ガスのヒーターや床暖房って、寒い季節をとても快適に過ごせることがメリットですよね。
ただ、やはり気になるのが『ガス代』です。
冬に暖房を使わないわけにはいきませんが、ガス代はできるだけ抑えたいですよね。
暖房にかかるガス代を節約するためには、『部屋の熱を逃がさない』ことが大切。
そして、部屋の熱を逃がさないためにぜひおすすめしたいのが、
『断熱カーテン』です!
断熱カーテンで部屋の温度を保てれば、省エネにもなりますよね。
ということで、この記事では
- 断熱カーテンにはどのくらい効果があるのか
- 断熱カーテンの効果的な使い方
について解説します。
実は、断熱カーテンが役に立つのは、冬だけではありません。
暖房の省エネ以外の効果についても書いているので、ぜひ読んでくださいね!
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窓に断熱カーテンを設置すると、どんな効果があるの?
『断熱カーテン』とは?
まず、『断熱カーテン』とは、どんなものか紹介しましょう。
断熱カーテンは、
- 冬に窓から冷気が入って来るのを防ぐ
- 夏に窓から熱気が入って来るのを防ぐ
という機能のあるカーテンです。
普通のカーテンと、なにがどう違うかというと、
- 生地が特殊な織り方で作られていて、糸の密度が高かったり、目が詰まっていたりする
- カーテンに裏地が付いていて、表地と裏地の間に空気の層を作る構造になっている
- 裏面にアルミや酸化チタンなどでコーティングをして断熱効果を高めている
- 裏地の縫い付け方を工夫している
といった製法で、熱気や冷気の遮断に特化した構造になっているのです。
中には、表面を特殊な二重織りにして、裏にコーティングをするなど、断熱構造を組み合わせている製品もあるんですよ。
窓に断熱カーテンを設置する効果とは?
窓に断熱カーテンを設置すると、
- 窓から冷気や熱気が入って来るのを防ぐ
- 冬には、窓のところで部屋の暖気が冷えるのを防ぎ、室内の温かい気温をキープする
- 夏には、窓のところで部屋の冷気が温まるのを防ぎ、室内の涼しい気温をキープする
という効果があります。
『窓』は、部屋の空気の温度を変えてしまう場所です。
- 夏に部屋の外から入って来る熱気のうち、約71%が窓から入って来る
- 冬に室内の外に出て行ってしまう暖気のうち、約60%弱が窓から出て行ってしまう
とも言われているのです。
つまり、『窓にどういう断熱対策をするか』で、冷暖房の効果が大きく左右されるわけです。
そして、断熱対策に効果的なアイテムが、断熱カーテンなんです。
なぜ断熱カーテンが冷暖房に効果的なのか
断熱カーテンを設置すると、窓と室内の空気の間に
- 布地
- 布の間に含まれる空気
- 布地と窓の間にある空気
という層ができます。
この層を作ることによって、熱気や冷気を防ぐことができ、冷暖房の効果を上げることができるのです。
メモ
断熱カーテンには、断熱効果だけではありません。
- 窓と部屋の空気を遮ることで、窓で冷えた空気と温かい室内の空気が直接触れるのを防ぎ、結露を抑える
- 空気の層を作ることで、ある程度の防音対策もできる
という効果もあります。
ただし、断熱カーテンの防音効果は、防音カーテンほどではありません。
おまけ程度の効果と考えておいてください。
断熱カーテンありとなしではどのくらい差がある?

寒い部屋じゃ、ヒーターから離れられない…
断熱カーテンを掛けた場合と掛けない場合では、具体的にはどのくらいの差があるのでしょうか?
一例として、『くれないWeb 本店』のサイトに載っている2つの実験結果を見てみましょう。
なお、実際にどのくらいの断熱効果があるかは、製品や構造、部屋の環境によっても違います。
ここで引用した実験は、参考として捉えてくださいね。
冷気を遮る効果を調べる実験
くれないWebでは、『断熱カーテンが部屋に入ってくる冷気をどのくらい防げるか』という実験をしています。
この実験では、くれないWebで販売している断熱カーテンの生地と同じ『ダブルS縫製』の製品を使って
- 部屋を模した装置に窓を設置し、窓に接する形で冷気室を設置する
- 窓の部分に『ダブルS縫製』の製品を掛けた場合と掛けない場合の温度差を比べる
という方法で実験をしました。
その結果、
窓に布を設置しなかった場合
⇒装置の中は25℃から12.9℃下がり、12.1℃になった
窓にダブルS縫製した布を設置した場合
⇒装置の中は25℃から6.8℃下がり、18.2℃になった
という結果でした。
つまり、
ダブルS縫製した布を設置すると、設置しない場合しないより6.1℃温度を保てた
ということです。
冬場の6.1℃は、なかなか大きいですね。
熱気を遮る効果を調べる実験
熱気を遮る効果を調べた実験の結果も、見てみましょう。
この実験は、
- 室内を模した装置に窓を付け、その窓から室内を赤外線ランプで60分照射する
- 窓の部分に『ダブルS縫製』の製品を掛けた場合と掛けない場合の温度差を比べる
という方法で行われました。
結果は、
布を設置しなかった場合
⇒装置の中は25℃から24.4℃上昇し、49.4℃になった
ダブルS縫製した布を設置した場合
⇒装置の中は25℃から10.8℃上昇し、35.8℃になった
という結果で、ダブルS縫製の布を掛けなかった場合と掛けた場合では、13.6℃の差がでたのです。
こんなに差が出るんですね。
先にも書いたように、ここで挙げた実験は一例です。
でも、保てる温度は多少違っても、断熱カーテンがあるのとないのとでは、
冷気や熱気を防ぐ力に大きな差があります。
となればやはり、断熱カーテンを使わない手はありませんね!
『断熱カーテン』と『遮熱カーテン』の違いとは

断熱カーテンと遮熱カーテンの違いは、簡単に言うと
断熱カーテン
⇒『空気の層を作る』という方法で、窓際の空気と室内の空気を遮断する
遮熱カーテン
⇒『熱を反射させる』という方法で、外の熱が室内に入らないようにする
ということです。

いえいえ、夏だけではなく、冬にも使えます。
遮熱カーテンも
- 厚みのある生地を使う
- 目が詰まるように織った生地を使う
- 裏にコーティングなどの特殊加工をする
などの方法で作られていて、熱気や冷気が通りにくいカーテンです。
また、窓と室内の間に空気の層を作ることもできます。
ですから、
断熱カーテンと遮熱カーテンは、効果の面ではあまり変わりはない
と考えてOKです。
断熱カーテンのデメリットは?
断熱カーテンは、冷暖房には効果的ですが、デメリットもあります。
それは
生地の密度が高かったり生地の裏に加工してあったりするので、カーテンを閉めると部屋が暗くなる
ということです。

そうですよね。
部屋が暗くならないほうが良い場合は、
- 『非遮光断熱カーテン』を使う
- レースカーテンを断熱性のあるものにして、日中はレースカーテンだけを閉めておく
という方法があります。
『非遮光断熱カーテン』とは、文字通り、外からの光を遮りすぎないカーテンです。
ネットショップでも、扱っています。
また、レースカーテンの中にも断熱性のある製品があります。
生地が薄いので、断熱性はドレープカーテンには及ばないですが、一般的なレースカーテンよりは断熱効果があります。
ですから、日中は断熱のレースカーテンだけにしておくのも良いですよ。
より効果的に断熱カーテンを使うには

断熱カーテンの力を生かしたい!
ここからは、効果的な断熱カーテンの使い方について解説します。
断熱カーテンの選び方
まず、断熱カーテンの選び方です。
断熱カーテンは
- サイズ
- ドレープの数
を考えて選ぶことがおすすめです。
なお、楽天やAmazonなどで断熱カーテンを探すと、『遮光カーテン』がヒットすることが多いです。
遮光カーテンも気密性が高いので、断熱効果があるのです。
ただ、遮光効果より断熱効果をメインに考えて選ぶなら、
- 商品名や説明に『断熱』と書いてある製品
- 断熱効果に言及した説明書きがある製品
を選ぶと良いですよ。
サイズは大きめのカーテンを!
断熱カーテンを設置するなら、
窓のサイズより大きめの製品を選びましょう。
窓ギリギリのサイズだと、ちょっとしたことで隙間ができてしまい、十分な断熱効果が得られません。
また、冷気は下に降りてくるので、長めのカーテンを選ぶのがおすすめです。
床まで届く長いカーテンを使うのも良いですよ。
床まで届くカーテンなら、床に降りて来た冷気も防ぐことができます。
ドレープの数が多いほうが効果あり
ドレープ(ひだ)の数は、多いほうが断熱効果があります。
空気の層をより多く作ることができるからです。
ですから、なるべくドレープが多いカーテンを選ぶのがおすすめです。
断熱効果をどう判断するか
先にも書いたように、断熱効果は素材や生地の織り方、裏地や加工の有無で違います。
ですから、『どの素材が一番断熱力があるか』ということは、一概には言えません。
断熱効果を確認して買いたい人は、
商品の説明書きに、どのくらいの断熱効果があるかが具体的に書いてある製品
を選ぶと良いでしょう。
最大限省エネしたい!断熱カーテンの効果的な使い方
せっかく断熱カーテンを使うなら、効果的に使いたいですよね。
そのためには、
- レースのカーテンと併用する
- 窓に断熱フィルムを張る
- カーテンレールカバーを付ける
- 家を新築したりリフォームしたりするなら、窓を複層ガラスや二重窓にする
という方法があります。
ぜひ併用したい『レースカーテン』
断熱カーテンを使うなら、
断熱カーテンと窓の間に、レースのカーテンを使うのがおすすめです。
レースとはいえ、空気の層をより厚くできるからです。
普通のレースカーテンでも、ある程度効果はありますが、
断熱レースカーテンを使うと、より保温効果がアップしますよ!
窓に断熱フィルムを貼る
窓に断熱フィルムを貼るのも、保温効果アップには効果的です。
断熱フィルムはホームセンターでも売っていますし、自分で貼れる製品も多いですから、ぜひ挑戦してみてくださいね。
ただし、断熱フィルムは
- 複層ガラス
- 網入りガラス
- すりガラス
- 凹凸のあるガラス
などには貼れない製品が多いです。
(すりガラスや凹凸のあるガラスには、対応した断熱フィルムもあります。)
貼りたい断熱フィルムが窓ガラスの種類に対応しているかどうか、確認してから買ってくださいね。
レールカバーの設置もおすすめ!
断熱カーテンを設置しても、どうしても隙間ができてしまうのが、カーテンレールの部分です。
そんな時は、
カーテンレールのカバーを付けると、隙間をふさぐことができて断熱効果もアップします。
といっても、工事などをする必要はありません。
後から自分で設置できるレールカバーもあるので、探してみてくださいね。
複層ガラスや二重窓ならさらに断熱力アップ!
もし、これから家を建てたり、窓のリフォームをする機会があったりするなら、
複層ガラスや二重窓にすると、部屋の保温効果が、かなり高くなります。
筆者も二重窓の家に住んだことがありますが、冬は日差しで温まった部屋の空気が逃げないので、暖房も少なくて済んでいました。
二重窓や複層ガラスに断熱カーテンを併せて使えば、かなりの効果が期待できそうですね。
番外編 DIYで窓に断熱対策
簡単にできる、窓の断熱対策もあります。
それは、
厚手の発泡スチロールなど、断熱性の高い板を窓枠のところにはめ込む
という方法です。
発泡スチロールの板は、ホームセンターなどで買えます。
買ったときにお店で窓のサイズに切ってもらえば、あとは、はめ込むだけです。
ただし、この方法には
- 板を窓にはめっぱなしだと、外が見えないし日光も入らないし、換気もできない
- 日中は板を外すとなると置いておく場所が必要だし、外している間は断熱効果はない
- カーテンで抑えられる程度の大きさと重さの板でないと、発泡スチロール板が倒れてくる可能性がある
- はめたり外したりするのが少し面倒
- 掃き出し窓などの大きな窓には設置できない
といった欠点があります。
筆者も実際にやったことがありますが、毎朝晩の付け外しが面倒で、1シーズンで終わってしまいました。
だとしても、日没後の断熱対策としては、ある程度の効果がありましたよ。
断熱カーテンを使うときの注意
断熱カーテンを使うときの注意点は、
- 窓の端に隙間ができないように、カーテンでしっかり窓を覆う
- カーテンを閉める時は、左右のカーテンが重なる部分に隙間ができていないように閉める
ということです。
カーテンに隙間があると、そこから冷気や熱気が入ってきてしまうからです。
カーテンは、『ちょっと丁寧に閉める』ことを心がけてくださいね!
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まとめ
断熱カーテンは、空気の層を作ることで、
- 寒いときは、窓で冷えた空気で部屋の気温が下がるのを防ぐ
- 暑いときは、窓の外の熱気で部屋の空気が温まるのを防ぐ
という機能があるカーテンです。
断熱カーテンを使えば、冬の暖房に使うガス代のみならず、夏の冷房に使う電気代も節約できますよ!
断熱カーテンを設置するときは、窓をしっかり覆えるサイズのカーテンを選ぶことが大切です。
さらに、
- レースのカーテンと併用する(断熱レースカーテンならさらに効果的)
- 窓に断熱フィルムを貼る
- カーテンレールにカバーを設置する
- カーテンを閉める時は、隙間ができないように閉める
といった使い方をすると、冷暖房の効率を、より上げることができます。
断熱カーテンは、一度設置してしまえば、面倒なこともなく冷暖房費を節約できます。
いち早く取り入れてみてください。