普段はあまり気にしないエアコンの内部。
でも、『見えないところに汚れがびっしり』なんてこともあるんですよ!
エアコンの汚れを放っておくと、
- カビや汚れが混ざった風が出て、健康にも良くない
- 冷暖房の効率が落ちて、電気代がかかる
といったデメリットがあります。
なので、汚れが気になったら掃除をしましょう!
エアコンの掃除では、重曹を使って良い場所と悪い場所があるんです。
ということで、この記事では
- エアコンファンの掃除をする方法
- 重曹を使ってファンを掃除しても良いのかどうか
- フィンや吹き出し口、外面の掃除の方法
について解説します。
ぜひ読んで、エアコンをきれいにしてくださいね!
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エアコンファンのベストな掃除の仕方
簡単でエアコンにも良い掃除の方法は?
エアコンのファンを掃除する一番良い方法は、
業者にクリーニングを依頼することです。
自分で内部の掃除をするのは、おすすめしません。
エアコンを自分で掃除すると、
- 電気基盤に水がかかると漏電や故障の原因になるし、発火につながる可能性もある
- 汚れがひどい場合、十分に汚れを落としきれないことがある
といったリスクがあるからです。
さらに、
取扱説明書などに『内部を自分で掃除しないように』と書いてあるのに自分で掃除して故障した場合、保証期間内でも保証の対象外になる可能性が高い
というデメリットもあります。
筆者の家のエアコンにも、こういう表示があります。
つまり、自分で内部を掃除するのは『安全のための禁止事項を無視した』ということになってしまうのです。
どうしても自分で掃除したい場合は、こういったリスクもふまえて自己責任で行ってくださいね。
業者に頼む場合の費用は?
一般的な『壁掛けタイプのエアコン』の掃除を業者に頼んだ時にかかる費用は、
自動お掃除機能なし
⇒10,000円~
自動お掃除機能あり
⇒15,000円~
くらいが大まかな目安です。
ただし、
- どういう方法で掃除をするか
- 防カビ処理や室外機のクリーニングなどのオプションを付けるかどうか
- 他のエアコンも一緒に頼むかどうか
- 出張費
などによって料金が変わります。
まずは業者に問い合わせて見積を出してもらってくださいね。
1万円以上となると、ちょっと高く感じるかもしれませんね。
でも、
- 確実にきれいになる
- 安全にきれいにできる
- 自分で作業をしなくて良い
ということを考えれば、コスパは決して悪くありません。
エアコンのファンを自分で掃除する方法
ここからは、エアコンの掃除を自分でする方法を紹介します。
ただし先にも書いたように、自分で掃除する場合はあくまでも自己責任で行ってください。
用意するものと準備
まず、ファンの掃除に必要なものとどんな準備をするかを見ていきましょう。
用意するもの
エアコンの掃除をするときに必要なものは、
- エアコン掃除用の養生シート
- バケツ
- 養生テープ(必要な場合)
- ビニールシートや大きいゴミ袋、ブルーシートなど
- アルミホイル(リモコンセンサーが送風口に近い場合)
- 霧吹き
- 中性洗剤
- ファン用の洗浄スプレー
- 割りばし
- 要らない布や雑巾
- 踏み台など
- 手袋
- マスク
エアコン養生用のシートはホームセンターでも買えますし、クリーナーによっては付属しています。
また、ビニールシートや大きいごみ袋を使って養生することもできます。
掃除をする前の準備
掃除を始める前に、
- エアコン周りの家具などは、移動させるか、汚れないようにビニールシートなどをかけておく
- 高い場所の作業なので、踏み台などを用意して安全に作業できる足場を作る
- 窓を開け、換気をしながら掃除できるようにする
- エアコンの電源を切り、コンセントを抜く
- エアコン周りの壁なども、汚れないように養生をする
- 電気基盤の回りもしっかり養生し、電気基盤に水がかからないようにする
- リモコンセンサーが送風口から近い場合は、アルミホイルで覆っておく
- 出て来た水が養生シートからバケツに入るようにセットしておく
- 送風口が外せるなら外しておく(そのほうが作業しやすい)
といった準備をしておきましょう。
こういう準備って、ちょっと面倒ですよね。
でも、安全にスムーズに作業するためには大切なことなので、手を抜かずに準備してください。
特に、コンセントを抜くことと、電気基盤周りの養生は大切です。
作業中に間違って電源が入ってしまうと、感電やケガなどにつながりかねません。
また、電気基盤に水がかかると、故障や漏電が起きることがあります。
クリーナーを使ったファン掃除の仕方
クリーナーの使い方は製品によって違います。
必ず
- 使い方
- 注意事項
をよく確認して、書いてある使い方に従ってください。
今回は一例として、コパ・コーポレーションの『カビッシュトレール』での掃除方法を見ていきましょう。
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- 『ステップ1』と書いてある洗浄液をよく振って、スプレーのノズルを取り付ける
- 送風口から奥の方にノズルを差し込み、1か所につき4~5秒噴射して、送風口の中全体がムースでいっぱいになるようにする
- 割りばしでファンを回転させ、ファンにまんべんなくムースが行き渡るようにする
- 20~30分そのまま放置する
- エアコンの中に残った泡や汚れに、『ステップ2』のすすぎ剤をスプレーする
- 液が流れ出て来るので、5分くらい待つ
- 液が流れ出たら、エアコンのカバーやコンセントを元に戻す
- ビニール袋で送風口を覆い、30秒くらい送風運転をする
- ビニール袋を外し、10分くらい送風運転をして乾燥させる
なお、状況によってはこの方法でも汚れが落としきれないこともあります。
手の届く場所の汚れは、布巾や雑巾などで拭いたりしてみてください。
また、かなり汚れが残る場合は、市販の洗浄剤の能力を超えて汚れているということです。
自前での掃除はあきらめて、プロの業者に頼みましょう。
ファンは重曹で掃除できる?
『エアコンのファンは、重曹水をスプレーで吹き付けて掃除できる』という情報もありますが、おすすめしません。
- 市販のスプレーボトルのスプレーで吹き付けても奥に届きにくいので、まんべんなくファンに吹き付けるのが難しい
- 汚れが溜まりすぎていると、重曹の洗浄力では落とせない
- 後から水をスプレーしても、きちんと重曹を洗い流せずに重曹が中に残ってしまう可能性がある
- 重曹水がアルミ製のフィンに付くと、フィンを傷めてしまう
といったデメリットがあるからです。
ですから、重曹を使うよりも
- 業者に依頼する
- 市販のファン用クリーニング剤を使う
という方法がおすすめです。
特に、5年以上掃除をしていなくて汚れが溜まっている場合は、業者に頼んだ方が良いですよ。
ファン以外の部分の掃除方法
ここからは
- フィン(熱交換器)
- フィルター
- 外面や吹き出し口
の掃除の仕方について見ていきましょう。
フィンは掃除器で掃除をする
フィンの掃除を自分でするときは、
外側から掃除機でホコリを吸い取るだけにしておきましょう。
洗浄はプロに依頼したほうが良いです。
もし『どうしても自分でフィンを洗浄したい』というのであれば、市販の『フィン用のスプレー』を使ってください。
(これも自己責任です。)
市販のエアコン掃除用スプレーには、ファン用とフィン用があります。
間違えないように、よく確認して使ってくださいね。
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なお、フィンを自分で洗浄する場合は、重曹スプレーやアルカリ性の洗剤を使ってはいけません。
フィンにはアルミが使われているため、重曹のアルカリ性で傷んでしまうからです。
ネット上には『重曹水をフィンに吹き付けて掃除する』という方法を紹介しているサイトもありますが、真似しないでください。
重曹でフィルターを掃除する方法
フィルターや外面、吹き出し口には重曹を使うことができます。
重曹でフィルターを掃除する手順は、
- エアコンのカバーを開けて、フィルターなどに付いたホコリを掃除機で吸い取る
- フィルターを外し、表側からホコリを吸い取る
- 重曹水を裏側からフィルターに吹き付ける
- 古い歯ブラシで優しくこすって汚れを落とす
- 水を裏側から当てて、汚れと重曹をよく洗い流す
- 水分を拭き取り、日陰で十分乾かしてからエアコンに取り付ける
- 湿気を完全に飛ばすために、30~60分ほど送風運転をする
ポイントは
- ホコリを吸い取るのは表から
- 重曹や水をかけるのは裏から
ホコリやゴミはフィルターの表側から付くので、裏側から吸ったり表から水を当てたりすると、ホコリが目詰まりしてしまうからです。
歯ブラシなどでこするときは、こすり過ぎないように注意してください。
あまり力を入れてこすると、フィルターが破けてしまいます。
そして、フィルターは必ず日陰で乾かしてください。
直射日光に当てると変形することがあります。
外面、吹き出し口の掃除の仕方
エアコンの外面や吹き出し口の掃除にも、重曹を使うことができます。
やり方は、
- 布か柔らかいスポンジに重曹水を含ませる
- 汚れた部分を拭く
- 水拭きをする
- 乾拭きをして乾燥させる
吹き出し口の掃除をする時は、両面刷毛に重曹水をスプレーして拭くと、掃除がしやすいですよ。
エアコンの汚れを防ぐ方法
エアコンには、なるべく汚れを付けないようにしたいですよね。
そのためには、
- 冷房運転や除湿運転をした後は、送風運転を30分~60分くらいする
- 室内もなるべくこまめに掃除をし、ホコリを溜めないようにする
- 室内機用のカバーを使う
という対策がおすすめです。
エアコンで冷房や除湿をすると、内部に結露が生じやすくなります。
送風運転で内部を乾燥させておけば、結露でカビが生える可能性を減らせます。
また、室内の掃除をすることでも、エアコンに付くホコリを減らすことができます。
室内機用のカバーを使うのは、内部にホコリが入るのを防ぐためです。
室内機用カバーには
- シーズンオフの時だけ使うカバー
- 冷暖房を使うときにもつけっぱなしにできて、エアコンがホコリを吸い込むのを防ぐ機能もあるカバー
の2種類があります。
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好みに合わせて選んでくださいね。
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まとめ
エアコンのファンやフィンの掃除は、業者に頼むのが一番安全で確実です。
『重曹でエアコンを掃除できる』という人もいますが、
重曹を使う使わない以前に、ファンやフィンを自分で掃除すること自体、おすすめしません。
エアコン内部の掃除を素人がやると、故障のリスクがあるからです。
それに、年単位で溜まった汚れやガンコな汚れは、重曹水をスプレーしたくらいでは落ちません。
自分で掃除をするとしても、市販のクリーナーを使った方が良いです。
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でも、フィルターや外面、吹き出し口は
- 重曹水のスプレー
- 重曹水を含ませた布で拭く
という方法で掃除しても大丈夫です。
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- 自分で掃除をする部分とプロに頼む部分
- 重曹を使って良い場所と使ってはいけない場所
をきちんと区別して、適切な方法でエアコンをきれいにしてくださいね。