リビングの暖房、特に寒い朝の暖房には最強!
と言われているガスファンヒーター。
素早く部屋が温まって、とても使いやすいガス暖房です。
せっかく有能な暖房器具を使うなら、効率よく部屋を暖めたいですよね。
効率よく暖房できれば、快適なのはもちろん、ガス代の節約にもつながります。
では、ガスファンヒーターで、効率よく部屋を暖めるには、具体的にどうしたら良いのでしょうか?
ということで、この記事では、
- 効率よく部屋を温められるガスファンヒーターの置き場所
- ガスファンヒーターの上手な使い方
- 効率よく暖まる部屋にする方法
について解説します。
わりと簡単なので、ぜひやってみてください!
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ガスファンヒーターの置き場所はどこがベスト?
効率よく部屋を暖められるガスファンヒーターの置き場所
ガスファンヒーターは、どこに置くのが良いかというと、
窓側に、窓に背を向ける方向で置く
これがベストです。
なぜ窓側が良いのかというと、
窓のところで冷えた空気を温めて、部屋の中に循環させられるからです。
『窓』は、
- 外の冷たい空気が入り込みやすい
- 部屋の中の空気が窓のところで冷やされる
つまり、部屋の暖かさが、最も逃げる場所なのです。
そこで、ファンヒーターを窓に背を向け、部屋の中に向かって温風が出る向きに置けば、
- 窓のところで冷えた空気を温めて、部屋の中に循環させる
- 窓から入ってくる冷気が部屋の中に広がることを防ぐ
という効果が得られます。
逆に、部屋の中から窓に向けて置く置き方だと、
- せっかく温めた空気が、窓のところで冷えてしまう
- 天井から降りてきた暖かい空気が窓で冷え、その冷えた空気が足元に来て、寒さを感じる
というように、暖房の効果が減ってしまいます。
だからファンヒーターは、『窓に背を向けて、窓側に置く』がベストポジションなのです。
ファンヒーターを窓側に置く時の注意
ファンヒーターを窓側に置くときには、気を付けなければならないことがあります。
それは
- ファンヒーターにカーテンがかかったりしないように置く
- 窓に近づいたときに、蹴飛ばしたりしないようにする
ということです。
窓にカーテンを掛けるのは、暖房にはとても有効です。
でも、カーテンがファンヒーターにかかってしまうと、火事にもなりかねません。
- カーテンを開けた時は、きちんとカーテン留めでまとめておく
- 換気などで窓を開ける時には、風でカーテンがあおられてヒーターにかからないようにする
ということに気を配ってください。
また、窓やシャッターの開け閉めで窓の近くに行くときは、
- ヒーターを蹴飛ばさないようにする
- コンセントやガスコードに足を引っかけたり踏んだりしないようにする
といったことにも注意してくださいね。
ガスファンヒーターの上手な使い方
効率よく暖房をするには、ファンヒーターの選び方や使い方も大切です。
ここからは、何を目安に選ぶかや、上手な使い方について解説しましょう。
ガスファンヒーターの選び方
ガスファンヒーターを選ぶときには
- 家で使っているガスがプロパンガスか都市ガスか
- 木造住宅か、コンクリート住宅か
- ファンヒーターを置く部屋の広さ(畳数)
が大事です。
買いに行くときは、必ずチェックしてから行きましょう。
ファンヒーターのガス種を確認!
まず大事なのが『家で使っているガスの種類』です。
ガスファンヒーターには
- プロパンガス用
- 都市ガス用
があります。
必ず、家で使っているガスに合うものを選んでください。
プロパンガス用のものを都市ガスで、都市ガス用のものをプロパンガスで使うと、過燃焼や不完全燃焼の可能性があり、危険です。
関連記事:ガスコンロの都市ガス用とプロパン用の違いを解説!両用できる?
家の造りと部屋の広さを目安に選ぶ
ガスの種類の合うヒーターの中から
『家の造りや部屋の広さに合う暖房能力』のものを選びましょう。
ガスファンヒーターの仕様を見ると、
木造住宅:7畳まで
コンクリート住宅:9畳まで
などと書いてあります。
この記載を参考にして選んでくださいね。
畳数ではなく『号数』で書いてある場合は、以下の表を目安に選んでください。
号数 | 木造住宅 | コンクリート住宅 |
20号 | 7畳まで | 9畳まで |
30号 | 9畳まで | 13畳まで |
35号 | 11畳まで | 15畳まで |
50号 | 15畳まで | 21畳まで |
豆知識
木造住宅とコンクリート住宅で目安の畳数が違うのは、断熱性能が違うからです。
今は、木造住宅でも気密性や断熱性が高い住宅もあります。
でも、特に『高断熱住宅』でなければ、『木造』を基準に選ぶほうが良いでしょう。
目安より小さめのファンヒーターでも大丈夫?
それはおすすめしません。
広い部屋で暖房能力が低いファンヒーターを使うと、
- 部屋が暖まるのに時間がかかる
- いまひとつ暖かくならない
- 暖房効率が悪くて、余分にガスを消費してしまう
といったことになりかねません。
ですから、節約したいならなおのこと、部屋の広さに合うヒーターを選んだほうが良いですよ!
サーキュレーターや扇風機を使おう
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効率よい暖房のためにぜひ使いたいのが、サーキュレーターや扇風機です。
サーキュレーターや扇風機で部屋の空気をかき混ぜると、部屋の空気が循環し、暖かい空気が部屋全体に行き渡ります。
サーキュレーターや扇風機の使い方のコツ
サーキュレーターや扇風機は、
床(床に近い場所)に置いて、上に向けて回す
という使い方が良いですね。
空気は、
- 温まると上に行く
- 冷えると下に行く
という性質があります。
ガスファンヒーターは、足元から温風を吹き出すので、ファンヒーターの近くは、足元も暖かいです。
でも、放っておくと、暖かい空気が上に行って、天井付近ばかり暖まってしまいます。
せっかく暖房してるのに、座っている場所や足元は寒いままでは、しょうがないですよね。
低い所にも温かい空気が来るように、ぜひサーキュレーターや扇風機を使ってください。
サーキュレーターや扇風機を使うときの注意
サーキュレーターや扇風機を使うときは、
- サーキュレーターや扇風機の風が、ファンヒーターに当たらないようにする
- カーテンがサーキュレーターや扇風機の風であおられてファンヒーターにかからないようにする
- 人に直接風が当たらない場所に置く
ということに気を付けてください。
特に、風がファンヒーターにあたると、火事になる危険性が高くなります。
空気が過剰に送られてくることで、火力が強くなりすぎてしまうことがあるからです。
ファンヒーターの後ろからであっても、風は当てないようにしてくださいね。
もちろん、風にカーテンがあおられてヒーターにかかるような使い方も、厳禁です。
また、人も、サーキュレーターや扇風機の風にあたりすぎると、体によくありません。
サーキュレーターや扇風機の置き場所や風を送る方向にも気をつけてくださいね。
豆知識
換気の時に、サーキュレーターを窓の外に向けて回すと、換気の効率が良くなります。
なるべく短時間で換気をしたいときにはおすすめです。
ぜひ試してみてください。
ガスファンヒーターのお手入れも大事!
ガスファンヒーターの使い方で大切なことの1つが『手入れ』です。
2週間に1度から月に1度は、ファンヒーターの手入れをしましょう。
それ以外にも、『フィルター掃除サイン』などが点いたりした時には、説明書に従って手入れをしてください。
手入れをする時には、
- ガスファンヒーターのスイッチを切る
- ガス栓を閉める
- コンセントを抜く
その後、取扱説明書の手入れの仕方を読んで、手入れをしてください。
ガスファンヒーターの手入れの仕方は、基本的には
- 電気掃除機などで、温風の吹き出し口のほこりやゴミを吸い取る
- 温風吹き出し口の汚れがひどい時は、柔らかい布でふき取る
- ヒーターの表面は、ぬるま湯でよく絞った柔らかい布で拭く
- 裏側のフィルターも、電気掃除機などでほこりやゴミを吸い取る
- フィルターは基本的には付けたままでよいが、汚れがひどい時は、フィルターを外して詰まった汚れを取り除く
と難しくはありません。
手入れをすると、暖房効率も良くなってガスの節約にもつながりますよ!
ただし、分解しての掃除は、絶対にしてはいけません。
万が一、どこか壊してしまって、ガス漏れや発火などの事故が起こったら大変です。
エアコンとの併用で節約
ガスファンヒーターは、部屋が暖まるまでの時間が短く、とても使いやすい暖房です。
でも、ガス代が高くなりがち。
そこで、もしガス代を節約するためには
ガスファンヒーターで部屋を暖め、ある程度、部屋が暖まったらエアコンにバトンタッチする
という方法をおすすめします。
エアコンは、部屋が暖まるまでに、時間がかかります。
でも、室温を維持するのは得意。
ガスファンヒーターで部屋が暖まった後にエアコンに切り替えれば、両方の長所を活かして効率よく暖房できます。
コストもエアコンの方が比較的安いので、この方法はおすすめですよ!
関連記事:ガスヒーターの節約術をチェック!できるだけコスパ良く使う方法!
部屋を『効率よく暖まる部屋』にする方法
『効率のよい暖房』のためには、
効率よく暖房できるように、部屋の環境を整える
ということも大切です。
どんなに上手にファンヒーターを使っても、部屋が暖まりにくい状態だと、暖房の効率も落ちてしまいます。
では、どう部屋を整えていけばよいのか、見ていきましょう。
最も重要なのが『窓』対策
先にも書きましたが、部屋の熱が最も逃げやすいのが、『窓』です。
なんといっても、冷たい外気に一番触れやすい場所ですから。
暖房効率を上げるには、窓に対策を施すことが大切です。
でも、二重窓や断熱窓にするのは、難しいですよね。
そこでおすすめなのが
- 窓枠より10㎝以上長い、厚手のカーテンをかける
- カーテンは、できればレースのカーテンと二重にする
- 窓に隙間があるなら、隙間テープなどを貼ってふさぐ
- 窓に断熱シートを貼る
という方法です。
カーテンは保温効果あり!
カーテンをかけると、
- 窓からの冷気を遮る
- 温めた部屋の温度が窓に直接触れて冷えてしまうのを防ぐ
という効果があります。
あまり短いカーテンだと冷気が部屋に入ってしまうので、窓枠より10㎝以上長いものがおすすめです。
窓の隙間はしっかり防ごう!
また、窓に隙間があると、どうしても部屋が冷えてしまいますよね。
隙間はしっかり塞いでおきましょう。
隙間テープは、100円ショップなどでも手軽に買えますよ。
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断熱効果で暖房効率アップ!
窓に断熱シートを貼るのも効果的。
もちろん、断熱用のシートでも良いですが、少しでも安く上げたいなら、梱包用のプチプチシートでも断熱効果が得られます。
ドアの隙間も塞ぐ
窓同様、ドアの隙間もしっかり防ぎましょう。
これも、隙間テープで防げるものは、隙間テープを使うと良いです。
でも最近の家では、通気性のためにあえてドアと床の間に隙間を作ることもあります。
そんな時は、たとえば『ニトムズ ドア下部シールテープ』のような、ドア下部用のテープを使うのがおすすめです。
こんな感じになります。
ドア下部テープは、透明なものやドアの色に合うもの、クッションタイプや防音もできるものなど、いろいろありますよ。
床で熱が奪われるのを防ぐには
暖房の熱は、
冷えた床に触れることでも奪われてしまいます。
それに、フローリングのままだと、足元が冷えがちですよね。
対策としては、
保温のためにカーペットやラグを敷くことも、おすすめです。
タイルカーペットなら、家具の配置に合わせて敷き詰めることもできますね。
また、カーペットの下に保温シートを敷くと、さらに床からの冷えを遮断することができます。
ただし、
- 保温シートを敷く場合は、滑り止め加工になっているものを使う
- もし床暖房も使っているなら、カーペットは敷かないか、床暖房対応のものにする
ということにも気をつけてください。
関連記事:ガス床暖房が全く暖かくない!暖まらない理由はカーペットのせい?
暖める空間を狭くする
暖める空間が広いと、どうしても暖まるまでの時間も、ガス代もかかってしまいます。
ドアやふすまを閉めるなどして、なるべく部屋のサイズを小さくしましょう。
『2部屋繋がっていて、片方しか使わないけど間に仕切りがない』というような場合は、
突っ張り棒を利用してカーテンで仕切っても良いかもしれませんね。
ふすまやドアほどの効果はありませんが、いくらか違いますよ。
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効率よく暖めるなら『湿度』にも気を配ろう
湿度は、50~60%くらいになるようにしてください。
加湿器を使っても良いですし、
- 水の入った器を置いておく
- 洗濯物や絞ったタオルをかけておく
といった方法もあります。
なぜ湿度の話をするかというと、
湿度が上がると、体感温度も上がるからです。
たとえば、夏。
湿度が高いと暑く感じますよね。
でも、同じ気温でも湿度が低いと、いくらか暑さが和らぎます。
それと同じで、
冬も湿度が高い方が、いくらか暖かく感じるのです。
湿度を上げると、風邪やインフルエンザ、肌の乾燥を防ぐ効果もあるので、一挙両得ですよ。
番外編 インテリアの色でも暖房効率を上げられる!?
たとえば、
- 暖色のカーテンやベッドカバー、ブランケットなどを使う
- 照明の色を暖色系にする
というのも、暖房効果アップの方法になりそうです。
というのは、単に『あったかそうな色だから』というだけではありません。
カネボウによる実験では、
『赤い照明の部屋にいると、2分で抹消皮膚温度が2度上がった』
という結果が出ました。
つまり、
視覚から体感温度を上げられる可能性がある
ということです。
体感温度が上がれば、その分、ファンヒーターの温度を控えめにできますね。
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まとめ
ガスファンヒーターで、効率よく部屋を暖かくするためには、
ガスファンヒーターを窓側に、窓に背を向ける方向に向けて置く
ということが大切です。
さらに
- 部屋の広さに合ったガスファンヒーターを買う
- サーキュレーターや扇風機を上に向けて回し、部屋の空気をかき混ぜる
- 2週間から1ヶ月に1度は、ファンヒーターの手入れをする
- エアコンと併用する
- 窓にカーテンをかける、カーペットを敷くなど、熱が逃げにくい部屋にする
といった方法で、暖房効率はアップします。
特に、ファンヒーターを窓側に置くことと、サーキュレーターや扇風機を使うことは、暖房効率化の基本です。
そして、
- カーペットを敷く
- ドアやふすまを閉めるなどして、暖める範囲をなるべく狭くする
- 湿度を50~60%に保つ
といったことでも、暖房の効率を上げられます。
できることから取り入れて、寒い冬を快適に乗り切ってくださいね!