『生ごみを減らせて、臭いや虫の悩みから解放される』と評判の『生ゴミ処理機』。
生ゴミ処理機には、業務用の製品もあります。


もし業務用の処理機を家庭でコスパよく使えるなら、お得かもしれませんよね。
でも、実際どうなのでしょう?
ということで今回は、業務用の生ゴミ処理機と家庭用の生ゴミ処理機について
- ランニングコストはどのくらい違うのか
- 本体価格や処理容量など、ランニングコスト以外の違い
について比較していきます。
ぜひ読んでくださいね!
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生ゴミ処理機 業務用と家庭用ではコストはどのくらい違う?
業務用と家庭用の生ゴミ処理機の電気代を比較
生ゴミ処理機のコストで一番気になるのは、やはりランニングコストの『電気代』ですよね。
今回は
業務用バイオ式
⇒スターエンジニアリング『バイオクリーン BC-10』
家庭用バイオ式
⇒スターエンジニアリング『バイオクリーン BS-02』
家庭用乾燥式
⇒Panasonic『リサイクラー MS-N53XD』
家庭用ハイブリッド式
⇒株式会社伝然『ナクスル FD-015M』
の電気代を比較します。
メモ
業務用生ゴミ処理機には、
- 乾燥式
- バイオ式
- 炭化式
があります。
この中でバイオ式が一番ランニングコストが安いので、今回は業務用バイオ式処理機と家庭用各種を比較します。
結果はこうなりました。
業務用 | 家庭用 | |||
スターエンジニアリング 『バイオクリーン BC-10』 | スターエンジニアリング 『バイオクリーン BS-02』 | Panasonic 『リサイクラー MS-N53XD』 | 株式会社伝然 『ナクスル』 | |
処理方式 | バイオ式 | バイオ式 | 乾燥式 | ハイブリッド式 |
1日の処理可能量 | 10kg | 2kg | 8kg (1回あたり2kg) | 1~1.5kg |
消費電力 | 1,500W | 170W(最大) | 800w | 60W |
1日の電気代(目安) | 約133円 | 約44円 | 約41円 (標準モード1kgの場合) | 約20~25円 |
1か月の電気代 | 約4,000円 | 約1,320円 | 1,230円 | 約750円 |
1年間の電気代 | 約48,000円 | 約15,840円 | 14,760円 | 約7,200円 |
※実際の電気代は生ゴミの量や契約電気料金によって違います。
このように、
業務用生ゴミ処理機は、家庭用の処理機に比べてかなり電気代がかかります。
業務用生ゴミ処理機は、
- 学校
- 福祉施設
- 病院
- 宿泊施設
といった施設で使われます。
大量に出る生ごみを処理するわけですから、やはりそれに応じた電力が必要になるのです。
メンテナスにかかるコストの違いは?
生ゴミ処理機のランニングコストでもう1つチェックしておきたいのが、『メンテナンスの費用』です。
家庭用生ゴミ処理機では
処理容器を洗う機種
⇒水道代・洗剤代
フィルター交換が必要な機種
⇒新しいフィルターの購入費用
バイオ機材の交換が必要な機種
⇒バイオ基材の購入費用
がかかります。
業務用生ゴミ処理機の場合は
- メンテナンスで交換が必要な部品の費用
- バイオ基材の費用
- 機種によってはメーカーによる定期的な訪問メンテナンスの費用
がかかります。
業務用の場合はバイオ基材の量も家庭用より多いですから、メンテナンスの費用も業務用のほうが高くなると考えておいたほうが良いです。
業務用と家庭用での購入と設置にかかるコストの違い
導入にかかるコストでは、『本体の購入費用』と『設置にかかる費用』も要チェックです。
先ほどの4機種で比べると
業務用 | 家庭用 | |||
スターエンジニアリング 『バイオクリーン BC-10』 | スターエンジニアリング 『バイオクリーン BS-02』 | Panasonic 『リサイクラー MS-N53XD』 | 株式会社伝然 『ナクスル』 | |
定価・公式サイト価格 | 1,584,000円 | 99,000円 | オープン価格 | 123,200円 |
Amazon | 取り扱いなし | 取り扱いなし | 87,500円 | 123,200円 |
楽天最安値 | 取り扱いなし | 取り扱いなし | 82,292円 | 取り扱いなし |
(2022年6月27日現在の税込み価格)
このように、業務用生ゴミ処理機は価格がかなり高いです。
今回は『バイオクリーン BC-10』を取り上げましたが、1サイズ小さい『BC-05』でも、税込みで792,000円もします。
さらに、業務用の場合は購入費用だけでなく
- 設置費
- 工事費
もかかります。
業務用生ゴミ処理機を家庭で使うのは、導入コストの面でもコスパが良いとは言えません。
コスト以外の違いは?
業務用と家庭用の生ゴミ処理機について、
- 処理容量
- 大きさ
- 重さ
- 設置場所
の違いも見ておきましょう。
処理容量とサイズ、重量の違い
まず、処理容量と本体サイズ、重量を比べてみましょう。
業務用 | 家庭用 | |||
スターエンジニアリング 『バイオクリーン BC-10』 | スターエンジニアリング 『バイオクリーン BS-02』 | Panasonic 『リサイクラー MS-N53XD』 | 株式会社伝然 『ナクスル』 | |
1日の処理能力 | 10kg | 2kg | 8kg (1回あたり2kg) | 1~1.5kg |
サイズ 幅×奥行×高さ(cm) | 114 × 54 ×91 | 40 x 40 x 78 | 26.8 × 36.5 × 55 | 38.5 × 43 × 58 |
重量 | 50kg | 25kg | 12kg | 18kg (バイオ基材含む) |
このように、業務用の生ゴミ処理機はかなり大きくて重いです。
さらに、設置場所の条件にも違いがあります。
次に見ていきましょう。
設置場所の条件の違い
家庭用と業務用では、設置場所の条件も違います。
家庭用の生ゴミ処理機であれば、
リサイクラー MS-N53XDとナクスル
⇒室内に設置できる
バイオクリーン BS-02
⇒屋外の風雨が当たらない場所に設置する
という風に、手軽に設置できます。
でも業務用の場合、
- 屋外である
- コンクリートが敷いてあるなど、水平で固い床がある
- 雨が直接当たらない
- コンセントや漏電ブレーカー、アース端子を確保する
- 排水するための排水溝や配水管を確保する
など、設置場所の条件も家庭用より厳しいですし、設備を整える必要もあります。
業務用生ゴミ処理機は『買ってきて、すぐ設置して使う』というわけにもいきません。
本体設置以外にも、設備を整えるためのコストがかかります。
業務用生ゴミ処理機の種類とランニングコストの違い

最初に少し触れたように、業務用生ゴミ処理機にも
バイオ式
⇒微生物に生ごみを分解させる(生ゴミが分解されてほぼ消える『消滅型』と堆肥を作る『堆肥型』がある)
乾燥式
⇒温風で生ゴミに含まれている水分を飛ばす
炭化式
⇒生ゴミを高温で熱して炭化させる
という処理方式があります。
でも、
乾燥式
⇒減容率が低い
⇒乾燥させた生ごみは、業者に引き取ってもらうなどの処理が必要
炭化式
⇒炭化させるために電力や燃料が必要で、ランニングコストが高い
⇒『生ゴミ処理機』ではなく『焼却炉』の扱いになる可能性がある。
といったデメリットがあります。
特に炭化式の処理機は、『焼却炉』扱いになる場合は自治体の規制に従わなければなりません。
自治体の規制に合うかどうかをよく考えて導入する必要もあります。
こういったことから、業務用生ゴミ処理機の中ではバイオ式がよく使われているのです。
業務用と家庭用、どちらを使うのがコスパ良い?

コスパ良く処理するならどっち?
ここまで見てきたことからわかるように、
家庭で使う生ゴミ処理機なら、やはり『家庭用』が向いています。
業務用を家庭で使うのは
- 本体の購入費用
- 設置にかかる費用と手間
- ランニングコスト
が生ゴミの量と釣り合いません。
家庭用の処理機なら
- 家庭で出る生ゴミの量に合わせたサイズの機種が多く、選びやすい
- 使い方も手入れも家庭で簡単にできる仕様になっている
- 室内に設置できる製品が多く、生ゴミを入れるために外に出る手間が省ける
- キッチンのシンク近くに置いて手軽に使えるサイズの製品も多い
- 見える場所に置いても違和感のない、デザイン性の高い製品がたくさん出ている
といったメリットがあります。
一方業務用生ゴミ処理機は、1日の処理量が5kgの比較的小型の製品でも、『1日50食分』が目安です。
家庭で使っても、生ゴミの量に対して処理能力が高すぎて、処理にかかる電気代がムダになってしまいます。
- 生ゴミの量がかなり多い家庭である
- コスパが悪くてもいいから、何が何でも業務用を使いたい
ということでもない限り、家庭で業務用を使うのはやめておいたほうが良いですよ。
関連記事:【2022年最新】家庭用の生ゴミ処理機おすすめランキング!
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まとめ
同じ処理方式、同じメーカーの生ゴミ処理機でランニングコストを比べると、
業務用は家庭用の約3倍の電気代がかかります。
さらに業務用の生ゴミ処理機は
- 本体の価格がとても高い
- 設置に工事が必要
- 設置する場所にブレーカーやアースなどの設備が必要
- 機種によってはメーカーの訪問メンテナンスが必要で、その費用がかかる
といったこともあり、家庭で使うのはコスパが悪いです。
業務用は小さめの製品でも『生ゴミ50食分』が目安です。
家庭で使っても処理能力がムダになってしまいますよね。
業務用を家庭で使うのは、コスト的にもスペック的にも見合いません。
やはり家庭には家庭用を使うのが良いですよ。
家庭用の生ゴミ処理機を選ぶときには、ランニングコストはもちろんのこと、
- 生ゴミの量
- 手入れの方法
- どの処理方式が自分にとって使いやすいか
といったことをよく考えて選んでくださいね。