鉄製の中華鍋を使うと、料理が美味しく作れますよね。
しかも鉄製の中華鍋って、使い込むほど使いやすく育っていくんですよ!
そういうこともありますよね。
でも大丈夫です!
焦げを落とす方法は、いくつかあります。
せっかくですから、焦げ落としの方法と一緒に、中華鍋の手入れの方法もチェックしておきましょう。
ということで今回は
- 鉄製中華鍋の焦げ落としの方法
- 鉄製中華鍋の手入れの方法
- 中華鍋を焦がさず使うコツ
について解説していきます。
手入れの方法は、NHK『ためしてガッテン』でも紹介された方法を中心に解説します。
ぜひ読んでくださいね!
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中華鍋が焦げた!焦げの落とし方は?
軽い焦げの落とし方
ではさっそく、焦げ落としの方法について解説していきます。
軽い焦げが部分的に付いたくらいであれば、
- 中華鍋に熱湯を入れてしばらく置く(水を入れて10分くらい沸騰させてもOK)
- 焦げがふやけたら、スポンジやたわしなどでこすり落とす
- 水やぬるま湯で洗い流す
という方法で落とすことができます。
この方法は、鉄以外の素材の中華鍋でも使えます。
ただし、鉄以外の素材の中華鍋では、たわしや金属たわしは使わないでくださいね。
傷が付いてしまいます。
軽くない焦げの場合
『軽い焦げ』の範囲を超えている場合は、
- 中華鍋を火にかけ、焦げた部分が炭になるまで熱する
- 火を止め、炭になった焦げを金属たわしや金属のヘラなどでこすり落とす
- 鍋が冷めたら、焦げを水でよく洗い流す
- 表面の水分を拭き取り、火にかけてさらに水分を飛ばして乾燥させる
という方法で焦げ落としができます。
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この方法で焦げを落とすときは、煙が出るので、しっかり換気してください。
また、焦げをこすり落とすときに、やけどをしないように注意してくださいね。
洗って乾燥させた後は、軽く油を塗っておくと良いですよ。
ガンコな焦げの落とし方
焦げの範囲が広い、かなり焦げ付いてしまったという場合は、本格的な焦げ落としをしましょう。
この焦げの落とし方は、けっこう時間がかかります。
ゆっくり作業する時間が取れるときにやってくださいね。
焦げ落としの時に準備するもの
焦げ落としに必要なものは、
- マスク
- 軍手やミトン(中華鍋の取っ手が熱くなる場合など、必要に応じて)
- ゴム手袋
- エプロン
- 新聞紙
- サンドペーパーや布ヤスリ(150~200番+きれいに磨きたい場合は、さらに細かい番号のもの)
- カセットコンロ(家のコンロがIHの場合)
- 油ならし用の油
大まかな手順は
- 『焼き切り』で焦げを完全に炭化させる
- 焦げをサンドペーパーなどで削り落とす
- 『空焼き』をする
- 『油ならし』をする
です。
なお、IHコンロでは焼き切りや空焼きができません。
また、ガスコンロでも、安全装置によって途中で火が止まってしまうことがあります。
その場合はカセットコンロを使ってください。
では、手順を詳しく見ていきましょう。
step
1焼き切りをする
『焼き切り』というのは、焦げを焼いて完全に炭化させる作業です。
中華鍋を火にかけて、焦げた部分から煙が出て収まるまで熱し続けます。
この作業ではかなり煙が出るので、
- しっかり換気をする
- マスクを付ける
ということを厳守してください。
また、焼き切りをした中華鍋はかなり熱くなるので、やけどに気をつけましょう。
焼き切りが終わったらそのまましばらく置いて、冷めるのを待ちます。
step
2サンドペーパーなどでよく磨く
中華鍋が冷めたら、磨きの作業です。
この作業では削りカスが出るので、
- 新聞紙などを敷いて床が汚れないようにするか、屋外で作業する
- 削りカスを吸い込まないように、マスクをする
- 素手だとかなり汚れるので、ゴム手袋などをはめる
などの準備をして取り掛かってください。
布ヤスリか紙やすりで、鍋の焦げをひたすら磨き落します。
地金の銀色が見えるまで磨きましょう。
この時に使うヤスリの粗さは、150~200番くらいが目安です。
さらにきれいに磨きたい場合は、細かいヤスリで磨いてくださいね。
磨きあがったら、クレンザーや洗剤を使って焦げや鉄くずなどを洗い流し、水分をよく拭き取りましょう。
step
3空焼きをする
水分を拭き取ったら、次は『空焼き』です。
これは、中華鍋を買ったときにする『空焼き』と同じで、
中華鍋を強火にかけ、鍋の内側や側面、縁までしっかり火に当てていきます。
そうすると、火の当たった場所がブルーグレーっぽい色になっていきます。
全体がまんべんなく同じ色になったら、『焼き切り』は完了。
冷めるのを待って、柔らかいスポンジと食器用洗剤で洗い、水分を拭き取ってください。
step
4油ならしをする
焦げ取の最後の工程は『油ならし』です。
中華鍋に多めに油を入れ、10分くらい野菜くずを炒めましょう。
コツは、鍋全体に油が行き渡るようにしながら炒めることです。
油ならしで使う油は、調理で使った油でOKです。
野菜くずも、調理後に残った皮や芯で大丈夫ですよ。
油ならしが終わったら、焦げ落としの作業は完了です!
鉄以外の中華鍋の焦げ落としについて
ここまで、鉄製の中華鍋の焦げ落としについて解説しましたが、
先にも書いたように、金属たわしでこすったり焼き切りをしたりして良いのは、鉄製の場合だけです。
他の素材の場合は、
- 焦げが浸るくらいの水を入れ、沸騰させて焦げをふやかし、スポンジで落とす
- 取扱説明書に従って手入れをする
という方法で焦げを落としてください。
特にテフロン(フッ素樹脂)加工の中華鍋は、金属たわしや金属のヘラでこすると、コーティングに傷が付いて剥がれてしまいます。
また、テフロン加工の鍋を空焼きすると、
過熱状態になって有毒なガスが発生するので、絶対に空焼きはしないでください。
中華鍋を焦がさず使うには
鉄の中華鍋を焦がさないようにするコツは、
洗剤を使わずに洗う
⇒鍋肌になじんだ油を落とさないため
調理をする時は、必要な量の油をきちんと使う
⇒油が少ないと焦げやすくなる
中火で調理を始め、その後も火力を強くし過ぎない
⇒火が強すぎると焦げやすくなる
ということです。
後で詳しく書きますが、中華鍋は使う前にも油をなじませる手入れをします。
でも、だからといって調理で使う油を減らすと、焦げやすくなってしまいます。
調理に必要な分量の油を、きちんと使いましょう。
また、『中華料理』というと、強火で豪快に調理するイメージがあるかもしれませんが、中火で調理を始めましょう。
鉄製の中華鍋は熱の伝わりが良いので、火が強いと焦げてしまいますよ。
ためしてガッテンでも紹介された中華鍋の手入れ方法とは?
鉄の中華鍋を焦げさせずに使うには、手入れが肝心です。
ここからは、『ためしてガッテン』でも紹介された手入れの方法を中心に解説していきましょう。
なお、推奨される手入れの方法は、製品によって違うこともあります。
この記事の内容とあなたの中華鍋の取扱説明書で方法が違う場合は、取扱説明書に従ってください。
メモ
『ためしてガッテン』での放送内容は、公式サイトでは既に削除されてしまっているため、放送内容のリサーチを基にして中華鍋の手入れ方法を解説しています。
放送内容と完璧に同じというわけではないことを、ご了解ください。
初めて使う前の手入れ
鉄の中華鍋を始めて使う前には『空焼き』と『油ならし』が必要です。
空焼きと油ならしについては、焦げ落としのところでも解説しましたが、最初に使う場合は少し違うところもあるので、改めて解説します。
なお、製品によっては、
- 空焼きが要らず、洗剤で洗い流して油ならしをすれば使える
- 空焼きも油ならしも不要で、洗剤で洗えばすぐ使える
ということもあります。
使う前にどんな手入れが必要か、取扱説明書を確認してくださいね。
使う前の空焼き
新しい中華鍋を空焼きする目的は、『流通段階でのサビを防ぐための塗装を焼き落す』ということです。
『塗装をきれいに落とす』ということを意識して作業してくださいね。
手順は、
- 中華鍋を軽く水洗いして、水分を拭き取る
- 空のままの中華鍋を強火にかけ、黒い煙が上がるまで加熱する
- 鍋の内側や側面、縁もまんべんなく火に当て、塗料が焼き切れて煙が収まるまで加熱する
- 塗料が焼き切れて全体がブルーグレーっぽい色になったら火を止める
- 鍋が冷めるまで、そのまま置いておく
- 鍋が冷めたら、柔らかいスポンジと食器用洗剤(中性)で、残った塗料を洗い流す
- 水分を拭き取り、よく乾かす
これで空焼きは完了です。
先にも書きましたが、この作業では煙が出るので、
十分に換気をしながら行ってください。
油ならし
空焼きが終わったらすぐに『油ならし』をしましょう。
油ならしは、初めて使う前も焦げ落としの後も同じです。
- 中華鍋を熱し、多めに油を入れる
- 『鍋全体に油を行き渡らせる』ことに注意しながら、10分ほど野菜くずを炒める
- 全体に油が行き渡ったら、野菜くずと油を中華鍋から出し、キッチンペーパーで余分な油を拭き取る
という手順です。
ポイントは、『油を多めに入れる』ということです。
特に、コーティング加工の中華鍋に慣れていて油を少なめに使っていた人は、多めに入れたつもりでも油が足りないこともあります。
鍋の大きさにもよりますが、大さじ3~4杯を目安に油を入れてくださいね。
調理前の手入れ
鉄の中華鍋は、調理前にも『油返し』という手入れが必要です。
やり方は、
- 中華鍋を煙が上がるまで熱し、150mlくらいのサラダオイルを入れる(使用済みの油でOK)
- 30秒くらい油をなじませたら油をオイルポットに戻す
これだけです。
あとは、調理に必要な油を入れて調理をしてください。
メモ
油返しをしたからといって油を入れずに調理すると、焦げ付く可能性があります。
調理は調理で、改めて油を入れましょう。
使った後の手入れ
中華鍋を使った後は、
- 調理が終わったらすぐに料理を食器や容器に移す
- 鍋に熱が残っているうちに、ぬるま湯とたわしだけで洗う
- 水分をよく拭き取り、さらに火にかけて水分を飛ばす
- 軽く油を塗っておく
という手入れをしましょう。
洗うときは、基本的には洗剤を使わないほうが良いです。
洗剤で洗うと、せっかくなじませた油が落ちてしまうからです。
『中華鍋は洗剤で洗って伏せておけばOK』って本当?
『ためしてガッテン』の放送の中では、
- プロの中華料理人が、中華鍋を洗剤で洗っている
- 洗った後、火にかけて水分を飛ばしたりせずに、『鍋を伏せておくだけ』にしている
という話がありました。
でも、家庭の中華鍋では、真似をしない方が良いです!
基本的な、
- お湯とたわしで洗う
- 洗ったら水分を飛ばして乾かす
- 油を塗っておく
という手入れの方法を守ってください。
はい、家庭の中華鍋とプロの料理人が使う中華鍋では、
家庭の中華鍋
⇒家庭用のコンロで、多くても1日3回、家族分の料理を作るくらい
中華料理屋の中華鍋
⇒家庭用よりずっと火力の強いコンロで、毎日何食もの料理を作る
という風に、使われ方が違います。
プロの中華鍋は、『熱して油を入れる』ということを頻繁に繰り返しているので、油のなじみや油膜の強さが、家庭の中華鍋とは違うのです。
そういうことです。
調理器具は、使い方に応じた手入れが大切なんですよ!
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まとめ
鉄製の中華鍋が焦げてしまったときは、
- お湯を入れて沸騰させる
- 金属たわしや金属のヘラなどでこそげ落とす
- 『焼き切り』をした後、サンドペーパーなどで焦げを削り落とし、空焼きと油ならしをする
といった方法で焦げを落とすことができます。
中華鍋を焦げさせないためには、手入れをきちんとしながら使うことが大切です。
- 使う前に『油返し』をして、鍋に油をなじませる
- 使い終わったら、熱が残っているうちにお湯とたわしだけで洗い、油を薄く塗る
という手入れをしてくださいね。
また、
- 調理に必要な量の油を入れて調理する
- 火を強くし過ぎない
ということも、中華鍋を焦がさないコツです。
鉄の中華鍋は、使えば使うほど油が馴染んで、焦げにくく、使いやすくなっていきます。
しっかり手入れをして鍋を育て、美味しい料理を作ってくださいね!