生活の中で、『お湯を沸かす』っていうこと、よくありますよね。
お茶を入れたり、ゆで物をしたりする時にも沸かしますし、お風呂やシャワーでも、お湯を使います。
ところで、家庭で使うエネルギーには、ガスや電気がありますが、
『お湯を沸かす』時には、ガスと電気、どちらを使うのが、料金が安く済むのでしょうか?
できることなら、なるべくコストの安い方法で沸かしたいものですよね。
ということで今回は、『お湯を沸かす』という場面に注目して、
- プロパンガス
- 都市ガス
- 電気
この3つのうち、どれが一番コストが安いか、比較してみます。
それぞれの場面での節約方法も紹介しているので、ぜひ読んでくださいね!
スポンサーリンク
お湯を沸かす時にかかるガス代と電気代のコストは?

キッチンでお湯を沸かすコストが安いのは?
今回は、
- 従量単価500円のプロパンガス
- 従量単価300円のプロパンガス
- 都市ガス
- 電気
の4つで、お湯を沸かす時のコストを比べてみます。
なお、コストの比較は、あくまでも一定の条件にそろえた場合の試算です。
実際にコンロや電気ポット、給湯器を使う場合は
- 契約しているプロパンガス、都市ガス、電気の料金体系や従量単価
- 気温や水温などの、環境による条件
- コンロや給湯器の使い方や設置場所の環境
- コンロや給湯器の熱効率や性能
- 家族の人数やライフスタイル
など、いろいろな要素によって、結果は変わってきます。
なので、この記事の結果は『大まかな目安』として、捉えてください。
お湯を沸かすのにかかるコスト比較 キッチン編
ではまず、キッチンでの、料理などのためにお湯を沸かす場合を想定して、比べてみましょう。
ここで使う器具は、電気ケトルやIHコンロ、やかんなどを想定しています。
キッチンでお湯を沸かす場合、一番コストが安いのは?
結論から言うと、コストが安い順に
1位:都市ガス
2位:従量単価300円のプロパンガス
3位:電気
4位:従量単価500円のプロパンガス
となりました。
やはり、従量単価が高いと、プロパンガスは不利ですね。
プロパンガス、都市ガス、電気でだいたいどのくらいの差がある?
では、だいたいどのくらいの料金になりそうか、見てみましょう。
- プロパンガスは従量価格500円と300円(適正価格)の2種類
- 都市ガスは従量価格142円
- 電気は、東京電力の『従量電灯B』の料金で、19.52円/kWh
- 15℃の水を100℃まで温度を上げる
という条件で比べてみます。
プロパンガス | 従量単価500円 | 約3円 |
従量単価300円 | 約1.8円 | |
都市ガス | 従量単価142円 | 約1.7円 |
電気 | (19.52円/kWh) | 約2.1円 |
こうしてみると、
従量単価が安いプロパンガスなら、都市ガスと大きな差はない
ということがわかりますね。
なお、電気には、
深夜電力が安くなるプラン
もあります。
その場合は、深夜電力ではだいたい1.3円くらいになる可能性もありますが、
あくまでも、『深夜料金の時間帯にお湯を沸かせば』の話です。
深夜電力が安くなるプランの場合は、昼間の電気料金が高くなることが多いので、気を付けてください。
関連記事:プロパンガスとIHケトルでお湯を沸騰させると光熱費が安いのはどっち?
お湯を沸かすのにかかるコスト比較 給湯器編
次に、給湯器でお湯を沸かす場合について見てみましょう。
ガス給湯器と電気給湯器の比較
では、ガス給湯器と電気の給湯器ではどうでしょうか。
こちらは
ガス…
通常のガス給湯器とエコジョーズを、プロパンガス、都市ガスでそれぞれ比較
電気…
電気給湯器とエコキュート(ヒートポンプ式電気給湯器)
プロパンガス…
従量単価500円と300円
として比べると、コストが安い順に
- エコキュート(ヒートポンプ式電気給湯器)
- 都市ガスのエコジョーズ
- 従量単価300円でのプロパンガスのエコジョーズ
- 都市ガスのガス給湯器
- 従量単価300円のプロパンガス給湯器
- 電気給湯器
- 従量単価500円のプロパンガスでのエコジョーズ
- 従量単価500円のプロパンガス給湯器
という結果になりました。
シミュレーションしてみるとどのくらいになる?
こちらも、ランニングコストがどのくらいになりそうか、試算してみました。
三菱電機さんの『給湯光熱費簡単シミュレーション』で出た結果を参考に、
- 関東地方在住
- 4人暮らし
- 都市ガスの従量単価…142円
- プロパンガスの従量単価…500円と300円
で比較したところ、このようになりました。
エネルギー | 給湯器の種類 | ランニングコスト(年間) |
プロパンガス (従量単価500円) | ガス給湯器(通常品) | 132,563円 |
ガス給湯器(エコジョーズ) | 111,518円 | |
プロパンガス (従量単価300円) | ガス給湯器(通常品) | 79,538円 |
ガス給湯器(エコジョーズ) | 66,911円 | |
都市ガス | ガス給湯器(通常品) | 74,500円 |
ガス給湯器(エコジョーズ) | 60,900円 | |
電気 | 電気温水器 | 85,600円 |
エコキュート | 31,300円 |
エコキュート、ダントツの1位!
ヒートポンプ式だと、給湯にかかるコストをこれだけ減らせるんですね。
また、プロパンガスのエコジョーズも、
ガス料金が適正価格であれば、都市ガスの普通の給湯器よりも安くなる可能性が十分ある
と言えます。
プロパンガス同士で比べると、
従量単価200円の差で年間約5万円の差
になることからも、
『プロパンガスを利用するなら、できるだけ適正料金に近い料金で』
ということが大切なのがわかりますね。
なお、『適正価格』については、こちらの記事で解説しています。
関連記事:プロパンガスの料金が高いか比較診断するオススメの方法を紹介!
料金比較の方法も解説しているので、ぜひ読んでみてください。
給湯器選びは初期費用も考えて
エコキュートのランニングコストはかなり魅力的です。
でも、ここで見落としてはいけないのが
導入にかかる費用。
3人から4人向けのもので初期費用(工事費込み)を比べてみると、目安として
一般的なガス給湯器…
追い焚き機能付きでだいたい15万円くらい~
エコジョーズ…
25~40万円くらい
エコキュート…
45万円~
と、このくらいかかります。
エコキュート、ランニングコストは安いのですが、導入費用が…という感じですね。
また、エコキュートには
- 空気中の熱を使ってお湯を作るので、使用電力が従来の電気給湯器の3分の1くらいで済む
- タンクの水はいつでも使える(ただし、飲むときは煮沸が必要)
- 『非常用水栓』のついた機種なら、災害の時にも貯湯ユニットのお湯を使える
- 深夜電力の安いプランで契約し、深夜電力の時間帯でお湯を沸かせば、光熱費を節約できる
というメリットがある一方で
- お湯が出るまでに、ガス給湯器よりも時間がかかる
- 湯切れを起こす可能性がある
- 定期的にタンク内の掃除が必要
- 低周波音が出るので、設置場所に注意が必要。
- 深夜電力の時間帯以外にお湯を沸かすと、電気代が高くなってしまう
といったデメリットもあります。
また、エコキュートはランニングコストは、とても安いですが、
お湯の使用量が少ない家庭だと、なかなか元が取れなかったり、元が取れる頃に寿命が来て交換、なんて可能性もあります。
なので、実際に購入や導入を検討する時には、ランニングコストだけでなく、
- あなたの家庭で契約している電気やガスの料金
- 住んでいる地域の特性(たとえば寒冷地など)
- 家族の人数やお湯の使い方
などを考えながら、じっくり検討してくださいね。
光熱費を減らしたいなら

シャワーももっと節約できるかも?
ガス代を減らすのに一番おすすめの方法
プロパンガスは、どうしても料金が高くなりがち。
でも、都市ガスが来ていない地域では、プロパンガスを使うしかないですよね。
都市ガスが使えなくてプロパンガスが高いとなれば、オール電化を考える人もいるでしょう。
でも、ちょっと待って!
プロパンガスの料金を下げられる可能性はあります!
どうすれば良いかと言うと、
ガス会社変更サービスを使って、安くて良心的なプロパンガス会社と契約する
これがおすすめです。
ガス会社変更サービスでは
- ガス料金やプランについての相談
- 適正価格で、しっかりサービスを提供するガス会社の紹介
- ガス会社変更手続きの代行(新しいガス会社が代行することもある)
- ガス会社変更サービスを通してガス会社を乗り換えた後の、料金保証
などのサービスを、無料で受けることができます。
ガス会社変更サービスを利用すれば、
自分で1件1件ガス会社に問い合わせたり、勧誘を断ったりする手間もかかりません。
『安いと思って契約したら、後から値上げされてかえって高くなってしまった』
なんてこともないので、とても楽ですし、安心です。
もちろん、どれくらいガス料金を安くできるかは、
- 今現在のガス料金
- 地域の特性(山間部や離島などだと、どうしても高くなりがち)
- その地域のガス会社の状況
などによります。
でも、
「ガス料金を減らしたい」
と思うのであれば、一度ガス会社変更サービスの利用を検討してみて損はないですよ!
まずは、何ヶ所かのガス会社変更サービスで料金シミュレーションをして見るのがおすすめです。
料金シミュレーションは、個人情報を入れなくてもできるので、気軽に試してみてくださいね。
関連記事:enepi(エネピ)でガス代を安くする!ガス会社を比較する方法を解説!
お湯を沸かすエネルギーを節約する方法
プロパンガス、都市ガス、電気のどれでお湯を沸かすとしても、なるべく光熱費は押さえたいものですよね。
お湯を沸かすために使うエネルギーを節約するには、
- 使うお湯を、できるだけ少なくする
- 無理のない範囲で、お湯の温度を下げる
この2つが大切です。
ではその方法を、いくつかご紹介しましょう。
キッチンで使うお湯の光熱費を節約する方法
キッチンでお湯を使うのには、主に
- 料理のためにお湯を沸かす
- 洗い物でお湯を使う
という場面ですね。
お湯を沸かす時には
- コンロに合った鍋ややかんを使う(IHコンロならIH対応のもの、ガスコンロなら、ガス対応のもの)
- 熱効率の良い素材の鍋ややかんなどを使う
- 鍋でお湯を沸かす時には、蓋をする
- 鍋ややかんの底から、ガスの火がはみ出ないようにする
- 給湯器のお湯を鍋ややかんに入れて、お湯を沸かす
- 洗い物は、新聞紙などで汚れを拭きとってから溜め洗いする
といったことが、節約につながります。
『給湯器のお湯を使ってお湯を沸かす』
というのは、コンロより給湯器の方が熱効率が良いからです。
同じ温度にするにしても、途中まで給湯器で温めた方が、使うガスや電気が少なくて済むのです。
関連記事:プロパンガスが高い!一人暮らしでガス代を最も節約できる方法を紹介
お風呂で使うエネルギーを節約するには
家庭のガスを一番消費する場所が、『お風呂とシャワー』。
お風呂場での省エネは、光熱費節約のカギとも言えます。
お風呂で使うガスや電気を減らすには
- 節水シャワーヘッドを使う
- お風呂の保温シートやふたを活用して、追い焚きの回数を減らす
- お風呂が沸いたら、間を開けずに次々に入る
- 体や髪を洗う時に、シャワーを出しっぱなしにせず、こまめに止める
- お風呂やシャワーの設定温度を1℃下げる
- シャワーの時間を短くする
などの方法があります。
ポイントは
- お湯の使用量を減らす
- 温度設定を低めにする(ただし、無理はしないこと)
- 熱を逃がさないようにする
ということ。
特に節水シャワーヘッドは、一度つけてしまえば普通に使っていても節約になるので、おすすめですよ!
関連記事:プロパンガスでガス料金を節約するお風呂やシャワーの入り方を紹介
関連記事:プロパンガス給湯器の節約方法を解説!つけっぱなしのほうが安い?
スポンサーリンク
まとめ
お湯を沸かすのにかかるコストを比べると、コンロにしても給湯器にしても、
- 都市ガス
- 電気
が有利です。
プロパンガスは、料金設定が高めなことも多いので、どうしても高くなりがちです。
でも、適正料金のプロパンガスであれば、かなり変わってきます。
もちろん、エコキュートには及びません。
ただ、
都市ガスや電気給湯器に引けを取らないコスト
で済む可能性も、十分あります。
プロパンガスから都市ガスに変えるのは、費用的に、なかなか厳しいものがある現実。
また、エコキュートを入れるのも、コストがかかりますよね。
それならば、
- プロパンガス会社を乗り換えて、ガス料金そのものを安くする
- できる範囲で、熱効率や性能の良い給湯器を使う
というほうが、現実的ですし、何より楽でしょう。
プロパンガス会社を変えるのも、ガス会社変更サービスを利用すれば、とても簡単で安全です。
ガス会社を変えて料金を下げて、さらにお湯の使い方などで節約すると、よりガス代を減らせますよ!