毎日の疲れを癒してくれるお風呂。
気持ちよく入ってリラックスするためにも、やはりお風呂はきれいにしておきたいものですね。
お風呂の汚れにはいろいろな種類がありますが、気になる汚れの1つが
『浴槽に青い色が付いてしまう』という汚れです。
掃除をしてもなかなか取れないこともあって、ちょっと厄介ですよね。
いえいえ、カビではないんですよ。
それに落とす方法もありますから、ご心配なく!
ということで、この記事では
浴槽に付いた青い汚れを落とす方法
について解説します。
ぜひ読んで学んでくださいね!
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浴槽の青い汚れは一体何なのか?
汚れを落とすためには、汚れの正体を知っておくことが大切です。
まず、浴槽に付く青い汚れの正体や性質について、ざっと解説しましょう。
青い汚れの正体と原因
浴槽に付く青い汚れは
『銅石けん』
というものです。
これは、
給湯器や配管に使われている銅のイオンと、石けんや人の体から出た『脂肪酸』が化学反応を起こして浴槽に付着したものです。
この銅石けんは、浴槽にくっついているだけです。
ですから、浴槽そのものが変色しているわけではありません。
また、銅石けんは人の体に害はないので、放置しておいても大丈夫です。
銅石けんが付いている浴槽に入っても、衛生上の問題はまったくないので、心配しないでくださいね。
ただ、ちょっとこすった程度では落ちないので、ちょっと厄介な汚れではあります。
銅石けんはどんな状況で発生する?
銅石けんが発生しやすい状況は、まず
- 給湯器や給湯器の配管に銅が使われている
- 給湯器や配管がまだ新しい
ということです。
銅の配管は、使っているうちに自然に被膜ができ、銅のイオンが流れにくくなります。
でも、新しい銅管はまだ皮膜ができていません。
そのため、銅のイオンが流れていきやすく、浴槽で湯垢や皮脂と反応して、銅石けんになってしまうのです。
さらに
- お風呂のお湯を溜めている時間(滞留時間)が長い
- 固形せっけんや洗顔せっけんを使っている
- 浴槽に湯垢や皮脂、石けんなどが付着している
- 銅石けんが発生しやすい水質である(炭酸ガスが多く含まれている、酸性の水である、残留塩素が多い、水温が高い、井戸水であるなど)
といった要因でさらに発生しやすくなります。
でも、しばらく給湯器を使っていると、だんだん発生しにくくなります。
メモ
なぜ配管などに銅が使われるかというと、銅には
- 銅の表面に自然に被膜ができ、その皮膜があるために腐食しにくい
- 銅の微量金属作用で殺菌作用が期待できる
というメリットがあるからです。
銅の殺菌作用については、詳しくはこちらを読んでくださいね。
マジックリンを活用!浴槽の青い汚れを落とす方法
では、いよいよ『銅石けん』を落とす方法を見ていきましょう。
銅石けん落としにおすすめなのが、『バスマジックリン』です。
そうなんです。
では、使い方を見ていきましょう。
『バスマジックリン』で掃除するだけでも落とせる
銅石けんが浴槽に付いてすぐなら、普通に『バスマジックリン』を使うだけでも落とせます。
使い方は
- 銅石けんが付いた部分にバスマジックリンを吹き付ける
- 2~3分くらい放置する
- 柔らかいスポンジでこする
- 水でよく洗い流す
ただし、1回の掃除では銅石けんを落とし切れないこともあります。
その場合は、
- 日々の掃除の中で毎回洗って、徐々に消えるのを待つ
- マジックリンを使ってパックをする
という方法を試してください。
マジックリンでのパックの仕方は、次に紹介します。
マジックリンでパックをする方法
銅石けんを落とすには、マジックリンでのパックもおすすめです。
やり方は、
- 銅石けんが付いた部分にマジックリンを吹き付け、ラップで覆う
- 銅石けんが付いた部分にキッチンペーパーを貼り、マジックリンを吹き付ける
という2通りの方法があります。
やりやすい方法でパックしてくださいね。
そして、パックをした後は
- 2~3分(長くても10分以内)放置する
- ラップやキッチンペーパーを取り除いて、落ちていない場合はスポンジでこする
- 水でよく洗い流す
という手順です。
なお、ラップとキッチンペーパーでは、それぞれ
ラップ
⇒放置している間に乾燥しにくい
キッチンペーパー
⇒バスマジックリンが流れ落ちにくく、汚れにしっかり接触させられる
というメリットがあります。
キッチンペーパーとラップを使った合わせ技
銅石けん退治には、キッチンペーパーとラップ両方を使ってパックをする方法もあります。
- 銅石けんの付いた部分にキッチンペーパーを貼る
- バスマジックリンをキッチンペーパーに吹き付け、染み込ませる
- その上からサランラップで覆い、2~3分ほど(長くても10分以内)放置する
- ラップとキッチンペーパーをはがしてスポンジでこする
- 水でよく洗い流す
という手順です。
ラップとキッチンペーパー両方を使うと、
バスマジックリンを汚れにしっかり接触させられて、待っている間の乾燥も防げる
というメリットがあります。
キッチン用のマジックリンでも代用できる?
たしかに、『バスマジックリン』はお風呂の汚れに特化した洗剤ですから、効果的です。
でも、キッチン用のマジックリンでもOKです!
『キッチン用マジックリンのほうがコスパが良い』と、お風呂に使う人もいるくらいなんですよ。
そもそも銅石けんは、皮脂などの汚れと反応して発生するものですよね。
キッチン用のマジックリンは、脂分の汚れにも強い洗剤です。
ですから、キッチン用のマジックリンでも効果は期待できます。
ただし、
念のため、浴槽の隅に少しつけてみて、変色したりしないかどうか確かめてから掃除に使ってくださいね。
銅石けん落としにはどんな洗剤が使える?
浴槽の銅石けんを落とせる洗剤は、もちろんマジックリンだけではありません。
- 『ウルトラハードクリーナー バス用』などの浴槽洗剤や湯垢を分解する洗剤
- 『スクラビングバブル バスクリーナー』などの酸性系の洗剤
といった洗剤でも効果があります。
また、キッチン用マジックリンが使えるということは、
油汚れに強いキッチン用の洗剤も、使える可能性があります。
ちなみに、筆者の家では安い台所用洗剤を使っています。
銅石けんが付いたことはないので銅石けんの落ち具合はわかりませんが、普段の掃除なら十分きれいになりますよ。
ただし、
- クレンザーなどの研磨剤が入った洗剤
- 漂白剤
- 強い酸性やアルカリ性の洗剤
は使わないでください。
コーティングがはがれたり変色したりして、浴槽を傷めてしまう可能性があります。
洗剤を使わずに銅石けんを落とす方法
『できれば洗剤を使いたくない』という人もいるでしょうから、洗剤以外の物で銅石けんを落とす方法も紹介しましょう。
- アンモニア水とクエン酸を使う方法
- お酢と塩を使う方法
があります。
アンモニア水とクエン酸を使う方法
アンモニア水とクエン酸を使って銅石けんを落とす手順は
- アンモニア水を、水で10%に薄める
- 銅石けんの付いた部分にキッチンペーパーを貼る
- アンモニア水をキッチンペーパーに吹き付け、染み込ませる
- その上からサランラップで覆い、5分ほど放置する
- ラップで覆っていた部分にクエン酸水やお酢、酸性の洗剤をかけて中和する
- 水でよく洗い流す
『10%に薄める』と書きましたが、
アンモニア水のボトルに『10w/w』『w/v』『v/v』『vol%』と書かれている場合は、薄めずにそのまま使えます。
ただし、アンモニアには刺激臭がありますし、皮膚に付くと刺激を感じます。
なので、
- 窓を開けて換気扇を回すなど、しっかりと換気をする
- アンモニアを吸い込まないようにマスクをする
- 皮膚に付かないように手袋をする
- 目に入ると目を傷める可能性があり危険なので、ゴーグルを着ける
ということを厳守してください。
お酢と塩を使う方法
身近にあるお酢と塩でも、銅石けんを落とせます。
手順は
- お酢と塩を1対1の割合で混ぜる
- 銅せっけんの付いた部分にキッチンペーパーを貼る
- お酢と塩を混ぜた液をキッチンペーパーに染み込ませる
- 乾きそうなら液を足しながら30分くらい放置する
- 柔らかいスポンジでこする
- 水でよく洗い流す
この方法だとコスパも良く、洗剤も使わないで済みます。
ただし、アンモニア水ほどの効果はありません。
すぐ落ちないこともありますが、根気よく掃除してくださいね。
洗剤と洗剤以外、どっちが良い?
『マジックリンのような合成洗剤より、合成洗剤じゃないもののほうが安全そう』っていうイメージってありますよね。
でも
筆者としては、銅石けん落としにはマジックリンなどの洗剤を使うのがおすすめです。
なぜかというと、
- アンモニア水は刺激臭があるし、万が一目に入ると危険なので取り扱いに注意が必要
- お酢と塩だと効果が薄い
ということから、洗剤を使ったほうが早いし楽だからです。
それに、合成洗剤も、使い方を守って使い、最後にしっかり水で洗い流せば十分安全です。
そもそも、一般の人が使って危ないようなものは市販されませんしね。
銅石けんを落とすときの注意点
銅石けんを落とすときには、いくつか注意点があります。
- 洗剤の使い方を守る
- クレンザーなど、研磨剤の入った洗剤でこすらない
- 金属たわしなど、硬いものでこすらない
- 漂白剤や強い酸性・アルカリ性の洗剤を使わない
- 洗剤を使う前に浴槽の端に付けてみて、変色などがないか確認する
- 換気をしながら掃除をする
ということです。
特に、洗剤の使い方は必ず確認してくださいね。
なお、マジックリンの注意書きには『付けてから10分以上放置しないように』とあります。
10分より長く放置する人もいますが、変色などが起きても自己責任になるので注意してくださいね。
銅石けんの付着を防ぐには?
銅石けんが付くのをなるべく防ぐには、
- 普段から掃除をして、浴槽に付いた湯垢や皮脂汚れなどをこまめに落としておく
- お湯をためておく必要がないときは、早めに浴槽のお湯を抜く
- 固形せっけんではなく、ボディーシャンプーを使う
- お風呂に入る前に体を洗い、石けんやボディーシャンプーをよく流してから浴槽に入る
ということを心がけましょう。
普段から掃除をすると言っても、特別な掃除は要りません。
洗剤を使って普通に掃除すれば十分ですし、浴槽の水を抜いた後にシャワーで丁寧に流すだけでも、銅石けんが付きにくくなります。
流すときにスポンジでこすると、より効果的ですよ。
そして、
銅石けんは給湯器や配管が新しいときに付きやすいので、いずれ自然に付きにくくなります。
年月が経つと配管の中に自然と皮膜ができて、銅イオンが流れにくくなるからです。
なので、
- 新しく家を建てた
- 給湯器や配管を交換した
というときは、しばらくの間、無理のない範囲でこまめに掃除をしてくださいね。
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まとめ
浴槽の青い汚れの正体は『銅石けん』。
銅イオンと皮脂汚れや湯垢などが化学反応を起こして青くなり、浴槽に付いたものです。
なので、『バスマジックリン』やお風呂用洗剤、そしてキッチン用のマジックリンなどで落とすことができます。
銅石けんを落とす方法は
- 洗剤を付けてしばらく置き、スポンジでこすって洗い流す
- ラップやキッチンペーパーを使ってパックをし、しばらく置いてからスポンジでこすってから洗い流す
といった方法なので、とても簡単です。
1回では全部落ちないこともありますが、根気よくトライしてくださいね。
銅石けんは、給湯器や配管が新しいうちは付きやすいですが、いずれ付きにくくなります。
それまでは、
- なるべくこまめに掃除をして、浴槽に付いた湯垢や皮脂汚れなどを取り除いておく
- 石けんではなくボディーシャンプーを使う
- 体を洗ったら石けんやボディーシャンプーをよく流してから浴槽に入る
といったことを心がけてください。