アクアリムは見ているだけで楽しいものですが、メンテナンスでちょっと厄介なのが、
水槽に付く『苔』です。
苔が付くと見栄えが悪いし、増えてしまうと中もよく見えないですよね。
たしかに、『激落ちくん』などを使っている人も、けっこういるようです。
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でも調べてみたところ、
メラミンスポンジでの水槽の苔取り掃除には、注意が必要なことがわかりました。
ということで、この記事では
- メラミンスポンジを水槽に使うときの効果や安全性
- メラミンスポンジでの苔取り掃除の仕方
- 水槽に苔が生える原因や防ぐ方法
についてチェックしていきます。
ぜひ読んでくださいね!
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メラミンスポンジ(激落ちくん) 水槽掃除の効果と安全性は?
メラミンスポンジには苔を取る効果はある?
『メラミンスポンジに水槽の苔が取る効果があるかどうか』ということに関しては、
効果があります。
メラミンスポンジを拡大すると、こんな風になっています。
引用 激落ちくん公式サイト『メラミンスポンジとは?使用方法や注意点などをご紹介!』
この骨格のようなものは、けっこう硬い材質でできています。
硬い骨格の網で苔や汚れを削り落としたり絡めとったりすることで、取り除くことができるのです。
ただし、
- 水槽に生き物を入れたままメラミンスポンジを使うと、リスクが出る可能性がある
- 水槽の素材や使い方によっては傷が付いてしまう
ということに注意が必要です。
この注意点について、詳しく見ていきましょう。
生き物を入れたままの掃除はNG!
水槽の掃除に道具を使う場合、『飼育する生き物に対する安全性』についても考えておく必要がありますよね。
結論から言うと、
水槽に生き物や砂利などを入れたままメラミンスポンジで掃除をするのは、避けるべき
というのが、筆者の判断です。
なぜかというと、
『メラミンスポンジで掃除をした後、魚が落命した』という話が複数あるからです。
参考 キョジャッキⅡ海水魚とフクロモモンガ『メラミンスポンジで水槽掃除』
魚が落命してしまった理由は、
メラミンスポンジを使うと細かいカスが出るので、そのカスが水槽内を漂い、魚の口やエラに入って粘膜やエラを傷付けたからだろう
と考えられています。
注意を促しているショップもあるんですよ。
参考 アクアセンターくらはし『要注意!白い激落ちスポンジ。』
そうですね。
ただ、
- 大丈夫だった場合と魚に悪影響があった場合の違い
- どの種類の生き物なら大丈夫で、どういう生き物は危ないのか
- どういう設備がある水槽なら大丈夫なのか
といったことについては、はっきりした情報がないのです。
はっきりしたことがわからないのであれば、飼っている生き物の安全を最優先するのがおすすめです。
メラミンスポンジのようにカスが出ない掃除道具もありますし、生き物が入ったままの水槽でメラミンスポンジを使うのは避けたほうが良いですよ。
メラミンスポンジを使った安全な掃除の方法
生き物を入れたままの水槽をメラミンスポンジで掃除するのは避けたほうが良いですが、
メラミンスポンジを使っても大丈夫な掃除の方法もあります。
どういう風に掃除をすれば良いかというと、
- 水槽の中にいる生き物を、水槽から出す
- 砂利や水草、水槽に入れているオブジェなども、水槽から出す
- メラミンスポンジで水槽の掃除をする
- メラミンスポンジのカスが残らないように、念入りに洗い流す
- 砂利や水草、オブジェなどを戻し、環境が整ったら生き物を水槽に戻す
という方法です。
要するに、
- 水槽に生き物が入っていない状態で掃除をする
- 砂利の隙間やオブジェなどにメラミンスポンジのカスが残らないように、水槽内を空にして掃除をする
- メラミンスポンジのカスを残さないように、しっかり洗い流す
ということです。
大掛かりな掃除になりますが、この方法なら生き物に悪影響を及ぼすことはまずないでしょう。
メモ
オブジェなども、素材によってはメラミンスポンジできれいにすることができます。
どんな素材ならメラミンスポンジを使って良いのかは、こちらの記事を参考にしてください。
関連記事:メラミンスポンジでプラスチック製品をこすっても大丈夫?傷になる?
メラミンスポンジでこすった後は、よく洗い流してくださいね。
生き物が入ったまま苔取り掃除をしたい場合は
『手軽に苔取り掃除だけをしたい』というときは、メラミンスポンジではなく、カスの出ない苔取りグッズを活用しましょう。
たとえば
- 水槽の苔取り用のヘラ(スクレイパー)
- 苔取り用スポンジ
などです。
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手を濡らさずに掃除をしたい人には、マグネット式のクリーナーもおすすめですよ。
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なお、水槽用ではなくキッチン用などの掃除道具を使うときは、
- 洗剤や研磨剤が付いていない物を選ぶ
- 水槽に傷を付けない素材を選ぶ
ということに注意してくださいね。
メラミンスポンジで水槽が傷つく可能性はある?
メラミンスポンジで水槽を掃除するときにもう1つ考えておきたいのが、『水槽に傷が付く可能性があるのかどうか』です。
まず傷が付く可能性についてですが、
- アクリル板の水槽だと、傷が付く可能性が高い
- ガラスでも使い方によっては傷が付く
ということを覚えておいてください。
アクリル板はメラミンスポンジで傷が付きやすい
アクリル板の水槽の場合は、メラミンスポンジでこすると傷が付きやすいです。
アクリル板は『アクリル樹脂』でできていますが、アクリル樹脂はプラスチックの一種です。
メラミンスポンジの網目より柔らかいので、傷になりやすいのです。
水槽の場合、水を入れると傷が目立たないこともあります。
なので、『傷が見えなければOK』という考え方もありです。
ただ、
『傷の中に苔や汚れが入り込んでしまうと、落としにくくなる』というデメリットがあります。
それを考えると、なるべく傷の付かない方法で掃除したほうが良いですよ。
ガラスでも使い方には注意が必要
メラミンスポンジは、基本的には『ガラスに使ってOK』です。
ただし、
- メラミンスポンジに水をたっぷり含ませる、もしくは水の中で使う
- こするときには力を入れず、『なでる』というくらいの力加減でこする
ということを守ってください。
- メラミンスポンジが乾いたまま使う
- メラミンスポンジに含まれた水が足りない
- 力を入れてゴシゴシこする
といった使い方だと、ガラスでも傷が付く可能性があります。
メラミンスポンジの正しい使い方については、こちらの記事を読んでくださいね。
関連記事:激落ちくんに毒性は本当?メラミンスポンジの正しい使い方と原理を解説
水槽に苔が付く原因と防ぎ方は?
水槽に苔が付く原因
水槽に苔が付く原因は、はっきりわかっているわけではありません。
ただ、
- 水槽の水が富栄養化している
- 水槽に日光や照明の光が当たる時間が長い
- 水槽の中に、水流が強い場所と弱い場所がある
といった環境だと、苔が生えやすいです。
『富栄養化』というのは簡単にいうと、食べ残したエサや魚など生き物の糞などで、水槽の中が栄養豊富になりすぎてしまうことです。
余った栄養が、苔を育ててしまいます。
また、苔は植物なので、光でも栄養を作り出して成長します。
そのため、光がたっぷり当たる水槽のほうが、苔が生えやすくなります。
それから、水流の強さが場所によって違い過ぎると、養分が集中したり苔の胞子が流されにくくなったりして、苔が生えやすくなります。
水槽に苔が付くのを防ぐ方法
では、どうしたら苔が付くのを防げるかというと、
- エサをやり過ぎない
- 生き物をたくさん入れすぎない
- 水槽を、日光が当たりにくい場所に置く
- 蛍光灯などで照射する場合は、照射する時間を短めにする
- 水草を入れて、水槽内に余った養分を吸収してもらう
- エビや貝、苔を食べる種類の魚など、苔を食べてくれる生き物を入れる
- 適切なろ過能力のろ過装置を使う
という方法があります。
そうなんです。
いろいろな方法をバランスよく取り入れて苔を防げば、お掃除の手間も省けますね。
そして、『何をしても苔が生えて困る』というときは、アクアリウムのショップで相談してみてください。
入れる生き物の数やエサのやり方などを教えてくれますよ。
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まとめ
メラミンスポンジは、水槽の苔落としにも使えます。
ただし、苔落としにメラミンスポンジを使うときは、
- 生き物や砂利などを水槽から出して掃除をし、カスが残らないようにしっかり洗い流す
- アクリル板の水槽は傷が付く可能性があるので、使わないか、傷が付いても良い場合だけにする
- ガラスの水槽に使うときも、水をたっぷり含ませて力を入れずにこする
ということに注意してください。
特に、生き物を入れたままメラミンスポンジを使わないようにしてください。
メラミンスポンジで掃除をした後に魚が落命した例もあるからです。
生き物を入れたまま苔取りの掃除をする時は、メラミンスポンジではなく
- ヘラやスクレイパー
- 苔落とし用のスポンジ
などを使ってくださいね。
水槽の苔は、
- 生き物をたくさん入れすぎない
- エサをやり過ぎない
- 光を当てる時間を短めにする
- 水草を入れる
- ろ過装置を使う
といったことで防げます。
きれいな水槽を保って、水の生き物の飼育を楽しんでください!