プロパンガスのボンベを個人で所有して、バーベキューやキャンピングカーなどで使う人もいます。
個人で所有しておけば、いつでも好きな時に使えます。
でも、ガスボンベを個人で所有する時に気になるのが、
ガスを充填してもらうときの料金
ですよね。
それも大事なポイントです!
ということで、この記事では
- プロパンガスボンベを持ち込みで充填してもらうときの料金
- プロパンガスボンベを持ち込みで充填してくれる業者
について解説します。
プロパンガスを使う移動販売や『プロパンガスを個人で持っておこうかな』、と考えている人は、ぜひ読んでくださいね!
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ボンベにガスを充填する料金と費用
ガス業者にガスボンベを持ち込んで、プロパンガスを充填してもらうことを『質量販売』と言います。
文字通り、
買ったプロパンガスの量に応じて、料金を払う
というシステムです。
では、質量販売でのガス料金や、必要な費用について、見ていきましょう。
なお、実際の料金や費用は、ガス業者によって違います。
質量販売をしてもらうときに、必ずガス業者に確認してくださいね。
質量販売のガス料金はどのくらい?
まず気になるのが、ガスの料金ですよね。
料金は
1kgあたり、だいたい440円~800円前後
のことが多いです。
かなり幅がありますが、これはガス業者や地域によって、料金が違うからです。
家庭などでガスボンベから供給して使うガスも、従量単価で300~700円代と、かなり差がありますよね。
それと同じで、質量販売でも、ガス料金はガス業者や地域によって差があるのです。
家庭への供給と違う点は、
『基本料金は必要ない』
というところです。
ガスの配管や検針などの費用などがかからないので、基本料金はかかりません。
ただし、
- 手数料や配送料など、ガスそのもの以外の費用
- 質量販売をしてくれるガス業者までの交通費や、ボンベを配送してもらう費用
などがかかる場合があります。
メモ
なお、質量販売をしてくれるガス業者を探すのも、けっこう大変です。
なので、ガスボンベを買う前に、質量販売をしてくれるガス業者を見つけておいたほうが良いでしょう。
このことについては、記事の後半で詳しく解説します。
ガスボンベやガスボンベ周りの器具などにかかる費用
ガスボンベを個人で所有するときにかかるのは、充填の料金だけではありません。
最初にガスボンベを買うときには、
ガスボンベ本体
⇒サイズにもよるが、最も小さい2㎏ボンベで9,500円~
接続器具(調整期やホース、ヒューズコックなど)
⇒7,000円くらい~
消火器(移動販売の場合は10型以上の業務用が必要)
⇒業務用で3,000円くらい~
といったものも買う必要があります。
さらに、
質量販売の手数料
⇒ガス業者による
充填してもらったボンベを配達してもらう場合の配送料
⇒ガス業者や、配達場所までの距離による
最初にガスを充填するときや、前に充填してから4年以上たって充填するときの点検
⇒2,500円くらい
製造年月日から3年、もしくは5年で受ける耐圧検査
⇒3,000円くらい
などの費用もかかります。
そうなんです。
でも、
どれも安全を守るためですから、必要なものはきちんと用意して、必要な検査もきちんと受けてくださいね。
関連記事:プロパンガスのボンベを購入する方法!新品と中古の値段をチェック
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個人の持ち込みでガスを充填してもらえる業者は?
ガスを質量販売してくれる業者は、以前に比べ減ってきています。
ですから、個人のボンベ持ち込みでガスを買うことは、難しくなっているのが実情で、
『可能』と言うより、『不可能なわけではない』と言ったほうが合っている
という状況です。
ここからは、断られることが多い理由や、どうやって業者を探すかについて見ていきましょう。
なぜ質量販売は断られやすいのか
質量販売をしてくれるガス業者が減ってきている理由としては、
- 保安や容器管理などが難しい
- 採算が合いにくい
- 移動販売車などで使う場合、『事業者から30分以内で行ける場所でしか供給してはいけない』というルールが守りにくい
といったことがあります。
保安や容器管理の問題
ガス業者が質量販売を控える大きな理由になるのが、
『保安や容器管理が難しい』
ということです。
本来は、ガスボンベやガス圧調整器は、ガスの業者側で管理することになっています。
でも、個人所有のガスボンベだと、ガスボンベなどがきちんと管理できる保証がありません。
では、どうして以前は質量販売ができたかというと
『ガスを扱う資格を持ったガス業者が携わっているとみなす』
という、暗黙の了解で販売していたからです。
でもやはり、保守管理がガス業者の手を離れてしまうと、
- 資格を持った人による、きちんとした点検や管理が徹底されにくい
- ガスの使い方についての説明がきちんと伝わっていなかったり、使う人がきちんと守れなかったりする
といったこともあり、事故に至ってしまうケースが多いのです。
そのことから経産省は、質量販売が法律を守って安全に行われているかどうか、調査するように通達を出しました。
でも実際には、ガスを買った人がその後どう扱っているかを把握することは、難しいですよね。
となれば、ガス業者としては、
『万が一のことを考えると、質量販売しないほうが良い』
と判断するのも、無理のないことなのです。
こういったいきさつから、質量販売を自粛したり条件を設けたりする業者が増えているのです。
豆知識
質量販売をするガス業者でも、
- 普段からプロパンガスを契約している人にしか、質量販売をしない
- キャンピングカーや移動販売など、移動して使う場合には販売しない
- 移動しない使用でも、使い方の状況によっては販売を断る
など、条件を設けていることもあります。
特に質量販売が難しいケース
質量販売してもらうハードルは高いですが、特に質量販売をしてもらうことが難しいのが
- 移動販売車
- キャンピングカーでの使用
など、ガスを買った後に移動することを前提にした購入です。
これらの場合は、
ガス業者としては、基本的に質量販売は断らざるを得ません。
なぜかというと、さきほどの保安や容器管理の問題に加えて、
『【ガスを供給するのは事業所から30分以内に行ける場所】という原則が守れない』
という理由が加わってしまうからです。
ガス業者には、『保安距離』と言って、『万が一の時にすぐ駆け付けられる距離内でガスを販売する』というルールがあります。
でも、移動販売車やキャンピングカーなどは、ガスを買った後どこへ行くかわかりません。
かといって、
『ガスの販売店から30分以上かかる場所には行かないでください』
というわけにはいきません。
だから、断られることが多いのです。
豆知識
本来は、移動販売車は質量販売OKになっています。
でもガス業者としては、責任を持ってガスを売ることが難しいため、販売を自粛してしまうところが増えています。
質量販売してくれる業者を探すには
質量販売をしてくれない業者が増えているとはいえ、ガスを買えないと困りますよね。
では、どうやって質量販売を引き受けてくれる業者を探せばよいのでしょうか。
方法としては、
- 家のプロパンガスで契約しているガス業者に問い合わせる
- 家で契約しているガス業者に、質量販売をしているガス業者を紹介してもらえないか、聞いてみる
- キャンピングカーの場合は、車の販売会社とガス業者が提携していることもある
- ガス業者に総当たりで問い合わせる
- ガス業者変更サービスで情報が得られる可能性もある
といった方法が挙げられます。
契約しているガス業者に問い合わせる
質量販売をしているガス業者には
ガスを契約しているお客さんにだけ、質量販売をします。
というところもあります。
ですからまずは、契約しているガス業者に質量販売について問い合わせてみてください。
そして、もしその業者に質量販売を断られたら、ダメ元で
『質量販売をしているガス会社を教えてもらえませんか?』
と聞いてみるのも手です。
キャンピングカーや移動販売車でガスを使う場合
まずキャンピングカーですが、キャンピングカーを売っているお店とガス業者が提携しているケースもあります。
なので、
キャンピングカーを買う時に、ガス業者についても聞いておくと良いですよ。
移動販売車については、『車の販売会社とガス業者が提携していることがある』という情報は見つかっていません。
でも、提携している、もしくは移動販売車の業者が何か情報を知っている可能性もあります。
なので、移動販売車でプロパンガスを使うなら、
移動販売車の使用を検討する、もしくは購入する時点で、
- 移動販売車を売っている会社に、質量販売してくれるガス業者について聞いておく
- すでにプロパンガスを使って移動販売をしている人に、ガスをどこで買っているのか聞いてみる
といった方法をおすすめします。
ガス会社に総当たりで探す
契約してるガス業者でも車を売っている業者でも情報がなかった…。
そんな時は、ガス業者に総当たりです。
実際に総当たりをして探した人が使ったマップやリストを紹介しましょう。
ELG LPガス供給パートナー募集 (※ガス業者紹介は有料)
⇒下のほうに『ELG全国LPガス加盟店ネットワーク』のマップがあります。
ヨドバシ.comのガス会社リスト (無料)
⇒ヨドバシ.comのサポートセンターでも、ガス業者の相談を受けているとのこと
⇒所在地のPDFデータ、もしくは『LPガススタンドマップ開設!』のボタンからマップで探す
ただ、やはり個人の持ち込みでの充填販売は、断られる確率が高いです。
ですから、粘り強くトライしてくださいね。
ガス会社変更サービスに聞いてみる
これはあくまでも『可能性がある』という範囲でしかありませんが、
ガス会社変更サービスでも、質量販売をしている業者についての情報が得られるかもしれません。
ガス会社変更サービスは、ガス業界にとても詳しいです。
何か教えてくれるかもしれないので、ダメもとで問い合わせてみるのも手です。
関連記事:【2021最新】ガス料金を節約するプロパンガス会社変更サービス比較
ガスボンベのレンタルを利用するのもおすすめ
そうなんです。
ですから、
もし頻繁に使うのでなければ、ガスボンベのレンタルを利用するのもおすすめです。
レンタルのボンベは、デメリットとして
- 使える期間が限られる
- レンタルするときには『使う場所に近い業者』を探す必要がある
- 使う日の2週間前には申し込みをする必要があり、使いたいときにすぐ使えるわけではない
- 予約が混んでいると、使いたい日に借りられないこともある
といったことはあるものの、
- ガスボンベを使わない時は、自分で管理しなくて良い
- 点検し、充填したものをレンタルしてもらえる
- 頻繁に使うのでなければ、ガスボンベを買うよりコストが安い
というメリットがあります。
『ガスボンベを自分で買うかどうか迷っている』という時も、買う前に、試しにレンタルで使ってみるのも良いですよ。
ガスボンベのレンタルについては、こちらの記事で詳しく書いています。
併せて読んでくださいね。
関連記事:プロパンガスボンベのレンタル料金をチェック!おすすめ業者は?
ガスを運搬する時にも注意を
ガスボンベを自分で買うにしてもレンタルするにしても、
ガスボンベを持ち運ぶ時には細心の注意が必要です。
たとえば、車両で運ぶときには
- 一般車両に積んで運べるのは、合計16㎏以下で、1つのボンベが8kg以下
- ボンベは立てた状態で積む
- ロープなどでしっかり固定し、ボンベが転倒しないようにする
- 高温の車中に放置しない
- ガスボンベの近くでは、火気厳禁
といった注意が必要です。
特に、気温が高い時期は、車の中の温度は上がりやすいです。
危険なので、絶対に車の中に放置しないでください。
また、持ち運ぶガスの容量などによっては
- 警戒票の表示
- 必要な工具を車に積んでおく
- 法定講習の受講
が必要になることもあります。
ガスボンベを持ち運ぶときには、
ガスを扱う時の基本的な注意事項に加えて、業者からの指示や注意事項を、必ず守りましょう。
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まとめ
ガスボンベを持ち込みで充填してもらう時の料金は、
だいたいの目安として、440~800円くらいです。
ただ、
- ガスボンベ本体
- 接続器具
- 点検や耐圧検査
- 消火器
などにも、費用が掛かります。
そして一番の問題は、
『質量販売してくれるガス業者を見つけにくい』
ということ。
質量販売してくれる業者が少ないのは、安全性を考えてのことです。
使う側にとっては不便ですが、質量販売を利用するなら、がんばって探すほかありません。
業者が見つからない、個人で所有するのはハードルが高いと感じるなら、ガスボンベのレンタルがおすすめです。
使う日数が少ないなら、費用面でも管理の面でも、ボンベを買うよりも楽ですよ。
そして、ガスを使うのに最も大切なことは
『安全に使う』
ということ。
ガスを扱うにあたって業者から指示されたことは、必ず守ってくださいね。