ガス床暖房を設置するなら、もしくは設置したら、ぜひ知っておきたいのが『故障や寿命について』です。
なぜかというと、
床暖房は部屋を暖めるシステムが床下にあるため、故障すると修理が大掛かりになるからです。
修理が大掛かりになれば当然、費用もかかりますよね。
あらかじめ、床暖房の故障や修理、寿命などについて知っておけば、備えることもできます。
そこで今回は、ガス床暖房について
- 故障した時にはどんな症状が出るのか
- 使わないでいると壊れることがあるのか
- ガス床暖房の寿命
について解説します。
床暖房を快適に長く使うためにも、ぜひ読んでくださいね!
スポンサーリンク
ガス床暖房が故障したときにはどんな症状が出る?
ガス床暖房は壊れにくい
まず前提として、
ガス床暖房そのものは、寿命が来るまではめったなことでは壊れません。
そのため、床暖房は『普段のメンテナンスも簡単で、長い期間使える暖房』と言われています。
ただ、床暖房そのものが壊れなくても、給湯器(熱源機)が壊れることはあります。
ガス床暖房の故障の症状は?
ガス床暖房や床暖房に使っている給湯器が壊れると
- 床が温まらない、温まるのに時間がかかる、温度が不安定
- 給湯器から変な音がする
- 給湯器から煙が出る、変な臭いがする、ガス臭い
- リモコンにエラーメッセージが表示される
- 電源が入らない、入っても切れてしまう
といった症状が出ます。
メモ
配管の水や不凍液が足りないと、温まりが悪くなることがあります。
温まりにくい時は、水や不凍液の量もチェックしてみましょう。
もし給湯器から煙やガスの臭いが出たときは、すぐに使用をやめて業者に連絡してください。
必ず業者に見てもらって、必要な場合は修理をしてもらい、安全に使えることを確認してから使ってくださいね。
リモコンにエラーメッセージが出た場合は、まず取扱説明書でエラーの内容を確認して、
自分で対処できる
⇒取り扱い説明書を見ながら対処してみる
自分で対処しても改善されない・自分では対処できない
⇒業者に相談する
という対応をしましょう。
床暖房の故障の原因は?
床暖房を設置して間もない時期に故障した場合は、初期工事の不備などが原因である場合が多いです。
初期不良以外に故障の原因になるのは、
- 長期間床暖房を使わない間に配管の中の水が腐り、配管が詰まってしまった
- 鉄の配管を使っていたために、錆びて穴が開いてしまった
- 給湯器内の水が凍結して給湯器が壊れた
といったことです。
ただ、ガス床暖房そのものはシステムがしっかりしていますから、
- 床にくぎやビスを打った
- 床暖房の上に重い家具を置いた
など、良くない使い方をしていなければ、多くの場合は寿命まで故障せずに使えます。
一方、給湯器が故障した場合は、原因が不明のままになりやすいです。
特に10年くらい使っている給湯器だと、業者も『寿命』と判断することがよくあります。
ガス床暖房は使わないでいると壊れる?
床暖房はそもそも壊れにくいので、使わないでいたせいだけで壊れることはあまり考えられません。
でも、5年、10年といったかなり長い期間使わなかった場合
- 不凍液が減ったり劣化したりして、交換が必要になる
- 配管の中の水が腐ったりして不純物が詰まってしまう
- 配管が鉄の場合、錆が出て配管の中に溜まったり、腐食で穴が開いたりしてしまう
といったことが起きる可能性はあります。
また、
使わない間に給湯器のコンセントを抜いていた場合、凍結による破損などが起きている可能性もあります。
コンセントを抜くと、凍結防止で自動的に作動するヒーターも止まってしまうからです。
年単位で長期間使わなかった床暖房を再度使う前には、
業者やメーカーに相談して、給湯器も含めて点検や整備をしてもらうことをおすすめします。
メモ
給湯器のコンセントは、使わない間も挿しておきましょう。
『コンセントを挿しっぱなしにするのがもったいない』というときは、自分で判断せず業者に相談してくださいね。
床暖房の修理方法と費用
はい、調べてみました。
費用は床暖房の広さや工事に必要な工程、必要な部品などによって変わるので、参考程度に見てください。
故障の内容 | 修理方法 | 費用(目安) |
給湯器が故障した | 不具合の状況によって、修理する場合と給湯器そのものを交換する場合がある | 交換の場合は、20~40万円 |
床下の配管が壊れた | 床を剥がして壊れた配管を交換する | 30~80万円
|
配管が詰まった・中の水が腐ったなど | 配管を洗浄する | 1万円 |
不凍液の交換が必要 | 不凍液を交換する | 全交換で3~6万円 |
そうですよね。
なので万が一壊れたときの対策として、
- 床暖房を設置すると同時に、万が一に備えて少しずつ貯金を始める
- 設置の費用に修理費用も含めて考えておき、最初からその費用分をキープしておく
ということをしている人もいるんですよ。
いずれにせよ、なるべく早い時期から『修理にかかる費用』も、ある程度考えておくのがおすすめです。
ガス床暖房の寿命
床暖房の寿命はどれくらい?
ガス床暖房の寿命は、配管と給湯器で違います。
だいたいの目安としては、
配管の耐用年数
⇒30年くらい
給湯器の耐用年数
⇒10~15年くらい
もちろん使い方や機種などによって、多少の差はあります。
ただいずれにせよ、
配管も給湯器も、耐用年数が過ぎたら交換が必要です。
床暖房や給湯器を寿命まで使うには?
床暖房も給湯器も、寿命が来るまで使うにはメンテナンスが大切です。
- 床暖房のメンテナンス
- 給湯器のメンテナンス
- 業者によるメンテナンスや点検
についてチェックしておきましょう。
床暖房のメンテナンス
床暖房の配管部分のメンテナンスは、一般の人にはできません。
一般の人ができる普段のメンテナンスは、床の上を掃除するくらいです。
ただし、
- 床暖房のリモコンの表示に異常がないか時々チェックし、エラーメッセージや異常が出たら早めに対処する
- 配管の不凍液や水が足りなくなったら足す
- 適切な時期に不凍液を交換する
- 定期的に業者に点検してもらう
ということが大切です。
そして、
- 床暖房のある床にくぎやビスなどを打たない
- 床暖房のある部分の上に重い家具を置かない
- カーペットはなるべく敷かず、敷く場合も床暖房対応のカーペットやラグを使う
- 水などをこぼしたら早めに拭き取る
といった注意事項を守ってください。
給湯器のメンテナンス
給湯機は、時々
- 運転中に給湯器から異常な音や煙などが出ていないか
- 給湯器の外観に異常がないか
- 給湯器の周りや排気口、排気筒トップのそばに燃えやすいものがないか
- 給湯器の下のほうが濡れたりしていないか
- 機器本体のラベルが読める状態になっているか(はがれたり読めなくなったりしたら、販売店に連絡して新しいラベルに貼り替える)
といったことを時々チェックしましょう。
異常を見つけた時は、すぐに販売店に連絡してください。
そのほかに、取扱説明書に書いてあるメンテナンスも、なるべくきちんとしましょう。
(給湯器のメンテナンスの内容は機種によるので、取扱説明書を確認してください。)
業者によるメンテナンスと点検
ガス床暖房も他のガス器具と同じように、業者によるメンテナンスや点検が必要です。
どのようなメンテナンスや点検が必要かというと
- 不凍液の補充や交換(寒冷地など、不凍液を使っている場合)
- 床暖房本体や給湯器の点検
です。
不凍液の交換は、機種やメーカーにもよりますが目安として
- 3~4年ごとの追加補充
- 10年くらいに1度、不凍液の全交換
が必要です。
不凍液は空気に触れると酸化し、腐食してしまいます。
腐食した不凍液をそのままにしておくと、配管や給湯器の故障につながりかねません。
そのため、定期的な補充や交換が必要なのです。
床暖房本体や給湯器の点検の時期は、業者によって違います。
導入するときに確認しておきましょう。
スポンサーリンク
まとめ
ガス床暖房が故障したときの症状は
- 温まらない、温まるまで時間がかかる、温度が不安定になる
- 給湯器から変な音や煙、臭いなどが出る
- 電源が入らない、電源が勝手に切れてしまう
といったものです。
こういった症状が出たら、できるだけ早めに業者に相談してください。
特に煙や臭いが出るときは、すぐに使用を中止して、業者に見てもらいましょう。
床暖房は、長期間使わなかったくらいで壊れることはまずありません。
でも
- 不凍液が劣化する
- 配管の中の水が腐る
- 鉄の配管が錆びたり腐食で穴が開いたりする
といったトラブルが起きる可能性はあります。
年単位で長期間使わなかった床暖房は、業者に点検や整備をしてもらってから使いましょう。
床暖房の寿命は30年くらい。
とても長持ちする暖房器具です。
一方、床暖房に使う給湯器の寿命は10~15年ほど。
給湯器の調子が悪くなったら、早めに業者に相談して交換してもらってください。
メンテナンスや点検もしながら、床暖房を長く快適に使ってくださいね!