イベントやアウトドアでの料理などで、プロパンガスを使うと、
使いたいと思ったときに、すぐガスボンベを使えたらいいのにな…
思ったりするものです。
ただレンタルだと、予約が混んでいると思うように借りられない場合もあります。
実は、プロパンガスのボンベは、個人で購入して所有することもできるんです!
でも、ガスボンベを個人で購入するには、『購入方法』や『値段』が気になりますよね。
ということで、今回は、
- プロパンガスボンベを購入する方法
- プロパンガスボンベを買う場合、値段はどのくらいか
をチェックしていきます。
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プロパンガスボンベの購入方法
ガスボンベを買う前に、質量販売の業者を探す
ガスボンベを買うより先に、必ずしなければならないことがあります。
それは、
プロパンガスの質量販売をしてくれる業者を見つけることです。
『質量販売』とは、客が持ってきたボンベにガスを充填して売ることです。
これは、ガスボンベを安く買えるところを探すより、大事です。
なぜかというと、
近年は質量販売をしてくれる業者が減っているからです。
また、質量販売をしていたとしても
- 普段からガスを契約している人にしか質量販売しない
- ガス業者から一定の距離以内でないと質量販売しない
- 移動販売車やキャンピングカーでの使用など、移動して使う前提での質量販売はしない
など、質量販売に条件を設けているガス業者もあります。
つまり、
ガスボンベそのものを買うのは簡単でも、中身のガスを買うのが難しいのです。
ガスボンベを買ってしまってから、ガスが買えない…なんてことになったら、残念ですよね。
なので必ず買う前に、質量販売をしてくれる業者を探してください。
なお、質量販売をしている業者の中には、
- ガスボンベも売っている
- 充填済みのガスボンベを売ってくれる
という業者もあります。
質量販売をしてくれる業者が見つかったら、そこでボンベを買えるかどうかも、チェックしてください。
新品のガスボンベを買う方法
では、実際にボンベを買う時の話に行きます。
まず、新品で購入する場合の買い方です。
新品のガスボンベは
- ガス業者
- ネット通販
で買うことができます。
それぞれの買い方について、詳しく見ていきましょう。
ガス業者から買う場合
ガス業者からボンベを買いたいときは、
- ネットなどで、プロパンガスボンベの販売をしているガス業者を見つける
- 個人に売ってくれるかどうか、問い合わせる
という手順がおすすめです。
なぜ問い合わせたほうが良いかというと、
ガスボンベを販売していない業者や、個人には販売しない業者もあるからです。
ガス業者のところにいきなり行って『ボンベ売ってください』と言っても買えない可能性があるので、まず問い合わせてみてください。
ネット通販の場合
ネット通販の場合は、個人でも購入することが可能です。
ただし、
- 購入する前に商品ページをよく読んで、商品の内容と注意事項などを確認する
- わからないことは注文する前に問い合わせる
ということを忘れないでください。
ショップによっては、注文したらキャンセルできないことがあるからです。
ネット通販でも、ガスボンベの取り扱いは、多くはありません。
調べてみたところ、2020年11月8日現在でガスボンベの取り扱いは
楽天
⇒2kg、5㎏、8㎏のボンベは取り扱いがあるが、10㎏は取り扱いなし
Amazon
⇒5㎏、8㎏のみ取り扱いあり
その他の通販サイト
⇒ガスボンベの取り扱いなし
という状況です。
なお、ガスボンベは、たとえ中身が入っていなくても、離島への発送はできません。
その他、配送の条件があったりもするので、しっかり確認してください。
中古のガスボンベを購入する場合
ガス業者やネット通販で中古のガスボンベを売っているところは、筆者が調べた限りでは、ありません。
- ネットオークションサイト
- フリマサイト
- 譲渡サイト
などで出品されたボンベを購入することはできます。
ですが、ネットオークションやフリマサイトで中古のボンベを買うことは、おすすめしません。
安全を守るために必要な管理が十分できない可能性があるからです。
なぜオークションやフリマサイトでガスボンベを購入することをやめたほうが良いのか、詳しく見ていきましょう。
所有者変更の手続きができない可能性がある
『ガスボンベの所有者が変わった時には、速やかに所定の手続きに従って容器の所有者をガスボンベに表示する』
ということが、法律で義務付けられています。
この手続きをしないと、ガスを充填してもらえないばかりか、法律違反になってしまいます。
ですから、中古のガスボンベを買ったら
- ガスボンベの所有者変更の手続きをする
- ガスボンベに管理記号番号を打刻する
という手続きが必要です。
でも、オークションやフリマサイトなどの個人売買では、相手が登録変更の手続きに協力してくれるか、わからないですよね。
また、『売主が、そもそも手続きが必要なことを知らない』ということもあり得ます。
メモ
ガスボンベの所有者を登録する規則には罰則もあり、違反した場合は、『6ヵ月以下の懲役もしくは50万円以下の罰金、またはこれを併科』です。
販売業者では『出品しないように』と言っている
ガスボンベを販売している業者では、
『使用済みのガスボンベを安易にオークションなどに出さないでください』
と言っています。
オークションなどで個人売買されると
『所有者の変更がきちんと行われず、登録してある所有者と実際の所有者が違ってしまう』
ということも起こりかねず、
万が一事故などがあった場合に、責任を持って対応できなくなってしまう可能性があるからです。
ガスボンベの宅配を受け付けない業者も多い
ネットオークションやフリマサイトで、空のガスボンベを買えたとしても、
大手の宅配便会社では、配送を断ることがほとんどです。
ガスボンベは、あくまでも『危険物』扱いされることが多いからです。
出品者がそのことを知らずに出品していた場合、
- 配送ができず、取引がキャンセルになる
- 配送を受けてくれる業者を探した結果、送料が高くなってしまう
という可能性もあります。
ネットオークションやフリマサイトで買う場合は
『それでもネットオークションやフリマサイトで買いたい』
という人もいるかもしれないので、その場合に注意することについて、お話ししておきましょう。
どんな注意点があるかというと、
- 充填期限がしっかり画像に写っているものを選ぶ
- 画像や説明書きなどをよく確認する
- ガスボンベの所有者変更手続きや配送方法について確認する
- わからないことは、出品者に質問する
- 出品者の評価なども、きちんと確認する
ということです。
充填期限を確認!
プロパンガスボンベには『充填期限』があります。
この『充填期限』を過ぎたら、再検査をし、合格しないとガスを充填することができません。
もちろん、検査には費用もかかります。
『買ってすぐ充填期限が来て、再検査』というのでは、使いにくいですよね。
ですから、充填期限は必ず確認し、なるべく充填期限まで間があるものを選んでください。
もちろん、充填期限が確認できないものは、買ってはいけません。
画像や説明書きをよく確認!
『画像や説明書きなどをよく確認する』のは、ネットで個人売買する時の基本です。
とくに、ガスボンベはガスを入れるので、安全性が大事です。
- 画像がない
- 画像があいまい
- 説明書きの情報が不足している、わかりにくい
などという場合は、購入を見送ってください。
また、オークションサイトなどでは、使えなくなったガスボンベを出品している人もいます。
出品のタイトルに『ジャンク品』『充填期限切れ』などと書いてあればわかりやすいのですが、必ずしも書いてあるとは限りません。
価格の安いものは、ガスボンベとして使えないものも多いので、よく確認してください。
手続きや配送について確認しよう!
ネットオークションやフリマサイトでガスボンベを買うときには、
- 所有者変更の手続きはどうするのか
- どういう方法で配送するのか
を必ず確認してください。
買った後、『出品者が所有者変更の手続きに応じてくれない』なんてことになったら、ボンベにガスを入れられないですからね。
『所有者変更をする手続き』については、
で、問い合わせてください。
そして、配送方法にも注意が必要です。
ヤフオクでは、配送方法として『佐川飛脚宅配便』としている人も多いのですが、
佐川飛脚宅配便では、『危険品は取り扱いできない』とのこと。
(佐川飛脚宅配便『ご利用上の注意』より)
空のプロパンガスボンベが『危険品』に当たるかどうかは明記されていません。
ただ、落札する前に、佐川飛脚便に『空のプロパンガスボンベを配送してくれるのかどうか』確認することをおすすめします。
わからないことは質問しよう!
これはネットでの個人売買では基本です。
画像や説明書きからわからないことがある場合は、遠慮なく出品者に質問しましょう。
『わからないけど、まあいいか』と買ってしまうのは、心配が残りますよね。
まして、安全性が重要なガスボンベを買うのです。
『納得し、安心して取引できる』ことは、とても大切ですよ!
出品者の評価も必ずチェック!
これも基本です。
出品者の評価や、以前に購入した人のコメントには、必ず目を通しましょう。
安心して取引できそうな人かどうかの、判断材料になります。
ネットオークションやフリマサイトでは、時々
- 説明書きと違う
- 不良品などを送られる
というトラブルが起きることがあります。
そういったトラブルを、できるだけ回避するためです。
値段だけで決めず、きちんと対応している人かどうかも考えて、買ってください。
新品と中古、買うならやはり新品を
安く買える中古のガスボンベは、魅力的ですよね。
でも、新品で買うことをおすすめします。
なぜかというと、
- 安全性が確実
- 所有者登録などの手続きが、新品のほうが楽
だからです。
もちろん、中古のガスボンベが、必ず危ないわけではありません。
ただ、前に使った人が、必要な検査を確実に受けている保証はありません。
検査の有無なども正確に伝えてくれる出品者であればよいのですが、必ずしもそうとも言えません。
また、先に書いたように、
ネットオークションなどでの個人売買は、所有者変更の手続きなども煩雑になるかもしれません。
そういったことを考えると、新品のほうが、買うのも使うのも安心です。
ガスボンベと一緒に購入が必要なもの
ガスボンベを使うには
- 調整器
- ニップル
- ホースバンド
- ホース
- ヒューズコック
といった器具が必要です。
こういった器具は、
器具だけのセットで売っていることも、ボンベとセットで売っていることもあります。
多くの場合、セットのほうが安くなります。
また、確実に合うものがセットになっているので、セットで買うのがおすすめです。
プロパンガスボンベの値段は?
では、プロパンガスボンベの値段は、いくらなのでしょう?
新品と中古、両方の場合をチェックしていきましょう。
新品のガスボンベの値段
新品のガスボンベがいくらか、調べてみました。
ボンベのサイズ | 店舗での販売 (ガスボンベ本体のみ) | 楽天・Amazon (ボンベ本体+調整器などのセット価格) |
2kg | 9,500円~11,000 | 14,157円 |
5kg | 9,000~11,660 | 13,600~22,000円 (単品で12,000円) |
8kg | 10,000~13,500 | 20,874~25,188円 |
10kg | 11,500~15,800 | (取り扱いなし) |
(価格は2020年11月8日現在)
※ネット通販では、調整器やガスホースなどとのセット販売が多いです。
ガスボンベ本体のみで買った場合は、このほかに
- 調整器
- コック
- ホース
といった周辺器具と送料、消費税がかかります。
トータルで安いところを探してみてくださいね。
中古のガスボンベの値段
ネットオークションやフリマサイトでは、どのくらいの値段がついているのか、こちらも調べてみました。
充填期限が切れていないものだと、筆者が調べた時点の価格で
5㎏
⇒4,980円
8㎏ボンベ
⇒11,000円
10㎏ボンベ
⇒7,980円
充填期限が切れているものでは、
安いもので1,000円台から3,000円くらいでした。
ただし、先に書いたように、
ネットオークションなどで買う場合は、値段だけで決めて買うのはおすすめしません。
商品の説明や出品者の状況など、よく確認してください。
プロパンガスを充填する料金はどのくらい?
ガスボンベを持っていても、中にガスを入れなければ使いようがないですよね。
では、プロパンガスを充填するには、どのくらいの費用がかかるかというと、
5㎏充填
⇒2,100~5,000円
8㎏充填
⇒3,100~8,000円

そうなんです。
プロパンガスの価格は業者によって、かなりの開きがあります。
ですから、ここに書いたより高い場合もあり得ます。
メモ
充填済みのガスボンベを売っている業者もあります。
関連記事:プロパンガスをボンベに充填する料金を解説!個人で持ち込みは可能?
ガスボンベと別々に買うよりおトクなこともあるので、充填済みボンベの購入も検討してみてください。
ガスボンベには検査費用もかかる
ガスボンベは、
6年に1度の耐圧検査が、法律で義務付けられています。
また、先にも触れましたが
- 充填期限が切れたボンベ
- 検査期限が切れているボンベ
を使うには、再検査が必要です。
この検査に合格しないと、ガスを充填することはできません。
この検査料金も業者にもよりますが、目安として3,000円程度の費用がかかります。
また、初めてボンベにガス器具を取り付ける時は、ガス器具の検査があります。
その後も、ガス器具は4年に1度の検査が必要なので、これも必ず受けてくださいね。
プロパンガスボンベを所有するなら
ここからは、ガスボンベを個人で所有する時に大事なことや、管理などについてお伝えします。
ガスボンベの管理にも気を付けて!
ガスボンベは、ガスを入れているものです。
使う時も使わない時も、しっかり管理しなければなりません。
ガスボンベを設置する時は、
ガスボンベを設置する基準
- 火気から2m以上離して設置する
- 車両などがぶつかったりしない、安全な場所に設置する
- ガスが滞留しない、風通しの良い場所に設置する
- ボンベは安定した場所に設置し、転落、転倒しないようにする
- ガスボンベの腐食を防ぐため、水はけのよい場所に設置する
- ガスボンベの温度は40℃以下に保つ
- バルブなどが損傷を受けないように対策をする
という基準が設けられています。
また、管理する場合についても、設置基準に加えて、
ガスボンベを管理する基準
- ガスボンベ置き場には、携帯電灯以外の灯火を持って入らない
- ガスボンベを保管する設備は、不燃性や難燃性の素材で作った屋根や遮蔽板などを設ける
- 万が一ガスが漏れた場合にもガスが滞留しないよう対策をする
- 鍵をかける
といった対策をする必要があります。
このような基準は、プロパンガスを安全に使ったり管理したりするためのものです。
ガス業者や販売店にも注意事項などをよく聞いて、必ず守ってください。
こんな時にはガスボンベのレンタルがおすすめ
- ガスボンベの管理が大変そう
- 充填してくれる業者が見つからない、探すのが大変
- ガスボンベを買っても、頻繁に使うわけじゃない
ということなら、ガスボンベのレンタルがおすすめです。
レンタルだと
- 早めにレンタルの予約が必要
- 使える日数が限られる
といったデメリットもあります。
でも、年に1週間程度しか使わないのであれば、購入するよりコストが抑えられます。
購入するか迷っているなら、まず試しにレンタルで使ってみることをおすすめします。
関連記事:プロパン(LP)ガスボンベのレンタル料金をチェック!おすすめ業者は?
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まとめ
新品のボンベは、ガス業者や通信販売で購入が可能です。
ただ、持ち込みのガスボンベにガスを充填して売ってくれる業者は、減ってきています。
ガスボンベを買う前に、充填してくれる業者を探しておいてください。
値段は、5㎏ボンベの場合で
新品
⇒1万円前後
中古の充填期限前
⇒5,000円くらい
中古の充填期限切れ
⇒1,000~3,000円くらい
でも、ネットオークションなどでの個人売買は
- 所有者変更の手続きがしにくい可能性がある
- 検査などをきちんとしていたかどうかが確実ではない
といったことから、筆者としてはおすすめしません。
そして新品、中古に関わらず、ガスボンベは基準を守って、しっかり管理しましょう。
とくに『火器は絶対に厳禁』ですよ!
基準を守って正しく管理し、正しく使えば安全に使うことができるのが、プロパンガス。
ぜひ、活用してください!