐熱性が弱い素材だったら避ける
- シールとドライヤーの距離は、『手に温風を当てても熱くないくらいの距離』にする
ということに注意してください。
耐熱温度の低い素材を温めたりドライヤーを近づけすぎたりすると、変形したりすることがあります。
水やドライヤーで落ちないベタベタは重曹などを使おう
水を含ませたりドライヤーで温めたりしても落ちないベタベタには
- 重曹水
- クエン酸水
- セスキ炭酸ソーダ
といったアイテムを試してみましょう。
使うアイテムごとに注意点も紹介するので、素材に合わせて方法を選んでくださいね。
重曹を使う方法
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重曹を使うときはまず、重曹水を作ります。
ぬるま湯100mlに対して重曹小さじ1杯を入れ、よく混ぜて溶かしてください。
重曹は水だと溶けにくいので、ぬるま湯を使うと良いですよ。
そして、
- 重曹水をシールにスプレーする
- 上からラップで覆って30分くらい放置する
- 30分たったらこすってベタベタをはがす(シールのはがし残りは、端からゆっくり剥がす)
- 水で洗い流す(洗えない場合は水拭きをする)
という手順でシールのベタベタを剥がします。
この方法はプラスチック製品のシールをはがすのにおすすめです。
重曹を使うときの注意
重曹は
- アルミや銅など、アルカリ性に弱い金属
- シルクやウールなどの動物性素材
- 天然の繊維や天然染料を使っている素材
- 大理石や人工大理石
といった素材には使わないでください。
クエン酸を使う方法
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クエン酸を使うときは
- 水200mlに対して小さじ1杯のクエン酸を溶かし、クエン酸水を作る
- シールの部分にスプレーし、ラップで覆ってしばらくおいて染み込ませる
- シールにクエン酸水が浸み込んだら、指やスポンジでこすって落とす
- 残った汚れを布で拭き取る
- 水拭きする
という手順でベタベタを落とします。
1回やってベタベタが残る場合は、セロテープの接着面にくっつけて取り除くか、もう一度クエン酸水を付けて拭き取ってください。
クエン酸を使うときの注意点
クエン酸は
- 鉄など、酸で錆びる金属
- 大理石や人工大理石
- コンクリート
には使ってはいけません。
また、濃度が高くなると付けた場所の劣化が早くなる可能性があるので、濃度を守ってください。
セスキ炭酸ソーダを使う方法
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セスキ炭酸ソーダもシールのベタベタ剥がしに使えます。
- セスキ炭酸ソーダ水(水500mlに対して小さじ1杯)を作る
- シールにセスキ炭酸ソーダ水を吹き付ける
- 上からラップで覆い、30分くらいそのまま置く
- 時間が経ってシールにセスキ炭酸ソーダ水が浸み込んだら、スポンジでこすってベタベタを剥がす
- ベタベタが残った場合は繰り返すか、セロテープの粘着面を使って取り除く
- 水で洗い流す、または水拭きする
というやり方です。
セスキ炭酸ソーダを使うときの注意点
セスキ炭酸ソーダは、重曹よりもアルカリ性が強いです。
重曹同様、
- アルミや銅など、アルカリ性に弱い金属
- シルクやウールなどの動物性素材
- 天然の繊維や天然染料を使っている素材
- 大理石や人工大理石
などには使えません。
重曹と他の物を混ぜて使うのは効果的?
シールはがしの方法として
- クエン酸水を染み込ませてから重曹ペーストでこする
- 重曹と油を混ぜる
- 重曹と中性洗剤を混ぜる
- 重曹と溶剤(シンナーなど)を混ぜる
といった方法を紹介していることがあります。
でも、私としてはおすすめはしません。
おすすめしない理由をお話ししましょう。
クエン酸水+重曹ペーストについて
クエン酸水を付けた場所を重曹ペーストでこする方法をおすすめしないのは、
重曹が中和されて研磨力が落ちる可能性があるからです。
重曹ペーストの研磨力を使いたいなら、
クエン酸水をなじませてベタベタをこすり落とした後、一旦拭き取ってから重曹ペーストを使う
という風にしたほうが良いですよ。
油や中性洗剤+重曹の場合
これもクエン酸同様、
- 油や中性洗剤でシールの粘着剤を緩める
- 落とせるシールを落としてから一旦拭き取る
- 研磨剤が必要な場合に、粉の重曹や重曹ペーストをふりかけて研磨剤として使う
という方法ならOKです。
最初から混ぜて使った場合、油や中性洗剤だけより効果が高まるかどうかは、不確かです。
油だけ、中性洗剤だけでも、シールの粘着力をけっこう弱められます。
重曹を混ぜて使う必要性はあまり考えられません。
溶剤と重曹を混ぜるのは?
重曹と溶剤を混ぜるのは、やめましょう。
溶剤自体が体に害のある成分を含むので、むやみに他の物質と混ぜないほうが安全です。
(除光液も、重曹と混ぜて使わないでください。)
溶剤単体でも、シールの粘着力を弱められます。
それに、
『効果がある物同士を混ぜれば効果が高まる』とは限りません。
化学反応でまったく効果のないものになってしまう可能性もあります。
ベタベタを落とせるアイテムは他にもいろいろある!
重曹やクエン酸、セスキ炭酸ソーダの他にも
- 台所用中性洗剤
- ハンドクリーム
- アルコール(エタノール)
- 消しゴム
といったアイテムが、ベタベタ落としに使えます。
台所用の中性洗剤を使う方法
中性洗剤を使う場合は
- 中性洗剤をベタベタやシール残りの部分に垂らす
- 上からラップで覆って10分くらい放置する
- 洗剤がシールに沁み込んだら、指やスクレイパーなどを使って剥がす
- 剥がれたら、水洗いできる場合は水洗いをする(水洗いできない物は2度くらい水拭きをする)
中性洗剤は比較的物を傷めにくいので、重曹やクエン酸が使えない素材の物にも使えることが多いです。
中性洗剤を使うときの注意点
- 木など、シミになりかねない素材
- 水洗いできない素材
には中性洗剤を使わないでください。
ハンドクリームを使う方法
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意外かもしれませんが、ハンドクリームもシールはがしに使えます。
ハンドクリームの油分や水分が粘着力を弱めるのに効果的なので、
- 油分が多いクリーム
- 水分が多めのクリーム
がおすすめです。
使い方は
- ベタベタの残った部分にハンドクリームを塗る
- しばらく置いてから、ベタベタの付いた部分を指でクルクルなぞるようにしてこする
- キッチンペーパーなどでハンドクリームを拭き取る
- 粘着部分が残ったら、セロハンテープの接着面で取り除く
- 水で洗い流すか水拭きする
です。
ハンドクリームを使うときの注意点
ハンドクリームがどんな素材に向かないかは、ハンドクリームに含まれる成分によって違います。
目立たない場所に少し付けてみて、変色などがないかを確認してからベタベタ落としに使ってください。
アルコール(エタノール)を使う方法
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アルコール(エタノール)でシールのベタベタを落とす方法は
- アルコールをコットンなどに染み込ませる
- ベタベタの部分を拭き取る
これだけです。
アルコールは揮発してしまうので、拭いたり洗ったりする必要もありません。
アルコールを使うときの注意点
アルコールは便利ですが、使えない場所も意外と多いです。
- ニスやラッカー、ワックス、塗料を使っている場所
- 接着剤を使っている場所
- 革製品
- ピアノやキーボードの鍵盤
- 一部のプラスチック(変色することがある)
- 液晶画面
にはアルコールを使わないでください。
消しゴムを使う方法
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『なんとなく、シールの粘着剤が残っちゃってる感じがする』という程度なら、消しゴムでこするだけでも落すことができます。
ただし、ガッチリくっついて剥がせないシールやガンコな粘着剤残りは、消しゴムでは落とせません。
無理に消しゴムを使うと逆に汚れが目立ってしまうこともあるので、
『消しゴムはちょっとしたベタベタ残り用』と考えておいてください。
除光液を使う方法
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あまりおすすめはしませんが、除光液もシールはがしに使えます。
除光液を使う場合は、『アセトン』という成分が入っている除光液を使ってください。
『アセトン』がシールをはがすのに効果的だからです。
(アセトンが入っていない除光液もあります。)
やり方は
- シールの部分に除光液を付ける
- 10~30分くらい放置する
- 除光液がシールに沁み込んだら、へらなどでこすってシールをはがす
- 布やキッチンペーパーで除光液を拭き取る
ただし、除光液でシールを剥がすのは、『他に方法がないとき』だけにしたほうが良いです。
アセトンは扱い方を間違えると有害なので、注意しなければならないことが多いからです。
アセトンを含む除光液は、
- プラスチックなどの樹脂製品
- 塗装してあるもの
には、使わないでください。
プラスチックや塗装が溶けたり傷んだりしてしまうことがあります。
他にも、
- 除光液が浸み込んだ布やキッチンペーパーは、ビニール袋に入れて口を縛ってから捨てる
- 必ずマスクを着けて換気をしながら作業し、なるべく吸い込まないようにする
- 引火しやすいので、火気の近くでは使わず、使用中は静電気が起きないように注意する
- 赤ちゃんや子ども、呼吸器の弱い人、ペットがいない場所で使う
- 子どもや認知症などのある人、ペットが触らない場所に保管する
といったことに注意してください。
さらに、除光液で掃除をするときは手袋も必要なのですが、
除光液の成分で手袋が溶けてしまうことがあるので、手袋の材質にも注意が必要です。
なるべく除光液以外のアイテムでベタベタ落としをしたほうが良いですよ。
シールはがしを使う方法
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シールを確実にはがせるアイテムは、やはり
市販の『シールはがし』です。
- たくさんのシールを、なるべく確実に簡単にきれいに剥がしたい
- 重曹やクエン酸などを使っても剥がせないシールを剥がしたい
といった場合は、シールはがしを使うのがおすすめです。
あちこちにシールを貼ってしまうお子さんがいるなら、家に1つ用意しておくと良いですよ。
ただし、市販のシールはがしも、使う場所の素材やシールの状況ごとに適した製品を選ぶことが大切です。
- 床や壁紙を傷めずにシールを剥がせる
- ガムテープなどの粘着テープを剥がせる
- 段ボールに貼ったガムテープを剥がせる
- ガラスに貼ったシールに適している
- 落書きも消せる
など、いろいろな機能のシールはがしがあるので、用途や向き不向きをよくチェックして選んでください。
シールのベタベタを取るときの注意点
シールのベタベタを落とすときには、
- 使うアイテム(重曹やクエン酸、アルコールなど)が素材にダメージを与えないかどうか確認してから使う
- 重曹やクエン酸、セスキ炭酸ソーダ、アルコールなどを使うときは、手袋をする
ということに注意してください。
使うアイテムが素材にダメージを与えないかどうかわからない場合は、
- 目立たない場所に少し付けてみる
- しばらく置いて、変色や変質などが起きないか様子を見る
という方法で異常が出ないか確認してから使ってください。
また、重曹などを使うときは、手荒れ防止のために手袋をしましょう。
特に肌の弱い人やアレルギーなどがある人は、注意してくださいね。
シールを剥がすときにベタベタを残さない方法は?
そもそも最初からシールをきれいに剥がせれば、ベタベタを取り除く必要もないんですよね。
きれいにシールを剥がすコツは
- 水に浸けるか、ドライヤーで温める
- ゆっくり横に引っ張ってはがす
です。
水に浸けたりドライヤーで温めたりしてから剝がす
シールのベタベタを落とす方法として最初に紹介したように、
水に浸けたりドライヤーで温めたりするのは、シールの粘着力を弱めるのに効果的です。
最初にシールを剥がすときにも、
- 水に浸し、シールに水が浸み込んでからはがす
- 水に浸せないものはドライヤーで温めてからはがす
という風にしてみてくださいね。
ゆっくり横に引っ張ってはがす
シールを剥がすもう1つのコツは、
- 横に引っ張ってはがす
- 引っ張るときはゆっくり引っ張る
です。
シールの端がめくれた後、上に引っ張るとシールがちぎれやすいです。
横に引っ張ってください。
また、早く剥がしたいからと急いで引っ張るのも、ベタベタが残ったり途中でシールがちぎれたりしやすくなります。
早く剥がしたいときほどじわじわと、ゆっくり横に引っ張りましょう。
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まとめ
シールのベタベタが残ってしまったときはまず、
- 水に浸して(または、水を含ませたキッチンペーパーで覆って)残ったベタベタに水分を含ませる
- 水気を含ませられない場合は、ドライヤーで温める
ということをしてから、ベタベタ部分を指などでこすって落としてみましょう。
残ったベタベタは、セロテープの接着面にくっつけると取れます。
水やドライヤーで落とせないときは、
- 重曹水
- クエン酸水
- セスキ炭酸ソーダ水
- 台所用中性洗剤
- ハンドクリーム
- エタノール(アルコール)
をベタベタに含ませてからこすると落とせます。
重曹などを使うときは、『シールを貼ってある物の素材を傷めないもの』を選んでください。
傷むかどうかわからないときは、
目立たない場所に少しだけ付けてみて、変色などがないか確かめてくださいね。
いろいろ試しても剥がせないベタベタは、市販の『シールはがし』を使うのがおすすめです。
用途によって合う製品が違うので、商品説明をよく読んで選んでくださいね。
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