『ふと気が付いたら、服にシミが!』
っていうこと、ありますよね。
シミは、付いてすぐなら、まだ落としやすいです。
でも時間がたったシミは、なかなか落としにくいんですよ。
そこで、重曹を使ってシミ抜きする方法があるんですよ!
どのくらい古いか、シミの種類にもよりますが、試せる方法はいくつもありますよ!
ということで今回は
- 時間がたってしまったシミを重曹で落とす方法
- 重曹を使ってシミを落とすいろいろな洗い方
- 重曹でシミ抜きをする時の注意点やコツ
について解説します。
ぜひ読んでくださいね!
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時間がたったシミを重曹で落とす洗い方
付いてから時間がたってしまったシミには、
- 重曹と酸素系漂白剤を使う
- 重曹を使って作る『魔法水』を使う
という方法があります。
時間がたってしまったシミに 重曹+酸素系漂白剤のあわせ技
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重曹には汚れを落とす力がありますが、
酸素系漂白剤と併せて使うことで、さらに洗浄力がアップします。
重曹+酸素系漂白剤での洗い方
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手順は
- 重曹ペーストを、シミが付いた部分に塗る
- 液体の酸素系漂白剤を汚れた部分に付け、もみ込む
- 10分くらい放置する
- そのまま洗濯機で洗濯する
ぜんぜん難しくないので、試してみてくださいね。
なお、重曹ペーストは、
- 重曹に水かぬるま湯を少しずつ加えながら混ぜる
- トロトロのペースト状になれば完成
これだけで簡単に作れます。
重曹+酸素系漂白剤で洗うときの注意点
重曹と酸素系漂白剤で洗う方法は、
酸素系漂白剤NGの素材や衣類には、使えません。
たとえば、
- 水洗いできない
- 金属製のファスナーやボタンなどが付いている
といった衣類です。
こういった衣類に酸素系漂白剤を使うと、生地を傷めたり金属の部品が変色したりすることがあります。
酸素系漂白剤の使い方や注意点もチェックして洗ってくださいね。
落ちにくいシミに 重曹で作る『魔法水』
『魔法水』と呼ばれる、とてもパワフルなシミ抜き剤があります。
しかもこの『魔法水』は、自分で作れるんですよ!
作り方と使い方を見ていきましょう。
『魔法水』の作り方
魔法水の材料は、
重曹
⇒小さじ1杯
液体酸素系漂白剤
⇒小さじ3杯
食器用中性洗剤
⇒3滴
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作り方は
- 重曹に液体酸素系漂白剤を加える
- さらに食器用中性洗剤を加える
- 5回くらい混ぜる
ポイントは、『混ぜるのは5回くらいにとどめておくこと』です。
普通に考えたらそうなのですが、魔法水の場合は、混ぜすぎると効果が薄れてしまうのです。
化学反応が一番良い状態で使うためにも、混ぜすぎは禁物ですよ!
魔法水は、時間がたつことでも効果が薄れるので、作り置きはできません。
- 使う直前に作る
- 3時間以内に使う
- 余ったら捨てる
ということも守ってくださいね。
魔法水の使い方
魔法水を使ったシミ抜きの方法は
- シミの付いた部分の下に、乾いた布(タオルなど)を敷く
- 歯ブラシに『魔法水』を付け、汚れた部分を軽く叩いて、敷いた布に汚れを移す
- 布に汚れが移ったら、布をずらしてきれいな部分を当てる
- シミが消えるまで、布をずらしながら歯ブラシで叩く
- シミが消えたら、水でよく洗い流す
- 洗濯機で洗う
ポイントは、
シミが落ちたら、必ず水でよく洗い流してから洗濯機で丸洗いする
ということです。
成分が残ると生地が傷む可能性があるので、よく洗ってくださいね。
魔法水を使うときの注意点
魔法水を使ってシミを落とすときには、
- 重曹、酸素系漂白剤、台所用中性洗剤のどれかがNGな素材には使わない
- 浸けおきはしない
ということに注意してください。
魔法水での浸けおきがNGなのは、生地を傷める可能性があるからです。
効果が高い洗剤は、それだけ生地に負担を掛ける可能性もあります。
なので、使い方を守って使ってくださいね。
自分では落とせないシミもある
『重曹+酸素系漂白剤』や『魔法水』は効果的なシミ落としの方法ですが、
- 年単位の時間が過ぎているなど、かなり古いシミ
- あまりに時間がたって、生地に色素がしっかり沈着しているシミ
- 重曹や酸素系漂白剤が効かない種類のシミ
だと、落とせないことがあります。
また、デリケートな生地や高級な服などなら、無理に自分で落とそうとしない方が良いです。
生地を傷めてしまったら、元も子もないですからね。
自分でシミを落とせない場合は、プロに相談しましょう。
ひとまずクリーニング店に相談してみて、クリーニング店で落とせないと言われたときには、シミ抜き専門店に相談すると良いですよ。
重曹でシミ抜きをする方法は他にもある!
ここからは、あまり時間がたっていないシミ向けの洗い方を見ていきましょう。
重曹を使ってシミを落とす方法には
- 重曹ペーストを付ける
- 重曹とクエン酸を使う
- 重曹水に浸けおきする
という方法があります。
軽いシミ向け 重曹ペーストを使う
付いたばかりのシミや軽いシミなら、重曹ペーストだけで落とせます。
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重曹ペーストを使ったシミ抜き方法
やり方は
- 重曹ペーストを、シミが付いた部分に塗る
- さらに洗濯用の中性洗剤を汚れた部分に付け、もみ込む
- 30分くらい、そのまま放置する
- 洗濯機で洗濯する
重曹ペーストを使うときのポイント
重曹ペーストは、時間がたつと水分が蒸発して固まってしまうので、ペーストのまま保存することはできません。
なので、
- シミ抜きをするときに重曹ペーストを作る
- 使い残さない量を作る
という風にしてください。
もし余ってしまった時は、掃除や焦げ落としなどに使うと良いですよ。
色素が沈着したシミに 重曹+クエン酸でシミを落とす方法
ワインなどの色素が沈着してしまった汚れも、なかなか落としにくいものですよね。
そんなときは、
重曹とクエン酸の合わせ技を使ってみましょう。
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重曹とクエン酸で色素汚れを落とす方法
重曹+クエン酸でのシミ抜きの手順は
- 重曹ペーストを汚れた部分に塗る
- クエン酸水を汚れた部分に付ける
- 10分くらい放置する
- 水で、重曹とクエン酸をよく洗い流す
- 洗濯機で洗濯する
ポイントは、
『重曹ペーストを付けてからクエン酸水を付ける』ということです。
この順番には、『重曹で汚れを浮かせやすくしてからクエン酸水を付けることで汚れを落とす』という意味があります。
順番が逆になると効果が弱くなるので、『重曹→クエン酸』の順番は守ってくださいね。
重曹とクエン酸水でシミを落とすときの注意点
重曹とクエン酸を付けて放置した後は、
重曹やクエン酸を、必ず水でよく洗い流してください。
クエン酸が残っていると、洗濯機で洗濯するときに、酸で洗剤の洗浄力が弱まってしまう可能性があるからです。
また、
- 金属製の部品が付いている衣類
- 絹などのデリケートな生地
には、この方法は使えません。
クエン酸の酸で、金属や生地が傷んでしまうことがあるからです。
付いてすぐの色素汚れに 重曹+熱湯で色素汚れを落とす方法
色素汚れは、付いてすぐであれば、
- 汚れに重曹の粉を直接振りかけ、汚れを吸い取らせる
- 少しシミが薄れたら、熱湯をシミの外側から内側に囲い込むように、ゆっくりかける
という方法でも落とせます。
ただし、この方法は
- 汚れが付いてすぐ対処するときに向いているので、時間がたったシミだと落としにくい
- 熱湯に弱い生地やデリケートな生地には使えない
というデメリットがあります。
また、熱湯を使うので、やけどには十分注意してくださいね。
血液汚れには重曹水に浸けおきを
『血液汚れ』も、落としにくい汚れの1つですね。
でも、重曹と水で落とす方法があるんです!
重曹水で血液汚れを落とす方法
手順は
- 血液で汚れた布をザルに入れる
- ザルが入るくらいの大きさの容器(バケツなど)に水を入れ、重曹をひとつまみ入れて溶かす
- ザルごと重曹水を入れた容器に浸けおきする
これだけです。
血液には
- アルカリ性の液体に溶ける
- 水より重い
という性質があるため、重曹水に浸すとシミを落とすことができるのです。
重曹水浸けおきで血液汚れを落とすときのポイント
この方法で血液汚れを落とすときは、
- お湯ではなく、水を使う
- シミに気付いたらできるだけ早く対処する
ということがポイントです。
他の汚れならそうなのですが、
血液汚れはたんぱく質汚れの一種なので、温度が高いと固まりやすくなってしまうのです。
固まると落ちにくくなってしまうので、水を使ってくださいね。
また、血液汚れは時間がたつと落ちにくくなります。
なるべく早く落としましょう。
シャツの黄ばみにはセスキ炭酸ソーダも効果的
シャツに付いた黄ばみや皮脂汚れは重曹でもOKですが、
さらに汚れ落ちを良くしたいなら、重曹の代わりに『セスキ炭酸ソーダ』を使うのがおすすめです。
- 重曹ペーストの代わりに、セスキ炭酸ソーダを溶かした液を付ける
- セスキ炭酸ソーダと酸素系漂白剤を混ぜて使う
といった使い方です。
『魔法水』については、セスキ炭酸ソーダではなく、必ず重曹を使ってください。
セスキ炭酸ソーダより重曹のほうが、シミ落としに最適な化学反応が起きるからです。
重曹でシミを落とすときのコツや注意点
シミは古くなると落ちにくくなるので早めに対処を!
まず『シミ落とし』の基本的なコツは、
シミが付いたら、とにかくできるだけ早く対処する
ということです。
シミは時間がたてばたつほど、落ちにくくなります。
赤ワインなどの色素が濃いシミも、繊維に沈着してしまうと落としにくくなります。
重曹を使ったシミ落としのコツは、
基本的にはお湯を使う
ということです。
水よりもお湯のほうが、重曹が溶けやすいからです。
お湯の温度は、45℃くらいが良いですよ。
重曹を使った後に洗濯機洗いをするときにも、お湯のほうが汚れ落ちが良くなります。
お風呂の残り湯を利用するのもおすすめです。
ただし、先にも書いたように、血液のシミの場合は水を使いましょう。
重曹で落とせるシミ、落とせないシミは?
重曹といえど、どんな汚れも落とせるわけではありません。
重曹が落とせるのは
水溶性の汚れ
⇒しょうゆ、ケチャップ、コーヒーや紅茶、果汁、ワインなど
脂溶性(油性)の汚れ
⇒皮脂汚れや皮脂による黄ばみ、口紅などの化粧品、肉汁やバター、クレヨン、アイスクリームなど
たんぱく質系の汚れ
⇒牛乳や血液など
酸性の汚れ
⇒果汁など
泥や墨汁、サビなど、不溶性の汚れは、重曹でも落としにくいです。
また、重曹にできるのは
- 皮脂などの油分を分解する
- たんぱく質を分解する
- 酸性汚れの酸を中和しておとしやすくする
といった範囲までです。
- 生地に色素が染み込んでしまった
- 濃い色素による汚れが付いている
という場合は、重曹単体では落としにくいので、酸素系漂白剤や魔法水などを使うと良いですよ。
重曹が使えない素材・注意が必要な素材もある
重曹を使ってシミ抜きをする時は、
重曹を使っても傷んだり変色したりしない素材かどうかを確認してから、シミ抜き作業をしましょう。
どんな素材に重曹を使ってはいけないかというと、
水洗いができない製品
⇒重曹でシミを抜いた後、必ず水洗いをする必要があるため、水洗いできないものは重曹を使えない
絹や毛皮など、動物性素材の生地や高級な衣類
⇒重曹のアルカリで傷んでしまう可能性がある
草木染など、天然素材で染色してある製品
⇒重曹で生地が傷んだり、変色が起きたりすることがある
また、
- 色の濃い生地は、重曹の粒子で削られて色が落ちてしまうことがある
- ボタンやファスナーなど、アルカリ性に弱い素材の部品が付いていると、重曹のアルカリで傷む可能性がある
ということにも注意してください。
- 生地の素材がわからない
- 色の濃い生地や天然素材で染色してある生地
というときは、目立たない所に重曹を付けてみて、傷んだり変色したりしないか確かめてから使ってくださいね。
酸素系漂白剤など他の洗剤と併せて使う場合も、素材と洗剤の相性に注意しましょう。
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まとめ
時間がたってしまったシミは、
- 重曹ペーストと酸素系漂白剤
- 重曹、酸素系漂白剤、台所用中性洗剤で作る『魔法水』
を使うと、けっこう落とせますよ。
ただ、時間がたちすぎると、どうしてもシミは落としにくくなります。
シミが付いたらなるべく早く対処しましょう。
時間がたっていないシミなら、
普通のシミ
⇒重曹ペースト+洗濯用中性洗剤
色素の濃いシミ
⇒重曹ペースト+クエン酸水
⇒粉の重曹をかけた後、熱湯をかける
血液の汚れ
⇒ザルに入れて重曹水に浸す
といった方法で落とすことができます。
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重曹や酸素系漂白剤などを使ってシミ抜きをするときには
生地がアルカリ性や酸素系漂白剤の成分で傷んだり変色したりしないかどうか
に気を付けてください。
また、デリケートな生地や高級な服なら、自分でシミ抜きをするよりもプロに依頼したほうが確実です。
クリーニング店でも断られた場合は、シミ抜き専門店に相談してくださいね。