疲れを癒すのにも、体を清潔に保つためにも大切なのが『お風呂』。
温かいお湯にゆったり浸かると、本当に気持ち良いですよね。
一方で、
水道代とガス代が一番かかるのが、お風呂関連
という現実もあります。
水道代やガス代の節約を考えるなら、
家のお風呂にどのくらいの水道代・ガス代がかかっているか
を知っておくと、節約の作戦がより具体的に立てやすくなります。
水道代・ガス代を知るためには、浴槽の容量も関わってきますよね。
そこでこの記事では
- お風呂の浴槽容量は何リットルか
- 浴槽のお湯にかかる水道代・ガス代
を計算する方法を紹介していきます。
実際の計算例を使って説明するので、ぜひ読んでくださいね!
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お風呂の浴槽って何リットルの水が入る?
浴槽の容量の計算方法
浴槽の容量は、取扱説明書で調べるのが確実ですが、なくしてしまうこともありますよね。
でも、だいたいの容量は、自分で簡単に計算できます。
浴槽の内寸を測って
縦(cm) × 横(cm) × 高さ(cm) ÷ 1000
です。
1000で割るのは、立方センチメートルを立方メートルに換算するためです。
なお、浴槽の内側には段差や丸みがあったりして、きっちりした直方体ではないことも多いです。
今回は概算として曲線や段差は省いていますが、細かく計算できる人はトライしてみてください。
一般的な浴槽の容量
一般的な浴槽の容量はどのくらいかというと、
一般家庭の浴槽
⇒約200~280リットル
一人暮らしのアパートなどの、小さめの浴槽
⇒約165~200リットル
くらいです。
ただし、『浴槽の容量』は、『満水の状態でのリットル数』です。
満水にしてお風呂に入らないなら、実際に浴槽に入れるお湯の量はもっと少なくなります。
浴槽に使う水道代とガス代はいくら?

浴槽のお湯にはいくらかかっているの?
では、水道代とガス代を計算する方法を紹介しましょう。
電卓があれば簡単に計算できるので、ぜひ実際に計算してみてくださいね。
なお、この先の計算でも、浴槽の段差や丸みなどの細かいことは割愛して計算しています。
ここで紹介した計算例は、『概算』として捉えてくださいね。
浴槽にお湯を張るときの水道代は?
まず、浴槽のお湯にかかる水道代を計算します。
浴槽にお湯を張るのにかかる水道代の計算方法
浴槽にお湯を入れた時の水道代の計算式は
縦(cm)× 横(cm)× (深さ(cm)× 深さの何割まで水を入れるか) ÷ 1000 × (1立方メートル当たりの水道代 ÷ 1000)
です。
メモ
『深さの何割まで水を入れるか』の数字は、浴槽の深さの9割まで入れるなら数字は『0.9』、6割までなら『0.6』になります。
1立方メートル当たりの水道代を1000で割るのは、1立方メートルを1リットルに換算するためです。
浴槽の水道代の計算例
では、実際に計算してみましょう。
浴槽のサイズ
⇒縦124.5cm、横67.8、深さ50㎝
お湯を入れる深さ
⇒浴槽の深さの7割
水道代(従量料金)
⇒1立方メートルあたり126円
とすると、
124.5cm × 67.8cm ×(50cm×0.7)÷ 1000 ×(126円 ÷ 1000)= 37円
ということで、浴槽に1回お湯を入れる時の水道代は、37円です。
お風呂を沸かすのにガス代はいくらかかる?
次はガス代です。
先ほど水道代を計算したのと同じ浴槽を使うとして、
浴槽のサイズ
⇒縦141cm、横68㎝、深さ48㎝
お湯を入れる深さ
⇒浴槽の深さの7分目
水道水の温度
⇒17℃
お風呂の湯温
⇒40℃
という条件で計算してみましょう。
お風呂を沸かすのにかかるガス代の計算方法
お風呂を沸かすのにかかるガス代を計算するには、
お風呂に入れる水の量 ×(設定温度 - 水道水の温度)÷ ガスの熱量 × ガスの従量単価
という式を使います。
ガス代を計算!
では、ガス代を計算してみましょう。
せっかくですから、プロパンガスと都市ガス両方で計算します。
お風呂のお湯の量
⇒124.5cm × 67.8cm ×(50cm×0.7)÷ 1000 = 295.4(リットル)
水道水の温度と設定温度の差
⇒設定温度40℃ - 水温17度 = 23℃
ガスの熱量
⇒プロパンガス24,000Kcal / 都市ガス11,000Kcal
ガスの従量単価
⇒プロパンガス300円 / 都市ガス142円
とすると、
プロパンガスの場合
⇒295.4リットル × 23℃ ÷ 24,000Kcal × 300円 = 84円
都市ガスの場合
⇒295.4リットル × 23℃ ÷ 11,000Kcal × 142円 = 87.7円
となりました。
なお、これはあくまでも『浴槽に新しいお湯を入れて沸かす場合』の概算です。
前日の残り湯を追い炊きして使う場合は、追い炊きを始めるときの水温が水道水より高い場合もあります。
また、実際のガス代は、
- 給湯器の熱効率
- お湯の冷めやすさ
など、細かい条件でも変わります。
ガス代を月ごとに計算してみると
お風呂を沸かすのにかかるガス代は、
- 水道水の温度
- ガスの従量単価
によっても変わりますよね。
そこで、季節による水温の変化も加味して、月でのガス代の違いを比べてみましょう。
水温
⇒東京都の令和2年度の、月平均水温
従量単価
⇒プロパンガスは300円、400円、500円 / 都市ガスは142円
という条件を加えて、お風呂を1回沸かすのにかかるガス代を計算してみました。
結果はこうなりました。
月 | 水温 (℃) | 設定温度 (℃) | プロパンガス | 都市ガス | ||
従量単価 300円 | 従量単価 400円 | 従量単価 500円 | 従量単価 142円 | |||
4月 | 13.5 | 41.0 | 101.5円 | 135.4円 | 169.2円 | 104.9円 |
5月 | 17.1 | 40.0 | 84.6円 | 112.7円 | 140.9円 | 87.3円 |
6月 | 20.8 | 40.0 | 70.9円 | 94.5円 | 118.2円 | 73.2円 |
7月 | 22.7 | 39.0 | 60.2円 | 80.3円 | 100.3円 | 62.2円 |
8月 | 26.9 | 38.0 | 41.0円 | 54.6円 | 68.3円 | 42.3円 |
9月 | 24.4 | 39.0 | 53.9円 | 71.9円 | 89.9円 | 55.7円 |
10月 | 18.4 | 40.0 | 79.8円 | 106.3円 | 132.9円 | 82.4円 |
11月 | 15.1 | 41.0 | 95.6円 | 127.5円 | 159.4円 | 98.8円 |
12月 | 11.4 | 42.0 | 113.0円 | 150.7円 | 188.3円 | 116.7円 |
1月 | 8.4 | 42.0 | 124.1円 | 165.4円 | 206.8円 | 128.1円 |
2月 | 9.5 | 42.0 | 120円 | 160円 | 200円 | 123.9円 |
3月 | 12.5 | 42.0 | 108.9円 | 145.2円 | 181.5円 | 112.5円 |
年平均 | 16.7 | 40.5 | 87.8円 | 117.1円 | 146.3円 | 90.7円 |
参考 東京都水道局『水道水の水温 (令和2年度データに更新)』
シャワーにかかる水道代とガス代
実際にお風呂に入る時には、シャワーも使いますよね
シャワーにいくらくらいのガス代がかかるかというと、
1回のお風呂で使うシャワーの時間
⇒15分(水量約180リットル)
水道水の温度
⇒16.7℃
シャワーの温度
⇒40℃
水道料金
⇒1立方メートル当たり126円
として計算すると、
水道代は、
180リットル × 126円 ÷ 1000 = 22.7円
ガス代は、こうなります。
プロパンガス(円) | 都市ガス(円) | ||
従量単価 300円 | 従量単価 400円 | 従量単価 500円 | 従量単価 142円 |
52.4円 | 69.9円 | 87.4円 | 54.1円 |
お風呂1回にかかる水道代とガス代をまとめると
ここまでの計算から、お風呂1回あたりの水道代・ガス代をまとめると
プロパンガス(円) | 都市ガス(円) | |||
従量単価 | 従量単価 | 従量単価 | 従量単価 | |
300円 | 400円 | 500円 | 142円 | |
浴槽のお湯の水道代 | 37.0 | 37.0 | 37.0 | 37.0 |
浴槽のお湯のガス代 | 87.8 | 117.1 | 146.3 | 90.7 |
シャワーの水道代 | 22.7 | 22.7 | 22.7 | 22.7 |
シャワーのガス代 | 52.4 | 69.9 | 87.4 | 54.1 |
合計 | 199.9 | 246.7 | 293.4 | 204.5 |
ということになります。

そうですね。
でも、水道代やガス代を節約する方法はあります!
次に、節約方法を見ていきましょう。
お風呂にかかるガス代と水道代を節約する方法

お風呂の水光熱費を節約したい!
浴槽の水道代を節約するには
浴槽の水道代を節約する方法としては
- お湯の量を、無理のない範囲で少なめにする
- お湯を毎日替えるのではなく、1~2日おきに替える
という方法があります。
ただし、
- 家族の人数が多くてすぐにお湯が汚れる
- 小さい子がいるので、安全のため、浴槽に水を溜めたくない
- お風呂のお湯を毎日替えないと、不衛生な感じして気になる
といった場合は、無理せずに毎日替えてくださいね。
節約も大切ですが、安心して気持ちよくお風呂に入れることも、大切です。
なお、おふろの残り湯を洗濯や掃除、庭の水まきなどに使うと、家で使う水全体を節約できます。
シャワーにかかる水道代の節約法
シャワーの水道代を減らすには、シャワーで使う水の量や時間の長さを減らす必要があります。
そのためには、
- 節水型のシャワーヘッドを使う
- ボディーシャンプーや石けんは、まず浴槽のお湯でざっと流してからシャワーで流す
- 髪を洗ったら浴槽のお湯を使ってざっと流し、絞ってからシャワーですすぐ
- シャワーをこまめに止める
- 髪や体を洗うのは1日おきくらいにする
といった方法があります。
ちなみに髪や体を洗う頻度は、『毎日洗ったほうが良い』という説と、『毎日だと洗い過ぎになって逆に良くない』という説、両方があります。
髪質や肌質、衛生感覚にもよりますから、自分にとってちょうど良い頻度で洗ってくださいね。
お風呂のガス代を節約する方法
浴槽のお湯やシャワーにかかるガス代を節約するには、
- シャワーや浴槽に使う水の量を減らす
- 無理のない範囲で、設定温度を下げる
- 保温シートやふたを使う、浴室に寒さ対策をするなどして、お湯の温度を保ちやすくする
- お風呂が湧いたら家族が立て続けにお風呂に入る
- 冬は浴室に寒さ対策をする
といった方法があります。
お湯の使用量が減ると、その分だけガスの使用量も減ります。
また、浴槽やシャワーの温度が低ければ、その分だけ必要なガスも少なくて済みます。
ただし、温度設定での節約はあくまでも『体がちゃんと温まる範囲』にしましょう。
そして、浴槽のお湯の温度を保ち、追い炊きの頻度や時間を減らすこともガス節約になります。
冬の浴室は特に冷えやすいですから、寒さ対策も忘れずにしてくださいね。
関連記事:プロパンガスでガス料金を節約するお風呂やシャワーの入り方を紹介
関連記事:お風呂の寒さ対策!浴室の窓を断熱するおすすめの方法を解説!
ガス代をもっと節約したいなら
プロパンガスは、従量単価が500円以上のこともザラにありますよね。
『プロパンガスが高いのは仕方ないし、自力ではこれ以上節約できないな…』と思ったときは、
『ガス会社変更サービス』に相談してみてください!
ガス会社変更サービスに相談すると、良心的な価格とサービスのガス会社を紹介してもらえる可能性があります。
今より料金の安いガス会社に乗り換えれば、ガス代の根本的な節約ができますよ。
また、ガス会社変更サービスを利用してガス会社を乗り換えると、
- 自分でガス会社探しをしなくて良い
- 新しいガス会社への連絡を代行してもらえる
- 万が一ガス会社が不当な値上げをした場合、元に戻すように連絡してくれる(『料金保証』がある場合)
といったメリットもあります。
実際どのくらい安くなるかは、ケースバイケースです。
でも、相談してみる価値はありますよ!
関連記事:【2021最新】ガス料金を節約するプロパンガス会社変更サービス比較
関連記事:ガス屋の窓口でプロパンガス会社を変更してみた【料金節約レビュー】
まとめ
浴槽の容量や浴槽のお湯にかかる水道代、ガス代は
浴槽の容量(リットル)
⇒浴槽の内寸(cm)を測り、横幅 × 長さ × 深さ ÷ 1000
水道代
⇒浴槽の容量 × 浴槽の深さの何割までお湯を入れるか × 1立方メートルあたりの水道代 ÷ 1000
ガス代
⇒浴槽に入れる水の量 ×(設定温度 - 水道水の温度)÷ ガスの熱量 × ガスの従量単価
という式で計算できます。
この計算は細かい要素を省いた概算なので、だいたいの目安として参考にしてくださいね。
1年分を計算するとびっくりするような額になりそうですが、
- 浴槽のお湯やシャワーの設定温度を少し下げる
- 浴槽のお湯の量を少し減らす
- 浴槽の温度をなるべく保てるようなお風呂の入り方をする
- シャワーを使う時間を短くする
といった工夫で、節約することができます。
そして、ガス代の節約に一番効果的なのが『安いガス会社に乗り換える』という方法です。
ガス会社変更サービスを利用すれば簡単に乗り換えられるので、ぜひ検討してくださいね!