- 新しいガス会社に申し込んだのに
ボンベがすぐ替わらなくて、
「やっぱり止まった?」と夜中に不安になっていませんか? - 解約の連絡が届いたあと、
旧会社から電話や訪問が来て、
玄関先で何を言えばいいか分からず固まっていませんか? - 「従量を下げます」「しばらく無料にします」と言われて、
乗るか断るかで頭が真っ白になり、
契約書を開く手が止まっていませんか?
変更の週は、訪問の予定が気になって仕方ないです。夕飯の献立より、インターホンの時間の方が頭に残るくらいです。
プロパンガス(LPガス)の会社変更では、解約の通知から切替工事まで、原則として1週間ほど空ける決まりがあります。業界では通称「1週間ルール」と呼ばれます。液石法の施行規則と、その運用通達で「相当期間」と書かれている部分が元です。
このあいだに旧会社が引き止めに来ることは、地域や会社の方針によってあります。来るかどうかは分かりません。来るつもりで、断り方と見る条件だけ先に決めておくと安心です。
このあとでは、1週間ルールの意味、なぜ旧会社が来るのか、はっきり断るときの言い方、値下げ提案の見方、しつこいときの相談先、委任状後にやっておくこと、の順です。書面で解約の意思を出す手順と断り方も入れます。
戸建てで料金そのものを見直すなら、比較の話は後半でも触れますね。
すぐ工事されない理由1週間ルールのしくみ|解約通知から切替まで何が起きるか

会社変更の申し込みをした翌日にボンベが替わる、とは限りません。プロパンの切替は、都市ガスのような即日切替にはなりません。
液石法施行規則では、新しい販売事業者が供給を始めるとき、すでに別の会社の供給設備(ボンベやメーターなど)が置いてある場合、消費者から旧会社へ契約解除の申し出があってから相当期間が経つまで、その設備を勝手に撤去してはいけない、と定められています。旧会社の同意があれば例外です。
この「相当期間」について、経済産業省の通達では、業務状況や料金精算に必要な期間などを踏まえ、原則として1週間を基準とする、とされています。公益社団法人 神奈川県LPガス協会の「顧客切替に関する基本ルール」にも、省令・通達の抜粋が載っています(取得確認: 2026-09-26)。条文番号は資料によって「第16条第15号の2」などと書かれ方が違いますが、中身は「無断撤去の禁止+相当期間」です。
一方で、旧会社側にもルールがあります。消費者から解除の申し出があり、撤去の要求があった場合は、正当な事由がない限り、原則として1週間以内に遅滞なく自社の供給設備を撤去する、という通達の解釈なんです。早く替えたい消費者と、準備・精算が必要な事業者のあいだで、短すぎず長すぎない目安として1週間が置かれました。
この仕組みがはっきりしたのは、平成13年(2001年)前後の省令・通達改正の流れです。当時は首都圏を中心に、通知なしの設備撤去や、逆に撤去を引き延ばすトラブルが目立った、と行政資料でも触れられています。消費者保護と、事業者同士の無秩序な争奪を抑えるための期間、という位置づけなんですよね。
流れをカレンダーに落とすと見えやすい
多くの切替では、新しい会社が委任状をもらい、旧会社への解約通知や設備のやりとりを代行します。イメージはこんな感じです。
- 比較・申込:新しい会社(または比較サービス経由)で条件を確認し、申し込む
- 委任状:解約通知や設備まわりの手続きを新会社に任せる
- 解約通知の到達:旧会社に解除の意思が届く(ここから相当期間のカウントが動きやすい)
- 1週間前後の待ち:精算・撤去の準備。このあいだに引き止めの電話や訪問が来ることがある
- 切替工事:旧設備の撤去と新設備の設置(同日にまとめて進むことが多い)
- 供給開始時の点検:法令上の点検があり、立ち会いが必要な場合がある
月曜日に通知が届いたら、最短でも翌週あたりが切替の目安です。旧会社が同意すれば短縮もありますが、「明日替えて」は原則むずかしいです。
会社変更の全体手順や体験談は、変更の流れや変更レビューにも書いてあります。本稿は、その途中の「通知後〜工事前の7日」に絞ります。
「相当期間」とクーリングオフは別物
似た長さなので混同しやすいですが、特定商取引法のクーリングオフと、液石法まわりの1週間ルールは別物です。クーリングオフは訪問販売などの契約を一定期間内に解除できる制度。1週間ルールは、供給設備の撤去・供給開始のタイミングに関する販売方法の基準です。玄関で「クーリングオフで戻せ」と言っても、話がずれます。返すなら「解約の意思は変わりません」と言ってください。
閉栓中の物件でも、メーターが残っていると当てはまることがある
中古住宅の購入や、長く空いていた家に入り直すとき、「ガスは止まっているから明日開栓できるはず」と思いがちです。でもボンベやメーターなど、旧会社の供給設備が残っていると、1週間ルールの対象になり得ます。設備が何も無いときは、この1週間ルールの対象外です。
空き家でもメーターだけ残す会社は少なくありません。次の契約を取りたい、という事情がある、という解説も見ます。引越し日程がカツカツのときは、設備の有無を早めに確認してください。ダンボールの山より先に、敷地のメーターを見に行きます。
旧会社が同意すれば短縮できる、の現実
通達・解説では、旧会社の同意があれば相当期間を待たずに撤去できる、とあります。ただ実務では、特別な事情がない限り同意が出にくい、という業界向けの説明が多いです。消費者から「急いで」と頼んでも、新旧の調整がつかないと伸びます。逆に、旧会社が撤去をいたずらに引き延ばすのも問題視されています。待ちが明らかに長い・連絡がつかないときは、新会社経由で日程を詰めてもらってください。
来る会社も来ない会社もあるなぜ旧会社が来るのか|引き止め訪問は違法?

1週間のあいだは、旧会社から見ると「まだ顧客を失う直前」です。地域密着で、ボンベ交換のたびに顔を合わせる業態なので、電話や訪問で「考え直してほしい」と来る会社があります。競争が激しいエリアでは、撤回を専門にする動きがある、という業界寄りの解説もあります。
ここ重要です。引き止めの訪問や電話そのものが、いつも違法だ、とは言い切れません。通常の営業・説得の範囲で来るケースは、業界の慣習として語られることがあります。資源エネルギー庁の資料でも、通常の商慣行の範囲での再契約の説得までを一律に禁じる趣旨ではない、と書かれています(ただし消費者の意向を無視した強要・執拗な行為は別問題、という注意付きです)。
線を引く場所
生活者として押さえる線は、だいたい次です。
- 話を聞く/聞かないは、あなたの自由
- 「解約しません。帰ってください」と伝えたあとも居座る、しつこく再訪する、という行為は、不退去などの問題になり得る、という説明がある
- 威圧・暴言・待ち伏せ・夜中の居待ちは、明らかに度を超えている
- 新会社の悪口だけで判断材料が無いなら、条件の書面確認に戻る
「説得して納得してもらわないと切替できない」は、よくある誤解です。解除の意思は通知で伝わっています。あなたが旧担当を論破する必要はありません。うちの夫は議論好きなので、玄関で条件交渉を始めそうになります。そこは止めた方がいいです。話し合いに乗ると、相手も粘りやすいです。
体験談として、短期間に何度も訪問された、帰宅を待たれた、という声が比較サイトのアンケートに載っています。転載はしませんが、「来ることもある」程度の心構えは持っておいて損はありません。来ない週もあります。来ないのに待機して夕飯が焦げる、という事故だけは避けたいです。うちは待ちすぎてシチューを煮詰めすぎたことがあります。ガス代の話なのにガスコンロで失敗する、というオチです。
旧会社が来る主なパターン
- 電話だけ:通知当日か翌日にかかってくる。いちばん多い印象
- 予告訪問:「伺います」と連絡があって来る
- 予告なし訪問:インターホン突然。日中在宅の人向け
- 条件提示型:単価・キャンペーンを先に出す
- 不安煽り型:「新会社は高い/危ない」と抽象的に言う
不安煽り型は、具体の料金表や契約条項が無いことが多いです。聞くなら「書面で条件をください。口頭だけでは判断しません」と返すと、話が現実に戻ります。抽象の悪口合戦は、通勤の車内広告と同じで、耳に残っても判断材料になりません。
説得はいらないはっきり断る手順|電話・玄関での言い方

意思が固まっているなら、相手を説得しなくて大丈夫です。意思を伝えて、電話を切ります。短い方が強いです。
電話のとき
- 相手の会社名・氏名をメモする(日時も)
- 「解約の意思に変わりはありません。切替を進めます」と伝える
- 条件提示を聞く気がないなら、「条件の提案も不要です」と足す
- 長話に入らず、「以上です」で切る。必要なら新会社の担当に転送する旨を伝える
例文です。完璧である必要はありません。
「お電話ありがとうございます。解約の通知はお済みです。切替の意思は変わりません。値下げのご提案も結構です。これ以上お電話はご遠慮ください。」
相手が「なぜ変えるんですか?」と聞いてきても、理由を長々説明する必要はありません。「料金と契約内容を見直した結果です」と答えてください。それ以上の説明は不要です。
別の番号から続けてかけてくることがある、という声もあります。同じ断り文を繰り返してください。新しい議論を始めないのがコツです。
玄関・訪問のとき
- インターホン越しでもよい。無理に開けない判断もあり
- 身分を確認し、用件が引き止めなら、上記と同じ短い断りを言う
- 「帰ってください。再訪は不要です」まで言う
- それでも下がらない・居座るなら、「警察/消費生活センターに相談します」と伝え、実際に相談する
録音やメモは、あとで事実を伝えるときに役立ちます。相手の顔写真より、訪問日時・車の有無・言われた条件のメモの方が、あとで新会社や相談窓口に伝えやすいです。
家族で役割を分けるのも手です。日中は自分、夕方は夫、みたいに。一人で全部抱えない方が、声が震えにくいです。声が裏返っても大丈夫です。短い文を繰り返してください。
子どもがいる時間帯は、特にドアを開けすぎない方がいいです。ライフラインの話でも、知らない人をリビングに通す義務はありません。インターホンの画面越しで十分です。
断りきれそうにないときの逃げ道
- 「いま手が離せないので、新しいガス会社の担当から折り返します」と伝え、新会社に連絡する
- 約束した切替日・委任状の控えを机に出しておき、口頭の条件だけで動かない
- どうしても条件を聞くなら、このあとの確認項目だけ紙に書いてから聞く
「今日決めます」圧には乗らないでください。1週間ルールがある以上、その場の即決は必須ではありません。カレーのルーを入れるタイミングを急かされても、牛乳を入れ忘れたまま進めないのと同じですよね。
新会社側にも一言入れておく
申し込みの時点で、「引き止めが来たら短く断る予定です。条件提示には乗りません」と担当に伝えておくと、あとで相談しやすいんです。切替日程の共有チャットやメールに、訪問日時を追記していくだけでも十分な記録になります。
安い数字だけ見ない値下げ提案に乗る前|確認する料金条件

引き止めでよく出るのが、従量単価の引き下げ、基本料金の見直し、数か月の無料・商品券、新会社と同水準にする、といった提案です。数字だけ聞くと魅力的に見えます。
乗る前に確認したいのは、だいたいこのあたりです。
- その単価はいつまで続くか(口頭だけか、書面か、何か月後に見直すか)
- 基本料金・従量・設備利用料の内訳は変わらないか
- 最低契約年数・違約金が新しく付かないか
- 過去の高単価分の精算はあるのか(無いことが多い。期待しすぎない)
- 次回の値上げルールをどう説明するか
「今すぐ決めないとこの条件は消えます」は、よくある急かしです。書面で残らない条件は、あとで「そんな話はしていない」になりやすいです。検針票の単価が翌月から戻っていた、という話も、生活者の不安としてよく聞きます。口頭の値下げだけで切替を止めるのは危険寄りなんです。
比較表を自分で作る(数字は自分の検針票)
紙に3列だけ書きます。
- いまの検針票の基本・従量・月の使用量
- 新会社の提示(申込時の見積)
- 旧会社の引き止め条件(書面でもらったものだけ)
同じ使用量で月額を出し、1年分の差を出します。無料キャンペーンは「何か月分か」を1年分に直して比べてください。3か月無料でも、その後の単価が高ければ、年で見ると損になることもあるんです。
冬前は使用量が増える家が多いので、「今月の請求が下がった」だけで安心しすぎない方がいいです。単価が下がったのか、使用量がたまたま少なかったのかを分けて見てください。夫はここを毎回混ぜます。混ぜると、節約した気になって焼肉に行く、という家計事故が起きます。
違約金や残存設備の精算が絡むなら、違約金・残存費用の確認を別タスクで見てください。保証金の返金は保証金の話です。引き止めの会話に全部混ぜると、カレーに歯磨き粉、になります。名目は分けます。
乗ると決めたとき/断ると決めたとき
乗るなら、条件をメールや書面で受け取り、契約書のどの条項が変わるかを確認してから署名・捺印してください。口頭合意だけで切替を止めた、はあとで揉めやすいです。書面に「適用開始日」「適用期間」「見直し条件」が無いなら、まだ決めない方が安全なんです。
断るなら、前の章の短い文で十分。たとえば「条件は魅力的ですが、切替を進めます」でも構いません。相手の営業成績を心配する必要はありません。自分の契約を選んでいるだけですから。
一度断ったあとに「もう一度だけ」と来ることもあります。同じ文を繰り返してください。新しい論点(親戚の紹介、別のキャンペーン)が増えても、書面が無いなら判断材料に入れません。
度を超えたら相談しつこいとき|相談先と記録の残し方
はっきり断ったあとも訪問が続く、待ち伏せがある、帰れと言っても下がらない、というときは、一人で抱えずに相談します。
- 新しいガス会社の担当:切替手続きの当事者なので、まず共有する。日程調整や注意喚起の相談ができることが多い
- 消費者ホットライン 188(局番なし):近くの消費生活センター等へ案内してもらえる(消費者庁の案内。確認日 2026-09-26)
- 警察:居座り・脅迫めいた言動など、平穏を害する行為が続くとき
記録に残すと話しやすい情報の例です。
- 日時・場所(玄関/電話)
- 相手の氏名・所属・連絡先(名乗った範囲)
- 言われた条件・強要の有無
- 「帰ってください」と伝えた時刻
- 委任状・解約通知の控え
日時と相手の言い方は、スマホのメモに残してください。綺麗な報告書は要りません。息子の連絡帳より雑でも、時系列があれば相談窓口は助かります。
なお、個別の会社名を挙げて「この社は違法」とここに書くことはしません。対応は事実ベースで、管轄の窓口に渡してください。
精神的に消耗したら、その日の夕飯は簡素でいいです。引き止め対応のあとに凝った料理を作る義務はありません。
待ちの1週間を無駄にしない切替までの待ち方|委任状後にやっておくこと
通知が出たあとは、待機だけだと不安が増えます。やることは地味ですが、切替当日が楽になります。
チェック(短く)
- 切替希望日・立ち会いの要否を新会社に再確認する
- 契約書・検針票・保証金の預かり証を1つのクリアファイルにまとめる
- 違約金・設備の残存があるか、契約書の解除条項を読む(詳細はこちら)
- 引き止めが来たら使う短い断り文を、メモアプリの一番上に置く
- 家族に「今日はガスの話が来るかもしれない」と共有する
- 最終月の使用量の目安と、精算方法(口座/振込)を新会社・旧会社の案内で確認する
開栓・閉栓の予約日と、会社変更の切替日は別物です。引越しと重なる人は、日程がカチ合うのでカレンダー色分けがおすすめです。うちは夫が色のセンスがなくて全部赤になり、かえって分からなくなりました。色は2色までがいいです。
立ち会いが必要な点検がある場合、在宅できないと日程がずれます。通勤がある家は、有休か在宅勤務の日に寄せると楽です。子どもが学校の日中の方が、インターホン対応もしやすいです。
戸建てで、そもそも単価が高いままなら、切替先の比較自体を見直す場面もあります。比較サービス経由で進めた人は、提示条件の控えを残してください。主LPの誘導は、料金見直しの文脈でのみ使います。
冬前に会社変更する人がつまずきやすい点
秋から冬にかけては、請求額そのものが上がりやすい時期です。使用量が増えるので、「会社を変えたのに請求が下がらない」と感じることがあります。単価が下がっていても、使用量増で総額が同じ、というパターンです。切替直後の1〜2枚の検針票だけで成否を決めない方がよいです。
引き止め側も、冬前は「今変えると面倒」「寒い時期に工事は心配」と言ってくることがあります。工事自体は屋外のボンベ・メーターが中心で、室内が長時間使えなくなる、とは限りません。不安なら新会社に「作業時間の目安」と「給湯が止まる時間があるか」を聞いてください。抽象的な怖がらせと、具体の作業説明は別物です。
また、年末年始は事業者の工事枠が埋まりやすいです。通知から1週間のルールとは別に、希望日が先になることがあります。カレンダーに「ルール上の最短」と「実際の予約日」を分けて書いておくと、「止まったのでは」という誤解が減ります。
比較サービス経由でも、断り方は同じ
自分で新会社を探した場合も、比較サイトや紹介経由の場合も、旧会社への引き止め対応は同じです。紹介元が代わりに断ってくれるわけではありません。玄関に立つのはあなたです。
ただし、条件の控えや見積のPDFは紹介経由の方が残っていることが多いです。引き止めの口頭条件と並べて見られます。メールの受信箱で「ガス」「見積」で検索し、切替完了まで削除しないでください。うちは掃除好きの夫が「終わったメールは消す」派なので、重要ラベルを付けるようにしています。消えた見積を探す夜は、地味に長いです。
通知前にやっておくと、引き止め週が楽になること
1週間ルールのカウントが動き出す前に、次を済ませておくと、玄関対応の負荷が下がります。
- 新旧の見積と、いまの検針票を同じフォルダに入れる
- 契約書の「解除」「違約金」「設備」のページに付箋を貼る
- 家族の誰が電話を取るかを決める(日中/夜)
- 新会社の担当名・連絡先をスマホの連絡先に登録する
- 「断る一文」をメモアプリの最上段に置く
準備というより、買い物リストに近いです。牛乳・卵・断る一文。並びがシュールですが、買い物リストに入っているものの方が忘れにくい、というだけの話です。
引き止めの条件を「仮で聞く」ときの上限
完全に耳を閉じるのがつらい人向けです。聞くなら、次の3つだけ聞いて打ち切ってください。
- 提示する基本料金と従量単価(税の扱いも)
- その条件の適用期間と、見直しのタイミング
- 書面(メール可)で送れるか。送れないなら検討しない
4つ目以降(商品券、親戚紹介、他社の噂)は、判断に入れません。会話が長くなるほど、こちらの意思が曖昧に見えます。タイマーを5分にセットして、鳴ったら「検討するので書面をください。口頭はここまで」で終える、くらいでちょうどいいです。
切替当日の立ち会いで慌てないために
工事当日は、旧設備の撤去と新設備の設置、点検が続きます。立ち会いが必要な点検があるときは、在宅時間を確保してください。鍵だけ預けて全任せ、は会社によって不可です。
当日に旧会社の人が来るのは、撤去作業として普通にあり得ます。引き止めの延長戦だと思い込んで身構えすぎないでください。作業の人と、営業の引き止めは役割が違います。不明なら名札と用件を確認し、営業なら短い断り、作業なら予定どおり進めてもらいます。
当日の精算や保証金の話が出たら、その場で現金を渡す前に、請求の名目をメモしてください。保証金は別記事、設備残存は別記事です。現場で全部まとめて払うと、あとで内訳が追いにくいです。
よくある質問
Q. 1週間ルールは全国共通ですか?
液石法の施行規則と通達に基づく考え方なので、地域限定のローカルルールではありません。運用の細かい調整は事業者間でありますが、「相当期間は原則1週間」という通達の基準は全国向けです。
Q. 必ず引き止めに来ますか?
来ないこともあります。会社の方針・地域・新旧の関係で違います。来る前提の準備だけしておけば、来なくても損はありません。
Q. 値下げに乗ったら、あとからまた上がりますか?
契約と運用次第です。「絶対に上がらない」とも「必ず上がる」とも言いません。書面の期間・見直し条件を確認し、口頭だけなら切替継続を優先する、が無難です。
Q. 賃貸でも自分で会社変更できますか?
多くの場合、建物所有者や管理会社の判断になります。入居者だけでは変えにくい、と考えてください。本稿の引き止め話は、主に戸建てなど自分で契約主体になれるケース向けです。
Q. 委任状を書いたあとに心変わりしたら?
早めに新会社へ連絡してください。通知の前後で手続きの進み方が違います。旧会社の引き止めに乗って止める場合も、双方への連絡が必要です。一人で黙って止めると、日程だけが進むことがあります。
Q. 引き止め中もガスは使えますか?
切替工事が終わるまでは、通常は旧設備経由で供給が続きます。その期間の使用分は、旧契約の料金で精算される流れが多いです。明細の到着タイミングは会社によります。
Q. 新会社の悪口を言われたら?
具体の根拠(書面・料金表・契約条項)が無いなら、判断材料にしない方がよいです。気になる点があれば、新会社に事実確認を取り、旧会社の口頭だけでは決めないでください。
Q. 1週間より長く待たされています。どうしますか?
正当な事由(精算の同時履行、物理的に撤去がむずかしい供給形態など)がある場合は伸びることがあります。理由の説明が無い・連絡がつかないときは、新会社に事情を共有し、事業者間の日程調整を急いでもらってください。自分だけで旧会社に毎日電話するより、新会社経由の方が整理しやすいことが多いです。
Q. 引き止め中に新会社をキャンセルしたら、違約はありますか?
申込段階・契約書面の内容次第です。比較サービスや新会社のキャンセル規定を確認してください。旧会社に戻る場合も、条件変更の書面が残っているかを見てください。口頭だけの復帰は、あとで条件が曖昧になりやすいです。
まとめ
最後に一つだけ。引き止めの電話が怖くても、会社変更そのものをやめる必要はありません。短いセリフと紙があれば、大半の訪問はそこで終わります。終わらなければ相談先があります。一人で完璧にこなす試験ではありません。
プロパンの会社変更で「すぐ工事されない」のは、液石法まわりの相当期間(通称1週間ルール)があるからです。そのあいだに旧会社の引き止めが来ることはあります。来る/来ないは会社次第です。
意思が固まっているなら、説得ゲームに入らず、短い文で断る。値下げは書面と期間を見てから。しつこいときは新会社と188。待ちのあいだは書類と日程を整える。
不安なのは、たいてい情報不足です。紙と短いセリフがあれば、インターホンの音も少しだけ怖くなくなります。夕飯が焦げる確率も下がります。まずはそこまでできれば十分です。
切替が終わったあとも、最初の検針票は写真に残してください。引き止めで提示された口頭条件と見比べる必要はもう無いことが多いですが、変えてよかったかは、次の検針票の金額で判断します。
