お風呂のシャワーを使うとき、いつも何気なくお湯を出していませんか?
実は、シャワーから出るお湯の量と温度をちょっと工夫するだけで、水道代だけでなくガス代の節約にもつながります。
とくにプロパンガスを利用しているご家庭は、都市ガスと比べて料金が高いと言われることもあり、「シャワーで使うガス代」をおさえるのは重要なポイント。
そこで多くの人に注目されているのが「節水シャワーヘッド」です。
シャワーヘッドを交換するだけで、本当にお湯の使用量が減ってガス代や水道代がおトクになるのでしょうか。
本記事では、節水シャワーヘッドでどのくらいの節約が見込めるのかを計算例も交えながら解説。
さらに選び方のポイントや、ガス代をもっと安くするコツなどもご紹介します。ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
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シャワーの使い方次第ガス代は大きく変わる
お風呂場で使うガス代は、給湯器がどれだけの量の水をどれだけの温度にまで上げるかで大きく変動します。
シャワーを長時間使えば、その分だけお湯を沸かすためのガス量が増え、当然水道代もかさんでしまいますよね。
一方、シャワーの使用時間や水量を上手にコントロールできれば、年間を通してかなりの節約が期待できます。
たとえば、1回のシャワーが10分かかるとしたら、半分の5分に短縮するだけでも単純計算でガスと水道の使用量が約半分になるということ。
さらにシャワーそのものの水量を抑えつつ適度な水圧をキープできる節水シャワーヘッドを導入すれば、より効率的に節約を狙えます。
- ポイント1:シャワーを使う「時間」を減らす
- ポイント2:シャワーヘッドそのものを節水タイプに変える
この2つの組み合わせで、驚くほどガス代や水道代が違ってくる可能性があります。
節水シャワーヘッドとは何か?
水圧を保ちながら水量を抑える仕組み
「節水シャワーヘッド」とは、その名の通り通常のシャワーヘッドよりも“お湯の使用量を減らしながらも、適度な水圧や浴び心地を保てる”ように設計された製品の総称です。
具体的には下記のような方法で節水を実現します。
- 穴の大きさや数を工夫する
水の噴出部分をキュッと絞りつつ、内側に空気を含ませるなどして、少ないお湯でも十分な水圧を感じられるように作られています。 - 内部機構で水圧を高める
内部に羽やバルブを組み込み、水の流れを効率よくコントロール。
少量の水でも勢いが保たれるため、従来のシャワーヘッドとの大きな違いは“使い心地がそこまで下がらない”点にあります。 - 止水ボタンを搭載しているものも
さらに手元でお湯の出し止めができる「止水ボタン付き」のシャワーヘッドなら、無駄な流水を細かくカット可能。
こまめにお湯を止めるクセをつければ、ガス代も水道代も大きく減らせるでしょう。
試算例を紹介節水シャワーヘッドの効果はどれくらい?
ここでは、わかりやすい計算例を用いて、節水シャワーヘッドによるガス代の変化をイメージしてみましょう。
もちろん家庭によって人数、水温、ガス料金、水道料金の単価など条件は異なりますが、ひとつの目安として参考にしてみてください。
前提条件の設定(例)
- 標準的なシャワーヘッドの水量:1分あたり10L
- 1回のお風呂で1人がシャワーを使う時間:5分
- 家族の人数:3人
- お湯の温度の上げ幅:24℃(水温16℃→40℃)
- 給湯器の熱効率:90%
- プロパンガスのカロリー:24,000kcal
- プロパンガスの従量単価:500円
- 水道料金:1リットルあたり0.15円
通常のシャワーヘッド vs. 節水シャワーヘッド
例えば、市販されている節水シャワーヘッドの節水率を40%減、50%減、70%減と設定して試算すると、1日あたりのガス代・水道代は以下のように想定されます(あくまで参考値)。
普通のシャワー | 節水-40% | 節水-50% | 節水-70% | |
---|---|---|---|---|
1日あたりガス代 | 83円 | 50円 | 41円 | 25円 |
1日あたり水道代 | 22円 | 13円 | 11円 | 6円 |
合計 | 105円 | 63円 | 52円 | 31円 |
この結果を30日・365日分に換算すると、節水率が高いほど大幅にガス代・水道代を抑えられることがわかります。
もちろん実際の数値は各ご家庭の条件によって変動しますが、概算として
節水シャワーヘッドを導入すると、年間で1万円以上の削減も十分あり得る
と言えるのです。
止水ボタン付きシャワーヘッドの追加効果
節水シャワーヘッドの中には、手元に「止水ボタン」が付いており、一時的にシャワーを止めやすい機能を備えた製品があります。
たとえばシャンプー中や、体を洗っている最中などに、すぐにお湯を停止できるため、無駄な湯量を削減しやすいのがメリット。
実際にどの程度差が出るかというと、1回の入浴で何度もお湯を止めるシーンがあるほど、その効果が蓄積されていきます。
具体的な例
- 止水ボタンを使うと、レバー操作で止めるよりも2秒早くお湯を止められる
- 1人あたり1回の入浴で4回シャワーを止める場合
- 3人家族なら1日で12回。
1回につき2秒早く止めれば、合計24秒分の水量をカット可能。
- 3人家族なら1日で12回。
わずか2秒×数回の操作でも、長期間で見れば意外と大きな差になります。
一般的なシャワーヘッドでも節水効果が高ければ元々の水量が少ないため、止水ボタンの恩恵は相対的に小さくなるケースもありますが、それでも積み重なると馬鹿にできません。
節水シャワーヘッドを選ぶときのチェックポイント
1. 自宅のシャワーに取り付けられるか
意外と見落としがちなのが、自宅の水栓やホースとの互換性です。
メーカーや型番によってシャワーヘッドの接続部が微妙に異なる場合があります。
購入時に以下の点を確認しましょう。
- 今使っているシャワーヘッドを外し、家電量販店やホームセンターなどへ持参する
- メーカーと型番がわかる場合はメモしていく
- スマホなどでホースや水栓部分の写真を撮っておく
アダプターが付属している製品も多く、サイズが合わないときはアダプターを別途購入することで対応できる場合があります。
製品のパッケージや説明書には
「◯◯社製ホース対応」
「アダプター同梱」
といった情報が書かれているので、購入前に必ず確認しましょう。
2. 水栓(お湯を出すレバー)のタイプ
特に「止水ボタン付きシャワーヘッド」を使いたい場合は、水栓のタイプに注意が必要です。
たとえば温度を調節するレバー(サーモスタット混合栓)なら比較的問題なく使えるケースが多いですが、昔ながらのハンドル式蛇口(お湯と水を手動で混合するタイプ)だと、止水ボタンを使うことで給湯器や水栓を傷める恐れがあります。
ここは専門家や店員さんに質問して、無理なく使える製品を選びましょう。
3. 節水率や追加機能
節水シャワーヘッドの節水率は30%~70%程度と、製品によって幅があります。
水量カット率が高いほどガス代・水道代を大きく減らせますが、「節水しすぎると水圧が物足りない」と感じる場合もあります。
まずは50%程度から試してみて、もっと節水したいと思ったら70%のものに変える、といったステップもアリです。
また、製品によっては以下のような便利・付加機能が搭載されています。
- ミストモードなど、吐水パターンの切り替え
- 塩素除去カートリッジ付き
- マッサージ機能・美容効果をアピールするもの
- ヘッドの角度調節が自在
使い勝手やお好みに合わせて、最適なものを選んでみてください。
シャワーを使うガス代をさらに抑えるコツ
節水シャワーヘッドを導入するだけでもかなりの節約になりますが、ほかにもガス代を削減するテクニックは存在します。
ここでは代表的な方法をいくつかご紹介します。
1. シャワーの使用時間を短くする
最も単純かつ効果の大きい手段が「使用時間の短縮」です。
たとえば1回のシャワーを10分から5分に減らすだけで、単純計算ではお湯の使用量が半減。
家族3人や4人分で積み重なると、月々のガス代がかなり変わってきます。
2. 温度を1℃下げる
設定温度を1~2℃下げるだけでも、ガスの使用量に違いが出ます。
とくに夏場などは38℃でも「暑い」と感じるほど十分な温度の場合があるので、一度試してみると良いでしょう。
ただし、あまり極端に温度を下げるのは体に負担をかける場合もあるので、ご自身やご家族が快適に感じる範囲内で行うことが大切です。
3. 湯船のお湯を活用する
シャンプーの泡を流すとき、まずは湯船に張ったお湯である程度洗い流してからシャワーを使うという工夫もおすすめです。
これは湯船の追い炊き機能を頻繁に使う場合は、結果的にガスを使ってしまうので一概に良いとは言えませんが、
「追い炊きはしない」
「湯船はまとめて家族が使い終わったら捨てる」
という場合には有効かもしれません。
ガス代そのものを安くする方法
そもそもプロパンガスの料金が高いと感じるなら、「シャワーの使い方を節約する」だけでは限界があります。
いくら努力しても単価そのものが高ければ、ある程度以上の節約は難しいからです。
そこで注目されているのが、ガス会社を乗り換えるという選択肢。
ガス会社変更サービスの活用
「ガス会社を自力で探すのは大変そう…」と感じる方も多いと思いますが、実は最近は
“ガス会社変更サービス”
と呼ばれる便利な仕組みがあります。
例えば下記のような流れです。
- 現在のガス使用状況を把握する
- 地域や契約内容を把握する
- 無料の見積もり・料金シミュレーションを使ってチェック
このように専門サービスを利用することで、短時間で複数のガス会社を比較できる場合が多いです。
プロパンガスは自由料金制なので、契約する会社によってかなり料金の差が出るケースがあります。
もしも今のガス料金が
「こっそり値上げされていた」
「なんだか高い気がする」
と感じるなら、一度調べてみるのもおすすめ。
結果的に「今のままがいい」とわかっても、相談は無料でできるのでリスクはありません。
ただし、状況によっては乗り換えが難しい場合も
賃貸物件で個別の契約が難しかったり、地域の事情で選べるガス会社が限られたり、大家さんや管理会社がガス会社と特別契約を結んでいる場合など、必ずしも変更できるとは限りません。
そういったケースでも、いちどサービスに相談してみれば、他にどんな手段があるかアドバイスをもらえるかもしれません。
節水シャワーヘッド導入で得られるメリットと注意点
メリット
- ガス代・水道代の削減
一度導入すれば、毎日の入浴でコツコツと節約効果が積み重なります。
気づけば年間で数千円~1万円以上の差になることも。 - 快適な浴び心地を保ちやすい
単に蛇口を絞るだけでは水圧が弱くなりがちですが、節水シャワーヘッドなら水圧を保つ工夫がされているので、ストレスを感じにくいのがうれしいポイント。 - 環境負荷の軽減
お湯の使用を減らせば、その分だけエネルギー消費やCO2排出を抑えることに貢献できます。
家計にも地球にもやさしい選択と言えるでしょう。
注意点
- 実際の節水率は家庭によって異なる
メーカーがうたう「節水率○○%」は、同社の従来製品との比較であったり、水圧条件が異なったりします。
個々のご家庭で計測してみると、「思ったほど節約できなかった」「予想以上にシャワー圧が弱く感じる」といった差が生じるかもしれません。 - 初期費用がかかる
安いものだと数千円、高いものだと1万円以上するシャワーヘッドもあります。
節約効果とのバランスを考え、無理のない価格帯のものを選びましょう。 - 設置の相性・給湯器への負担
止水ボタン付きの場合は、とくに給湯器との相性が重要になります。
誤った使用で給湯器に過度な負荷をかけると、故障リスクが高まることもあるため要注意。
シャワー節約術をトータルで考える
節水シャワーヘッドだけに頼るのではなく、「シャワーの使い方全般」を見直すことが大切です。
以下のような実践ポイントを組み合わせることで、さらに効果を高められます。
- シャワー中はこまめに止める習慣をつける
- 髪や体を洗う前に、一度湯船のお湯で洗い流す
- シャワーの温度を季節に合わせて調整し、少し低めに設定する
- 夏場は冷水シャワーやぬるめのシャワーに切り替え可能か検討する
普段の入浴スタイルを少し変えるだけで、1日単位では数円〜数十円程度の削減ですが、年間にすればかなりの差が出ます。
節水シャワーヘッド+ちょっとした日常の工夫
で、家計をグッとラクにしてみてはいかがでしょうか。
おまけプロパンガス利用者なら必須級のアイテムかも?
都市ガスと比較して、プロパンガスは1立方メートルあたりの料金が高めに設定されることが一般的です。
とはいえ、地域や会社によって大きく異なるので一概には言えませんが、「プロパンガスだとガス代が高い」という印象を持っている方は少なくないでしょう。
そうであればあるほど、節水シャワーヘッドの導入はおすすめです。
プロパンガスの場合、お湯を多く使えば使うほどガス料金が跳ね上がるリスクもあります。
シャワーの使用量を減らすことは、プロパンガス契約者にとって極めて有効な対策の一つ。
毎日必ず使うお風呂関連のコストを抑えることで、より実感の湧く節約ができます。
さらに踏み込んでガス代を下げたいなら「ガス会社変更サービス」も検討
もしも
「プロパンガスの料金がこっそり上がっていた」「なんだか毎月高い気がする」
と感じるなら、節水対策に加えてガス会社を見直してみる価値は十分にあります。
手軽に比較できる“ガス会社変更サービス”なら、いまのガス会社のままでいるよりも安くなる可能性を簡単にチェックできるのが魅力です。
- 複数社を一括で比較できる
- 無料で見積もりや問い合わせが可能
- 契約の切り替え手続きもサポート
上手に活用すれば、思いもよらない値下げが見込めるかもしれません。
シャワー節約術と組み合わせれば、家計には一石二鳥ですよね。
まとめ節水シャワーヘッドで毎日の「小さな積み重ね」を大きな成果に
1日のシャワー時間は、意外に長く感じるかもしれませんが、節水シャワーヘッドや止水ボタンなどを取り入れれば、少しずつでも確実に使う水とお湯の量を減らしていくことができます。
結果的にガス代と水道代の両方がコツコツとカットされ、1年間トータルで見ると数千円~数万円の差に化ける可能性も十分あります。
- シャワーの時間や温度設定を見直す
- 節水シャワーヘッドの導入で、使用量そのものをコントロール
- もしプロパンガスの料金に疑問があるなら、ガス会社の切り替えも検討
この3つのポイントを押さえておけば、日常的に使うガス代の節約対策はほぼ万全です。
特にプロパンガス料金の高さに悩んでいる方や、今後引っ越し先でプロパンガスを契約しなければならない方は、早めに対策を考えておくとよいでしょう。
最後に、実際に節水シャワーヘッドを使い始めたばかりの頃は、それまでの水圧との違いに戸惑うかもしれません。
しかし、慣れてくれば十分な浴び心地を維持しながら、家計にもやさしい毎日を過ごせるようになります。
気になる方はぜひ一度試してみて、シャワーのかけ方やお風呂の使い方を工夫してみてくださいね。
おまけコラム節水だけでなく“心地よさ”も見逃さない!
シャワータイムは1日の疲れを癒やす大切なリラックスタイムでもあります。
「節約」と聞くと、どうしても我慢や不便さを連想しがちですが、節水シャワーヘッドの場合はむしろ“マッサージ効果”や“霧状ミストによるリラックス効果”を狙った製品も多いため、一概に不便とは言えません。
むしろ、頭皮ケアや美肌効果を強調する商品もあります。
- ミストシャワーで夏場はひんやり快適
- 優しい水圧が頭皮や肌にマイルド
- 角度調整ができるモデルで首や肩をピンポイントに当てられる
節水とリラクゼーションの両立ができるのは、現代のシャワーヘッドの素晴らしい進化ポイント。
思い切って高性能のものを選べば、水道代・ガス代の節約+バスタイムの質向上が同時に手に入り、結果的に“コストパフォーマンスが高い”投資ともいえるかもしれません。
この記事のポイントおさらい
- 節水シャワーヘッドを導入するだけで、年間1万円以上の節約も狙える
- 止水ボタン付きなら、さらにこまめな給湯カットが可能
- 自宅の水栓・ホースとの互換性や、給湯器への負担をしっかりチェック
- 普段のシャワー習慣(使い方・時間・温度)を見直すと、いっそう効果的
- プロパンガスは会社を乗り換える選択肢も有効。ガス会社比較サービスを活用してみる価値あり
さいごにできることから始めてみよう
家計のやりくりが大変なときこそ、毎月必ず必要になる光熱費の節約を見直すのは有効です。
電気代や水道代だけでなく、ガス代も生活に欠かせない出費だからこそ、毎日の何気ない行動の積み重ねで大きく変わる可能性があります。
特にシャワーの使い方やシャワーヘッドの種類は、導入や切り替えのハードルが比較的低く、それでいて効果が現れやすいのが魅力。
もちろん節水シャワーヘッドだけではなく、ガス会社そのものを変えるといったアプローチもあるので、複合的に検討してみてください。
「ガス料金がこっそり値上げされていた」
「もっと早くから切り替えておけばよかった」
という声もよく耳にします。
もしかすると、あなたのご家庭でも大きな節約が期待できるかもしれません。
「まずは節水シャワーヘッドを導入するところから始めてみる。気になったらガス会社の比較サービスを利用してみる」――
そんなステップでも十分です。
無理なく続けられる方法を見つけて、ラクに家計を下支えしましょう。
毎日のシャワータイムがちょっと楽しみになるかもしれませんよ。
ぜひ、できるところから試してみてくださいね。