雨の日や雪の日、花粉や黄砂が飛ぶ時期などは、洗濯物を部屋干しせざるをえないですよね。
洗濯物を部屋干しするときに気になるのが『生乾きの臭い』。
あの独特の臭いがすると、きれいに洗濯できていないような気がしてしまうものです。
大丈夫!
重曹でにおいを消す方法があるんですよ!
ということで、この記事では
- 重曹を使って洗濯物の生乾きの臭いを消す方法
- 洗濯物がにおう原因
- 洗濯物の臭いを防ぐ洗濯物の扱い方や干し方
について解説します。
ぜひ読んでくださいね!
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そもそも、なぜ洗濯物が臭うの?
最初に、においの原因は何なのかをチェックしておきましょう。
洗濯物から生乾きの臭いが発生する原因は、
『モラクセラ菌』という雑菌がにおい物質を発生させるからです。
この『モラクセラ菌』は、服に残ったたんぱく質や皮脂などの汚れや湿気をエサにして増えます。
外干しより部屋干しのほうが臭うのは、衣類が
- 日光が当たらない(日光での殺菌ができない)
- 屋外より風が当たりにくく、乾くのに時間がかかる
という環境になるため、雑菌が増えやすいからです。
また、
- 汗や皮脂の付いた服を、通気性の悪い場所にまとめて置いておく
- 服が濡れたまま放置する
- 洗い終わった洗濯物をすぐに干さない
- 洗濯で汗や汚れがきちんと落とせていない
といった状況でも、雑菌が増えやすくなります。
部屋干しのいやな臭いを重曹で消す方法は?
では、重曹で洗濯物の生乾き臭を消す方法を見ていきましょう。
臭い消しに重曹を使う方法には、
- 重曹を入れて洗濯をする
- 重曹を入れたお湯に浸けおきしてから洗濯する
- 重曹で煮沸する
という方法があります。
重曹を入れて洗濯をする方法
重曹を入れて洗濯をする手順は、
- 洗濯槽に、40℃くらいのお湯を溜める
- お湯10Lに大さじ約1杯の重曹を入れて溶かす
- そこにいつも使っている洗剤を入れて、いつも通り洗濯をする
これだけです。
ポイントは、お湯を使うことです。
重曹には
- 水よりお湯のほうが溶けやすい
- 温度が高いほうが、皮脂やたんぱく質などの汚れ落とし効果が上がる
という性質があるからです。
ただし、
お湯の温度は40℃前後までにしておきましょう。
あまり熱いお湯を入れると、洗濯機が傷んでしまうからです。
40℃よりも温度の高いお湯を使いたいときは、洗濯機の取扱説明書で『何℃までならOKか』を必ず確認してくださいね。
重曹で浸けおきをする方法
重曹で浸けおきをするだけでも、消臭効果はあります。
- タライやバケツに40℃くらいのお湯を入れる
- 重曹を入れ、溶かす(200mlに対して小さじ1杯くらい)
- 20~30分くらい浸けおきする
- すすぐ
- 洗濯機に入れて、いつも通り洗濯をする
これなら、お湯を使う量は少なくて済みます。
『お湯で洗濯するとガス代が気になる』という人にはおすすめですよ。
重曹で煮洗い殺菌する方法
重曹での煮洗いの仕方は、
- 鍋に水と大さじ2杯くらいの重曹を入れ、沸騰させる
- 沸騰したら弱火にして洗いたい物を入れ、20~30分くらい煮沸する
- 煮沸が終わったら火を止め、そのまま冷ます
- 冷めたら水でよくすすぐ
- 洗濯機で洗濯する
この方法のメリットは、生地に付いた雑菌をしっかり退治できることです。
ただ、鍋で煮沸をするので、
- 鍋に入るサイズや厚さの布にしかできない
- 熱に弱い生地にはできない
というデメリットもあります。
なお、
重曹で煮洗いするときは、『水の段階で重曹を入れてから沸騰させる』ということを守ってください。
水を沸騰させたところに重曹を入れると、お湯が噴き出して危険です。
重曹を使うときの注意点
生乾き臭を消すのに重曹を使うときには、いくつか注意点があります。
- 浸けおきや煮洗いで使うタライやバケツ、鍋などは、アルミや銅などを避ける
- アルミや銅などの金属が付いている服には、重曹はNG
- 生地の素材が重曹で傷まないかどうか確認する
- 重曹は適量を入れる
- きちんとすすぎをする
ということです。
注意点について、詳しく見ていきましょう。
アルミや銅、真鍮に重曹はNG!
- アルミ
- 銅
- 真鍮
はアルカリ性に弱く、腐食したり傷んだりしてしまいます。
なので、
- 重曹で浸けおきをするときのタライやバケツなど
- 重曹で煮洗いする時の鍋
は、アルミや銅、真鍮以外の素材のものを使いましょう。
また、ファスナーやボタンなどにアルミや銅、真鍮が使われている服には、重曹は使わないでください。
生地の素材が重曹で傷まないかどうか確認する
金属だけでなく、衣類の生地にも『アルカリ性が苦手な生地』があります。
- 毛(ウール)
- シルク
- アセテート
- 草木染や藍染めなど、天然染料で染めた生地
はアルカリ性に弱いので、重曹を使って洗ってはいけません。
生地の材質がわからなかったり、重曹を使って大丈夫かどうか判断しにくかったりする場合は、
目立たないところに少し重曹水を付けて様子を見る
という方法で、変色や傷みなどが起きないか試してみてください。
なお、高価な服は重曹を使うのではなく、クリーニングに出したほうが良いです。
万が一、傷めてしまったらガッカリですからね。
重曹は適量を入れる
重曹は、
洗濯機で使う
⇒10Lに大さじ1杯くらい
浸けおきする・煮沸する
⇒200mlに小さじ1杯くらい
これを目安量として入れてください。
重曹は、『たくさん入れるほど効果が高くなる』というわけではありません。
効果が上がるわけでもないのに、たくさん使うのも、もったいないですよね。
それに、たくさん入れすぎると
- 溶け残って服に着いてしまう
- 排水口やホースが詰まってしまう
といったリスクがあります。
重曹は適度な量で使いましょう。
すすぎをする
洗濯で使うときもつけおきや煮沸で使うときも、
重曹を使って衣類を洗ったときは、きちんとすすぎをしましょう。
服に重曹が残らないようにするためです。
洗濯用洗剤には、『すすぎ回数が少なくてOK』という洗剤もありますが、重曹と一緒に使ったときは標準的な回数ですすぐことをおすすめします。
重曹で生乾きの臭いを消せるわけ
それは、重曹が臭いの原因菌のエサとなる
- 皮脂汚れ
- 汗汚れ
- たんぱく質汚れ
を分解し、落としやすくする効果があるからです。
エサがなければ、菌も増えられないですよね。
だから臭いを消すことができるのです。
重曹単独では、そこまでの効果はありません。
衣類には、重曹だけでは落としきれない汚れも付いているからです。
消臭効果を十分に発揮させるためには、重曹と洗剤を両方使って洗うことが大切ですよ。
洗濯に重曹を使うメリット
洗濯に重曹を使うと、生乾きの臭いを防げる他にも
- 皮脂汚れがよく落ちる
- 黄ばみを落とせる
- 柔軟剤としての効果もある
- 洗濯槽のカビを防げる
というメリットもあります。
そうですね。
重曹を入れると洗濯機内の水が弱アルカリ性になるのですが、黒カビはこの弱アルカリ性が苦手です。
だからカビが防げるのです。
ただし、すでに洗濯槽内に付いてしまっている汚れを落とす力は、重曹にはありません。
カビ予防もしたい場合は、一旦洗濯槽のクリーニングをしてから、重曹を使って洗濯をすると良いですよ。
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重曹以外のアイテムで生乾き臭を防ぐ方法
洗濯物の臭いを防ぐいろいろな方法
重曹以外にも、生乾き臭を防ぐ方法はあります。
ざっと紹介しましょう。
- 50℃くらいのお湯にしばらく浸ける
- お湯だけで煮沸する
- 部屋干し用洗剤を使う
- 酸素系漂白剤を入れたお湯に15~20浸けおきし、軽く絞ってから洗濯する
- すすぎのときに酢を入れる
- コインランドリーの乾燥機で乾かす
いろいろな方法を試してみながら、やりやすい方法を見つけてくださいね。
たとえば、『普段は重曹を使い、たまにコインランドリーの乾燥機でしっかり菌を減らす』
など、組み合わせるのも良いですよ。
ただし、
煮沸する・乾燥機を使う
⇒熱で傷む生地でないかどうか確認する
部屋干し用洗剤や酸素系漂白剤を使う
⇒漂白剤を使っても良い生地かどうか確認する
など、生地に適した方法かどうかは、その都度確認してください。
消臭スプレーは効果あり?
一時的に臭いを消すためなら消臭スプレーも効果がありますが、持続的に臭いを消す効果は薄いことが多いです。
消臭スプレーの場合、
- 臭いの原因菌をしっかり退治する効果が薄いことが多い
- 原因菌のエサとなる汚れを取り除く効果がない
ということから、時間がたつと臭いが戻ってくることがよくあるのです。
臭いを根本的に解決するなら、やはり洗濯をすることをおすすめします。
生乾きの臭いを防ぐ方法はまだまだある!
洗濯物の生乾き臭は、洗濯をしたり干したりするときのひと工夫でさらに減らせます。
ここからは、生乾き臭を防ぐための
- 洗濯物の扱い方や洗濯の仕方
- 洗い上がった洗濯物の干し方
- どうしても臭いが取れない場合の対処法
について解説します。
生乾き臭を防ぐための基本的な洗濯方法
洗濯の仕方や洗濯物の扱い次第でも、臭いは軽減できます。
洗う前の洗濯物は、通気性が良いかごに入れておく
⇒通気性が悪いと菌が繁殖しやすくなる
衣類を洗濯機に入れるときやネットに入れるときは、詰めすぎず余裕を持たせて入れる
⇒詰めすぎると汚れが落ちにくくなり、残った汚れで菌が繁殖しやすくなる
洗剤をよく溶かす
⇒洗剤の溶け残りがあると、洗剤の汚れ落とし効果を十分発揮できない
洗濯に風呂の残り湯を使わないか、残り湯を使うときは『洗い』のときだけにする
⇒残り湯には皮脂や垢などの汚れも含まれているため、最低限すすぎは必ず水道水を使う
これだけでも、臭いの原因菌が増える可能性を減らせます。
どれも難しいことではないので、ぜひ実行してくださいね。
そして、洗濯機に関しても
- 洗濯機を使った後は、蓋を開けて湿気を溜めないようにする
- 月に1度くらい、洗濯機のクリーニングをする
という風にすると、洗濯機の汚れが服に移りにくくなりますよ。
臭いの出にくい干し方とは?
臭いを防ぐには、『洗濯が終わったらできるだけ早く乾かす』ということがコツです。
そのためには
- 洗濯が終わったらすぐに干す
- 太めのハンガーを使ったり、針金ハンガーを曲げて服が広がるようにしてかける
- ファスナーを開けたりカフスボタンを外したりして、服の中にも空気が通るようにして干す
- 洗濯物同士の間隔を開け、風が通るようにする
- できるだけ風通しの良い場所に干す、もしくは扇風機やサーキュレーター、除湿器などの風を当てる
という風にすると良いですよ。
さらにひと手間かけられるなら、
- 低温の乾燥機があるなら、干す前に10分くらい乾燥機にかける
- 脱水直後の洗濯物にアイロンをかける(水分で中までしっかり熱が伝わるので、菌をやっつけることができる)
- 洗濯物がある程度乾いたら、アイロン(ドライモード)をかけると、熱で雑菌を減らせるし、洗濯物が早く乾く
といったテクニックもあります。
それでも生乾きの臭いが取れない!そんなときは
『いろいろ試しても、生乾きの臭いが服に付いてしまって落ちない』というときは、
一度クリーニングに出すのがおすすめです。
クリーニングでの洗濯なら、家庭での洗濯よりも服に付いた雑菌を落としやすいからです。
生乾きの臭いは、洗った直後は消えていても、時間がたつと臭いが出ることもあります。
そういうときは、服に付いた雑菌が家庭での洗濯では落とせなくなってしまっている可能性があります。
なお、洗濯機の洗濯槽で雑菌が増えていると、服にも雑菌が付きやすくなります。
なので、洗濯槽のクリーニングも、時々してくださいね。
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まとめ
生乾きの洗濯物から出る臭いは、雑菌の繁殖が原因です。
重曹には、雑菌のエサとなる皮脂汚れやたんぱく質などを分解する作用があるので、
- 重曹を入れて洗濯をする
- お湯に重曹を入れて浸けおきしてから洗濯をする
- 重曹を使って煮洗いする
という方法で臭いを抑えることができます。
ただし、
- 浸けおきする入れ物や鍋などは、銅やアルミ、真鍮を避ける
- 生地の素材がアルカリ性に弱くないか、服にアルカリ性に弱い部品が付いていないか確認してから重曹を使う
- 重曹で煮沸するときは、水の段階で重曹を入れてから火にかける
といったことに注意してください。
そして、洗濯をした後は、『早く乾くようにして干す』ことが臭い防止のカギです。
- 洗い終わったらすぐに干す
- 服同士の間隔を開け、服に風が当たるようにして干す
- 室内干しの場合は、扇風機やサーキュレーターなどで風を当てる
など、干し方にも気を付けてください。
臭いをやっつけて、洗いたての服を気持ちよく着てくださいね!