家庭で使うガス器具の中で、最もガス消費量が多いのが、『給湯器』です。
それを考えると、給湯器の使い方を工夫すれば、ガス代を節約できそうな感じがしますよね。
ところで、以前『エアコンはつけっぱなしのほうが電気代が安い』ということが話題になりました。
では、給湯器はどうなのでしょうか?
つけっぱなしと、その都度消す『都度消し』では、どちらがガス給湯器の節約になるのでしょう?
ということで今回は、
- プロパンガスの給湯器はつけっぱなしと使う都度消すのとどちらが節約になるか
- 給湯器で使うガスを節約する方法
について解説します。
ぜひ読んでくださいね!
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ガス給湯器はつけっぱなしより『都度消し』がおすすめ
プロパンガス給湯器は、つけっぱなしと、使い終わる度に消す『都度消し』のどちらが節約になるかというと、
都度消しの方が節約になります。
いいえ、電源が入っていても、お湯を使わなければガスが消費されることはありません。
でも、
- ちょっとだけ水を出す時にガスを使ってしまうのを防げる
- 電源を入れる手間を惜しむことで、お湯を使わずに済ませる機会が増える
- 待機電力分の電気代を節約できる
- 種火があるタイプの場合は、種火のためのガスを節約できる
というところで節約になるのです。
では、それぞれについて詳しく解説しましょう。
ちょっとだけ水を出すときのガスを節約する
給湯器のスイッチを入れっぱなしにしておくと、
- ちょっと手を洗うだけだから、水でかまわない
- コップ1つ洗うだけだから、お湯は使わなくて良い
といったときにも、ガスを使ってしまいます。
でも、使い終わる都度消しておけば、こういったちょっとしたことで使ってしまう分のガスを節約できます。
もちろん、蛇口のレバーが水の位置になっていれば、給湯器はお湯を作りません。
でも、うっかり蛇口のレバーがお湯の位置になったままで水を出した場合、
一定量以上の水が流れると、水流をキャッチして自動的に火が点き、お湯を作り始めてしまうのです。
でも、ちょっと手を洗ったりコップ1つ洗ったりする時には、お湯が出る前に水を止めますよね。
ということは、
ちょっと水を出すときに給湯器がお湯を作ってしまうと、ガスが無駄になってしまうのです。
筆者が都度消しをおすすめする理由の1つは、この『ちょっとの無駄ガス』を確実に防げるからです。
『ちょっと使い』でどのくらい無駄になる?
『ちょっと水を使うだけ』の積み重ねでどのくらいガスが無駄になるのか、計算してみましょう。
感染症対策のためにしっかり手洗いをするとして、仮に
- 1日に10回、キッチンや洗面所のお湯を出せる蛇口で手を洗う
- 1回手を洗うときに水を出す時間は15秒とする(1日に2.5分手を洗う計算になる)
- 11月1日から3月末までの5ヶ月間、給湯器のスイッチを点けっぱなしにする
とすると、1日で水を出している時間は2分30秒なので、
30日(手を洗う回数は300回)
⇒手を洗う回数は300回、時間は1時間5分
11月1日~3月31日まで
⇒手を洗う回数は1,510回、時間は約6時間17分
という計算になります。
お湯を使うわけでもないのに、これだけの時間ガスを使っていると考えると、かなりの無駄ですよね。
しかも、これは1人分の計算です。
家族の人数や手を洗う回数が多ければ、さらにガスの無駄も増えてしまいます。
であれば、やはりお湯を使わないときは給湯器のスイッチを切っておいたほうが、確実にガスの無駄遣いを防げますね。
お湯を使わないで済ませる機会が増える
給湯器のスイッチを都度消しすると、『お湯を使う時にはスイッチを入れる』ということになります。
このひと手間が、ガスの節約になるのです。
たとえば、暖かくなってきたら、キッチンでの洗い物も
『ちょっと水が冷たいけど、油ものもないから水でいいや』
ということも増えてくるでしょう。
スイッチがいつも入った状態だと、何も考えずにお湯を使ってしまうところです。
でも、スイッチを入れるひと手間を良い意味で惜しめば、その分のガスは使わずに済みます。
これが節約につながるのです。
電気代を節約できる
給湯器と言えば『ガス』と思ってしまいがちですが、
給湯器では電気も使っています。
給湯器はこんなところで電気を使っている
給湯器がどんなところで電気を使うかというと、
- リモコンのパネルの表示
- 水流センサー
- 温度センサー
- ガス量制御弁
- 凍結防止のヒーター
- 立ち消え防止装置などの安全装
といった部分です。
凍結防止のヒーターは、スイッチのオンオフに関わりなく、働いています。
でも、リモコンや水流センサーなどは、スイッチが入っている間は、待機状態になっています。
スイッチをオフにしておけば、待機している装置の分の電気を使わずに済みます。
給湯器のコンセントは必ず入れっぱなしで!
給湯器のコンセントは、抜いてはいけません!
なぜかというと、
凍結防止の機能が停止してしまうからです。
万が一、配管の中の水が凍結して破裂したりすると、給湯器が故障してしまいます。
ですから、給湯器のコンセントは必ず挿したままにしておきましょう。
それに、コンセントを抜くと、温度や湯量などの設定が消えてしまいます。
いちいち設定し直すのも手間ですからね。
種火のガスを節約できる(種火タイプの給湯器の場合)
現在、家庭で使われているガス給湯器のほとんどは、種火を使わないタイプです。
でも、種火を使うタイプの給湯器を使っている家庭もあります。
その場合は、やはりその都度給湯器を消すほうが、ガスの節約になります。
種火を使うタイプの場合は、スイッチが入っている間、ガスを使って種火を維持しています。
それならば、スイッチを入れっぱなしにするより、その都度消したほうが節約になりますよね。
給湯器の都度消しは安全面でもおすすめ
給湯器をその都度消すのは、安全のためにも、おすすめです。
外出の時や寝る時だけ消すよりも、その都度消す習慣をつけておいたほうが、消し忘れを防げるからです。
もちろん、何もしていないのに給湯器が勝手に点火するなんてことは、通常はありません。
でも、万が一のことを考えると、使い終わる都度消しておいたほうが、より安全ですね。
なお、種火を使うタイプの給湯器は、使い終わる都度きちんと消してくださいね。
給湯器で使うガスを節約する方法
ガス給湯器で使うガスや電気を節約する方法は、都度消しのほかにも、いろいろあります。
どんな方法があるか、見ていきましょう。
ガス給湯器の上手な選び方
ガス給湯器は、
- ライフスタイル(家族の人数や使うお湯の量)に合ったものを選ぶ
- 熱効率が良いものを選ぶ
- 待機時消費電力がなるべく少ないものを選ぶ
ということを意識して選ぶと、節約につながります。
ライフスタイルに合わせて選ぶ
給湯器を選ぶ時は、ライフスタイルに合ったものを選ぶことが、最も無駄がないです。
たとえば、2人暮らしで今後家族が増える予定がないのに、大家族向けの給湯器を買っても、スペックが無駄になってしまいますよね。
逆に、6人家族で2人暮らし向けの給湯器を使うのも、効率が悪いです。
家族の人数やどれくらいお湯を使うかで、機種を選んでくださいね。
もちろん、後で家族が増える可能性があるなら、そのことを想定して選ぶことも大切です。
熱効率が良い製品を選ぶ
ガス給湯器を選ぶときは、『熱効率』も大切な要素です。
ガス給湯器は、ガスの熱を100%使えるわけではありません。
どこかで必ずエネルギーロスが出てしまうのです。
でも、エネルギーロスができるだけ少ない給湯器を選べば、使うガスの量も少なくすることができます。
待機時消費電力の少ないものを選ぶ
待機電力は、給湯器の機能を維持するために大切なものです。
だから必要な電力ではあるのですが、少なくて済むに越したことはないですよね。
ガス給湯器を買う時には、ぜひ待機時消費電力もチェックしてください。
給湯器で使うガスを節約する工夫
これまでお話ししたように、給湯器そのものの使い方で減らせるガスは、そんなに多くありません。
もちろん、塵も積もれば山となるのですが、
給湯器のガス節約なら『お風呂やお湯の使い方』『温度設定』を意識することが大切です。
お風呂でできる節約の工夫
お風呂で使うガスを節約するには、
- 節水シャワーヘッドを使う
- シャワーの時間を短くする
- お湯の温度設定を、できる範囲で低めにする
- 家族で時間を合わせて、立て続けに入るようにする
- お風呂の保温シートを使って、お湯が冷めないようにする
- 浴室の窓に寒さ対策をして浴室の暖かさを保ち、お湯が冷めるのを防ぐ
など、時短と効率、そして『お湯の熱を逃がさないこと』を意識しましょう。
関連記事:プロパンガスで毎日お風呂やシャワーに入るといくら?追い焚きもチェック
関連記事:お風呂の寒さ対策!浴室の窓を断熱するおすすめの方法を解説!
キッチンでできる節約方法
キッチンで給湯器を使うのは、洗い物のことが多いですよね。
- 洗い物をする前に、新聞紙などで食器の汚れを拭き取る
- ゆで物の残り湯を洗い物に再利用する
- 洗い物でお湯を使う時は、設定温度を低めにする
ということを心がけて効率良く洗い、使うガスの量を減らしてみてください。
また、洗い物ならお風呂ほどの温度は必要ありません。
適温適所で、その都度給湯器の設定温度を変えるのも、効果的な節約方法の一つです。
関連記事:プロパンガスを節約したい!一人暮らしのガス代が高い原因をチェック
ガス床暖房での節約方法
ガス床暖房で使うガスを節約するには、
- スイッチのオン・オフは1日2回までにする
- 自動運転モードやタイマーなどを活用する
- 温度設定を低めにする
- エアコンなどと併用して、効率よく暖房する
- 窓に断熱シートを貼ったり断熱カーテンをかけたりして、熱を逃がしにくい部屋にする
- 床暖房の部屋に階段の出入り口がある場合は、出入り口に仕切りのカーテンを付ける
といった方法があります。
床暖房は、どうしてもガスの使用量が多くなりますよね。
だからこそ、上手に使うことが大切です。
また、床暖房の使い方そのものも大切ですが、
部屋を『熱を逃がしにくい部屋』にすることも、有効な節約方法ですよ。
関連記事:ガス床暖房のガス代をコスパよく節約しながら使う方法を紹介!
関連記事:窓に断熱カーテンは効果なし?断熱効果と省エネ節約効果の真相
関連記事:【ガス代節約】間仕切りに断熱カーテンを設置する断熱効果を解説
給湯器の温度設定でコスパよく使おう
給湯器のお湯を使う蛇口が『サーモスタット混合栓』の場合は、
- 50~60℃に設定する
- 蛇口の温度調節ダイヤルやレバーなどでお湯の温度を調整する
というのが、ベストの使い方です。
50~60℃のお湯を作る時が、給湯器にとって一番効率が良いからです。
ガス代そのものに関しては、給湯器のパネルで温度を設定しても、蛇口で調節しても、ほぼ変わりありません。
でも、50~60℃に設定したほうが、
- きちんと温まったお湯が出るまでが早い
- 給湯器にとって無理なく働く設定である
ということから、コスパが良いのです。
詳しくは、こちらの記事を読んでくださいね。
関連記事:ガス料金を節約する給湯器の使い方!コスパの良い設定温度とは?
ガス節約グッズを活用しよう!
ガスを節約できるグッズもたくさんあります。
たとえば、
- お風呂の保温シート
- 節水シャワーヘッド
- 断熱カーテンや断熱シート、断熱ボード
などなど…。
この記事では、そんなお役立ちのガス節約グッズを紹介しています。
関連記事:ガス料金を節約するおすすめグッズを紹介【絶対に買うべきアイテム】
ガス節約グッズを買うコストもかかるので、使いやすそうなものや楽しんで使えそうなものからトライしてみてください。
ガス料金そのものを下げる方法
諦めるのはちょっと待って!
『ガス会社変更サービス』を利用して、安くて良心的なプロパンガス会社に乗り変えるという方法で、ガス料金を下げられる可能性があります!
プロパンガスの料金は、ガス会社が自由に決めています。
であれば、なるべく安いガス会社にすれば、料金そのものが安くなり、根本的にガス代を節約できます。
とはいえ、自分でガス会社を探すのも大変です。
そんな時にお役立ちなのが、『ガス会社変更サービス』です。
ガス会社変更サービスを利用すると、
- 審査基準に合格した、適正料金の良心的なガス会社を紹介してくれる
- 自分で問い合わせて見積もりを取り寄せたり、勧誘を断ったりする手間が要らない
- 新しいガス会社への連絡はガス会社変更サービスで代行してくれる
- 前のガス会社の解約手続きも新しいガス会社が代行してくれる
など、とても簡単にガス会社を変えられます。
ガス料金が気になっているなら、一度、ガス会社変更サービスのサイトを見てみてくださいね。
今のプロパンガス料金が高いのか安いのか、大体どのくらい安くなりそうかがわかる『料金シミュレーション』もできます。
ガス会社変更サービスについては、こちらの記事で詳しく書いています。
ぜひ読んでみてくださいね!
関連記事:【2021最新】ガス料金を節約するプロパンガス会社変更サービス比較
関連記事:ガス屋の窓口でプロパンガス会社を変更してみた【料金節約レビュー】
まとめ
ガス給湯器は、スイッチを入れっぱなしにするよりも
使い終わったらその都度消した方が、節約になります。
給湯器を都度消しにすることで、
- 『ちょっと水を使うだけ』の時にガスが無駄になるのを防げる
- わざわざスイッチを入れるひと手間を惜しむことで、お湯を使う機会を減らせる
- 待機電力分の電気代を節約できる
- 種火を使うタイプの給湯器では、種火の分のガスも節約できる
という部分でお金を節約できるのです。
給湯器での節約方法としては、都度消しのほかに
- ライフスタイルに合った給湯器を選ぶ
- 熱効率がよく、待機時消費電力が少ない給湯器を選ぶ
- お湯の温度設定を低めにする、お湯を使う量を減らすなど、お湯の使い方を工夫する
といった方法があります。
さらに、ガス会社変更サービスを利用して今より安い料金のガス会社に乗り換えれば、
ガス代を根本的に削減できます!
いろいろな節約テクニックとガス会社変更サービスを上手に使って、ぜひガス代節約にチャレンジしてくださいね!