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除菌スプレーの使い分け方を解説【重曹・クエン酸・アルコール】

除菌スプレー!重曹とクエン酸とアルコールの使い分け方

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新型コロナウイルス感染症が世界に広まってからというもの、生活の中で『除菌』をする機会が増えましたよね。

今やアルコールは生活必需品です。

 

カジマル
重曹スプレーやクエン酸スプレーでも除菌できるんじゃないの?
重曹やクエン酸で除菌できるとしたら、アルコールスプレーとどう使い分けたらいいんだろう?
カジコ

 

重曹やクエン酸は汚れ落としに効果的ですから、除菌もできそうな気がしますよね。

ネットの記事の中には『重曹で除菌』『クエン酸で除菌』という言葉も見かけます。

 

ということで今回は

  • 除菌において、重曹・クエン酸・アルコールをどう使い分けたら良いのか
  • 重曹やクエン酸の除菌効果

について解説します。

 

ぜひ読んで、効果的な除菌をするために参考にしてくださいね!

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重曹・クエン酸・アルコール 除菌スプレーはどう使い分ける?

『除菌』をするときはアルコールを!

結論から言うと

重曹水やクエン酸水には『除菌』と言えるほどの効果は期待できません。

除菌をしたいならアルコールを使うのが一番確実です。

 

『使い分け方』で言うなら、

アルコールスプレー

⇒除菌や殺菌・消毒、掃除に使う

⇒アルコールに弱くなければ、物にも肌にも使える

重曹やクエン酸

⇒掃除に使う

⇒物に使う(肌にはNG)

という風に使い分けます。

 

カジコ
汚れを落とせるからって菌をやっつけられるとは限らない、っていうことなんだね。

 

そうです。

汚れを落とすことと菌やウイルスをやっつけることは、また別なのです。

 

では、なぜアルコールで除菌できるのか見ていきましょう。

重曹やクエン酸については、のちほど『なぜ除菌できないのか』を解説します。

 

メモ

『エタノール』はアルコールの一種で、除菌グッズにもよく使われています。

アルコールにはいろいろな種類がありますが、一般的には『アルコール=エタノール』と捉えてOKです。

この記事では『アルコール』と書いていますが、エタノールと同じと考えてくださいね。

 

アルコールで除菌できる仕組み

そもそもなぜアルコールで除菌できるかというと、アルコールには

  • アルコールの分子が細菌の細胞膜を破いて細胞を壊す
  • 細菌の細胞内のたんぱく質を変質させる

という作用があるからです。

この作用で菌の細胞がダメになり、生きられなくなってしまうのです。

 

ウイルスに関しては、

『エンベロープウイルス』という、表面に脂肪やたんぱく質の膜があるウイルスには、アルコールが有効です。

これもエンベロープをアルコールの成分で壊すことで、ウイルスをやっつける仕組みです。

 

エンベロープのないウイルスには、アルコールは効きません。

 

除菌に適したアルコールの濃度は?

効果的に除菌をするためには、

70~80%の濃度のアルコールを使うのが一番良いです。

 

カジマル
濃いほうが効くんじゃないの?

 

それが、濃すぎても除菌効果が低くなってしまうのです。

 

濃度の高いアルコールは、細菌のたんぱく質をいっぺんに変質させます。

そうすると、菌が自分を守るために膜を作るため、アルコールが浸み込みにくくなってしまいます。

 

なので、100%ではなく70~80%のアルコールを使ってください。

 

メモ

エタノールには

無水エタノール

⇒エタノール99.5vol%以上

エタノール

⇒エタノール95.1~96.9vol%

消毒用エタノール

⇒エタノール76.9~81.4vol%

があります。

除菌用に使うときは『消毒用エタノール』と書いてあるものを選んでください。

そのまますぐ消毒や除菌に使えます。

 

アルコールは掃除にも使える!

除菌と掃除を一度に!

除菌と掃除を一度に!

アルコールは除菌だけでなく、

  • 水溶性の汚れ
  • 油脂系の汚れ
  • 菌によって発生する臭い

にも効果があるので、掃除や臭い消しにも使えます。

揮発性が高いので拭き取る必要もなく、便利ですよ。

 

除菌にアルコールを使うときの注意

アルコールスプレーで除菌や掃除をするときには、

  • 火のそばで使わない
  • アルコールにアレルギーがあったりアルコールで肌荒れしやすい人は、手袋をして使う
  • 除菌する物が乾いた状態でアルコールをスプレーする
  • アルコールで傷む素材には使わない
  • 目立たないところで試してから使う

ということに気を付けてください。

 

アルコールは可燃性です。

火の近くでスプレーすると引火してしまう危険性があるので、火気がないことを確認して使いましょう。

 

アルコールを使ってはいけない素材は

  • コーティングしてあるもの
  • 革製品
  • ゴム製品
  • 液晶画面(テレビやパソコン、スマホなど)
  • 木製の物やフローリングなど
  • ワックスやニスが塗ってあるもの
  • 人口象牙やアクリル素材でできているピアノの鍵盤

といったものです。

 

上に挙げたほかにも、素材によっては色落ちしたり傷が目立つようになったりすることがあります。

アルコールを使う前に、目立たないところに少し付けてみて、変色などが起きないか確認してください。

 

アルコールではやっつけられない菌やウイルスもある

先にも触れましたが、アルコールはどの菌やウイルスにも効くわけではありません。

 

  • 白癬菌などの真菌(カビの一種)
  • ロタウイルスやアデノウイルスなど、エンベロープを持たないウイルス

といった、アルコールの効かない菌やウイルスもいます。

 

『アルコールで除菌したから菌もウイルスもゼロになった』と過信しないようにしてくださいね。

 

アルコールが効かない場合は、次亜塩素酸ナトリウムを使って除菌する方法があります。

ただし、次亜塩素酸ナトリウムは物の除菌だけに使ってください。

次亜塩素酸ナトリウムでは手指の消毒はできません。

 

次亜塩素酸ナトリウムを使った除菌の方法は、こちらを見てくださいね。

参考 厚生労働省『新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について(厚生労働省・経済産業省・消費者庁特設ページ)』

 

重曹やクエン酸はなぜ除菌効果が期待できないのか

重曹やクエン酸はなぜ除菌に使えないの?

重曹やクエン酸はなぜ除菌に使えないの?

重曹スプレーが除菌に向かない理由

重曹が除菌に向かないのは、『菌をやっつける』ほどの効力がないからです。

 

重曹でできるのは『静菌』まで

カジマル
重曹って、除菌できるんじゃなかったの?

 

重曹にできるのは、菌のエサになる汚れを落とし、菌の繁殖や活動を抑えて菌が増えるのを防ぐ『静菌』までです。

 

しかも、重曹の静菌効果は『一部の菌に対して静菌効果がある』という程度です。

全ての菌に対して効果があるわけではありません。

 

なので、重曹には『菌を取り除く効果』を期待することはできません。

 

参考 AGC化学品カンパニー『Q&A』

 

メモ

ちなみに除菌・殺菌・静菌の違いは、ざっくり言うと

除菌

⇒菌をやっつけたりして減らす・取り除く(どのくらい取り除ければ『除菌』と言えるかは、定義があいまい)

殺菌(医薬品と医薬部外品にのみ使える表現)

⇒菌をやっつける

静菌

⇒菌の活動や繁殖を抑える

違いを覚えておくと良いですよ。

 

重曹はお掃除や臭いの改善に使うのがおすすめ

重曹は除菌には使えませんが、掃除にはとても役に立ちます。

 

  • ガスコンロやキッチンの換気扇などの油汚れ
  • 鍋の焦げ付き
  • 皮脂汚れ

など、酸性の汚れに対して効果を発揮します。

 

使い道も

  • 重曹をふりかけてクレンザー代わりに使う
  • 重曹水を吹き付けて汚れを取り除く
  • 重曹を入れた水に浸けおきする
  • 重曹を入れた水で煮沸し、焦げなどを取り除く
  • 酸素系漂白剤や食器用中性洗剤と合わせてシミを落とす
  • 重曹をだしパックなどに入れ、靴や靴箱の臭いを改善する

など、使い方もとても多様です。

 

ぜひ上手に活用してくださいね。

 

関連記事:魚焼きグリルを重曹で掃除して臭いと頑固な汚れを取る方法

関連記事:時間が経った泥汚れを重曹での落とし方を解説!セスキソーダで代用可能?

その他の『重曹』関連の記事

 

クエン酸スプレーが除菌に向かない理由

クエン酸水も、除菌には向きません。

食酢のほうがまだ効果が期待できるくらいです。

 

クエン酸の除菌効果は弱い

カジマル
お酢に殺菌作用があるのに、どうしてクエン酸は除菌効果が期待できないの?

 

それは、

  • クエン酸の酸度が弱い
  • クエン酸に含まれている酢酸(殺菌効果のある成分)は食酢の1/3程度で、効果が強いとは言えない

という理由からです。

 

クエン酸にも酢酸は含まれているので、『まったく除菌できない』というわけではありません。

 

でも、

  • 食酢のほうが効果が高い
  • 食酢よりもアルコールのほうが除菌効果は確実

ということから、クエン酸を除菌に使うメリットは小さいのです。

 

参考 株式会社斎藤貿易『クエン酸』

 

『酢酸』で除菌できる仕組み

カジコ
そもそも、どうしてお酢で除菌ができるの?

 

はい、説明しましょう。

 

除菌効果があるのは、酢に含まれている『酢酸』です。

 

酢酸でどうやって菌をやっつけるのか、ざっくり言うと、

  1. 酢酸には、pHを下げる(酸性に傾ける)作用がある
  2. pHが低くなると、菌のたんぱく質が変質して細胞膜のバリアが壊れる
  3. 細胞膜のバリアが壊れると、菌の細胞の中のpHが下がって細胞の中の生化学的な反応が低くなる
  4. その結果、細菌が育たなくなったり細胞が壊れて生きられなくなったりする

というメカニズムです。

 

でもクエン酸は、先にも書いたように酢酸が多くないので、除菌効果もあまり期待できないというわけです。

 

参考 J-STAGEの資料『酸ストレスによる細菌細胞の損傷とその耐性機構』

 

クエン酸スプレーも掃除に使うのがおすすめ

というわけで、クエン酸も掃除に使うようにしましょう。

 

クエン酸は、『水に溶かしてかけたりスプレーしたりする』という使い方をします。

 

使い道には

  • アルミ鍋の焦げ落とし
  • 水垢や尿石などのアルカリ性の汚れを落とす
  • 洗濯するときに入れて臭いを落とす

といった掃除があります。

 

重曹ほど幅の広い使い方はできませんが、キッチンやお風呂などで活躍してくれますよ!

 

関連記事:洗濯物のイヤな臭いを重曹とクエン酸で良く取る方法を解説!

関連記事:お風呂の椅子を掃除する方法!水垢汚れにはクエン酸が効果抜群?

 

重曹やクエン酸での手指消毒はNG!

いろいろと調べる中で、

  • 肌が弱く、アルコールだと(肌に)強いので、重曹で手の除菌をしている
  • 新型コロナ対策として、クエン酸水を持ち歩いて手や顔にスプレーしている

という人もいることがわかりました。

 

手指消毒に重曹やクエン酸を使ってはいけません。

効果がないばかりか、手荒れなどの肌トラブルの原因になるからです。

 

ここまで見てきたように、重曹やクエン酸には殺菌や消毒の効果はありません。

『重曹やクエン酸で殺菌や消毒ができる』というのは間違った情報です。

 

加えて、アルカリ性や酸性は肌のたんぱく質に作用して肌荒れを起こすこともあります。

日常的に使えば肌トラブルが起きても不思議はありません。

 

  • 手指消毒にはアルコールを使う
  • 肌が弱いなどでアルコールが使えない場合は、携帯用のハンドソープを持ち歩き、こまめに丁寧に手洗いをする

という風にしてくださいね。

 

メモ

重曹やクエン酸は『安全性が高い』『ナチュラル素材』とよく言われます。

そのことから、『体にも良い』と思い込んでしまう人もいますが、『お掃除アイテムとしての安全性』と『体に良いかどうか』は全く別の話です。

また、『自然の物=体に安全』とも限りません。

そのことを忘れずに、重曹やクエン酸と上手に付き合ってくださいね。

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まとめ

重曹、クエン酸、アルコールの中で

除菌に適しているのは、アルコールです。

 

重曹とクエン酸は、

重曹

⇒一部の菌に対して『静菌効果』はあるものの、『除菌』と言うほどの効果は期待できない

クエン酸

⇒『酢酸』が含まれてはいるものの食酢の1/3程度で、除菌に効果的とまでは言えない

ということから、除菌には向いていません。

 

アルコール

⇒除菌をしたいとき・除菌と掃除を一度にしたいとき

重曹

⇒油汚れや酸性の汚れを落としたいとき

クエン酸

⇒水垢など、アルカリ性の汚れを落としたいとき

という風に使い分けてくださいね。

 

重曹やクエン酸は肌を荒らしてしまうので、手指の除菌や消毒にも使わないでください。

 

アルコールを使うときは、

  • ゴム製品や木製のものなど、アルコールに弱い素材の物には使わない
  • 火のそばで使わない
  • 目立たないところで試してから使う
  • アルコールが肌に合わない人は手袋をして使う

といったことに注意しましょう。

 

適材適所で上手に活用してくださいね!

-お掃除アイテム, 重曹