重曹は、『油脂系や酸性の汚れに強い』ということで、いろいろな場所のお掃除に使われていますよね。
でも、掃除だけでなく、シャンプーとしても使えるんですよ!
はい、そういう話もあります。
特別なシャンプーを買わずに重曹で気になる臭いを消せたらかなりお得ですよね。
でも、本当に重曹で頭皮の臭いが消えるのでしょうか?
ということで、この記事では
- 重曹シャンプーの作り方と使い方
- 重曹シャンプーで頭皮の臭いは消えるのかどうか
- 重曹シャンプーの注意点
について解説します。
ぜひ読んでくださいね!
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重曹シャンプーの作り方と使い方
では早速、重曹シャンプーの作り方を見ていきましょう。
重曹シャンプーには、
- 普段使っている市販のシャンプーに重曹を足す
- 重曹とお湯だけで作る
という、2通りの作り方があります。
重曹シャンプーに初めてトライする人は、まず『市販のシャンプーに重曹を足す』ほうでやってみてください。
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注意
重曹シャンプーの頻度は
- 最初は10日に1度くらにして、肌荒れなどが起きないか様子を見る
- トラブルがなければ少しずつ回数を増やす
- 慣れてからも、多くても週に1回だけにする
ということを守ってください。
頭皮や髪をきれいにしたいからといって、毎日重曹シャンプーをするのは、やりすぎになってしまいます。
市販のシャンプーに重曹をプラスする
初めて重曹シャンプーを使うときは、
- 小さじ1杯のぬるま湯に重曹ひとつまみを混ぜる
- 重曹を入れたお湯を、いつも使っているシャンプーに混ぜる
という方法で、シャンプーに重曹を入れたものを使います。
シャンプーの仕方は、普通の市販のシャンプーと同じで、
- 髪を濡らす前に、ブラシでていねいに髪をとかして髪に付いたホコリなどを落とす
- 38~40℃くらいのお湯で、髪の毛や頭皮をていねいに洗う
- シャンプーを泡立てて髪に付け、指の腹で頭皮をマッサージするようにしてよく洗う
- 38~40℃くらいのお湯で、重曹やシャンプーが残らないようにしっかりすすぐ
- いつも通り、コンディショナーやトリートメントを使う
という手順です。
初めて重曹を入れたときは、
- 頭皮がかゆくなったり乾燥しすぎたりしないか
- 以前に比べて髪が傷むようなことはないか
といったことを、ちょっと気を付けて観察してくださいね。
もし頭皮や髪にトラブルが起きるようであれば、重曹シャンプーはやめてください。
問題がなければ、ほんの少しずつ重曹の量を増やしてみましょう。
重曹とお湯だけのシャンプー
『重曹入りの市販シャンプー』に慣れてきたら、重曹とお湯だけでのシャンプーに切り替えます。
作り方は
- 洗面器に38~40℃くらいのお湯を入れる
- お湯1Lに対して大さじ1杯くらいの重曹を入れ、溶け残りがないように丁寧に混ぜて溶かす
ロングヘアの人は多めに、ショートヘアの人は少なめに作っておきましょう。
使い方は、
- 洗面器に作った重曹シャンプーを4、5回に分けて少しずつ髪に掛けながら洗髪する
- 重曹が残らないように、38~40℃くらいのお湯で丁寧にすすぐ
- コンディショナーやトリートメントをする
重曹とお湯だけで洗うときも、普通のシャンプーの時と同様、指の腹で頭皮をマッサージするようにしてよく洗いましょう。
なお、重曹を入れたお湯は、作り置きができません。
作り置きをすると、雑菌が入ってしまうことがあるからです。
使う都度、お湯に重曹を溶かして作ってくださいね。
髪がきしむときの対処法
重曹を使って洗髪すると、髪や頭皮の脂が落ちるので、髪がきしむ感じがすることがあります。
なので、洗った後はいつものコンディショナーやトリートメントを使ってケアしておきましょう。
もし『市販のコンディショナーやトリートメントは使いたくない』ということであれば、
クエン酸リンスを使う方法があります。
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やり方は
- 水500mlに対してクエン酸大さじ2杯を入れ、よく振って混ぜて原液を作る
- 洗面器3分の1のお湯に対してクエン酸水10mlくらいを入れ、よくまぜる
- 髪を浸してクエン酸リンスをなじませる
- 丁寧に洗い流す
です。
ただし、原液をそのまま使ったりクエン酸を入れすぎたりしないように、注意してください。
クエン酸の量が多すぎると、髪が脱色してしまうことがあります。
髪を乾かすときのコツ
重曹シャンプーをしたときに限らず、髪を乾かすときにもコツがあります。
髪の乾かし方によっては、髪が傷んでしまうことがあるのです。
おすすめの乾かし方は
- タオルで髪をはさんで叩くようにしてよく水分を取る
- ドライヤーで『地肌を乾かす』という意識で風を当てて乾かしていく
という方法です。
ドライヤーの風は、温風より冷風のほうが髪には優しいです。
でも寒いときは無理をせず、なるべく温度が低めの温風を使うと良いですよ。
重曹シャンプーの効果とは?
重曹シャンプーの効果
重曹シャンプーの効果は
頭皮や髪に付いた皮脂による汚れを落としやすい
ということです。
重曹には、
- 皮脂やたんぱく質を分解する
- 研磨作用で汚れを落とす
という効果があるので、皮脂汚れをきれいに落とすことができるのです。
ただし、『汚れがよく落ちる』ということは裏を返せば
洗いすぎたり重曹を入れすぎたりすると、頭皮や髪に必要な油分まで落としてしまう
ということでもあります。
重曹シャンプーのデメリットについては後で詳しく書きますが、重曹の入れすぎや洗いすぎには十分注意してくださいね。
『頭皮の臭い』は治る?
たしかに、そういう情報もあります。
しかし、
『重曹シャンプーを使えば頭皮の臭いが治る、消える』とは言い切れません。
その理由は
- 重曹をシャンプーに使う効果は、あくまでも『皮脂汚れを落としやすくする』ということである
- 頭皮の臭いの原因は、皮脂汚れ以外にもあり得る
- 皮脂汚れが原因だったとしても、程度によっては重曹で皮脂汚れを落とした程度では改善できないことがある
ということです。
頭皮の臭いの原因は主に『皮脂汚れ』です。
なので、重曹で皮脂汚れを落とすことによって
- 頭皮の環境が良くなる
- 皮脂汚れが落ちることで、皮脂をエサにして繁殖する雑菌が減る
といった変化が起き、結果的に頭皮の臭いが軽減する可能性もあります。
でも、頭皮の臭いは、皮脂汚れのほかにも
- 疲れやストレス、睡眠不足
- 食事のバランスが悪い
- 髪を洗いすぎているために、皮脂が多く分泌されるようになってしまった
といったことが原因になり得ます。
なので、どんなに皮脂汚れをきれいに落としても、臭いが軽減できないこともあるのです。
臭い以外の髪トラブルにも効くって本当?
重曹シャンプーについて調べていると、
- 髪のツヤが良くなった
- 白髪や薄毛の進行を遅らせられる
- 円形脱毛症が改善した
といった話もあります。
でも、こういった効果は期待できない、というのが筆者の判断です。
重曹シャンプーによって髪のツヤが良くなるかどうかは
- 重曹シャンプーの使い方や頻度が髪質に合っているかどうか
- 髪の乾かし方や整髪料などが髪に負担を掛けていないかどうか
といったことも関わるので、一概に重曹で良くなるとは言えません。
また、白髪や薄毛、円形脱毛を改善するほどの効果が重曹にあるとは思えません。
重曹の効果は、あくまでも『汚れを落とす』ところまでだからです。
『重曹を使うと血行が良くなるから、薄毛や白髪にも効果がある』という説もあります。
でも血行改善は、おそらく洗髪するときに頭皮をマッサージしたことによる効果でしょう。
そもそも、重曹が薄毛や白髪、円形脱毛症などに効くなら、とっくに治療に使われているはずですよね。
最近、重曹の効果を過大に書いている情報もよく見かけます。
でも、中には科学的根拠がない情報もあるので、気を付けてくださいね。
重曹シャンプーのデメリットも知っておこう
重曹シャンプーのデメリットは
- 皮脂には肌や髪を守る機能もあるので、重曹で皮脂を落としすぎると、髪や頭皮がダメージを受けやすくなってしまう。
- 重曹には研磨作用があるため、髪がこすれて傷み、パサつきや切れ毛、枝毛などが発生する可能性がある
- ヘアカラーやパーマの持ちが悪くなる
といったことです。
デメリットを抑えるためには、
- 重曹を入れすぎない
- 重曹シャンプーをするのは、週に1回以下にとどめる
- ヘアカラーやパーマを長持ちさせたいなら、重曹シャンプーは使わない
ということが大切です。
重曹シャンプーを使うときの注意点
先にも重曹シャンプーのデメリットについて書きましたが、重曹シャンプーを使うときにも、いくつか注意点があります。
どんな注意が必要なのか、チェックしていきましょう。
重曹シャンプーを使ってはいけない場合とは?
以下に当てはまる人は、重曹シャンプーを使わないでください。
- アトピー体質である
- 金属アレルギーや化学物質過敏症がある
- 敏感肌、乾燥肌など、肌トラブルが起きやすい肌質である
- 頭皮に傷やできものなどがある
- 頭皮や髪のことで医師の治療を受けている
- 肌に症状の出る病気をしている
- 重曹や重曹入りの入浴剤を使ったことで、肌トラブルが出たことがある
- 医師に重曹入りの入浴剤を使わないように指示されている
- 赤ちゃん・肌の弱い子ども
こういった状況で重曹シャンプーを使うと、重曹が肌を刺激して肌トラブルが出たり悪化したりする可能性があります。
重曹シャンプーを使うときに気をつけること
特に肌トラブルなどがない人も、重曹シャンプーを使うときには
- 最初は『重曹入りシャンプー』から始め、少しずつ重曹を増やしながら『お湯と重曹のシャンプー』に切り替えていく
- 洗うときには、強くこすらず『指の腹で優しくマッサージする』という洗い方をする
- 40℃くらいまでのお湯を使う(お湯の温度を上げ過ぎない)
- シャンプーが終わったら重曹の洗い残しがないように、38~40℃のお湯を使って丁寧に流す
- 重曹シャンプーの頻度は、多くても週に1回までにする
- 重曹が目に入ると目を傷めるので、目に入らないように十分注意する
- 重曹シャンプーを使った後に肌荒れやかゆみなどのトラブルが出たら、すぐに中止する
ということに注意してください。
重曹はお湯の温度が高いほどアルカリ性が強くなるので、
- 皮脂が落ち過ぎる
- 髪や頭皮を傷める
といったデメリットが強く出る可能性があるからです。
かといって『水』だと、重曹が溶けにくくなってしまいます。
なので、38~40℃の範囲のお湯を使ってくださいね。
頭皮や髪の悩みを本格的に解決したいなら
重曹は皮脂汚れを落とすには効果的なアイテムですが、あくまでも重曹は重曹でしかありません。
それに、『頭皮の皮脂汚れさえ落とせば、髪や頭皮の悩みは万事解決』というわけでもありません。
もし
- 頭皮の臭いがとても気になる
- 髪が傷みやすい
- 薄毛や白髪を改善したい
- 円形脱毛症がある
など、頭皮や髪のトラブルをきちんと解決したい場合は、皮膚科や頭髪に詳しい医師など、専門家に相談しましょう。
自己判断でいろいろな方法を試すよりも、より確実な方法をアドバイスしてくれますよ。
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まとめ
重曹シャンプーには、
- 普段使っているシャンプーに重曹を少し加える
- お湯に重曹を溶かしてシャンプー代わりに使う
という2つの方法があります。
初めて洗髪に重曹を使う人は、
『シャンプーに重曹を少し加える』
という方法でやってみてください。
そして少しずつ重曹の量を増やし、『お湯に重曹を溶かす』やり方に切り替えていきましょう。
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お湯と重曹でのシャンプーに慣れてからも、
- 重曹の量はお湯1Lに対して大さじ1杯くらい
- 重曹を溶かすお湯は38~40℃
- 頻度は多くても週に1回
ということを守ってくださいね。
『重曹シャンプーには、頭皮の臭いを軽減する効果がある』と言われています。
でも、頭皮の臭いは、いろいろな原因が関わって発生します。
必ずしも重曹シャンプーだけで頭皮の臭いを改善できるとは限りません。
重曹も万能ではないので、『ものは試しでやってみる』くらいで使ってみてくださいね。